
こんにちはコウカワシンです。
今回は本間良子(ほんま・りょうこ)さんの著書『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』から学ばせていただきます。
『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』は、どんな本?


『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』は、ズバリ!「現代病ともいえる副腎疲労を知り症状を改善する」ための手引書です。
本書は、このような本
こんなことはありませんか?
疲れがなかなか取れない・・・・・・。
何だか最近、気分が沈みがち・・・・・・。
眠れない日が続いている・・・・・・。
朝なのにぐったりしている・・・・・・。
このような体調不良は、ちゃんとした病名もわからず、誰にも相談できないと一人で悩んでしまう人が多いそうです。
しかし、この原因不明の体調不良は、「副腎疲労」によるものが多いと主張するのが、『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』の著者である本間良子(ほんま・りょうこ)さんと監修の本間龍介(ほんま・りゅうすけ)さん夫妻です。
お二人は、ともに「副腎疲労」(アドレナル・ファティーグ)の提唱者ジェームズ・F・ウィルソン博士に師事し、日本唯一のアドレナル・ファティーグ外来のクリニックを運営されています。
そんな著者が、本書で日々の診療で得たデータから「副腎疲労」の実態を明かしその怖さを警告します。そしてストレスに強い身体になれるライフスタイル、食生活等の「ちょっとした習慣」の意外な中身を伝授してくれる一冊でもあるのです。
本書がおすすめな人
『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』が、おすすめな人
- 朝のだるさが取れない人
- 気持が沈みがち、❝うつ❞のような気がする人
- 小さなことでもイライラしてしまう人
- いつもボーッとしている人
- 性欲がなくなったという自覚がある人
『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』の要点は?


ご存知ですか?
❝だるい、イライラ、集中力低下❞など、日本人医師の9割が知らないストレス社会の新病!「副腎疲労」
まずは皆様に、このような質問をさせてください。
- 朝起きるのがつらい。
- 熟睡できず、朝に目が覚めても疲れが取れない。
- 甘いものや塩分が濃いもの(しょっぱいもの)が好き。
- エネルギーが不足している感じがする。元気が出ずだるい。
- 今までできていた日常的なものに一苦労する。
- 性への興味が低下している。性欲がない。
- ストレスにうまく対処できない。小さなことでもイライラし、人に八つ当たりする。
- 風邪や呼吸器の感染症にかかってなかなか治らない。ぶつけた傷なども治りにくい。
- ベッドやいすから立ち上がると、クラクラしたり、目の前が真っ暗(真っ白)になる。
- 気持ちが落ち込む。❝うつ❞のような気がする。
- 人生に何の意味も見いだせない。楽しいことがない。
- 月経前症候群が悪化している。
- コーヒーやコーラなどのカフェインの入った飲み物やチョコレートを口にしないとやる気が出ない。
- ボーッとすることが多い。集中力が低下した。
- 物忘れをすることが多くなった。昼に何を食べたか思い出せないなど、記憶力が落ちた気がする。
- 食事をスキップするとぐったりしてしまう。
- 甘いものを食べると元気になるが、その後だるくなる。我慢ができなくなり、急にキレてしまう。
- 夕食後の午後6時以降になると少しずつ元気になってくる。
チェックした項目が3つ以上ある人は要注意です。
「副腎疲労」に陥っている可能性が大きいからです。
でも、敵を知らなければ対処ができません。
そこで、「副腎疲労」を知り、どうすれば対処できるかを本書から探ってみたいと思います。



そこで、わたしの独断と偏見で、「副腎疲労とは?」を探り、著者が対処した「症例」、自分たちでできる「症状改善」、を取り上げてみたいと思います。
副腎疲労とは
副腎疲労とは、仕事、家庭、経済、人間関係などのストレスや、偏った食生活や運動不足といったライフスタイルの乱れによって副腎の機能低下が続くと、ホルモンバランスが乱れ、慢性的な疲労、精神不安、食欲不振、下痢、アレルギー症状などの様々な症状を引き起こすことをいいます。
この症状は、医学的にまだ「病気」とは認められておらず、ほとんどの病院では「原因がわからない」「病気ではない」と言われてしまいます。
中では、「怠け病」と言われ、周囲の理解を得られないケースも多いようです。
しかし近年、この症状に苦しむ患者さんは増えていて、年齢、性別、職業にかかわらず、どんな人でもこの状態に陥る可能性があります。
著者のクリニックには、小さな子どもの患者さんもいるそうです。
体にストレスが蓄積すると副腎の機能が低下し、副腎疲労を発症します。
その結果、健康を害するのはもちろんのこと。家族や友人たちとの時間や仕事や趣味などの生きがい、幸福感など、形のない大切なものまで失われてしまいます。



知らない間に身体を蝕む病気「副腎疲労」。
精神的にまいると自分でコントロールするのは、なかなか困難ですね。
まず、「副腎」とはどのような臓器でそのメカニズムを知ることにしましょう。
副腎ってどんな臓器
副腎は、腎臓(じんぞう)の上に乗っている小さな臓器です。


出典:東京都健康長寿医療センター研究所「<プレスリリース>「副腎のテロメアが男女の寿命差に関係する?」」より
副腎は左右に1つずつあり、脊椎(せきつい)の近く、ちょうど一番下の助骨の真下にあります。右の副腎はピラミッドのような形をしているのに対し、左は半月状です。それぞれ幅が3~5センチ、厚さは6ミリ程度と薄く、重さは1つが約3~5グラムしかありません。
副腎という名前から、泌尿器である腎臓の補佐的な役割をしていると誤解されがちですが、腎臓とは直接の関係はありません。
副腎は「内分泌器」で、主な働きはホルモンを生産し、分泌することです。
主にストレスに対処するホルモンを作りますが、その種類は50種類以上もあり、複雑な作用を繰り返しながら体のエネルギーを作るように働いています。
体の臓器の中で小粒ながら生命の維持機能をつかさどる、百万馬力の臓器だということです。
逆にいうと、ストレスが長期間にわたり蓄積され続けて、副腎がダメージを受けてしまうと、その機能の複雑さゆえに、全身にさまざまな症状が現れるのです。



なるほど、わたしたちが日常生活をスムーズに過ごせるようにコントロールしてくれているのが「副腎」というわけですね。
脳とか胃のような目に見える働きではないにせよ、影の力持ち的な重要な臓器であることには間違いがありません。
それでは、「副腎」が分泌しているホルモンについて見ていきましょう。
ストレスから細胞を守る❝コルチゾール❞
コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンの一つです。
その守備範囲は多岐にわたり、体のさまざまなメカニズムと対応しながら、ストレスを受けるたびに、血糖、血圧、免疫機能、脳の覚醒に関する神経作用、骨の代謝などが正常に働くように、その調整を迅速に行っています。
また、脂肪をエネルギーとして使えるようにするため、糖質を蓄え、体の修復や回復に必要なタンパク質を使えるようにするという働きを担っていますし、抗炎症物質でもあるため、筋肉などの炎症や皮膚の腫れなども、このホルモンの働きで回復します。
たとえば、その炎症を抑える働きから、ステロイド系炎症薬として治療にも広く使われているのです。
また、ストレスを受けたときに、脳からの刺激を受けて分泌が増えることから「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
分泌されたコルチゾールは各標的器官にて効果を発揮するのですが、その濃度が高くなると、脳のネガティブフィードック機構によって自身の分泌が抑制され、その濃度を低く保つように制御されるそうです。
しかし、過剰なストレスを受け続けると、この機構が壊れてコルチゾールの分泌が慢性的に高くなり、これがうつ病、不眠症などの精神疾患、生活習慣病などのストレス関連疾患の一因につながることが分かってきています。



コルチゾールは、ストレスから自分を守ってくれる心強い味方という感じですが、濃度が高くなりすぎると、精神疾患を抱えてしまうということですね。
やはり、どのようなものでもバランスが必要ということですね。
若返りのホルモン、DHEA
副腎は性ホルモンの第二の生産地
DHEAは、デヒドロエピアンドロステロンの略称で、副腎や卵巣から分泌されるホルモンの一種で、❝ホルモンの母❞と呼ばれるスーパー・ホルモンです。
その理由は、副腎で生産・分泌されたDHEAは血液中に流れ、細胞に浸透していき、性別にかかわらず、男性ホルモンのテストステロン、女性ホルモンのエストロゲンへと変化していくからです。
もちろん男性ホルモンや女性ホルモンは、それぞれ卵巣や精巣でも作られますが、卵巣や精巣の働きが悪くなったときでも、副腎から出る性ホルモンが❝女らしさ❞❝男らしさ❞を援護してくれます。
つまり、副腎は性ホルモンの第二の生産地ということです。
性欲がないのは副腎疲労が原因?
「もう若くないから・・・・・・」
若いころと違って、ミドルエイジになったら、性欲が衰えるのは自然なこと、と思う人も多いです。
実は、副腎疲労が性欲とも深い関係があると言います。
というのも性欲に影響を与えるのは、男女問わず男性ホルモンです。そのことから性欲がないのは男性ホルモンそのものが足りなくなっている可能性があるということです。
副腎疲労では、ストレスに対処するコルチゾールを優先して生産するため、男性ホルモンとDHEAの生産が低下します。
若い男性が性欲がないということは、副腎疲労の可能性があるということなのです。女性の場合は、体の中で男性ホルモンを作っているのが副腎だけですので、副腎疲労になると性欲が失われるのは当然といえます。
副腎が正常なら、コルチゾールの濃度が年齢にかかわらず、比較的安定しているのに対し、副腎由来の性ホルモンの濃度は加齢とともに低くなります。
年を取るとだんだんと性欲が減退するのは自然の現象なのですが、まだそのような歳でもないのに性欲がなくなったという自覚があるなら、副腎疲労を疑ったほうがいいと著者は言います。



生活習慣病などのリスクを減らすことができるDHEAですが、40歳前後から分泌される量が減ってきます。だからといってDHEAのサプリメントを摂りすぎるのはやめましょう。
倦怠感やニキビ、不整脈などの副作用が起こることもあるそうです。
ほかにも肝機能障害などのほか、前立腺がんや乳がんの場合にがんを進行させるリスクがあるともいわれています。
DHEAは増やせば増やすほどいい、というわけではないようです。
つまり、バランスが大事ということですが、DHEAを増やすなら睡眠・食事・運動に気を使うことがいいそうです。


副腎疲労の症例から
慢性便秘に悩む、チョコが大好きな30代女性
事務職で30代前半のA子さんは、慢性便秘に悩んでいたそうです。
お通じをよくするために便秘薬を常用し、腹痛や膨満感で胃薬が手放せない状態だったとのことです。
「便秘は万病の基」というのはご存知でしょうか。
人間の体に入った毒素の60~80パーセントは便から排出されます。排便がないということは、体から毒素が出ていかないということです。
また、口から入ったカビや有害な細菌は胃酸で殺されます。しかし、胃薬を乱用し続けていると、胃酸の分泌が正常に行われず、細菌や真菌は胃を通過して腸で繁殖します。
これはつまり、腸にカビ工場ができてしまっている状態なのです。
この症状がひどくなると、リーキガット症候群(腸管壁浸漏症候群)といって、腸管壁に炎症が起きて、細菌や毒素、未消化の食物が漏れ出します。


これにより、きちんと分解されていない食物が腸壁から透過し、慢性の食物アレルギーの原因となるそうです。
この状態では、ビタミンやミネラルなどの副腎に必要な栄養素が適切に吸収されないため、ますます副腎が疲れてきます。
ここでA子さんの食生活を覗いてみますと・・・。
A子さんは、白米・パン・麺類などの炭水化物が大好き。そのうえ、チョコレートやケーキなどのお菓子や糖分の多いミルクティーやジュースなども日常的に口にしてきました。
腸内のカビは、炭水化物が大好きなので、ますますカビが繁殖してしまうという悪いスパイラルが出来あがってしまいましたし、お腹周りの脂肪も気になるようになってきました。
実はこのような変化も、副腎疲労の症状の一つなのです。
チョコレートが大好きで常食している女性はかなり多いと思います。
チョコレートの中に豊富に含まれるマグネシウムを体が欲しているからです。マグネシウムは、女性ホルモンの一つであるプロゲステロン(黄体ホルモン)の生産とかかわりが深く、PMS(月経前症候群)を和らげる働きがあるのです。
A子さんは毎月のPMSがつらく、激しく落ち込んだり、ハイテンションになったりと気分にムラが出るそうです。
PMSがきついというのも副腎疲労が疑われます。
ですので、ついついチョコレートに手を出してしまうというのもその体の要求でもあったのです。
そして、チョコレートにはカフェインやテオプロミンといった物質も多く含まれています。
A子さんの場合は慢性的な便秘で不調なとき、やる気が出ないときにカフェインによって疲れた副腎を刺激し、気力を奮い立たせていたのですが、多量のカフェイン摂取は副腎を過剰に刺激してしまうので副腎疲労をさらに悪化させてしまうことにつながるのです。



食生活の改善が必要なパターンですね。
特に女性にはマグネシウムが必要というのが、よく分かりました。
ですので、チョコレート以外にマグネシウムが多く含まれている食べ物を探してみる必要がありますね。
関連サイトでは、ナッツとかアーモンド、玄米、干しヒジキ、豆腐や納豆がいいみたいです。
自分に合う食べ物をチョイスしたいものですね。
仕事、育児、家事の重荷に耐えきれず「産後うつ」になった30代女性
外資系メーカーでバリバリ働くワーキングマザーのB子さん。
B子さんは出産後、お子さんの夜泣きが長い期間続き、睡眠不足の日々でヘトヘトになりながらも、育児休暇を数カ月取っただけで仕事に復帰しました。
生真面目なB子さんは、以前と同じような仕事ぶり。保育園のお迎えの前に一日分の仕事をこなすため、昼食をコンビニのサンドイッチや菓子パンで済ませ、多忙なときは昼食抜きでギリギリまで働くというような日々を続けていました。
帰宅の遅い夫に育児や家事の協力を期待できない、家でくつろぐこともできないという状況。子供が2歳になるころには、B子さんはいつもイライラし、子供がぐずるとヒステリックに怒鳴ったりするようになっていました。
父親としての自覚がない夫への不満や怒りも募って、当たり散らし、夫婦仲はだんだんとギクシャクし、気分がどっと落ち込み、すべてがイヤになってしまうこともよくありました。
その結果、疲れているのになかなか寝付けない、朝は目覚ましをかけていても起きられないという今までなら考えられなかったことに加え、食事の献立も、家事の段取りもできないという精神的にまいった状態だったといいます。
女性は妊娠中、母体よりもおなかの赤ちゃん優先で栄養が送り込まれるので、体の中で大量のビタミンやミネラルを消費するそうです。
そして出産は女性にの体にとって大変大きなストレスです。したがって出産後の体は抜け殻のような状態になるのです。
産後、十分な休息を取り、頑張り過ぎないで過ごせばよかったのですが、生真面目なB子さんは、仕事、育児、家事で「しなければいけない」という義務感にとらわれ、ストレスを溜めてしまったのでした。
そのうえ、自分の食事はおざなりで、野菜不足のため体を回復させるビタミンやミネラルなどの栄養素を十分摂っていませんでした。
そのような日常を続けるうちに、子供が2歳になったころに副腎疲労がピークにになり、産後うつの症状が長引いて非情に悪い状態になったのです。



産後うつは、本人にとってもつらくしんどいことですが、まわりの家族にも不安を与えます。
関連サイトを載せておきますので、参考にして素早い対処が必要ですね。


早朝から深夜まで働きづめで思考停止状態になった40代男性
40代で外資系証券会社ファンドマネージャー(金融資産を運用する専門家)のC男さんは、業界でも一目置かれる存在でした。
体に不調が出始める前までは、見るからにバイタリティーあふれ、記憶力も冴えて、10人ぐらいのクライアントの電話番号をパパッと言えるような人でした。
C男さんが著者のクリニックで診察を受けたとき、自分が認知症になったのではないかと不安がっていたそうです。というのもクライアントの電話番号も覚えられなくなり、覚えてもすぐ忘れてしまうと自覚があったからでした。
C男さんの場合、職業柄、慢性的に強いストレスがかかっているのが普通の状態なので、副腎から分泌されるストレスに対処するホルモン、コルチゾールが常に高いレベルにあり、このホルモンが強度のストレスに対応して心身のバランスを取っていたというわけです。
ところが、診療を開始した時には、その値が快適に生活していたころのコルチゾールレベルより低いレベルに下がっていたそうです。
コルチゾールの値は、人によって居心地のよい基準があり個人差があります。ふつうの人なら充分でもC男さんにとっては最適な値より1割でも下がると「人間としてダメになった」と感じるぐらい居心地の悪い状態になるのです。
ではなぜ、C男さんのコルチゾールの値が下がってしまったのでしょうか?
実は日常生活の乱れからによるものでした。
朝は6時起床で、仕事を終えるのは早くて夜11時、深夜まで残業することもザラでした。
というのも、副腎疲労に陥っている人は夜型人間が多く、朝が弱く日中はぼんやりしているのですが、夕食後調子が良くなり、午後11時からが絶好調というわけです。
食事は手早く済ませることのできるパン、おにぎり、ラーメンなどで、副腎をサポートする栄養を摂れていないのと、コーヒーを水がわりに何杯も飲むという状態でした。
副腎疲労を患うとカフェインの入ったコーヒーやコーラを無性に欲する傾向があるそうです。C男さんもカフェインで副腎を過激に刺激し、体を奮い立たせ一日を乗り切っていたのでした。
しかし、カフェインの過剰摂取で、副腎はさらに疲弊し、体調悪化へとつながってしまいます。
C男さんは、「ブレイン・フォグ」といって、脳に霧がかかっているようなボーッとした状態となり、思考力や記憶力の低下、人と会話するのもおっくうになる事態を招いていたということです。



まさに現代病ともいえる「ブレイン・フォグ」。
関連サイトを載せておきますので、自覚症状がある人はぜひご覧ください。


副腎疲労は自分で治せる
副腎疲労は、やはりつらいです。
副腎疲労から脱するためには、今までの生活を、自分自身の心と体に合ったものに変えなくてはいけません。
不規則な生活や栄養の偏った食事、過重労働、体に良くない化学物質、人間関係の悩みなど、現在の生活にあるストレス要因から遠ざかり、栄養のあるものをきちんと摂り、十分な休息を摂ることが回復への近道になります。
そこで著者が、何から取り組めばいいかを7つほど挙げてくれました。
ぜひ生活習慣を見直して、副腎疲労を回復していきましょう。
副腎疲労回復のために今日からできること7つ
- 朝、コップ一杯の塩水を飲む
- ビタミンB群を摂る
- タンパク質と野菜・果物をたくさん摂る
- 5分でいいから昼寝をし、夜は極力11時までに寝る
- 小麦と砂糖、牛乳を減らす
- 毒素を摂らず、排出する
- 精神的ストレスをコントロールする
どれも時間をかけずに始められることばかりと著者は言います。
1. 朝、コップ一杯の塩水を飲む
小さじ2分の1ほどの海塩を入れた水を飲みましょう。ナトリウム不足による立ちくらみ解消や気力アップに役立ちます。
なぜ、海塩なのかですが、海塩はナトリウムのほかにマグネシウム、カリウム、カルシウム、亜鉛などのミネラルが入っているからです。
精製塩は塩化ナトリウムが99%以上で、それ以外の成分はほとんど除去されます。
分量はきっちりでなくてもよく、自分が「ああ、おいしい」と思うくらいの濃さに調整するのが一番だと著者は言います。
2. ビタミンB群を摂る
副腎が疲弊するとビタミンB群を消耗します。自分の起こりやすい症状別に、足りないビタミンを補いましょう。
もし、悪夢を見たらビタミンBが欠乏している可能性があります。
ストレスを受けているときには、副腎でビタミンB群を必要とする量が増えます。ビタミンB群は体内でさまざまなホルモンや酵素の産生に関わるため、結果、さまざまな不調を惹き起こします。
特にビタミンB3、B6は精神を安定させるホルモン、セレトニンの産生に関わり、さらにB6は浅い眠りであるレム睡眠を起こすために必要です。
人はレム睡眠と深い眠りであるノンレム睡眠を繰り返すことで体と脳が休まり、記憶が整理され、疲労やストレスが回復することができます。
ストレスが多いときほど、ビタミンBなどの栄養不足で悪夢を見るのには、こういった理由があるということです。
したがって、悪夢を見てしまった翌日にはしっかりビタミンB群を補給しましょう。
わたしは安易に栄養サプリを取り上げましたが、本来は、食べ物からビタミンB3、B6を摂るのが一番です。
ビタミンB3(ナイアシン)の多い食べ物は、こちらのサイトを参考にしてください。
ビタミンB6の多い食べ物は、こちらのサイトを参考にしてください。
3. タンパク質と野菜・果物をたくさん摂る
タンパク質は体のエネルギーレベルや血糖値を安定させ、野菜や果物は副腎疲労の治療に効果を発揮する抗酸化物質を多く含みます。
副腎機能が低下している人は、特に朝食をしっかり食べることが大切です。
副腎が疲れていると、朝のコルチゾールの分泌が少ないため、血糖値を安定させることができず、朝からイキイキと活動することができません。
カラ元気を出そうと無理をすると、ただでさえ忙しい朝に副腎を酷使することになり、より一層疲れてしまいます。
そこで、食事の形で、血糖値をゆるやかに上げる手助けをしてやるのです。
著者のおすすめは、和食です。
みそ汁、焼き魚、納豆、ドレッシングをかけた生野菜のサラダに少量のご飯という組み合わせは、副腎の調子を整えるのにとてもよいメニューだとされています。
果物もカリウムが豊富で適量なら好きなときに食べたほうがよしとのことです。
4. 5分でいいから昼寝をし、夜は極力11時までに寝る
最高の治療薬は睡眠と休息です。
日中もつらいときにはがまんせず、昼寝をしましょう。短時間の昼寝は仕事の効率アップにつながります。
そして寝ることによって、副腎は快方に向かいます。
❝副腎のために今日は昼寝をしよう❞と、前向きな気持ちで休息しましょう。
5. 小麦と砂糖、牛乳を減らす
小麦に含まれているグルテン、牛乳に含まれているカゼインは、アレルギー源となりやすく、腸に炎症を引き起こすことがあります。
副腎を疲れさせる食材として、小麦粉、乳製品、砂糖の他にも気をつけたいものは、
- チョコレート
- カフェイン飲料
- 加工食品(レトルト食品・冷凍食品・即席めん・ハム・かまぼこ・スナック菓子など)
- できあいの総菜
- 大型魚、養殖魚
- 霜降り肉
- 硬化油、揚げ物の油
などがあげられます。
どれも身近にあり、ついつい口にしてしまいますが、食べ過ぎには気をつけましょう。
副腎を健康にするためには、毒素を抜いてやらなければいけません。そのためにしっかり取り入れたいのが。「薬味」と「ハーブ」です。
「薬味」は、ネギ・ショウガ・シソ・ミョウガなどの日本人にはおなじみの食材で肝臓の働きを高めてくれます。
「ハーブ」は、パセリ・ミント・バジル・パクチーなどで、肝臓の解毒作用を助けてくれます。
その他、タマネギやニンニクもしっかり摂りたいものですね。
6. 毒素を摂らず、排出する
「現代人で、体内から有害な重金属が検出されない人は、ほとんどいない」そうです。
現代の環境では、普通に生活していても食べ物や大気汚染、住環境から重金属が体内に入り、❝毒素❞として蓄積されていきます。
有害な重金属や化学物質が体内にあると副腎が乱れます。強力な抗炎症物質であるコルチゾールをもってしても、体内の重金属は副腎を疲弊させてしまうのです。
ですので、先ほどの副腎に悪い食材をなるべく摂らないようにし、腸内環境を整えて、善玉菌有意な環境をつくり、きちんとしたお通じをすることが、毒素を排出することにつながります。
そして、しっかり汗をかくことも大事です。
7. 精神的ストレスをコントロールする
ストレス源を探り、上手に対処する方法を身につけましょう。
自分や自分の大切な人にとって、ストレスになるものはいったい何なのか?
ストレスの原因を探っていくことは、回復に向けてとても大事なプロセスです。一枚の紙にでも、ストレスと感じることを思いつくままに書き出してみましょう。
人間関係、仕事、日常環境、健康面など、カテゴリー分けして、そこに書き入れていくのもひとつの手です。
人間関係(会社の上司、同僚、取引先の人、配偶者、子供、親、近所の人、友人など)
仕事(労働時間、仕事量、仕事の質、賃金など)
環境面(職場や住まいの騒音、空気の汚れ、臭い、湿気など)
健康面(疲労感、婦人科系の不調、歯痛、アレルギー、肩こり、腰痛、メンタルなど)
どなたにも、このようなストレスはありそうですよね。
その他にも、家族の介護や家事、家の中がなかなか片付かない、住宅ローンや借金の返済、子供の教育問題、リストラ、親しい人との死別など、負担を感じていることもあるかもしれません。
人には、さまざまなストレスの原因があります。
ですので、とにかく自分の気に入らないことも含めて紙に書き出してみてください。





どれも取り組めそうなものばかりですね。
一人で続けるのがつらいなら、家族や友人を巻き込んでやってみましょう。
みんなが健康になれば、明るい毎日が過ごせそうですね。
『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』の感想・まとめ


誰でも「副腎疲労」になりえる。
著者の夫、本書の監修者である本間龍介(ほんま。りゅうすけ)さんも長年、深刻な副腎疲労だったそうです。
しかも大学在学中だった若年のころの話です。
とても疲れやすい体質で、ふだんは学業も、大学で始めたアメリカンフットボールの練習も精力的にこなすものの、気がつけば数日間、寝込むといったことがよくあったそうです。
気分の落ち込みもよくあり、著者が気晴らしに何か誘ってもふさぎ込んだままだったそうです。
幼いころからアレルギーなどに悩まされ、長い休みのときには何日間も寝込むのが普通だった龍介さん。
アメフトの練習や日々の実習や試験などで、ストレスや疲れが溜まってしまい、休日になるとぐったりしてしまう、ふさぎ込んでしまうのも体調のよくないときに過剰に出てしまうのだろうとその当時は深く考えていなかったと言います。
医師として数年が経ったころ、とうとう朝目覚めてもまったく体が動かなくなり、ベッドから自力で起き上がることができなくなったと言います。
そのときは、まだ「副腎疲労」とはわからず、病院ではうつ病扱い。
数年後にはさらにひどくなり、寝たきりの状態となってしまったそうです。
夫婦お二人とも精神的にそうとうに追いつめられていましたが、ネットで関連論文などを検索しているうちにジェームズ・L・ウィルソン博士の著書『Adrenal Fatigue』(アドレナル・ファティーグ)にたどり着きます。
この本の表紙に書いてある言葉「理由もなく疲れていませんか?」「朝起きるのがおっくうではありませんか?」「疲れているのに眠れないことはありませんか?」はまさに龍介さんの症状そのもの。
そこで、お二人は「副腎疲労」(アドレナル・ファティーグ)が原因ということを突き止めたのです。
このように原因不明の体調不良は、何の前触れもなく近寄ってくるものです。
こういった症状があるということを頭のすみにでも入れておくことが、不安材料を少しでも少なくできるのではないでしょうか。
そういった意味で、ぜひ大勢の人に読んでいただきたい一冊だと感じました。
『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』は、現在(2022年7月1日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。
キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。
『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』の概要


本書の目次
『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』
はじめに 「副腎」は、ストレス社会の健康の鍵!
推薦 副腎疲労の提唱者、ジェームズ・L・ウィルソン博士からのメッセージ
第1章 あなたの「副腎」、疲れていませんか?
第2章 副腎疲労とは何か
第3章 副腎を養って、健康に生まれ変わる方法/生活習慣編
第4章 副腎を養って、健康に生まれ変わる方法/食事編
第5章 副腎疲労を克服した人たち
おわりに あなたの健康で幸せな毎日のために
著者の紹介
本間良子(ほんま・りょうこ)
埼玉県出身。
スクエアクリニック院長。
聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、同大大学病院総合診療内科入局。
専門は内科、皮膚科。日本抗加齢医学会専門医、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。
アドレナル・ファティーグの提唱者、ウィルソン博士に師事。近年はアドレナル・ファティーグ外来にとどまらず、ホルモン補充療法やブレインマネージメントまで診療の幅を広げる。
アドレナル・ファティーグの夫をサポートした経験から、患者家族へのアドバイスも親身に行なっている。
現在、南フロリダ大学大学院にて医療栄養学を専攻
著書
『長生きしたけりゃ 小麦は食べるな』アスコム (2020/10/24)
『心と脳の不調は副腎ケアで整える』 祥伝社 (2016/6/20)
『インディカ米ダイエット』自由国民社 (2019/3/2)
共著(本間龍介氏と)
『しつこい疲れを引き起こす 副腎疲労は自分で治す!』 祥伝社 (2021/9/10)
『子どもの「言っても直らない」は副腎疲労が原因だった 』青春出版社 (2019/11/21)
『しつこい疲れは食事で解決!』祥伝社 (2020/11/12)
『アトピーが消えるたった1つの方法 』青春出版社 (2021/8/2)
『「副腎の疲れ」をとれば老化もボケもくい止められる!』PHP研究所 (2021/2/11)
『ボケない人がやっている 脳のシミを消す生活習慣』青春出版社 (2018/7/21)
『医師が教える疲れが抜けない人の食事法』祥伝社 (2018/3/2)
『「脳の解毒」で一生ボケない脳になる! 』PHP研究所 (2021/8/19)
『老化は「副腎」で止められた』青春出版社 (2015/12/19)
監修者の紹介
本間龍介(ほんま・りゅうすけ)
東京都出身。
スクエアクリニック副院長。
聖マリアンナ医科大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了。医学博士。
日本抗加齢医学会専門医・評議員、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。
アドレナル・ファティーグの提唱者であるウィルソン博士に師事。
自身もかつてアドレナル・ファティーグに苦しんだ経験を生かし、外来診療を行なっている
著書
『「うつ?」と思ったら副腎疲労を疑いなさい』SBクリエイティブ (2014/11/14)


コメント