
こんにちはコウカワシンです。
今回は、横山光昭(よこやま・みつあき)さんの著書『年収200万円からの貯金生活宣言』から学ばせていただきます。
『年収200万円からの貯金生活宣言』は、どんな本?


『年収200万円からの貯金生活宣言』は、ズバリ!「お金を貯めるための考え方やお金のトラブル解決」ためのサポート書です。
本書はこのような本
ウクライナ戦争勃発だけが原因ではないですが、今は物の値段が上がり続けているにもかかわらず、わたしたちが手にする賃金はなかなか上がらないという状態です。
このような先行きが不透明な状態で頼りにできるのは、やはり「お金」ではないでしょうか。
だけど、日々の生活をいくら節約してもなかなか貯められないのが、正直な話ではないでしょうか。
本書の著者、横山光昭(よこやま・みつあき)さんは、3800人の貯金ゼロ家計を再生させてきた凄腕コンサルタントです。
横山さんが提唱するのが、「たった90日で誰でも貯められるようになる貯金プログラム」です。
「貯金力」さえつければ、一生お金に困りません。
老後は年金もらえるのかな?
病気になったらどうする?
リストラされたらどうしよう。
こんなふうに考えなくてもよくなるということです。
今後は増税や年金制度の改悪なども起こり得ますので、貯金力を上げ家計管理の強化こそが生活を守るためのスキルといって過言ではありません。
ですので、ただ単に給与所得の低い人だけでなく、高収入でもなかなか貯蓄できない人、蓄財するのに何から始めたらいいかわからない人にとって必ず役に立つ一冊です。
本書がおすすめな人
『年収200万円からの貯金生活宣言』がおすすめな人
- 年収が少なく、貯蓄などできないと思っている人
- 高収入なのになぜかお金が貯まらない人
- 貯金のために何から始めればいいか知らない人
『年収200万円からの貯金生活宣言』の要点は?


「お金は貯めたいのに給料は少ない」「毎月の生活がカツカツで貯金なんてできない」という人はかなりいますよね。
もちろんわたしもその一人なのですが、将来に備えて少しばかりは貯蓄が欲しいと考えています。
この他にたとえ高収入でも、「どうしても月々の給料を使ってしまって、なぜかお金が残らない」という人だっています。
それから、自分は堅実にお金と向き合い生活してきたのに、思いもかけない「お金トラブル」に陥った人もやはりいるそうです。
著者は、ファイナンシャルプランナーという立場からこれまでに約3800人に依頼を受け、資産運用や金融商品の提案だけでなく、お金の面で苦しい立場の人を家計から再生させていく「家計再生コンサルタント」として活動されてきました。
本書は、そのノウハウを注入した一冊です。



それでは本書から、わたしの独断と偏見で、「お金を貯めるためにやるべきこと」と「お金のトラブルに陥らないために心がけること」を取り上げてみたいと思います。
この記事から、「この本いいなあ~」と思ったなら、ぜひ本書を手に取って読んでみることをおすすめします。
貯める力は、まず「使わないお金」を増やすことから
お金を貯められるゴールデンルール
お金を貯めるに、やることはシンプルで次の3パターンがあります。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 収入を増やして支出を減らす
この中で一番いいのは、3の「収入を増やして支出を減らす」です。これは高収入の人でも理想の形です。
でも現実に両方をやるのはなかなか難しいです。
そこで、この中で一番取り組みやすいのは2の「支出を減らす」です。
たとえば、月2万円ずつお金を貯めたいとして、「月2万×12カ月」で、年間24万円の収入アップが必要です。
そのためには、どうすればいいでしょうか?
「副業」や「アルバイト」などをして稼ぐという手もありますが、実際に著者に相談に来るほとんどの人は、2の「支出を減らす」を選ぶのだそうです。


たしかに「支出を減らす」という行為は、ストレスを生じます。
でも、結果的に安定してお金を貯めることができるのは、1の「収入を増やした人」ではなく、2の「支出を減らした人」だと著者は言います。
自らビジネスを起こして収入を増やしている人でもそうですし、会社員であればなおのこと、2の「支出を減らす」ことが、お金を貯める最短ルートなのだと著者は言います。
貯めるための8つのステップ
お金を貯めるために「支出を減らす」ということですが、何の計画性もなく、やみくもに「節約」「倹約」していたのでは、ただ辛いだけです。
そのために「お金を貯める8つのステップ」を活用しましょう。
「お金を貯める8つのステップ」
- 自分の性格とお金グセを知る
- 無理なくできるお金習慣を考える
- 今の固定観念を疑ってみる
- 貯金目標とお金以外の楽しめる行動目標を持つ
- 今、お金を貯められる環境なのか判断する
- 期間設定と数字で自分を知る
- 90日間での成果をふりかえる
- とにかく繰り返す!
自分の性格とお金グセを知る
第一に始めるのは、「自分の性格とお金グセを知る」というところからです。
自分のお金の歴史を振り返りましょう。
たとえば、子ども時代の「お年玉」、学生時代にやったアルバイトでの「バイト代」、今の仕事で得ている「毎月のお給料」について、どのように使ってきたかを知り、自分の「お金」に対するクセを知るのです。
このとき、そのお金の使い方で、自分を責めたりしてはいけません。ただ自分のクセを知るだけで十分です。
無理なくできるお金習慣を考える
第二にすることは、「無理なくできるお金習慣を考える」です。
いくら貯金しようと思っても、続けられないことでなくては意味がありません。
貯金に関して挑戦してみたいと思ったことすべてに取り組むのではなく、本当に自分にできるのかを考えてみましょう。
たとえば、雑誌などで見た「一食100円以下で作るメニュー」、「寝る前に全部のコンセントを抜いて・・・」といった地道にコツコツやる節約術をやろうと思ったけど、はたして自分に向いているかを考えてみるといったことです。
向いていないのなら、もっと大胆な部分での支出カットを考えたほうがいいということです。
今の固定観念を疑ってみる
第三にすることは「今の固定観念を疑ってみる」です。
今お金を使っていることに「これ、本当に必要な支出なのかな?」と自分に問いかけるクセをつけることが大事です。
というのも、わたしたちは、便利さや横並びの価値観に知らず知らずのうちに慣れ親しんでいますよね。でもそれが本当に必要経費なのかどうかを考えてみるのです。
たとえば、一見固定費と思われる支出(携帯料金、タバコなど)についても疑ってみるべきです。
そうすることにより、「自分の価値観」がアップデートしていくのです。
貯金目標とお金以外の楽しめる行動目標を持つ
第四にすることは、「貯金目標とお金以外の楽しめる行動目標を持つ」です。
「○○円貯める!」といった数値目標は、たしかに大切です。ですが、それ以外の行動目標も持ちましょう。
たとえば、「半年に一度は旅行したい」といった自分をリフレッシュさせるための楽しみを持つことです。
やりたいことや夢が、よりお金を貯める原動力になります。
今、お金を貯められる環境なのか判断する
第五にすることは、「今、お金を貯められる環境なのか判断する」です。
たとえば、今、リボ払いや、完済できない高利の借金があったりすると、いくら節約しても貯金ができません。
そういう状況かどうかを判断することが重要です。
期間設定と数字で自分を知る
第六にすることは、「期間設定と数字で自分を知る」ことです。
まず設定期間は「90日」に設定してみましょう。というのも効果をあげるためには、一定で長すぎない期間を定めておくべきなのです。
それから、失敗の元となる、「何とかなる」という希望的観測と「お給料安いから仕方ないよ」というあきらめ精神からの脱却を図るのも大事です。
そのためにも「数字」が、必要です。
その「数字」の詳細は、この記事では省きますが、著者の提唱する「横山式90日貯金プログラム」で求めることができます。
90日間での成果をふりかえる
第七にすることは、「90日間での成果をふりかえる」ことです。
「横山式90日貯金プログラム」を実施たら、ふりかえってみましょう。
「はじめに決めた目標の達成具合はどうであったか?」と「当初思い描いていた理想と現実」というのが、数字によって「見える化」したはずです。
その作業が終わったら、「終えたあとの感想」を自分の言葉で書きだすということもしてみましょう。
とにかく繰り返す!
最後にお伝えするのは、「とにかく繰り返す!」です。
この「横山式90日貯金プログラム」は、1回で終わりにするのではなく、より自然に習慣となるよう最低2回は取り組んでみましょう。
すぐに再開してもいいし、少し休んでから再開でもOKだそうです。
しかし効果を上げるためには、あまり間を空けないでやったほうが良いそうです。
2回目は1回目の労力の半分以下の労力でできるそうですから、2回、3回と繰り返しやってみましょう。
この8つのステップに従って進めていくうちに、自然とお金を意識しながら生活できるようになります。
ケチケチ節約術より固定支出カットが効果あり
最初にも言いましたが、お金を貯めるには、出ていくお金(支出)を抑えなければいけません。
この支出についてですが、毎月支払いが決まっている「固定支出」と、月に応じて支払金額が変わる「流動支出」があります。
- 固定支出:家賃、生命保険、新聞代、サブスク、など。
- 流動支出:食費、光熱費、など。
ここで気をつけたいのが、「固定支出」です。
しかも、毎月一定の金額がごっそり消えていくのに、減らせるなんて思ってもいない人が大半です。逆に、やりくりだけで低く抑えられると考えてしまう「流動支出」にばかり目が行きがちになります。
でも、流動支出というのは、やりくり上手にはなれても、安定した効果は望めません。
一方で、固定支出は毎月決まった金額だけに、一度そぎ落とせば、その分は安定した結果が出ます。
つまり、固定支出をカットしない限り、それらは永遠にお金を搾取し続けるものだといえるのです。
使わないお金を増やして収入アップするには、固定支出から優先的にカットができないかを検討することが先決です。
そのためにも、まず「固定支出とは何なのか」、「どうして支払っているのか」、「その背景に何があるのか」、といったことを自分できちんと納得しないといけません。
最初は必要として契約し、支払い続けている固定支出を見直し、今では「必要ない」とか「他の安価なものに置き換え可能」というふうに割り振り、必要のないものは止めていくことが、蓄財の基となります。
ですので、これまで何も考えずにぜい肉のように身につけてきた支払い習慣を、今後の貯金の妨げとしないために、まずは毎月の固定的な支払いを疑ってみましょう。
こんな固定費ありませんか?
固定費といっても、ピンとこないかもしれません。
ではどういったものが、固定費といえるでしょうか。
著者の関わってきた約3800人の家計診断から、多くの人が抱えがちなムダな固定費が次の通りです。
ムダな固定費ワースト10
- ムダな会話やメールのもととなる携帯電話代
- 意味のない飲み会の交際費
- ぜいたくなまでの食費
- 保障内容も知らない高額な生命保険
- 不健康のもとになるタバコ・お酒の嗜好品
- 近所をうろつくための車のローン・ガソリン代
- 意味のない飲み会の帰りのタクシー代
- 毎日の高カロリーな外食ランチ
- 自分の口座なのに下ろすたびに引かれるATM利用料
- 惰性で買う雑誌やマンガ
そしてほかにもこのようなものもあります。
- ポイント目当てにかえって支払いが増えるクレジットカード払い
- ほとんど行かないスポーツクラブの月(年)会費
- テレビ欄とチラシがメインの新聞代
- 定期的に届くサプリメントや飲料水代
- 行きすぎなまでの娯楽費
- 捨てられないものを預けておく貸倉庫代
人それぞれ状況は違いますが、これらはすべて「浪費」に当たります。
すべてがムダですので、ザクザクと削ぎ落していきましょう。それだけでも、収入アップへの第一段階が完了します。
「消」「浪」「投」で使い方をイメージする
お金の使い方には3つある
お金の使い方には、「消費」「浪費」「投資」の3つがあります。
消費
生活するのに必要なものの購入や、使用料としての支払い全般をいいます。
生産性はさほど伴わないものです。
例:食料や住居費、水道光熱費、教育費、被服費、交通費など。
浪費
生活に必要でないもの、今をひたすら楽しむためなどの、無意味な使い方のことを指します。
つまり、ムダづかいです。もちろん生産性もない使い方です。
例:嗜好品(タバコ、酒、コーヒー)、程度を越えた買い物やギャンブル、固定化された高い金利など。
投資
必ず生活に必要というわけではないけど、将来の自分にとって有効につながる生産性の高い使い方です。
投資信託や資産運用のことだけを指すのではなく、何かを学ぶ、本を読むなども、これに当たります。
生産性が伴う点で消費とは対極にあります。
例:習い事、本代など学ぶための費用、投資信託、貯蓄など。


消費をどれだけ減らせるかがカギ
今後減らしていくのは「消費」の部分です。そして、必要以上にかたよった「消費」の一部です。
著者は、家賃や光熱費など必要最低限の「消費」をダメだとか、「投資」はムダになるかもしれないからダメというアドバイスはしないそうです。
というのも、バランスよく消費し、自分への投資はむしろ積極的にしたほうが、実生活に変化が生まれ、人生が少しずつ豊かになるのでするべきだと言います。
ですので、「お金はとにかく使わないことがいい」とする極端なとらえ方はするべきではありません。そんな人はたんなるケチな人になってしまい、貯金はできても、人としての魅力や信頼を失うといった寂しい人生になる可能性があります。
「いくら」より「何に」を見える化する
「これは消費?、浪費?、投資?」といった具合にお金を払うときに自分い質問してみることが必要です。
はじめはすぐに判断できませんが、「横山式90日貯金プログラム」をこなしていくと、反射的にわかるようになるといいます。
食べ物でいえば、それがどのような栄養素を含んでいるかといったことを意識するのと同じです。
たとえば、ダイエットに関心があるなら、栄養を気にして食べます。お金もこれと同じで、毎日何とか生活できて楽しかったらいいという感覚ではなく、支出に対する意識が、これからの自分を形成していくことになるからです。
自分の出費が何に当たるかを知るには、見える化する必要があります。
そのために家計簿を使いましょう。お金の流れや収支を把握するために家計簿はとても有効ですが、その中の支出欄に着目し、各項目を「消費」「浪費」「投資」に分けてみることです。
ここで気をつけるべきは、「住居費は消費」「公債費は浪費」というようにそれぞれの支出項目を完全に消費、浪費、投資と区分けしてしまわないことです。
というのも、交際費といってもたんに「浪費」に当たる人もいれば、仕事の人脈を築くための「投資」ととらえる人もいるからです。
ですので、自分の軸、価値観を持ち、自分で判断してみましょう。
ひとつ家計簿の例をあげます。次の図を見てください。


この図のように、同じ項目であっても、複数に分かれてもいいのです。自分の価値観で判断していくことで、お金が貯められる体質へとつながっていきます。
つまり、「いくら使ったか」より「何に使ったか」を大事にしましょう。
家計の25パーセントは「投資」に
消費・浪費・投資のモノサシでお金の使い方を分け、一定期間続けよう
著者がこれまで依頼者に対して、次のような提案をし、実際にめきめきと成果が上がっているお金の使い方の割合が次の通りです。
消費・浪費・投資の理想の割合
- 消費70%
- 浪費5%
- 投資25%
本当は、浪費0%が理想ですが、現実的に・・・精神的に・・・難しいですよね。
ぎすぎすしないで、ときにはムダも許容することは、現実的であり、成果も出やすいのです。
それから、自分への投資を25%と設定することも大切です。
20%で満足するのではなく、25%を目指しましょう。
この割合やルールは、著者が現場で、お金の付き合い方が上手と感じる人の実践値をもとにしているそうです。
これを守る意識をもって、数カ月も過ぎると、お金の使い方に明らかな変化を感じられ、単に支出を控えるのではなく、お金の使い方がすべてであることを実感できるともいいます。
「お金の落とし穴」に注意
今までにお金を借りた経験のある人はたくさんいらっしゃると思います。
たとえば、クレジットカード使用とか住宅ローンも借金です。それから消費者金融やキャッシング利用も借金ですね。
「借金なんて他人事だ」
「よほどのことがないと借金なんてしない」
と、ほとんどの人は思っているでしょうけど、そう思っている人ほど危険だと著者は言います。
実は、、、深い落とし穴にはまるのは案外カンタン。
現在借金で困っている人も、みんなはじめはそう考えていて、お金を借りる、カードで物を買う。こういった行為に免疫がなく、拒絶気味の先入観のある人は、一度ハマると一番危ないのだそうです。
ちょっとショッキングな数字をいいますと、消費者金融を利用したことのある人は、ゆうに2300万人を超えています。日本の就労人口は8000万人。8000万人中2300万人・・・つまり、4人に1人以上が消費者金融を利用したことがあるのです。


これだけはやらないで!
「自分はふつうに生活していて、ショッピング中毒でもギャンブル好きでもないから、借金なんてしない」と思っている人も気をつけるべき「落とし穴」には気をつけましょう。
実は日常生活において、借金への扉がかなり潜んでいます。そしてそれは知らないうちに一歩を踏み出していることもよくあるといいいます。
連帯保証人
お金を借りた本人とまったく同じ立場となってしまいます。
つまり、貸した側は、借りた本人が返済不能と陥っていなくっても、連帯保証人に返済を請求できます。
いわば「人的担保」といった制度ですので、身内や知人から「絶対に迷惑かけないから」と頼まれて、引きずり込まれないようにしましょう。
不動産担保ローン
通常のローンよりも金利が低く、何百万円という高額の融資を受けられる可能性があります。
担保価値のある自宅(持ち家)などの不動産があれば、無理なく長期で返済しようと安易に利用を考えがちになります。
しかし、返済できなければ担保に入れた不動産を失ってしまいます。
そしてこのローンを利用すると、あとで説明する借金解決法の一つ、「個人再生」を利用しても、その不動産を守ることができなくなる点にも要注意とのことです。
ローン
代表的なのは住宅や自動車ですが、一度ローンを組むと、途中で手放すことが困難になります。
それは、勝った途端に中古となり、購入価格を割り込むオーバーローンになるからだと著者は言います。
結果、売っても借金だけが残ることになります。
転勤やリストラなどの事情で住宅を売却した結果、残債務が大きく残り自己破産に至るケースが近年増えているそうです。
財産のつもりが、、、一転して大きな負債となるなんて恐ろしいですね。
現金化(買取屋による転売)
「ショッピング枠を現金化!」「カードで現金」などという看板を見かけたことはないでしょうか。
クレジットカードで買い物をさせ、その商品を購入代金よりも安く(8割程度)買い取られる仕組みです。換金率8割で1カ月半後に返したとすると、年利20%となり、事実上、高利貸しと同じというわけです。
しかもお金を払い終わるまでは自分のものではないので「転売」にあたり、場合によっては違法行為にもなるので厳禁です。
これは、カードのキャッシング枠が限度額に達し、お金を借りる手段がなくなった人を狙ったものです。
ですので、いいように買い物をさせられてはいけません。
一本化(おまとめローン)
借金の返済に追い込まれたら、必ずといっていいほど検討してしまいがちなのが「一本化」です。
雑誌やスポーツ新聞、ネット、DMなどいたるところで目にし、楽になるような誘惑文句のオンパレードなところが特徴です。
「金利0.9%で融資額500万円まで」「最大12カ月無利息、貸し渋りなし、即日融資!」・・・、こんなことが書いてあるのは間違いなく悪徳業者だそうです。連絡してはいけません。
銀行などでの一本化も実施されていますが、審査はかなり厳しく、返済も極端に楽になるわけではないとのことです。
悪徳業者
困り果てている人の弱みや心理につけ込む悪徳業者はごまんといるそうです。
買取屋や、暴利をむしり取るヤミ金だけがワナではないそうです。
たとえば、「お金を貸してくれるところを紹介してあげる」と、高い手数料(融資額の3~5割)を搾取する「紹介屋」とかです。
借金を整理してあげるといって、お金をだまし取る「整理屋」もその一つ。その中には実在する弁護士事務所の名前をかたっているところもあるそうです。十分に慎重にとのことです。
4つの借金解決法
借金の解決には、4つの制度があり、そのメリットをカンタンに説明します。
というのも、「この解決法を使いたい」と希望持ったはいいが、「自分にはこの方法が合っている」と決めつけないほうがいいからです。
その4つの借金解決法とは、「任意整理」「特定調停」「個人再生」「自己破産」です。
実際に解決できるかどうかは、法律家(弁護士もしくは認定司法書士)に直接相談してください。
任意整理
法律家に委任し、依頼者に代わって直接各債権者との交渉をしてもらい解決を狙うものです。
本人の返済能力に適した和解を成立させ、それに基づいた返済をしていくことになります。
裁判所は使わずに進めます。
その効果として、
- 利息制限法に基づく金利の引き直し計算がされる。状況によっては借金が減る。
- 将来利息のカットと長期の分割払いになる(原則3年が標準的)
といったことが見込めます。
特定調停
自分で簡易裁判所に申し立て、裁判所に債権者(貸し手)と債務者(借り手)の間に入ってもらい、借入額の減額や今後の返済方法などを話し合うための方法です。
任意整理と違い、法律家に依頼せず自分で申し立てることがほとんどです。
特徴としては、申し立て費用が安いことです。(1社につき740~1000円程度。申し立てる裁判所により違います)
効果としては、ほぼ任意整理と同様で、金利の引き直しをして借金を減額したり、返済能力を変更したりします。そのため、この特定調停は任意整理と並列の関係にあるとされています。
個人再生(個人民事再生)
裁判所を通じて借金が大幅にカットされ、一部の残額を基本3年の分割で支払います。
要件を満たせば、マイホームを手放すことなく、住宅ローン以外の借金を整理することができます。
金利の引き直し、将来金利0%などに加えて、そこからさらに債務がカットされ、借金は最大で10分の1になるとのことです(よくあるカット率は5分の1程度、もしくは100万円に)。
自己破産しかないようなケースでも、この制度により確実に解決法の選択肢が広がりました。
任意整理や特定調停での限界や、自己破産のデメリットが補われる制度といえます。
自己破産
裁判所に申し立てを行い、免責を受けることで、借金の返済を免除してもらう制度です。
財産があれば債権者への分配のために手放す必要がありますが、ない場合は生活上の大きな支障はありません。
破産をすることによる職業や資格上の支障、たとえば会社の取締役になっている、警備員、生命保険外交員をしている人は免責が出るまでの間、その立場を一度離れなければいけないのですが、これも関係がなければ大きな支障とはなりません。
とはいっても、他の方法で解決ができないときに利用を検討する制度でもあります。
『年収200万円からの貯金生活宣言』の感想・まとめ


「お金を貯めたい!」
こう思った時が、家計を見直すチャンス。
今までの固定概念を捨て、聖域を作らない自己改革が必要。
「お金を貯めたい」という気持ちがあっても、なかなか貯めることができないという人は、一度、これまでの考え方をリセットして、意識改革をするべきだと感じました。
まず家計改善として、「固定費の見直し」をするべきだと、いろんな本で書かれていますが、どれだけその聖域に踏み込んで考えているでしょうか?
「携帯の電話の料金プラン」とか、「車のコスト」って、案外そのままで継続していないでしょうか。
私の知り合いの医師からでも「2カ月以上、契約しているスポーツジムに行っていない」というムダな支出を聞いたことがあります。
その医師は、「また行くことがあるかもしれないから、契約はそのままにしている」とのことでしたが、「また行くことがあるかもしれない」というところが・・・「もう行かない」と言っているように聞こえてしまうのです。
でも、世の中このような人ばかりではないですよね。
実際に「お金が貯まらない」のは、こういったタレ流し支出が原因となっていることが多いと思います。
まあ、日本経済のためにはいいことなんでしょうけど、「お金を貯めたい」と思うのであれば、きちんと家計チェックしてみましょう。
もしかしたら隠れたムダづかいが見つかるかもしれません。
本書は、こういった自己改革をするのに絶好の本だと思います。
ぜひどなたも一度、読んでみてください。
『年収200万円からの貯金生活宣言』は、現在(2023年2月27日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。
キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。
『年収200万円からの貯金生活宣言』の概要


本書の目次
『年収200万円からの貯金生活宣言』
はじめに
CHAPTER 1 使わないお金を増やすことから始める収入アップ
CHAPTER 2 あなたが貯金できない理由
CHAPTER 3 明日から変われる!貯金体質トレーニング
CHAPTER 4 90日プログラムで貯金力を10倍アップ
CHAPTER 5 知らないと危険!お金の落とし穴
CHAPTER 6 それでも貯められないあなたへ
あとがき
著者の紹介
横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント。ファイナンシャルプランナー。
株式会社マイエフピー代表取締役。家計の借金・ローンを中心に盲点を探り、抜本的解決・確実な再生を目指す。
独自の貯金プログラムを活かし、個々の状況に合わせた相談・指導で、リバウンドのない再生と飛躍を実現する。
口コミ客も多く、クライアントは現在まで約3800人以上。
業界の異端児的活動で、各種メディアへの執筆、講演も多数。
総合情報サイト「All Aboutお金を借りる・返す」ガイドとしても活躍中。
主な著書
『貯金感覚でできる3000円投資生活 デラックス』アスコム (2019/9/22)
『90日で貯める力をつける本』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2022/10/21)
『知識ゼロですが、つみたてNISAとiDeCoをはじめたいです。』インプレス (2021/11/18)
『一生お金に困らない! 13歳からの3000円投資生活』アスコム (2022/6/28)
『ゼロからわかる! フリーランス、自営業のためのお金の超基本』アスコム (2020/4/18)
『まんがでわかる 年収200万円からの貯金生活宣言』 ディスカヴァー・トゥエンティワン (2018/4/12)
『図解 年収200万円からの貯金生活宣言』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2013/12/13)
『はじめての人のための3000円投資生活』アスコム (2017/6/24)
『“一週間サイフ”で楽々お金が貯まる』プレジデント社; 第1版 (2016/12/26)
『子どもが10歳になったら投資をさせなさい』青春出版社 (2019/11/21)
『図解 日本一やさしい 年金の正解』ワン・パブリッシング (2022/12/13)
『年収200万円からの貯金生活宣言 正しいお金の使い方編』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010/6/1)
『年収200万円からの投資生活宣言』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2013/6/15)
『はじめての人のためのフリーランス節税事典』アスコム (2021/5/8)
『キャッシュレス貧乏にならないお金の整理術』クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2019/12/20)
『ずっと手取り20万円台でも毎月貯金していける一家の家計の「支出の割合」』ダイヤモンド社; 第1版 (2013/3/14)
『ビンボー習慣をやめてお金持ちになる本 』扶桑社 (2018/6/18)
『18歳からの投資信託の教科書』総合法令出版 (2022/10/12)
『貯められる人は、超シンプル』大和書房 (2016/5/23)
『3000円投資生活で本当に人生を変える!』アスコム (2017/6/24)
『月100円からはじめる! つみたてNISAとiDeCo超入門』宝島社 (2021/12/2)
『1日500円の小さな習慣 「隠れ貧乏」から「貯蓄体質」へ大変身!』幻冬舎 (1899/12/30)
『退職金がでない人の老後のお金の話』興陽館 (2019/12/10)
共著
『10才からのお金の貯め方・つかい方』永岡書店 (2021/4/10)
『マンガでわかる つみたてNISA』PHP研究所 (2018/9/4)
『1年で100万円貯められるゆる貯め家計』リベラル社 (2016/12/21)
『お金持ち入門』実業之日本社 (2015/7/10)
『ど素人の私でも死ぬまで困らないためのお金の増やし方を教えてください』リベラル社 (2022/6/23)
『お金の神様に聞く 高橋さん家の100の悩み』主婦の友社 (2021/5/20)


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