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【読む力最新スキル大全】から学ぶサクッと簡単に必要な情報を入手し整理・管理する方法

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は、佐々木俊尚(ささき・としなお)さんの著書【現代病「集中できない」を知力に変える読む力最新スキル大全】から学ばせていただきます。

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目次

【読む力最新スキル大全】は、どんな本?

【読む力最新スキル大全】は、ズバリ!「知の整理術」攻略本です。

本書はこのような本

日々、いろんな情報が飛び交い、書籍・ネット・SNS・ニュース・有料メディアなど、出回っている情報は莫大です。そんな中から、自分の欲しい情報を効率よく得たいのはどの人も共通の悩みと言えるでしょう。

効率よく情報を入手し、自分の仕事や生活に活かしたい、入手した情報の裏付けをしたい、入手した情報をきちんと整理保存したいと考える人は多いと思います。

本書は、そのようなときに「どうすればいいか」ということを網羅した内容です。

著者の佐々木俊尚(ささき・としなお)さんは、Twitterのフォロワーが80万人近くいらっしゃるジャーナリストで、日々のニュースや情報に対し、コメントをつけて投稿されています。

つまり、日々更新された情報を読み解き、自分なりの考えを付け加えていらっしゃるということなのですが、そのノウハウを惜しみなく知ることができるのが本書です。

しかも、巻頭のなんと20ページには、「2000冊の仕事場の書棚」から「アイフォンのアプリ全一覧」まで、写真で公開しているというサービスがあり、これだけ見てもかなり参考になります。

「読む力」&「考える力」&「書く力」&「アイデアの技術」究極のメソッドが全部わかる最強の1冊なのです。


本書がおすすめな人

【読む力最新スキル大全】がおすすめな人

  • 最新ニュースの中身をよく知りたいと思う人
  • 本当に得たい情報になかなかたどり着けない人
  • SNSとのかかわり方をいま一度考え直したい人
  • 読んで得た知識や情報をどのように整理すればいいかを知りたい人
  • いろんな分野の本を効率よく読むためのコツを知りたい人
  • 入手した情報から仕事の資料を作成するノウハウを知りたい人

【読む力最新スキル大全】の要点は?

本書で得られる「読む力スキル」が次の通りです。

  • 【ネット記事】毎日「400のサイト」「1000の見出し」に目を通す方法
  • 【ニュース】自分の頭で「深く読み解く」3つのステップ
  • 【SNS】これぞプロ!「ツイッター」のスゴい使い方、「LINE」の注意点
  • 【書籍】「知を立体化」する!難しい本も読める「メモアプリ」読書術
  • 【リアル書店】「書店員の目利き力+本棚の文脈」で、「いい本」に出会う方法
  • 【情報整理】「2つの保存」を使い分け、 集めた知識を「知肉」を変える方法
  • 【アウトプット】アイデアを思いつく秘訣、文章の書き方、メモの作り方
  • 【ツール】「雑務を徹底的に効率化する」最強アプリの紹介

まさに「読む力」「考える力」「書く力」「アイデアの技術」を生み出すための究極のメソッドですね。

コウカワシン

それでは本書から、わたしの独断と偏見で、「必要な情報を偏りなく入手する方法」「本の選び方・読み方」「難しい本やビジネス書を効率よく読破する方法」に絞って取り上げてみたいと思います。

本書は、この記事に取り上げたことばかりでなく、「SNSとの関わり方」や「入手した情報を効率よく整理・保存する方法」といった実用的なことも伝えている本なので、ぜひ手に取って読んでい叩きたい一冊です。

わたしたちが目にするメディアは4種類に分けられる

ふだん、わたしたちがよく目にするメディア(テレビ・新聞・インターネット)は、

  • ホリゾンタル(水平)メディア
  • バーティカル(垂直)メディア

に分けられます。

ホリゾンタル(水平)メディア

ホリゾンタル(水平)メディアは、「網羅的にさまざまな出来事を押さえているけれども、同時に表面的であるメディア」です。

通信社の記事、新聞の一面や社会面、テレビのワイドショー、大半のニュース番組、週刊誌などは全部これにあたります。

ニュースアプリのヤフーニュース」「スマートニュース」「グノシーもたくさんのユーザーがいますが、これらもホリゾンタルメディアです。

幅広く情報を拾えるのでべ便利ですが、ニュースソースには新聞や雑誌、テレビなどが多く、やはり表面的な情報が多いという傾向があります。

バーティカル(垂直)メディア

バーティカル(垂直)メディアは、「徹底的に掘り下げて分析するようなメディア」です。

主なものは、専門的な経済誌

テレビではNHKのNHKスペシャル」「クローズアップ現代」、フジテレビ系の「ザ・ノンフィクション」、BS朝日の「ザ・ドキュメンタリーなど。

インターネットでは、経済系メディアの東洋経済オンライン」「ダイヤモンド・オンライン」、社会系メディアの「現代ビジネス」「文春オンライン」、学術系の「シノドスなど。

そしてそれらにも増して、何よりチェックすべきなのは、インターネットでは専門家が書いている個人のブログや、専門家が発信するSNSだそうです。

「中立的か」「偏りがあるか」という分け方

バーティカル(垂直)メディアだからと言って何でも信頼できるわけではありません。

というのも、深く掘り下げてているけれど、偏りがあることが多いからです。

できれば、「偏りがあるメディア」は避けたほうがいいと著者は言います。

ということで、「ホリゾンタル」か「バーティカル」かという分類に加えて、「偏りがある」か「中立的」かという分類も加える必要があるのです。

そこで、メディアを4つに分類してみると、次のようになります。

ホリゾンタル×中立的=ニュースアプリ、通信社
ホリゾンタル×偏見的=新聞記事、テレビのワイドショー

バーティカル×中立的=ブログや専門誌などでの専門家の知見
バーティカル×偏見的=陰謀論

このように分類すると、「ホリゾンタルだから薄っぺらくてダメ」ということでは必ずしもないし、同時に「バーティカルだから深くていい」というわけでもないことがわかります。

つまり、「ホリゾンタル」にも「バーティカル」にも、それぞれ「偏見」という落とし穴が潜んでいるのです。

「アウトライン→視点→全体像」という順番の流れをつくる

世界では、いまこの瞬間にでもさまざまな出来事が起き、それらがネットや新聞やテレビから流れてきます。

しかし、どんなニュースも、すぐに全容を理解するのは、その分野の専門家を除いて、難しいのではないでしょうか。

でも著者は、ニュースを読み解く「流れ」を知っておけば、それに合わせてニュースを読んでいくだけで「全体像」が理理解できるようになると言います。

そのうえで、たった1本の記事を読んだだけで、「これで全部わかった」と満足してはいけないと注意を促し、1本の記事を読んでも「これだけでは、まだ断片でしかない」と自分に言い聞かせることが大切だと言います。

そこで、「全体像」を把握するための工夫が必要なのです。

順を追って見ていきます。

①まず、「ホリゾンタル×中立的メディア」で、「ニュースのアウトライン」を得る

最初にすべしは、「ホリゾンタル×中立的メディア」に目を通し、「ニュースのアウトライン」を得るようにすることです。

「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「なぜ」「どのように」の6つの疑問を押さえる、つまり、「5W1H」で、ポイントをつかむことが重要です。

この5W1Hが、ニュースのアウトラインなのです。

②「バーティカル×中立的なメディア」で、「いくつかの視点」を用意する

ニュースのアウトラインを得られても、それだけでは、そのニュースが起きた背景事情や構図まではわかりません。

そしてそのニュースの背景事情も、ただひとつだけではないことも多いです。

そこで、「いくつかの視点」からそのニュースを見ることが必要です。

それを知るために「バーティカル×中立的なメディア」を活用するのです。

③「いくつもの視点」を知ることで、「ニュースの全体像」をつかむ

「いくつもの視点」を知ることで、ようやく「ニュースの全体像」が見えてきます。

1本の記事を読んだだけではひとつの「点」にしかすぎなかったニュースが、いくつもの視点から見ることで「立体」のように見えてくるはずです。

それこそがニュースの本物の全体像なのです。

ここまでの一連の流れで、まとめると次のようになります。

「アウトライン→視点→全体像」という流れをつくる

このことを忘れないようにしたいものです。

読むことで得た「知識」「視点」を「知肉」にするために大切なこと

「さまざまな知識や視点」から「概念」をつかもう

ニュースや情報をうまく取り入れ、「さまざまな知識や視点」を獲得すれば、そこから物事を立体的に把握し、認識できるようになります。

その集めた「さまざまな情報や視点」から「さまざまな概念(がいねん)」をつかむことが大事です。

概念とは、「物事の性質に対する共通の認識、またそれを言葉にしたもの」です。

たとえば、動物のゾウの全体像はどのように表すでしょうか?

「耳が大きい」とか「鼻が長い」、「陸上に住む哺乳類の中では最も体が大きい」といわれても、それはゾウという動物をバラバラに見ているだけで、いまいちわかりにくいのではないでしょうか。

それらの情報のうえに、足や鼻や皮膚などゾウのさまざまな部分をたくさん見ることで、だんだんとゾウの全体像が見えてきます。

ゾウの足や鼻の形状、皮膚の表面のザラザラなどは、それぞれは「バラバラな情報」でしかありませんが、その「バラバラな情報」を自分の頭の中でまとめていくと、ゾウの全体の姿がひとまとまりとなって理解できます。

それがゾウという動物の「概念」です。

つまり、「概念」とは、「さまざまな情報や視点」を順にまとめて、ひとつの物語や全体像にしたものなのです。

「たくさんの概念」から「世界観」を知ろう

「概念」をつかんでいくという作業を続けていたら、自分の頭の中には「さまざまな概念」が溜まってきます。

この「たくさんの概念」が溜まっていくと、今度は「世界観」を描けるようになってきます。

「世界観」とは、「世界を一体的に意味づける見方」です。

たとえば、ゾウはアフリカのサバンナに住んでいて、サバンナにはたくさんの動物がいます。さらにいろんな情報を集めていくと、生えている植物や丘や川や草原、土地の形状や空の青さもわかります。

そうやって得た「さまざまな知識や視点」から、「ゾウの概念」だけではなく、「ライオンの概念」や「シマウマの概念」も理解できるようになります。

また、それらの動物が住む「アフリカのサバンナがどんな場所か」「どんな気候か」という概念も理解できるようになります。

そのようにして「概念」をたくさん組み合わせることで「サバンナという場所」がだんだん理解できて、サバンナを想像で画用紙に描けるようになります。

これがサバンナの「世界観」ということです。

このようにして「概念」と同じく、たくさんの「世界観」は、頭の中に溜まっていきます。

これらの「世界観」をさらに活かすことが重要です。

自分の仕事に活かしたり、生きる指針にしたり、自分の行動原理にしたり、自分の人生の目標にしたりということです。

「世界観」から、自分のための「知肉」を育てよう

「人間の体は、その人の食べたもので、できている」と言われています。

食べたものが「血肉」になるということですが、人の知識や考え方も同じように「たくさんの概念」、それらを包括した「世界観」の蓄積でつくられます。

これを著者は「知肉」と呼び、「世界観」を学んで、自分の「知肉」として育てていくことが、「読むこと」の最終的な目標と考えられています。

順序で示すと下のようになります。

さまざまなものを読む
   ↓
「知識」や「視点」を獲得する
   ↓
そこから「概念」をつかむ
   ↓
「概念」を集めて「世界観」を描く
   ↓
「世界観」から、自分のための「知肉」を育てる(読むことの最終目標)

この流れをつくれるようになると、読むことでいろんなことをすぐに理解できるようになるし、それらの「知肉」から、自分なりの考えを出せるようになります。

本は何を読むべきか

これまでの説明では、ウェブメディアやブログなどの記事をどう集め、読むかを取り上げてきましたが、やはり「本」を読むことはとても重要です。

というのも、だいたいに「本」は、「情報が集約し網羅されている」といえるからです。

つまり、そのテーマについての全体像をつかみやすく編集されていて、これをウェブの記事で「多様な視点」を十分に得るにはなかなか難しいのです。

でも、優れた「本」は、1冊の中で「アウトライン→視点→全体像」という流れを全部用意してくれています。

では、どういう本を読むといいかです。

著者は、「何を読めばいいか」とか「勉強」「教養」「娯楽」といった読書の目的を分ける必要などないと言います。

勉強の本も娯楽の本も、すべて「自分にとって楽しみな本」に統合しよう

「本」を読む目的というのは、なんといっても「自分のため」であり、自分の頭脳にさまざまな教養や豊かな情感や考える力を蓄積していくためです。

ミステリーを読んでも、マンガを読んでも、それが「いい本」であれば、あらゆる「いい本」は自分の蓄積になっていきます。

それは決して、暇つぶしではなく、「知肉」としての「学び」であるのと同時に「娯楽」でもあり、自分の人生に蓄積していくものなのです。

もちろん、本を読むという行為は、強制ではありません。

必要に迫られる場合を除き、自由に本を読めばいいのです。

読書を「勉強の本」「娯楽の本」と分けてバランスを考えるのではなく、勉強の本も娯楽の本も、すべて「自分にとって楽しみな本」に統合してしまえば、読書はもっと楽しくなると著者は言います。

名著・難解な本を読むコツ

「名著」と言われている本に興味を持つこともあるでしょうけど、そういった本って、とっつきにくくて読みにくいものが多いですよね。

その他にも、仕事で必要だからと、内容が「難解」な本を読むことになったが、なかなか読み進められないということがありますよね。

そんなときには、その本を単体として読むだけでなく、その本を取り巻く記事やレビュー、入門書などを読んでいくことによって、外堀を埋めていくのがコツです。

①まず署名でグーグル検索し、解説している記事や書評を読む
②アマゾンの商品ページで、レビューを読む
③平易な入門書や解説本を購入して読む
④NHKの『100分de名著』シリーズがあれば、とくにおすすめ
⑤マンガ版や映画版を探す

これによって、その本の全体像を理解できるだけでなく、その本が持っている現代的な意味や歴史における立ち位置など、さまざまな背景知識を得ることができます。

たとえば、ロシアの文豪ドストエフスキーの著書罪と罰を読破するためには、次のようにします。

①まず署名でグーグル検索し、解説している記事や書評を読む

まず、読み始める前に、グーグルで情報で情報を検索し、「概要」を押さえます。

ウィキペディアではドストエフスキーも『罪と罰』もどちらの項目も掲載されています。

まず、ウィキペディアの『罪と罰』の項目を読み、ドストエフスキーがなぜこの小説を書いたのかという背景情報を学びます。

ウィキペディアには、この小説のあらすじやコンセプトが短く書いてあります。

主人公ラスコーリニコフは、「自分は選ばれた人間。そんな自分が社会のために行うことであれば、社会や道徳を踏み外してもよい」という自分勝手な思想のもと、金貸しで強欲な老婆を殺害します。

ところが、強欲とは関係のない老婆の妹まで一緒に殺害してしまい、彼は苦悩します。

さらに自己犠牲的な娼婦ソーニャが登場し、彼女の生き方に心を打たれたラスコーリニコフは、最後には自首してシベリアの監獄へと送られるのです。

この小説が伝えたかったこととして、「娼婦ソーニャの、家族のために尽くす徹底された自己犠牲の生き方に心を打たれ、最後には自首をする。人間回復への強烈な願望を訴えたヒューマニズムが描かれた作品」であることがよくわかります。

つまり、ずいぶんと端折ってはいても、このような背景知識が、グーグルを検索したり、ウィキペディアを読んだりすることでわかるのです。

②アマゾンの商品ページで、レビューを読む

グーグル検索だけでなく、本の場合にはアマゾンの商品ページに掲載されているカスタマーレビューも参考にしましょう。

なぜなら、ウィキペディアの中には、項目によっては専門の研究者が執筆しているのか、なかなかに難解な文章のものがあります。

だから、アマゾンレビューを見ておくのがおすすめだと著者は言います。

アマゾンレビューの見方として、中には、本の著者をただ、けなしたいだけの「荒らし」やお金をもらってヨイショのレビューを書く「ステマ」もあるので注意が必要です。

アマゾンレビューを読むときは、「トップレビュー」と表示されているものがいいです。

また、本を購入せず読みもしないで「荒らし」のレビューを書く人を避けるために、レビューに「Amazonで購入」と表示されているかどうかも見たほうがいいと著者は言います。

③平易な入門書や解説本を購入して読む

名著を読むにあたって、その名著をわかりやすく解説した入門書を活用するのは、難しい本を理解できないまま読み進めるよりも効率的です。

入門書は「名著への入り口」としてさっと読みこなせるものがいいので、キンドル版に絞って検索するのもいいでしょう。

というのも、名著に悩んでいるときに、電子書籍ならすぐに手に取れるからです。

『罪と罰』についてもアマゾンで検索すると、いろいろな入門書が見つかります。

著者のおすすめはドストエフスキーの研究者として知られ『罪と罰』の翻訳も手がけているロシア文学者江川卓(えがわ・すぐる)さんの謎解き『罪と罰』(新潮選書)です。

この本は、電子書籍版こそ出ていないみたいですが、ドストエフスキーが作品にしかけたさまざまなジョークや語呂合わせなどが紹介されていて、おもしろいしわかりやすいと著者は言います。

こうやって入門書を読み、知識を深めることも、名著を読み、理解するためには有効です。

④NHKの『100分de名著』シリーズがあれば、とくにおすすめ

NHK100分de名著は、ご存じですよね。

テレビ番組ですが、NHKオンデマンドでも配信されているほか、書籍にもなっていて、書籍版はわりに薄くてコンパクトで、とてもとっつきやすいつくりになっています。

名著を読む際には、まず最初に『100分de名著』で、取り上げられているかどうかをチェックし、取り上げられていれば、それをチェックするのがベストな方法だと著者は言います。

『罪と罰』も『100分de名著』で取り上げられていて、解説しているのは、翻訳家の亀山郁夫(かめやま・いくお)さんです。

書籍版のほうはもう絶版になっていて、古本でなければ、なかなか入手できないみたいですが、テレビ番組版はいまでも「NHKオンデマンド」で観ることができます。

⑤マンガ版や映画版を探す

誰もが知っている名著は、マンガ版が出ていたり、映画化されていることがあり、そのほうがストーリーがすっと頭に入ってきやすいと著者は言います。

映画やマンガになっているのは、小説だけではありません。

たとえば、トマ・ピケティというフランスの経済学者が書いた21世紀の資本という学術書は、映画化されています。

本だと日本語訳は700ページ以上もあり、内容もかなり難しいので、この本を読破できる人はそんなにはいないでしょう。

しかし、映画版はピケティ自身が登場して解説していたり、古い映画の映像を使ったりと、わかりやすい内容で2時間足らずでまとめられていて、これを観るだけで『21世紀の資本』の内容は理解できます。

なお、アマゾン・プライム・ビデオで、21世紀の資本を観ることができますので、ぜひお試しください。

ところで、『罪と罰』も何度も映画化されていますが、著者のおすすめは、マンガ版です。

マンガ版も、いろいろ出ていますが、まず最初に読むといいのは、岩下博美(いわした・ひろみ)さんの罪と罰(まんが学術文庫)です。

原作に忠実な内容で、しかも1冊で完結しているので手軽に『罪と罰』の世界を理解することができます。

実用書、ビジネス書、自己啓発書の読み方

実用書の読み方

実用書は、「本のあちこちに散りばめられている『知の断片』を吸収する」という姿勢を持って読みましょう。

まずやることは、「まえがき」や「はじめに」「プロローグ」を読んで、「その本がどんな『知』を伝えようとしているか」をつかむことです。

それを知ったうえで、あとは目次を眺め、自分に必要なところだけを拾い読みしていきます。

著者は、全体をざっと斜め読みして、どんなことが書いているのかを「メモアプリ」に箇条書きにして記録することをすすめています。

ビジネス書の読み方

ビジネス書を手に取ったときに最初にやることは、その本が「どういうビジネス書なのか」をまず調べてみることです。

ビジネス書は次の3つに分類されます。

  1. 実用書系のビジネス書
  2. 自己啓発系のビジネス書
  3. 世界観系のビジネス書

『実用書系のビジネス書」は、実用的な項目が並んでいます。

「自己啓発系のビジネス書」なら、「成功するノウハウ」「わたしはなぜこのトラブルを切り抜けられたのか」といった自己啓発系な項目が並びます。

「世界観系のビジネス書」は、内容が難しいところにまで踏み込んでいることも多いので、「名著・難解な本を読むコツ」を使って読んでみましょう。

自己啓発書の読み方

自己啓発書の目的はズバリ「カンフル剤」です。

読むと何となく元気が出てきて、「よしやってみよう」という気持ちにさせてくれます。

しかし、「偏りの問題」があり、それはビジネスや自己啓発などの分野でも当てはまりますし、そもそもビジネスにも人の生き方にも「これが正解」というものはありません。

正解に見えるものは、たいていの場合は「後出しジャンケン」です。

たとえば成功者の自伝に「わたしはこれで成功した」「あなたもこうすれば成功する」というのがありますが、本当にそのようにして成功できるという保証はありません。

もし真似るべきところがあるとしたら「これをやったら失敗する」という教訓を受け、失敗を避けるように努力することだけなのです。

こういった意味で、「後だしジャンケン」のきれいごとを鵜呑みにしないで、「こうすれば成功するんだな」と妄信しないことが大事なのです。

そういった意味で、ベターな自自己啓発本の読み方は、「偏りのない情報」を入手し、成功原則としての情報を見極めつつ、モチベーションアップにつながるカンフル剤エッセンスをバランスよく取得することなのです。

【読む力最新スキル大全】の感想・まとめ

「読む力」さえあれば、良質な情報だけを拾い集めて読み解くことができ、それによってこの「世界」への理解を深め、世界を曇りのない目で見つめることができる。

本書は、「知の王者」になるべく、著者が実践している「読む力のノウハウ」のすべてが書き記されています。

この記事では、その一部しか示すことができませんでしたが、もし情報収集に悩みが出たときには、本書を読んで軌道修正できるといった教科書的な役割を本書に感じました。

情報ソースは、この数年の間に大幅に増え、それを「知力」に変えるには、「速く」「正確に」「効率よく」整理する必要があり、その方法を著者目線で、何から何まで見せてくれました。

これって、現代社会に生きるわたしたちにとって、とてもありがたいことだと思います。

まあ、「偏り」があるかもしれませんので、妄信することは避けなければいけませんが、試しに読んでみることは見聞が拡がるのでおすすめです。

ぜひ手に取って読んでみてください。

【現代病「集中できない」を知力に変える読む力最新スキル大全】は、現在(2023年5月21日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

【読む力最新スキル大全】の概要

本書の目次

【現代病「集中できない」を知力に変える読む力最新スキル大全】

はじめに

序章 まずは現代の知的生産に必須の「5つの大前提」を知る
第1章 まず「落とし穴」を見極め、「読むべきもの」を選別する
第2章 ネットは「何を」見ればいいのか
第3章 SNSをどう使いこなすか
第4章 選んだ記事をどう読み、どう整理・保存するか。情報整理の方法
第5章 本は「何を」「どう」読めばいいか
第6章 知識や情報を活用するカギは「2つの保存」を使い分けることだ
第7章 脳をクリアな状態にする「二刀流」のすすめ
第8章 散漫力を活用し「最適なインターバル」で仕事を回す!「マルチタスクワーキング」の秘訣

おわりに

著者の紹介

佐々木俊尚(ささき・としなお)

1961年兵庫県生まれ。早稲田大政経学部政治学科中退。

作家・ジャーナリスト。

テクノロジーから政治、経済、社会、ライフスタイルにいたるまで縦横無尽に発信し、日本のインターネット論壇における最強の論客のひとり。

「ノマドワーキング」「キュレーション」などの言葉を日本社会に広めたことでも知られる。

2010年代なかばごろから東京・長野・福井の三拠点生活を送り、コロナ以後に注目されてきている移動生活の先駆者でもある。

総務省情報通信白書編集委員。エフエム東京放送番組審議会委員。情報ネットワーク法学会員。

早稲田大学政治経済学部政治学科中退後、1988年毎日新聞社に入社。

一貫して「事件」畑を歩き、愛知県警や警視庁捜査一課担当キャップなどを歴任。オウム真理教事件やペルー日本大使公邸占拠事件、エジプト・ルクソール観光客襲撃事件など多くの大事件・大事故を取材した。

脳腫瘍の大手術を受け闘病生活を送ったことをきっかけに、1999年に新聞記者を辞めてIT系出版社に移籍し、テクノロジー分野に取材の軸足を移す。

新聞記者時代に培った、泥水をすすり足で稼ぐ取材能力に加え、情報通信テクノロジーの豊富な知識を駆使し、2000年代にはネット犯罪分野で多数のスクープを放つ。

その後、テクノロジーのみならず社会問題などについてもさまざまな執筆を行い、多くの読者を集める。ブログでの発信にも力を入れ、2006年には国内の影響力のあるブロガーを選出する「アルファブロガー・アワード」を受賞。

2010年、電子書籍の普及が出版界や社会に与える影響を深く分析した書籍『電子書籍の衝撃 本はいかに崩壊し、いかに復活するか?』(ディスカヴァー携書)を刊行。情報・通信分野に関する優れた図書に贈られる「大川出版賞」を受賞した。

2010年前後からツイッターやフェイスブックでの発信にも力を入れるようになり、現在ツイッターのフォロワー数は約78万人、フェイスブックのフォロワー数は約2 万人。

自身が日々実践している「読むべき記事やニュースの集め方と読み方」「本の選び方・読み方」といったインプット術から、「情報整理術」「アイデアの発想法」「執筆やタスク処理」などのアウトプット術まで、全部まとめて1 冊でノウハウを公開するのは、本書が初めてである。

主な著書

Web3とメタバースは人間を自由にするか』KADOKAWA (2022/12/2)
時間とテクノロジー 』光文社 (2019/12/30)
レイヤー化する世界‎ NHK出版 (2013/6/5)
ヒルズな人たち IT業界ビックリ紳士録』小学館 (2005/5/10)
広く弱くつながって生きる』幻冬舎 (2018/3/28)
簡単、なのに美味い!家めしこそ、最高のごちそうである。』マガジンハウス (2014/2/27)
「当事者」の時代』光文社 (2012/3/16)
21世紀の自由論: 「優しいリアリズム」の時代へ』NHK出版 (2015/6/9)
新しいメディアの教科書』Amazon Publishing (2017/7/14)
いつもの献立がごちそうになる!新・家めしスタイル』マガジンハウス (2014/9/18)
仕事するのにオフィスはいらない』光文社 (2011/12/16)
そして、暮らしは共同体になる。』アノニマ・スタジオ (2016/11/30)
電子書籍の衝撃』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/4/15)

共著

多拠点生活のススメ』幻冬舎 (2017/10/27)
私にはもう出版社はいらない』WAVE出版 (2010/6/11)

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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