
こんにちはコウカワシンです。
今回は、中谷彰宏(なかたに・あきひろ)さんの著書『50代がもっともっと楽しくなる方法』から学ばせていただきます。
『50代がもっともっと楽しくなる方法』は、どんな本?


『50代がもっともっと楽しくなる方法』は、ズバリ!「50代意識改革本」です。
本書はこのような本
50代は、会社員でいうと定年も近く、人生の後半戦をどのように生きていこうか迷いが生じる時期でもあります。
人間は「老い」を感じたころから気持ち的にネガティブになりがちですが、そういった生き方では人生100年を楽しく有意義に生きていくことはできません。
そこで、本書の著者、中谷彰宏(なかたに・あきひろ)さんは、「50代を楽しむ61の方法」を示してくれました。
たしかに先行きが見えず、何かと迷いが生じる年代でもありますが、「50代を楽しめる人」というのは、そんなネガティブ条件でもポジティブに立ち向かいます。
そしてもっと迷おうとすることで、新しいチャンスを生んでいくのです。
そのような人生を歩んでみたいと思いませんか?
本書は「50代ポジティブ宣言」ともいえる一冊です。
本書がおすすめな人
『50代がもっともっと楽しくなる方法』がおすすめな人
- 楽しみ方がわからない、50代の人
- 50代を迎えるのが不安な、40代以下の人
- いつまでもワクワクしていたい、60代以上の人
『50代がもっともっと楽しくなる方法』の要点は?


いくつになっても楽しい人生にするためには、ある程度「攻め」の姿勢が必要です。
とくに50代は人生後半戦に差し掛かり、身の振り方などネガティブにとらえがちです。
このままでは、「老い」は早く進んでしまう可能性があるのではないでしょうか。
本書では、50代が有意義な人生を歩めるためのメンタルトレーニングをしてくれます。



それでは、わたしの独断と偏見で「50代を楽しむための61の方法」から、9つほど紹介したいと思います。
この記事から、「この本いいなあ」と思っていただけたなら、ぜひ本書を手に取って読んでみることをおすすめします。
自分が憧れる50代をイメージし、それになろう
誰にでも自分から見て、魅力的に見える人は、いらっしゃると思います。
たぶん魅力的に見える人に不幸せそうな人はいないでしょう。
でも50代ともなれば、ラッキーとアンラッキーは、両方あるものです。
たしかに、ラッキーばかりの人生のほうがいいのかもしれませんが、そのような100%な人生はありえません。
そこで、「チョー楽しい」より、「まあ、人生はまんざら捨てたもんじゃない」を狙いましょう。
50代では、今までの人生を振り返ってみて、実際にどうだったかよりも、「アンラッキーなこともたくさんあったけど、まんざら捨てたものではないな」と受け止められる人生観にたどり着くことが大切です。
それを目指す人が、最もワクワクできるし、他人から見て魅力的に見えます。
「まんざら捨てたものではない」と思えると、満足度が上がってきて、幸福感を感じます。幸福よりも幸福感を感じることが大事なのです。
そして、幸福感を感じている人のところに人は寄ってくるのです。
不幸せ感や幸薄感を出している人、恨みっぽい、悲壮感を出している人からは離れていきます。
だってそんな人のそばには、近寄りたくないですよね。
コツとしてひとつ例をあげると、食べるときも「今まで食べた中で、一番おいしい」を目指さないことだと著者は言います。
そうすれば、お店の人にも、まわりの人からも好かれ、やがて「一緒にごはんを食べに行って楽しい」と、まわりの人から憧れられる存在になります。
そしてそういう人が、このあと80代まで30年ある人生を楽しむことができるのではないでしょうか。
愛嬌を持とう
たぶん誰に聞いても、「部下にしたい人」「上司にしたい人」と聞かれたら「愛嬌のある人」というのではないでしょうか。
これは初耳なのですが、自衛隊でも、リーダーシップの要素の中に「愛嬌」が入っているそうです。
つまり、好かれるリーダーには愛嬌があるということです。
50代で起こる勘違いとして、リスペクトされるために、威厳を持たせようとしてシリアスな顔をしてしまうことだそうです。
部下には愛嬌を求めるクセに、上司としての自分は「愛嬌を出したら負け」と思っているのです。
ではどういったときに愛嬌を出せばいいかですが、それは失敗したときです。
怒って失敗を乗り切ろうとすると、愛嬌なんてないし、取りつく島のない上司と思われてしまいます。
せっかく失敗できたのだから、その機会に明るさをアピールしましょう。
失敗したときに明るくふるまうことで、みんなから慕われる50代になるのです。
報われることを、求めない
「人のためになることをしたのに、みんながほめてくれない」という人がいます。
そのことを「やり損」とか「気づいてくれない」と言うのですが、この人は報われることを求めているといえます。
報われることを求め続ける行為は偽善につながります。
そこで、「報われる」を手放してみましょう。
むしろ、よいことをしたら、それだけで報われると思うのです。
なぜなら、よいことをすると「自己肯定感が上がる」という報酬があるからです。
「やり損」とか「気づいてくれない」という人は、他社承認を求めています。SNSで「イイネ」をもらうのと同じなのです。
自己肯定感が一番上がるのは、誰も見ていないときによいことをするときです。
よいことをすれば、自己肯定感が上がり、誰も見てなかっても神様が見ていて、ちゃんとどこかで「運」という形で返ってくるのです。
スピーチは、予定より短く
50代ともなると、いろんなところでスピーチをする機会があると思います。
そして50代は、「スピーチの長い人」と「短い人」しかいません。
むろん、スピーチの長い人は嫌われます。ですので、長く話すより短く話すことを心がけましょう。
主催者側から「3分程度でお願いします」と頼まれたら、1分で終わらせるのです。
というのも、話し手は実際の時間よりも短く感じ、聞き手は実際の時間より長く感じるからです。
スピーチを短くするコツは、テーマを1つにすることです。
話が長い人は、テーマを3つが最低ユニット。本当なら5つも7つも言いたいといったところで、1つで終わるのは失礼と思ったり、しゃべり足りないと思ったりします。
ですが、カラオケで「1曲だけ」と言いながらマイクを離さない人は、嫌われます。それと同じようにスピーチの長い人もみんなに引かれるものなのです。
たとえば、結婚式でスピーチを頼まれたら、お祝いの言葉、励ましの言葉に終わらず、いつの間にか自分の話が始め、引かれる人がいます。
極端な話、「おめでとう」のひと言で終わるさりげなさが、カッコイイ50代に映るのではないでしょうか。
パーティーやセミナーで、前列に座る。
パーティーの席で、50代ともなると「どうぞ、ステージの前へ」と、案内されることがあります。
このときに「いえいえ、わたしはこちらでけっこうです」と言って入口のところに立ち止まると、かえって邪魔です。
ステージの前が空いているなら、そこに座りましょう。
上座に座るということですが、そこを避けてみんなが下がってしまうと、場が盛り下がっているように見えます。
ですので、できるだけみんなが行きたがらない上座に行くのが、50代の役割なのです。
そしてセミナーなどでは、伸びる企業は会社の社長や役員が前列にちゃんと座っています。
伸びない会社は、年齢が高いほど後ろに座っています。
後ろに座っている人はセミナーをきちんと聞いていません。
つまり、学ぼうとしていないのです。
さてさて、どちらの50代に若い人は憧れるものでしょうか?
品のある人に出会って、自分の品のなさに、気づこう
40代はマナーを身に付け、50代は品を身に付ける時代だと、著者は言います。
マナーを身に付けたからといっても、品は身に付かないともいいます。
品を身に付けるには、まず、品のある人に会わなくてはいけないそうです。
というのも、品のある人に会ったり、冷や汗をかくような場所に行かないと、自分はいかに品がなかったかということに気づけないからです。
50代ともなれば、冷や汗をかくところにだんだん行かなくなり、自分がくつろげる場所に行くようになります。
そしてくつろげる場所というのは、「品がなくてもいい場所」と言い換えることもできます。
50代になっても、背伸びをしたり、落ち着けなかったり、背中に汗をかくような場所というのはあります。
「しまった。場違いなところに来てしまった」と、冷や汗をかいている人が一番勉強になっているのです。
実はこれがとても大事で、品がない人はこのように思わないのです。
品を身に付けている人は、カッコイイ人がいると、「あの人に比べたら、自分はなんてみっともないことをしていたんだ」ということに気づけます。
そして、反省し、これからは品のあるほうへ向かっていける人なのです。
どんな場所に行っても、常に品のある人を探してみましょう。
体験しよう(見学ではなく、参加する)
習い事などを始める際に、見学をすると思いますが、10分くらいいて「大体わかりました」という人がいます。
ですが、10分くらいの見学で理解できる人というのは、おそらくいません。
中高年のパソコン教室で、マニュアルを読まずとりあえずキーボードを触る人と、マニュアルにきちんとマーカーで線を引き、ノートにまでそれを写すのにキーボードにいっさい触らない人がいます。
どちらが伸びるかというと、「とりあえずキーボードに触り体験する人」です。
50代ともなると、初めてのもの手を出すのを怖がったりするものですが、あえてチャレンジしてみるのです。
「参加(体験)しないと面白みがわからない」
これは、どういったことにでも当てはまる金言といえますね。
年がいもないことを、しよう
50代からは、年相応のことをしていると、どんどん老けるといわれています。
「年寄りの冷や水」とか「年がいもなく」といった具合に、年相応ではないことに取り組んでいる人は、実年齢よりとても若々しいです。
つまり、実年齢と精神年齢に開きがある人がどんどん若くなっていく人なのです。
人間ドックでは、「年相応ですね」というアドバイスをする先生より、「自分はこういうことをしたい」とか「この運動ができる体でありたい」と言ったときに「じゃ、もっとこうしたほうがいいですね」というアドバイスをしてくれる先生を選びましょう。
「年相応」というのはあきらめです。
もし「自分はトライアスロンをしたい。そのためには何に気をつけるべきか」が課題だったら、それを先生に聞くのです。
「もう年だから」と自分にバイアスをかけるのではなく、「年がいもなく」と言われるようなことをする。
それが大切なのです。
親の死とつき合おう
50代になると、自分の親が80代くらいになって、ぼちぼち天国に行く親をみとる必要に迫られます。
40代で「親の老いとつき合う」、50代で「親の死とつき合う」ということです。
50代は、知り合いなどの死をそれなりに経験しますが、自分の親の死を体験したときに初めて、「人は死ぬ」という死生観を突き付けられるのだと著者は言います。
お葬式、相続の手続きもある中で、骨を拾いながら、「死とは何?」と考えざるを得ない、すごくリアルな問題として差し迫ってくるのです。
ですがこれがとても大事なことで、50代で自分の死生観を持っておかないと、クヨクヨした人生になるのです。
だからといって、死生観は人それぞれ、正解はありません。
大切なことは、死生観に迷いがないことです。
死生観を持つためには、「人はいつか死ぬんだな」と意識することが、大前提として必要なことですね。
そのためにも身近な身内である親の死は真摯にそれを教えてくれます。
『50代がもっともっと楽しくなる方法』の感想・まとめ


これまでの自分を、乗り越えよう
年代によって戦う相手が違うと著者は言います。
30代は敵(競合・ライバル)と戦う
40代は味方と戦う
50代は自分と戦う
ということだそうです。
たしかにそうですよね。
30代は血気盛んでどこにでも切り込んでいくような勢いがあります。
それが40代ともなると、まわりとの調和も気にしつつもといった感じですね。
50代ともなると無理ができない自分との対話と葛藤、これは避けることができないものでしょうね。
でも、人生100年時代の考え方として、ここで50代を「老いたから・・・」で済ませてはいけないのではないでしょうか。
中谷さんが言いたいのは、その「自分を乗り越えていく」ことを楽しんで欲しいというひと言に尽きると思います。
これにはわたしも同感です。
わたしも50代後半に差し掛かろうとしています。
本書は、「いまの自分に何ができるか?」を悲観するのではなく楽しめる一冊であると感じました。
できれば多くの人に読んでもらって、血気盛んな50代が増えればいいなと感じます。
どうぞぜひご一読ください。
『50代がもっともっと楽しくなる方法』は、現在(2023年3月19日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。
キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。
『50代がもっともっと楽しくなる方法』の概要


本書の目次
『50代がもっともっと楽しくなる方法』
まえがき
第1章 50代は年下の先生から学べる人が、成長する。
第2章 50代は権力よりも実力が上回る人が、リスペクトされる。
第3章 50代は自分らしくない体験で、生まれ変わる。
第4章 50代の楽しみは、めんど臭さにある。
第5章 50代はメンタル力で、体力を逆転する。
あとがき
著者の紹介
中谷彰宏(なかたに・あきひろ)
1959年、大阪府生まれ。
早稲田大学第一文学部演劇科卒業。
1984年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。
1991年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、
数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。
「中谷塾」を主宰し、全国で講演・ワークショップ活動を行っている。
【中谷彰宏ホームページ】http://www.an-web.com
主な著書
『50代でしなければならない55のこと』ダイヤモンド社; 第1版 (2015/2/5)
『面接の達人』ダイヤモンド社; 第1版 (2018/11/7)
『色気は、50歳から。』春陽堂書店 (2022/11/28)
『好かれる人の言いかえ』リベラル社 (2023/1/18)
『期待より、希望を持とう。』 自由国民社 (2022/12/20)
『好かれる人は話し方が9割』リベラル社 (2022/5/26)
『カッコいい大人になろう モテる男は「観察力」「共感力」「感謝力」で差をつける』エムディエヌコーポレーション(MdN) (2022/3/30)
『成功する人は、教わり方が違う。』河出書房新社 (2017/5/24)
『「また会いたい」と思われる人 「二度目はない」と思われる人』リベラル社 (2019/2/15)
『30代が楽しくなる方法』リベラル社 (2018/1/18)
『強引に、優しく。』学研プラス (2011/9/13)
『高校時代にしておく50のこと』PHP研究所 (2009/10/16)
『人はマナーでつくられる』青春出版社 (2022/5/9)
『中学時代にガンバれる40の言葉』PHP研究所 (2015/7/15)
『1秒で刺さる書き方 伝わらない文章を劇的に変える68の方法』ユサブル (2018/7/13)
『20代をどう生きるか 楽しむための61の方法』リベラル社 (2021/9/17)
『メンタルと体調のリセット術』リベラル社 (2021/2/25)
『すぐやる人は、うまくいく。』学研プラス (2013/9/20)
『ギリギリセーーフ 生きのびる53の方法』 PHP研究所 (2013/5/14)
『入社3年目までに勝負がつく77の法則』PHP研究所 (1998/2/28)
『自己肯定感が一瞬で上がる63の方法 』PHP研究所 (2020/2/4)
『ファーストクラスに乗る人のお金』PHP研究所 (2013/12/11)
『君がイキイキしていると、僕はうれしい。』自由国民社 (2020/9/16)


コメント