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『ユーチューバーが消滅する未来』から学ぶ現実を見て未来を予測する視点の持ち方

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は、岡田斗司夫(おかだ・としお)さんの著書『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』から学ばせていただきます。

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目次

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』は、どんな本?

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』は、ズバリ!「時流に乗ってユーチューバーを職業にするのはやめなさい!」と説く本です。

本書はこのような本

いま子どもたちに人気の職業というと「ユーチューバー」です。

わたしの子どものころはというと「プロ野球選手」だったのですが、だいぶん変わりましたね。

そりゃ、数十年経っているのだから当たり前です。

わたしの子どものころにはインターネットもありませんでしたし、今みたいにみんながスマホを持つなんてなかったですからね。

20年、30年という期間で考えたら世界が様変わりするのを当然と考えるべきで、これまでがそうだったようにこれからもそうなのです。

本書の著者、岡田斗司夫(おかだ・としお)さんは、

  • 「20年、30年というスパンで考えたら人間にはどんな仕事も残らない」
  • 「アニメやゲームなどすべてのバーチャルキャラクターは、人工知能によって自律的に行動するようになる」
  • 「若者が憧れる職業『ユーチューバー』でさえ、AIが取って代わる時代がすぐ目の前に来ている」

と手厳しい見方をされています。

なんだかお先真っ暗な話ではありますが、ある一程度の覚悟はしなければいけないということです。

生き残るためには何をするべきか?

そのヒントが、本書から見つけられるかもしれません。

本書がおすすめな人

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』がおすすめな人

  • ユーチューバーにあこがれている人
  • ネットを職業にしようと思っている人
  • ネット社会に疑問や不安がある人

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』の要点は?

通称❝オタキング❞の岡田さん。

岡田さんは、10年後、さらに20年後、30年後には「人間にはどんな仕事も残らない」と考えられています。

それが2028年あたりにはその流れがハッキリ見えるようになると予想されています。

というのも、これから起こるのは「頭の悪いAI(人工知能)」と「頭のいい人間」の競争だからです。

「頭の悪いAI」は、技術の進歩によってどんどん賢くなっていき、AIが進歩すればするほど、わたしたちはどんどん無能になっていきます。

その結果、愚かな人間から順番に、賢い機械に奪われていくのです。

そこで起きるのが「未来格差」です。

その「未来格差」は、所得や教育というより、未来に対する感度によって生じるというのが岡田さんの意見です。

ということで、「未来に対する感度」をどのように高めていけばいいかを本書で知ることができるのです。

コウカワシン

それでは、わたしの独断と偏見で、ポイントを4つほど本書から紹介します。

未来予測の3大法則

常に社会の価値観の変化に着目することが重要。

未来を予測するための3大法則

未来予測を的中させるというのは、かなり大変です。

たとえば、50年後、100年後の世界を、軍事力をベースに予測していた時代もあれば、現代では経済力がものをいうという時代に流れてきました。

2007年にアイフォンが登場するまでは、「ソニー対アップル」という記事もビジネス誌では見かけました。

ところが今では、「どの企業が生き残るか」ということには興味がありません。

それよりも、「ネット産業は大丈夫だろうか」とか「ビットコインなどの仮想通貨は一般的になるだろうか」「AIが普及した時に残る職業は何だろう」という産業や職業の衰退に関心が向いています。

そのようなことが予測できた人がいたでしょうか。

つまり、未来予測には限界があるということなのです。

でも何とか先を見通したいものですよね。

著者は、「社会の価値観の変化に着目する」ことが大事と言います。

それを「未来を予測するための3大法則」にまとめられました。

「未来を予測するための3大法則」

  1. 「第一印象至上主義」
  2. 「考えるより探す」
  3. 「中間はいらない」

これを押さえておくと、現在の出来事を理解し、未来を予測しやすくなると著者は言います。

「第一印象至上主義」

「第一印象至上主義」というのは、最初に感じた第一印象やその時に起こった感情を絶対視してしまうことだそうです。

どういうことかというと、今どきのネットには、どんな情報も載っています。

しかし、わたしたちは自分にとって都合のいい情報ばかり集めてしまいます。

たとえば、誰かのツイートを見てカッとしたら、そのカッとした感情を肯定する情報ばかり集めるようになるのです。

自分の第一印象で、「この人はいい人」「この人いやな人」「この人は味方」「こいつは敵だ」と決めつける。特に敵だと感じたらとことん攻撃したくなるといった感じです。

自分ではネットで能動的に情報を集めていて、「マスコミ」のテレビや新聞にはだまされないつもりでいても、自分の好む情報だけを取り込んでいるだけということです。


「考えるより探す」

「考えるより探す」は、自分で回答を考えるのではなく、大勢の意見から、自分に合った意見を選ぶようになったということだそうです。

自分では考えずに人の意見に乗っかるといったことなのです。

というのも今ではネットにたいていのことが書かれています。自分では思いつかないようなことが書かれていることに驚く人も少なくないでしょう。

たとえば、新作映画を観たとします。自分では「つまらない」という印象を持っていても、それをそのままツイートするのは怖いと思ったりすると、他の人が書いたレビューとかを参考にして自分の意見としてツイートするといった感じです。


「中間はいらない」

「中間はいらない」とは、文字どおりです。

たとえば、アマゾンの出現で「本屋がつぶれる」とささやかれたことがありますが、実際はそんなことありません。

  • 「品揃えがすごい大型書店」
  • 駅前の立地条件のいい書店
  • 専門書など、ものすごくセンスを感じる書店

などは、生き残っています。

ユーチューバーの出現で芸能人が全員失業したでしょうか?

無料マンガサイトの出現でプロの漫画家が全員失業したでしょうか?

小説投稿サイトのせいで、小説家が食えなくなったでしょうか?

そんなことはありません。

超メジャーな人は生き残っています。

いなくなったのは、それまでそこそこ食えていた中間のプロです。

その代わりに、無料で人を笑わせたり、マンガを描いたり、小説を書いたりするボランティアが何百万人と現れたのです。

たとえば、

  • 無料で美味しいレシピを提供する無名の主婦
  • 面白いマンガをツイッターにアップする学生
  • イラストを無償で公開するサイト

など、無料で働く人の出現が、本来ならお金をもらえたはずの人たちから仕事を奪っていったのです。

このようにお金にまつわる話だけでなく、人間関係でもこのような流れができつつあります。

たとえば、自分の貴重な時間やお金を費やして、頑張って頑張って、意に沿わない相手と付き合うよりも、「バーチャルのほうが中途半端なリアルよりもよっぽどいい」という人だっていたりします。

コウカワシン

以上が、「社会の価値観の変化に着目」するうえで、視点にすべき「未来を予測するための3大法則」ですが、ネット社会がもたらしたメリット・デメリットを知ることが大事ですね。

「盛る」時代に生きるということ

世界を変える唯一の方法は「盛る」ことだけ。

「ニュースが真実かどうか判断する」ことが重要ではない。

ネットが広まったことの弊害としてあげられるのが、ニセ記事の多さです。

フェイクニュースとも言われ、アメリカにはRealTrueNews』(本当に本当のニュース)というウソ記事ばかり載せているサイトがあるそうです。

一見すると、まともなニュースサイトに見えてしまうところがニクいですよね。

これがなんと、2016年のアメリカ大統領選挙にも影響を与えたというと信じますか?

当時、大統領候補のドナルド・トランプ氏とヒラリー・クリントン氏が争っているとき、『RealTrueNews』は「秘密裏に行われた世論調査で、トランプ氏のほうが支持が多かった」という趣旨のウソ記事を載せました。

そうしたら、その記事があっという間にツイッターで何十万ツイートされ、「実はトランプのほうが支持者が多い。でもあまりにもショッキングな結果だから、ABCもCBSも載せていない」という尾ひれまで付いて広まったのでした。

真面目なニュースサイトが反論すると、ウソ記事を信じた人は「じゃあ、証明しろ!」と言ってきます。

でも、「そんな秘密調査なんてなかった」ということを証明するのは、ほぼ不可能です。

そんなフェイクニュースは、アメリカからは遠く離れた東ヨーロッパのマケドニアの、英語もたどたどしい若者がフェイクニュースを量産して稼ぐといった状況もあったそうです。

フェイクニュースサイトを運営している若者は、どちらの陣営がいいとか悪いとか、そんなことはどうでもよく、あらゆる方法でウケるニュースを量産し、ひたすらアクセスを集めたいだけなのです。

フェイスブックやグーグルも検索アルゴリズムを変更して、悪意あるページが表示されにくくしたりと対策はしていますが、これもなかなか機能しにくい場合もあるとのことです。

ということは「真実を知るためにわたしたち自身が情報を集めて判断しなければいけない」ということになりますが、どだいそれは無理な話で、真実を知ることができるのは一部の人だけだろうといわれています。

このような状況だからかどうか、極論すれば、「ニュースが真実かどうか判断する」ことはたいていの人にとって重要ではなくなっていると著者は言います。

フェイクニュースを受け入れることが「文化」になりつつあり、「文化」は常に「真実」の上位に位置するとも言います。

そして、「どの文化を信じるか」を選択し、自分の取り入れたい文化を選択しているのです。

「盛り文化」が世界を動かす

ネット社会となり、わたしたちは「盛る」ことに一生懸命です。

ちょっと小洒落たカフェに行くと、とても食べきれないような生クリーム山盛りのパンケーキだとか、ラーメン二郎でトッピングを「マシマシ」にして、タワーみたいなラーメンを頼んだりとかします。

注文した商品を食べたくて頼んだ人もいますが、ネット民にとってのクライマックスは、写真を撮ってSNSにアップして、「イイネ」をもらう時です。

彼らは、世界や自分の人生を「デコりたい」「盛りたい」気持ちがいっぱいなんです。

選挙に行ったところで、社会が簡単に変わることはないし、少々努力して勉強や仕事をしたところで、学校や職場での自分のポジションも変わらない。

社会も自分のポジションも変わらないなら、世界を変える唯一の方法は「盛る」ことだけです。

ハロウィンでコスプレしたりパーティして騒いだりすることが楽しいから発信しているわけではなくて、ハロウィンでコスプレしたりやパーティで騒いでいる自分を誇らしげに見せたいから発信しているのです。

著者はこの人たちのことを「パリピ、リア充になりたい人たち」と言い、さらに「自分たちをいかにパリピっぽく見せるか」に腐心する「盛りボーイ」「盛りガール」がいるだけなのだとしています。

「盛り文化」といえば、ヒットしたアニメにも同じことがいえます。

2016年にヒットした『君の名は。』、2001年にヒットした『千と千尋の神隠し』などの作品の舞台になっているところは「現実の風景よりも美しい風景」とされています。

つまり、「盛って」いるのです

すでにこの世界は、現実よりも「盛った」ものというのを優先するようになっています。

先ほどのフェイクニュースの原理もこれと一緒です。

フェイクニュースサイトの運営者は、アクセスを集めて広告収入を稼いだり、あるいは他国の政治情勢に干渉するのが目的だったりします。

でもなぜこのようなサイトに人が集まるかといえば、「現実より面白い」からなのです。

著者も本を書いたり、ネット配信していることで、言葉尻をとられて「岡田斗司夫がこんなことを言っていた」とネットニュースで叩かれたりしますが、こうした流れは現代社会の文化なのだと認識し、それ自体を否定する気にならないと言います。

コウカワシン

先ほどの「未来を予測するための3大法則」を踏まえてみれば、この「盛る文化」を冷静に見つめることができますね。

フェイクニュースを見ぬくことが難しいのは「自分がそれを求めている」からなのかもしれません。

本当に「中立」って難しいんだなと感じます。

ユーチューバーには、過酷な未来が待っている

日本で活躍しているユーチューバーは誰一人生き残っていない可能性あり。

ブログ、ツイッター、ユーチューブでメディアの需要が満たされる日が近い

ユーチューブは、今やテレビに取って代わるメディアに成長していこうとしています。

実際に一人暮らしをしている若者の部屋にはテレビもラジオもなく、新聞も購読していないことが多く、スマホでブログやニュースサイトを読み、ツイッターのタイムラインを眺め、暇つぶしにユーチューブを見ています。

たしかに、「新聞、ラジオ、テレビはまだ必要」という人も多くいますが、10年後あたりには、それらの影響力はさらに低下するだろうと著者は言います。

10年後、翻訳機能が進歩し海外のユーチューバーが日本のユーチューバーを駆逐する可能性あり

ユーチューブが、テレビをポジションを目指しているように、ユーチューバーたちもテレビタレントのポジションを目指していて、それぞれが面白いと思ってもらえるよう配信を日々行っています。

10年後にはどうなっているかというと、日本で活躍しているユーチューバーは誰一人生き残っていないかもしれないというのが著者の意見です。

それには理由があります。

もともと、ユーチューブは海外から配信されたものも多く、外国語がわからなくても楽しめるコンテンツがたくさんあります。

でも10年後ともなれば、機械翻訳技術が進歩すると同時に音声認識技術も進歩することでリアルタイムの会話でさえ外国語を介さなくてもよくなる可能性があるのです。

言語の壁が溶けるということですが、日本のユーチューバーは、必然的に海外のユーチューバーとの競争に放り込まれることになります。

アメリカ人ユーチューバーが話すわかりにくいような英語が一瞬のうちに日本語に翻訳される・・・実際にはそのユーチューバーが流暢な日本語を操りながら楽しいコンテンツを発信するみたいな時代になるのです。

たしかに日本人受けするコンテンツは日本人が優位でしょうけど、10年後の世界では「日本だけ」の、商品やコンテンツはどんどん少なくなっていくでしょう。

せいぜい1億人をターゲットにした商品やコンテンツなんて中途半端です。

ですので、この先は今よりもっと「グローバル」と「ローカル」に二極化していくのではないでしょうか。

ある地方や町内でしか流通していない、超ローカルな「ご当地商品」やそれを題材にしたコンテンツは残るでしょう。それは海外にもそれに興味のある人がいて、その人が見るからです。

そしてまともな商売人なら「日本だけで売るより、世界中で売って儲けよう」と考えるはずです。

だからやりようによっては、活かせる道もないわけではありません。

日本人のユーチューバーでも面白いアイデアをどんどん思いついて動画として配信する人はいるでしょうけど、そのアイデアが面白ければ面白いほど、すぐパクられます。

「面白いアイデアはパクって大もうけできる」と考える海外の何億、何十億の目があることも意識しなくてはいけません。

そして、すでにテレビで有名になっているアイドルや芸人もユーチューブにどんどん参入しています。

たしかに先行者利益で最初は、元からいたユーチューバーに勝てないかもしれませんが、2、3年後はわかりません。

つまり、ユーチューブは、10年以内に、日本人ユーチューバーの市場がグローバル化し、日本のアイドル・芸人を交え、世界的な知名度のあるセレブや「面白いものをパクろう」と待ち構える数十億人とのしれつな競争が展開される競技場と化するということです。

人間ユーチューバーはAIユーチューバーに淘汰される

いろいろなユーチューブチャンネルがありますが、最近ではバーチャルユーチューバーの存在を無視するわけにはいきません。

配信者の動きや表情に、CGで作られたキャラクターをかぶせて動かしているのですが、美少女の外見をしたバーチャルユーチューバーであっても中身(配信者)は、おっさんかもしれません。

ひと昔前だったら、おっさんが美少女を演じているのがバレたら、ファンは引きます。

だけど、今ならライブ配信中の事故で、バーチャルユーチューバーの「中の人」が画面に出てしまっても、みんなそれを面白がります。

これは、現実を「盛る」ことにみんなが慣れ始めているからです。

でも考えてみると、バーチャルユーチューバーといえど人間が配信していますから限界があります。

どんなに熱心であっても人間が作れる動画なんてせいぜい1日4本が限度ってところです。

でもAI(人工知能)なら、その限界を軽く超えてしまいます。

AIなら疲れも知らず、1日24時間365日配信し続けられるのです。

もう結果はわかりますね。

10年後、人間ユーチューバーは、AIユーチューバーに淘汰される可能性があるということなのです。

コウカワシン

わたしのようなブロガーだって同じことですよね。

「自分に何ができるか」をじっくり考える必要があります。

生き残るための仕事の見つけ方

「仕事」ではなく「人」を意識する。

うまくやっている人の役に立つか、うまくやっている人の機嫌を取るか、のどちらか。

結局、ユーチューバーで食べていける人は、いいとこ1000人に3、4人だと著者は言います。

「一山当てたい」という山師と変わらないんですよね。

19世紀半ば、アメリカのカリフォルニアでは金が発見され、一山当てたい山師が殺到しました。いわゆる「ゴールドラッシュ」というやつですけど、実際に金を掘り当てた人はほとんどいなかったそうです。

「一山当てたのは、山師たちにズボンやスコップを売りつけたり、酒を飲ませたりした商人たちだった」といいます。

ですので、同じように、うまくやって景気のいい人、あるいはこれから成功しそうな人の近くに行くことから始めましょう。

つまり、「生き残るための仕事」を探すのに重要なのは、意識すべきは「仕事」ではなく「人」なのです。

自分を必要としてくれる人、評価してくれる人。その「人」がいない限り、報酬も役得も得られません。

しかし、縁もゆかりもない人のところにいきなり押しかけたところで、迷惑がられるのは目に見えています。

自分の知り合いだったり、知り合いの紹介で会えるくらいの人、そこそこ人気が出てきたユーチューバーとかが狙い目だと著者は言います。

その人の役に立つことから考えてみましょう。

たとえば、コンビニスイーツにすごく詳しいなら、「コンビニ全般」を主に発信しているユーチューバーの役に立ちそうですよね。

何も日本で一番コンビニスイーツに詳しくなくてもよく、そのユーチューバーよりちょっと物知りな程度で、十分役に立つ人材になれます。

まあ、これは一つの例で、どんな情報やスキルが役に立つかはケースバイケースです。

自分ではあまり取り柄だとは思っていなかったことが、他人にとっては貴重なスキルだということはよくありますから、一度自分のできることを再確認してみてはいかがでしょうか。

そして、それらのスキルがないという人でも、成功しそうな人に愛想よくすることくらいはできるはずです。

機嫌を取ったり、その人がしてほしいことをしてあげることで「いいやつ」としてそばに置いてくれるかもしれません。

なぜかというと、うまくいっている人ほど、無駄な人材を身近に置いておく余裕があるからです。

とにかく、「仕事」に注目するより「人」に注目したほうが失敗は少ないということですね。

幸せをあきらめるのが、幸せへの近道

幸せをあきらめるだなんて、なんて夢のないことだと思うでしょう。

いろんな自己啓発書には「なりたい自分になって幸せになろう!」と夢や希望を叶えるために努力することを謳うわけですが、自己実現を目指すことが大多数の人にとっての幸せではないと著者は言います。

というのも今が安定的な成長を望めないどころか、世界的に乱世な時代に入ったからです。

乱世で大事なのは、とにかく生き抜くことです。

「会社をクビになったけど、仕事が見つかった」

「子どもを高校に通わせることができた」

といった具合に、いったん不遇な目に遭えど、何とか乗り越えられるサイズの苦労、不幸を乗り越えた状態が、「幸福」なのだと著者は言います。

それに対し、何だか形も見えていないような「なりたい自分」を実現するのが幸福なんていうのは、もう過去の話です。

たしかにイケてる会社に入って、人のうらやむようなキラキラした仕事ができればいいでしょうけど、それが幸福だと思い込んでいると、ずっと不幸ではないかというのです。

今日を生き抜くことができればそれだけで幸福ですし、目の前にいる人が自分を認めてくれるならそれほどいいことはないのです。

コウカワシン

実際にこのような意識が大事なんだと思います。

意識すべきは「人」。

そして、何気ない日常こそが「幸福」と感じることです。

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』の感想・まとめ

未来は面白がった者勝ち

混沌とした世の中ですが、今はいい時代です。

乱世だと言っても、命を取られることは少ないからです。そしてこの日本なら、何を言ってもいいし、何を信じてもいい、職業選択だってその人の自由です。

そしてインターネットの普及、テクノロジーの進歩のおかげで、あらゆることが低コストになり、敷居が低くなりました。

ですが、結果的に自分の望むところに行けないかもしれません。

敷居が低い分、大部分の人は失敗すると著者も言っています。

だったら反対にこう考えましょう。

失敗が当たり前なんだから、運よく成功すればラッキー!

自分が成功できなくても、身近にいるちょっとした成功者にくっついていれば、自分が活かせる道が見えてくるかもしれません。

ということは、「未来は面白がっているほうがいい」ということです。

そういう気持ちでいると、「不安だ。不安だ」と思った気持ちが、少しは軽くならないでしょうか。

ですので、軽い気持ちで本書をぜひ読んでみて欲しいと思います。

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』は、現在(2022年10月3日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』の概要

本書の目次

『ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く』

序章 「未来格差」に備える
第1章 未来予測の3大法則
第2章 自分を「盛る」時代
第3章 AIがユーチューバーを淘汰する
第4章 アイドルは新時代の貴族になる
第5章 アマゾンが不動産へ進出
第6章 バーチャルとリアルの恋愛の境界が消える
第7章 AIロボットが家族の代わりに
第8章 人工知能が政治を変える
終章 未来の幸福論

著者の紹介

岡田斗司夫(おかだ・としお)

1958年大阪生まれ。

プロヂューサー、評論家、文筆家、実業家、企画者、講演者。

大阪芸術大学元客員教授。

85年、アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを設立。代表取締役として「王立宇宙軍―オネアミスの翼」「ふしぎの海のナディア」な ど数々の名作を世に送る。

92年退社。「オタキング」の名で広く親しまれ、「BSマンガ夜話」「BSアニメ夜話」のレギュラーとしても知られる。

著書

岡田斗司夫ゼミのサイコパス人生相談』インプレス (2022/7/5)
超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略‎ 株式会社ロケット (2014/7/15)
あなたを天才にするスマートノート・電子版プラス』株式会社ロケット; 第3版 (2014/1/6)
大人の教養として知りたい すごすぎる日本のアニメ』KADOKAWA (2017/12/28)
みんな、くたばればいいのに 理想型の生き方』株式会社ロケット; 第1版 (2014/2/14)
プチクリ!―好き=才能!』株式会社ロケット; 第1版 (2013/12/18)
スター・ウォーズに学ぶ「国家・正義・民主主義」』SBクリエイティブ (2016/9/5)
なんでみんなそんなに、バカなの? 司令型の生き方』株式会社ロケット; 第1版 (2014/2/14)
僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない』株式会社ロケット; 第1版 (2015/1/23)
だから、わたしってすごいんです 注目型の生き方』株式会社ロケット; 第1版 (2014/2/14)
オタクはすでに死んでいる』株式会社ロケット; 第1版 (2014/11/18)
悩みのるつぼ〜朝日新聞社の人生相談より〜』株式会社ロケット; 第1版 (2014/1/15)
カリスマ論: ビンワード電子版』ビンワード; 第1版 (2016/3/3)
アニメの教科書 上巻: 岡田斗司夫の『遺言』より』株式会社ロケット; 第1版 (2014/6/19)
アニメの教科書 下巻: 岡田斗司夫の『遺言』より』株式会社ロケット; 第1版 (2014/6/20)
フロン―結婚生活・19の絶対法則』株式会社ロケット (2013/12/24)
30独身女、どうよ!?‎ 株式会社ロケット; 第1版 (2015/8/11)
シン・ゴジラを100倍ディープに観る』Kindle版(2017/4/11)

共著

ホリエモンとオタキングが、カネに執着するおまえの生き方を変えてやる!』徳間書店 (2014/5/31)
なんでコンテンツにカネを払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門』CCCメディアハウス (2011/12/1)
結婚ってどうよ!?』株式会社ロケット; 第1版 (2015/2/3)
未来改造のススメ 脱「お金」時代の幸福論』ビンワード; 第1版 (2013/8/4)

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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