
こんにちはコウカワシンです。
今回は、千田琢哉(せんだ・たくや)さんの著書【非常識な休日が、人生を決める。】から学ばせていただきます。
【非常識な休日が、人生を決める。】は、どんな本?


【非常識な休日が、人生を決める。】は、ズバリ!「成功をつかむためのオフの時間術」マニュアルです。
本書はこのような本
本書の著者千田琢哉(せんだ・たくや)さんは、元経営コンサルティング会社の社員でした。その後、著述家としてたくさんの書籍を出す活躍をされています。
千田さんが、コンサル社員時代からたくさんの成功者と接して感じたことは、オン(仕事)とオフ(仕事以外)の時間の使い方が、一般の人と違うことでした。
ご自身もこの時間術をビジネスパーソンのころから実行し、たくさんの著作を出している今も継続して、成果を出されているそうです。
その極意は「オンはゆったり過ごし、オフは何かに没頭している」というものです。
ふつうに考えたなら、常識を打破しているといえそうですが、これが成功に直結し、しかも誰にでもまねができることだというのです。
日々を充実したものにしたい社会人なら誰でもが参考にできる一冊だということです。
本書がおすすめな人
【非常識な休日が、人生を決める。】がおすすめな人
- 日々多忙で、休日までついつい仕事をしてしまうという人
- 仕事が嫌で嫌で仕方ない人
- 成功者マインドを知り、自分も速く成果を出したい人
【非常識な休日が、人生を決める。】の要点は?


とにかく結果を出せる人は、オフの時間の使い方が違うと言います。
強いて言えば、「オンの時間はゆったりとオフの時間をみっちり準備に充てる」というものです。
なんだか逆のようにも見えますが、それほど「準備を人生の中心に持ってくる」ということが大事なのです。



それでは本書から、わたしの独断と偏見で、「オフの時間術」について仕事面にスポットを当てて取り上げてみたいと思います。
この記事では取り上げませんが、そのほかにも「オフ時間をどう過ごすか」とか「仕事相手や友達、恋人に対しての心得」「将来的な時間配分術」といったことを具体的に説明していますのでぜひ本書を手に取って読んでみてください。
準備がすべて。本番は復習。
何かしらの本番のほとんどで、失敗が続いているというならその要因をしっかり考えてみましょう。
たしかに「本番は緊張するから・・・」ということもあるでしょうけど、ほとんどの場合は「準備不足」です。
何事も「準備がすべて」であり、本番はその復習にすぎないと著者は言います。
このような考え方を全身の細胞にインストールするために「オンとかオフに関係なく、人生すべてが無意識の準備なのだ」という意識を持つことが成功者に近づくための意識改革なのです。
たとえば著者の場合は、オンである執筆という仕事以外のオフの時間はすべて準備だといいます。
旅をしようが、映画観賞しようが、読書しようが、パーティーに参加しようが、デートしようが、人生すべてが無意識のうちに執筆の準備になっているのです。
日常の無意識の中に、準備ともいえる充電期間やオンに活かせるヒントがあるということでもあります。
オンである本番で、力が発揮できるように、しっかり準備したいものですね。
もう一度言います。
オフは急速ではない。人生すべてが準備なのです。
運のいい人は、オフでも羽目を外さない。
オフの時間は、目いっぱい羽目を外して楽しもうとテンションアゲアゲになる人がいますが、オンとオフの状態をあまり違えないほうが運が逃げないと著者は言います。
というのも「運は安定を好むから」なのだそうです。
運がいい人たちは普段とテンションがそれほど変わらないのに対し、運の悪い人たちほど妙にテンションが高くなり、やたらと羽目を外すという構図は、国の平和度にもたとえられます。
平和な国というのは平穏な時間が流れますが、戦争中の国には殺伐とした時間が流れます。
おだやかで淡々と生きている人は何をやってもうまくいきますが、感情の起伏が激しく、それを表に出してしまう人は、何をやっても争いごとが絶えない人生になってしまうということです。
もう一度言います。
幸運は安定しているところにやってくるのです。
オフはネタ仕込み、オンは鼻歌で料理するだけ。
「準備がすべて」であり、本番はその復習にすぎないということですが、これがきっちりできていると、仕事が楽しいものになるでしょう。
著者はこれを「主婦が鼻歌で料理しているように」と形容します。
鼻歌で料理をしているからといって主婦の腕が悪いわけではないでしょう。むしろ鼻歌で料理できるだけの腕がある証拠でもあります。
鼻歌でおいしい料理をつくれるようになるためには、料理している時間以外にどれだけ勉強しているかが勝負になります。
オンで鼻歌で料理するためには、オフで膨大なネタを仕込む必要があるのです。
ネタを仕込むといっても、堅苦しいものである必要はありません。
著者は、「ネタの仕込みはそれぞれの趣味そのものでいい」といいます。
心の底からネタの仕込みを楽しむことができて、つい時間を忘れてしまうものがいいのです。
この準備こそが、オンのパフォーマンスを高めていくということです。
ですので、「準備」に力を注ぎましょう。
「準備」を人生の中心に持ってくるくらいでいいのです。
本番はがんばらない
これは別に「本番は手を抜いてもいい」ということではありません。
たとえば、大事なプレゼンでは十分に準備したとはいえ、人前で話すことの緊張で押しつぶされそうだから苦手だという人だっていますよね。
著者のコンサル時代のプレゼンは評価が高かったそうですが、それはプレゼン本番で頑張らなかったからだと言います。
「本番はがんばりものではなく、味わうもの。もう散々がんばってきたのだから、今さらがんばっても何も始まらない。むしろ練習の成果の半分でも出せれば御の字だと思っている」というのが著者の意見です。
プレゼンに限らず、スポーツの世界でも苦しい練習を乗り切ることでうまくいくことはあっても、練習を十分に行っていなかったら本番ではだいたいが失敗します。
本番という舞台は何が起こるかはわかりません。
あり得ないくらいに周到に準備して、本番ではありのままの結果を受容して、次の準備に活かせばいいのです。
もう一度言います。
本番をがんばらないために、あり得ないほど周到に準備しましょう。
仕事は努力ではなく、工夫が必要だ。
何事も一番大事なことは「工夫」です。
「努力」よりも「工夫」のほうが大事だと著者は言います。
たとえ、血のにじむような努力をしたとはいえ、わずかな工夫ですべてを覆してしまうことだってあるのです。
学校では、「努力することの大切さ」が推奨されてきたでしょうけど、社会に出たら結果がすべてです。
もっと言えば、100の努力をして1の成果を出すより、1の努力で100の成果を出す人間のほうがはるかに評価が高いのです。
そして1の努力で100の成果を出した人間は、あり余った時間でさらに知恵を絞って工夫を凝らすことができるでしょう。
その「工夫をできる力」の磨き方は、オフタイムにできるだけ多くの本を読み、優秀な上司や同僚と語らうことです。
どのような新しい工夫も最初は真似から入り、次に組み合わせたり、ひっくり返したりしてできるものです。
ですので、オフには「工夫できる力」を磨く、さらに言えば「工夫の種まき」をしましょう。
自分ならではの「成功方程式」を生み出そう。
「あの人と同じ仕事のやり方をしているのに、自分には成果が出ない・・・」
ということがあります。
これはすごく当然のことで、どんなに細かく洗練されたマニュアルを作成しても、絶対に個人で差が出るものなのです。
ですので著者は「あなたはあなただけの成功の方程式を見つけなさい」と言います。
たしかに他人を参考にすることは無駄ではありません。むしろ先人に学ばずして独力で自分の成功の方程式を見つけるのは、ほぼ無理です。
本を読んだり、他人からアドバイスを受ける以外に「自分の成功方程式」を見つけるために次の3つに注意してみましょう。
- 何かに没頭すること
- “かくあるべし”という執着を手放すこと
- PDCAサイクルを淡々と回すこと
PDCAサイクルとは、Plan(計画を立てること)→Do(実行すること)→Check(評価する)→Act(改善する)の4過程です。
いろんなビジネス書においても奨励されるPDCAサイクルですが、ひたすら繰り返すことによって、目標を達成し、さらに自分にとっての成功方程式を生み出すもとになります。
著者も経験上、これ以上の方法はなかったし、PDCAを繰り返すことで“自分ならでは”に出会うことはなかったといいます。
もう一度言います。
繰り返さなければ、「自分ならでは」は見つからないのです。
成功の入り口は、オンとオフの境目が消えたところにある。
著者が出会った成功者たちの特徴は、オンとオフの区別がついていないところだそうです。
オンにはまるで無邪気な子どものように仕事に没頭し、オフにやっている趣味がそのまま仕事にも活きているという感じです。
一方で多くのサラリーマンは、オンは嫌いなことやガマンで埋め尽くされていて、オフにはまるで地獄から解放されて生きたシカバネのようにぐったりしているのではないでしょうか。
著者は20代のサラリーマン時代にまわりのこの状況を見て、「オンで嫌いなことやガマンから解放されよう」と決めたのだそうです。
そして次に、オフでやっていることをオンに直結させてしまおうとまで考えました。
オンとオフをぶつ切りに下無機的な人生を送るのではなく、オンとオフを循環させる有機的な人生を送ろうと決めたということです。
「こんなことができるのか?」と思うでしょうけど、大切なのはできるかどうかではなく、どう実現させていくかです。
時間は有限です。
ですので、言います。
嫌いなことやガマンをしている時間はありません。
オンとオフの境目を消し、循環させることが自分にとっての成功につながっていくのです。
【非常識な休日が、人生を決める。】の感想・まとめ


長期的な成功者たちのように、いつも淡々と生きていこう
本書を読んだ感想として思うのは、成功者マインドとは「何事にも動じない」ということです。
オンとオフの境がないなんて、何と面白みのない人生だろうと思うかもしれませんが、それはまったく違い、日々をポジティブに過ごすための処世術でもあるのだと感じました。
何事が起きても、飛び上がって喜ぶでもなく、激怒するわけでもなく、号泣するわけでもない。競争を好むわけでもなく、議論で勝つことに命をかけるわけでもない。
すべてがいい意味でマイペースなのです。
こうなるには、難しいことを考える必要はありません。「自分というものをよく知り、人生を通して、自分の使命を果たす覚悟を持つだけ」でいいのです。
自分というものをよく知ると、誰かと比較することはありません。
つまり、自信に満ちた自分を確立できるということです。
このためにも「準備を人生の中心に持ってくる」ということを自分のペースでやっていきましょう。
そうすると、「自分らしい成功法則」が完成し、長期的な成功者に徐々に近づいていけることでしょう。
そういった意味で、ポジティブさをしっかり身につけたいビジネスパーソンだけでなく、日々の目的がまだ見つけられない若い人たちにもぜひ読んでいただきたいと感じました。
【非常識な休日が、人生を決める。】は、現在(2023年6月7日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。
キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。
【非常識な休日が、人生を決める。】の概要


本書の目次
【非常識な休日が、人生を決める。】
結果を出す人がやっている50の逆転の時間術
プロローグ
PART 1 時間の固定観念を捨てる
PART 2 仕事が遊びで、遊びが仕事
PART 3 オフこそ、勉強時間
PART 4 尽くすこと、曖昧でいいこと
PART 5 オフこそ、孤独
PART 6 幸せのヒントは好奇心
エピローグ
著者の紹介
千田琢哉(せんだ・たくや)
文筆家。
愛知県犬山市生まれ。岐阜県各務原市育ち。
東北大学教育学部教育学科卒。
日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。
コンサルティング会社では多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。
のべ3,300人のエグゼクティブと10,000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かして執筆活動を行っている。
主な著書
『成功者は「今を生きる思考」をマスターしている』かや書房 (2023/3/29)
『君が思うより人生は短い』あさ出版 (2023/3/27)
『決定版 人生を変える、お金の使い方。』Gakken (2023/3/20)
『人生で大切なことは、すべて「書店」で買える。』日本実業出版社 (2021/2/20)
『一流の人だけが知っている、他人には絶対に教えない この世界のルール。』清談社Publico (2021/8/23)
『「無敵」のメンタル』学研プラス (2019/3/19)
『「勉強」を「お金」に変える最強の法則50』学研プラス (2020/10/13)
『人生を変えるアウトプット術』徳間書店 (2019/5/17)
『どんな時代にも通用する「本物の努力」を教えよう。』 学研プラス (2020/6/30)
『人生を切り拓く100の習慣』学研プラス (2019/12/10)
『一流の人が、他人の見ていない時にやっていること。』清談社Publico (2021/3/18)
『人生の勝負は、朝で決まる。』学研プラス (2016/1/12)
『5秒ルール 最高の結果を出す人がやっている思考・選択・行動50の習慣』徳間書店 (2018/4/25)
『死ぬまで仕事に困らないために20代で出逢っておきたい100の言葉』かんき出版 (2011/4/8)
『20代で身につけるべき「本当の教養」を教えよう。』学研プラス (2016/12/6)
共著
『マンガ版 人生の勝負は、朝で決まる。』学研プラス (2020/4/14)


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