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『炭水化物は冷まして食べなさい。』から学ぶダイエットを気にせずごはんをたっぷり食べる方法

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は、笠岡誠一(かさおか・せいいち)さんの著書『炭水化物は冷まして食べなさい。』から学ばせていただきます。

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目次

『炭水化物は冷まして食べなさい。』は、どんな本?

『炭水化物は冷まして食べなさい。』は、ズバリ!「ダイエットを助け、病気を遠ざけるスーパー食事術」です。

本書は、このような本

いつからか、

炭水化物はからだに悪い!

炭水化物はダイエットの大敵

だから、食べる量を減らしたほうがいい。

という意見が世の中に広まり、ご飯をあまり食べなくなりました。

でもこれは、間違い!!


炭水化物こそ最高のダイエット食品です。

なぜなら、炭水化物には食物繊維がたっぷり含まれています。ですので、食べるのを控えていたのなら、なおさら食べる量を増やしたほうがいいのです。


ただし、ちょっとだけ「食べ方」の工夫が必要です。

それは、、、

冷まして食べましょう!!

そうすれば、炭水化物は、最高の健康食「レジスタントスターチ」に変身します。

このレジスタントスターチがすごいんです!

この『炭水化物は冷まして食べなさい』は、「腸活先生」笠岡誠一さんが、炭水化物の誤解を解き、最高の腸活を実現するハイパー食物繊維、「レジスタントスターチ」をくわしく解説しています。

したがって、ダイエットにも健康にも活用できる、「家庭に一冊」的な本なのです。

本書が、おすすめな人

『炭水化物は冷まして食べなさい。』が、おすすめな人

  • ご飯や麺類が大好きなのにダイエットのために食べるのを控えている人
  • ムリな糖質制限ダイエットを行っている人
  • 健康食・ダイエット食に興味がある人

『炭水化物は冷まして食べなさい。』の要点は?

わたしたち日本人は、長年「ご飯」を主食としてきました。

しかし近年、糖質制限ダイエットがブームになり、糖質を含んだ「ご飯」は、ダイエットの大敵とされています。

そして糖質(炭水化物)そのものが「体に悪いもの」と見なされて食べるのを控える人が多くなってきました。

でもそれは、本当に健康体をつくるためには間違っていると言います。

なぜなら、糖質自体、適度に体に必要ですし、炭水化物こそが「体に絶対必要なもの」だからです。

つまり、「炭水化物を食べてこそ健康になれる」のです。

お米には食物繊維がたっぷり入っていますし、炭水化物こそ最高のダイエット食だとこの本では説いています。

それを最大限生かすには、ちょっとだけ「食べ方」の工夫が必要です。

それが本書の題名にある「炭水化物は冷まして食べなさい」ということなのです。

コウカワシン

それでは、本書からわたしの独断と偏見で、ポイントをかいつまんで取り上げてみたいと思います。

なぜ、ダイエットや健康体質になるのに炭水化物が必要なのか?

炭水化物を食べると健康になる

最近のダイエットといえば、「糖質制限ダイエット」が主流。ご飯などの糖質を含んだ炭水化物は、ダイエットに大敵で、そのうえ「体に悪いもの」と思っていませんか?

炭水化物は「体に悪いもの」ではなく「体に絶対必要なもの」です。炭水化物を食べないと人は健康になれません。

しかも、体に不調や病気を抱えていたり、なかなか体重が減らなかったりと悩んでいるなら、ご飯やそば、パスタやうどん、ジャガイモといった炭水化物を、たっぷり食べていないことが原因かもしれません。

アメリカのスコット・サロモン博士の調査で、炭水化物を摂取量が40%に達しない人は、死亡リスクが高まり寿命が短縮することがわかったそうです。

その理由は、炭水化物を大幅に減らすことで、動脈硬化のリスクが高まり、心臓病による死亡率が50%近くも増加するからだそうです。

さらには、がんや脳梗塞への影響もあるそうです。このことからも「炭水化物を食べないと危険」というのがわかりますよね。

そのうえ、炭水化物には「食物繊維」がたっぷり詰まっています。

「食物繊維」というと野菜が思い浮かぶでしょうけど、主食として食べるお米などの炭水化物からは食物繊維量のうちの10%以上を占めていて、これは全品目中で第1位です。

つまり、主食としての炭水化物を食べないことは、そのまま食物繊維不足になるということを意味します。

食物繊維が足りないと、便秘になりやすくなります。糖質ダイエット中の人に便秘が多いのもこのせいです。

食物繊維は、腸の活動に欠かせません。

「腸活」には炭水化物が必要

腸は重要です。ちまたでは「腸活」という言葉も定着してきました。

腸内細菌を増やす発酵食品や、食物繊維を多く含む野菜を食べている人は少なくありません。でも、これだけ「腸活」の必要性が叫ばれいても、日本人の食物繊維摂取量は年々低下しているのだそうです。

摂取目安と言われているのが、18~21グラムなのですが、日本人の摂取量は14グラム程度ということで、4~7グラム不足していることになります。

それはなぜかというと、野菜を積極的に食べている人でも炭水化物を毛嫌いして遠ざけているからです。

健康のカギを握る腸内環境を良好にするには、野菜を食べるよりも、まずは「ご飯」を食べるべきなのです。

冷ますだけで炭水化物は「ハイパー食物繊維」に変わる

炭水化物のすごいところは、食物繊維を多く含んでいるだけではなく、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)という成分があるところです。

レジスタントスターチは糖質ではありますが、食物繊維と同じような、いやそれ以上の働きをします。

食物繊維には、2種類あります。

  • 水溶性食物繊維(腸の善玉菌の栄養になる)
  • 不溶性食物繊維(腸にたまった有害物質を回収する)

この二種類の食物繊維は腸内環境を整えるうえでなくてはならないものです。

レジスタントスターチは、水溶性と不溶性、両方の食物繊維の機能を兼ね備えています。そのため非常に効率よく腸内環境を良好にしていくことができるのです。

そして、ふつうの食物繊維では、大腸と肛門をつなぐ直腸を素通りしてしまうところ、レジスタントスターチは、直腸にもしっかりアプローチして、体に良い善玉菌を届けることができます。

したがって、レジスタントスターチは、腸全体をくまなく掃除しながら腸内細菌に栄養を与え、腸をすみからすみまで元気にしてしまう「ハイパー食物繊維」ということなのです。

レジスタントスターチの特徴として、「冷ますと増える」が、あげられます。

たとえば、炊きたてご飯よりも、冷ましたご飯のほうが、約1.6倍もレジスタントスターチの量が増えるそうです。

なるべくレンジでチンはしない

今と昔では、保温技術が整っていないぶん、昔の人のほうが、冷たいご飯をたくさん食べていたことに間違いはありません。

つまり、昔の日本人は意識しなくてもたくさんのレジスタントスターチを食べていたことになります。さまざまな要因があるにせよ昔の人は、たくさんご飯を食べていてもやせていました。

その答えの一つが、レジスタントスターチをたくさん摂取して、腸内環境が良好な状態にあり、脂肪の蓄積を防いだからといえるのです。

現在では、調理器具の進化で、温かいご飯をいつでもどこでも食べられるようになりました。

お弁当を食べるときでも、コンビニや職場などの電子レンジでチンして食べている人がほとんどではないでしょうか。

でも、そのせいで、レジスタントスターチの摂取量が減り、また、炭水化物を遠ざける食生活によって食物繊維全般の摂取量も減ってしまいました。

そうすることで、起きうるのが、

  • 腸内環境の乱れによる肥満
  • 血液の質の悪化
  • 免疫力の低下
  • 生活習慣病の恐怖

なのです。

では、どうすれば、現代において腸内環境を整えることができるかというと「冷ます」という行為だけです。

いつも食べているご飯やうどん、そば、パスタ、ジャガイモなどの炭水化物を冷まして、レジスタントスターチを最大限に増やすことで腸内環境を整えることができるのです。

コウカワシン

その方法は、ぜひこの『炭水化物は冷まして食べなさい。』を、実際読んでお確かめください。

本書では、炭水化物をたっぷり食べて、レジスタントスターチを取り入れる健康生活やレジスタントスターチ生活で迷ったときの質問箱を用意してくれています。

「レジスタントスターチ」のすごい健康効果

レジスタントスターチが、健康に良いというのはわかりますが、いったいどのような効果があるのでしょうか?

本書で、紹介されているものを箇条書きにしてみます。

レジスタントスターチがもたらす健康効果

  • 便秘も下痢も治す
  • 発がん性物質の発生を抑える
  • 潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)、クローン病などの腸の病気にも力を発揮する
  • 免疫力アップしウィルスや細菌に負けない体をつくる
  • 血糖値の上昇を抑えて糖尿病予防をする
  • 腸内環境を整え、ダイエットの味方「やせ薬」を増やす
  • 骨粗しょう症や老化を予防する
  • 更年期を遠ざける
  • 肌荒れを防ぐ
  • メンタルトラブルを予防する
コウカワシン

この中から、「便秘も下痢も治す」「発がん性物質の発生を抑える」「糖尿病予防する」を深掘りしていきます。

便秘も下痢も治す

自分の健康状態をチェックするのに手っ取り早い方法が、毎日の「便」を見るです。「便」は、体からのお便りということです。

黄褐色でバナナ状の便が、息まなくてもスルっと出るのが理想的と言われています。たくさんの量が出れば、腸のぜん動運動が活発になっている証拠です。

便は、80%が水分、残りは食物繊維、腸内細菌、大腸の粘膜がはがれたもので構成されています。たくさんの量を出すには、レジスタントスターチをたっぷり摂取することが大事です。

排便がいかに大事かですが、イモ類を主食にしているアフリカの人たちは平均400~800グラムの便をします。日本人が平均200グラムです。アフリカでは、動脈硬化や心臓病、大腸がん、糖尿病などの病気がほとんど見られないそうです。

便秘になりやすい人は、そもそも便になる食物繊維が不足していたり、善玉菌の活動が弱い可能性があります。

便秘同様に、下痢も腸内環境が乱れて起きる不調です。大腸は、食べ物の水分を吸収して便を作っています。腸のぜん動運動がうまく働かず、水分を吸収する能力が下がると、便が固まらずに下痢になってしまいます。

レジスタントスターチの摂取により、便秘の改善が期待でき、同じくレジスタントスターチが、腸内細菌のエサになり水分を吸収する能力が正常化し、下痢を緩和することができるのです。

発がん性物質の発生を抑える

2018年の統計で、男女とも死亡原因に多いのが大腸がんです。

大腸がんの発症には、生活習慣、特に食生活との関連性が強く指摘されています。日本人の食生活が炭水化物を減らす方向にシフトしてから、急激に患者数が増えたがんの一つだそうです。

厚生労働省の調査によりますと、炭水化物の摂取量は1955年には1日411グラムありましたが、2018年には251グラムにまで低下しています。それにともない、1日当たりのエネルギー摂取量も減少、米の摂取量も低下しています。

つまり、炭水化物の摂取量が減少しているということですが、反比例するように、大腸がんにかかる人が急増しています。

2019年、大阪大学などの共同研究チームは、国立がん研究センター中央病院で大腸検査を受けた616人を対象に、便の分析、内視鏡検査データの解析、食生活に関するアンケート調査を行い、アメリカの医学誌「ネイチャーメディシン」に研究論文を発表しました。

その調査では、がんの発症から進行がんに至る過程で、腸内細菌が大きく関係していることが判明しました。

大腸がんの発症初期には、アトポビウム、アクチノマイセスなどの悪玉菌が増えていて、一方ビフィズス菌などの善玉菌の数が減っていることがわかったのです。

このことから、腸内フローラを善玉菌優勢にすることで、大腸がんの予防につながることが期待されています。

血糖値の上昇を抑えて糖尿病予防

レジスタントスターチは、低GI食品だそうです。

「低GIって何?」ですよね。

低GIとは、GI値が低いということです。GI値というのが炭水化物が消化されるときの血糖値の上がりやすさを示した値のことです。つまり、GI値が低いほど、ゆっくり消化されるので血糖値の上昇を抑えることができるのです。

血糖値が上がりにくいということは、脂肪を溜め込みにくくなるということです。
結果、太りにくくなります。

一般的に、GI値が70以上の食べ物を高GI食品、70~55が中GI食品、55以下が低GI食品です。

炊きたてご飯は、高GI食品に分類され、一気に血糖値が上がり、その後、急激に下がります。そしてすぐにお腹がすきます。

一方、冷ましたご飯は、低GI食品に入ります。血糖値はゆるやかに上がり、ゆるやかに下がっていきます。おまけに腹持ちがいいのも低GI食品の特徴です。

レジスタントスターチを含んだ炭水化物は、腹持ちがいいので、食べ過ぎや間食を防ぐことができ、「セカンドミール効果」もあるので、一度食べれば、その次の食事の血糖値の上昇も抑えることができるのです。

さて、血糖値が高いと心配なことがあります。

それは「糖尿病」です。

糖尿病は40代以上で発症する人が多く、近年は食生活の変化で若い人もかかるケースが増えてきたそうです。

糖尿病は、血糖を下げる働きを持つインスリンの働きが悪くなり、常に血糖値が高くなってしまう病気です。無理してインスリンを分泌しようとすい臓に負担がかかってしまって発症します。

レジスタントスターチは、血糖値の上昇を抑えて、すい臓の負担を軽減するため、糖尿病の予防にも役立ちます。

ですので、同じ炭水化物でもふつうのでんぷんをレジスタントスターチにすることで、長期にわたって食べ続けても、インスリンの分泌を正常に保つことができるのです。

つまり、糖尿病を予防するには、炭水化物を控えるのではなく、炭水化物をレジスタントスターチに変えることが最善なのです。

コウカワシン

炭水化物は、本当に健康食だというのが、よくわかりますね。

レジスタントスターチが効率よく摂れるような食べ方なら必要量は必ず食べるべきということです。

それでは、各レジスタントスターチ食品の効率よい食べ方をちょっと紹介しますね。

「レジスタントスターチ」健康生活

ご飯は、常温で1時間冷ますのがベスト

炊きたてご飯を必ずしも冷蔵庫で冷ます必要はない

先ほど、炊きたてご飯は高GI食品、冷めたご飯は低GI食品と紹介しました。

冷めたご飯のほうが、すい臓に負担がかからず、そのうえレジスタントスターチが1.6倍に増えるのです。

では、どのように冷ましていけばいいのでしょうか?

本書では、「常温で1時間冷ます」のが現実的であり効果的だとしています。

具体的に言うと、炊飯ジャーから茶碗によそい、そのまま1時間放置すればよいということです。水分を飛ばしたほうがよりレジスタントスターチが増えるので、ラップをするなら軽くすき間を開けて、そのまま置いておくのがいいと言います。

ただし、4時間以上、常温で置いておくと、雑菌が増えてしまう可能性があるので、長時間常温に置くのはやめましょう。

それから、炊飯ジャーの中に入れたまま保温機能を使わず置いておくと、水分が飛ばずにレジスタントスターチが増えにくくなるそうです。

そのため、茶碗に移し冷ますようにしてください。

もし、常温で冷ますのに抵抗があるなら、冷蔵庫で冷ましてもいいということです。

お弁当の場合

お弁当の場合は、ご飯を詰めてから食べるまでに、4時間程度は経過していることが多いと思います。ですので、何もしなくてもレジスタントスターチが増えています。

雑菌の繁殖を抑えるために、できれば冷蔵庫で保存するのが望ましいです。お弁当に詰める際も、時間に余裕があるなら、1時間冷ましたご飯を詰めるようにしましょう。

冷凍ご飯の場合と冷ましたご飯の電子レンジ使用について

あまったご飯を冷凍保存し、電子レンジで再加熱して食べている人もいますよね。

冷凍ご飯は、炊きたてご飯よりは、レジンスタントスターチが増えますが、冷蔵(常温)ご飯よりは増えないそうです。保存には便利ですが、レジスタントスターチを効率よく摂取するという意味ではすすめられない方法だと言います。

電子レンジの使用については、一度冷ましたご飯を電子レンジで再加熱すると、レジスタントスターチはやや減ります。しかし、炊きたてご飯よりは多く含まれているそうです。

もっとも効率よくレジスタントスターチを摂取するには、冷ましたご飯をそのまま食べるのがベストですが、気分で「今日は暖かいご飯が食べたい」というときは、一度冷ましてからレンジで温め直すという方法を使ってみましょう。

温かい汁物をかけてもレジスタントスターチは減らない

カレーが好きな人は、熱いカレーをご飯にかけるとレジスタントスターチが減ってしまうのではないかと心配になるのではないでしょうか。

実は、レジスタントスターチに温かい汁物をかけて食べても、レジスタントスターチの量は減らないそうです。

つまり、カレーはもちろん、お茶漬け、温かいダシやスープなど、何をかけても大丈夫なのです。

ですので、冷めたご飯を食べるのが苦手な人は、温かい汁物をかけて食べるというのもいい方法です。

パスタは冷製に、うどん・そばはざるに、ラーメンはつけ麺に

レジスタントスターチはご飯だけには限りません。

昼食とかに、お米だけでなく、麺類をよく食べる人もいますよね。その場合は、ぜひ冷製メニューにしてみてください。そうすれば、レジスタントスターチをたっぷり摂れます。

そして、レジスタントスターチをしっかり取るためにどの麺にも共通しているのが、「乾麺を使って硬めにゆでる」「選ぶなら太めの麺」です。

ご自分で調理する場合に気にしてみてください。

もちろん、お店で食べる場合も家庭で食べる場合も、麺が硬くて食べられないのでは、食事を楽しめませんので、ご自身の好みの硬さでも十分レジスタントスターチが摂れるので、ご心配なくとのことです。

それから、生麺だからといってレジスタントスターチが摂れないことはありませんが、触感の好みや保存性、ゆで時間の調整などを加味して、生活スタイルに合わせた麺を選べばよいとのことです。

主食がパンの人の場合

レジスタントスターチは「加熱調理後、冷ましたら増えるでんぷん」です。

ですので、店頭に並んでいるパンは、すでに加熱後に冷まされていますので、レジスタントスターチが豊富に含まれています。

パンをトーストにすると、レジスタントスターチの含有量は減ります。トーストしたパンを再度冷ませば、理論的にはレジスタントスターチが増えるはずです。

でもそれなら、トーストしないでそのまま食べたほうが、味の面でも、レジスタントスターチを摂取する面でも得策だと言えます。

でもパンには主原料の小麦以外にも添加物が含まれているため、健康面を考えると、「ご飯食」のほうがいいです。主食の中心がパンだという人は、ぜひ「ご飯食」の機会も増やすことを著者はすすめています。

それから、パン食を続ける場合のおすすめは、全粒粉を使用したパンです。

全粒粉とは、お米でいう玄米のようなもので、ふつうなら取り除かれる表皮・胚芽・胚乳をすべて合わせて粉にしたものです。レジスタントスターチもたっぷり含まれています。

それから、コーンフレークもレジスタントスターチの量が非常に高い食べ物だそうです。

朝食などに、ご飯食が苦手、あるいは時間の余裕がないという人は、全粒粉パンやコーンフレークをうまく取り入れるといいですね。

イモ、豆類

炭水化物は主食ばかりではありません。イモ類や豆類にもたくさんレジスタントスターチが入っています。

ジャガイモサツマイモも加熱調理し冷ますと、レジスタントスターチの量が増えます。

ジャガイモなら、

  • ポテトサラダ
  • ヴィシソワーズ(ジャガイモの冷製スープ)
  • 肉じゃが

などのを定期的に食卓に並べることで、不足しがちな食物繊維の摂取を一気に挽回することができます。とくに小鉢の量程度のポテトサラダでも、茶碗1杯分のご飯と同じくらいのレジスタントスターチが摂れます。

サツマイモなら、焼き芋・ふかしイモなどを冷まして食べたり、和菓子でも効率よく摂取することができるのです。

豆類では、インゲン豆小豆ヒヨコ豆にレジスタントスターチが大量に含まれているそうです。

とくに小豆は、まんじゅうなどの和菓子やみつ豆は、立派なレジスタントスターチおやつですね。

おはぎもご飯と小豆を使うのでレジスタントスターチたっぷりメニューということになります。

注意すべきは、砂糖を使い過ぎないようにするといった点ですね。

コウカワシン

わたしは香川県民ですので、主食がうどんといっても過言ではありません(笑)

本当は、熱々の釜揚げうどんが大好きなのですが、ざるうどんとかぶっかけうどんの頻度を高めたいと思います。

そして、小豆やサツマイモを使ったお菓子が大好きです。

うどんもお菓子も食べ過ぎには注意すべきですが、適度に食べてお腹も満足、健康にも配慮といった生活をしていきたいと思います。

『炭水化物は冷まして食べなさい。』の感想・まとめ

日本人は、ご飯を食べるのに適した遺伝子がある

日本人は、、、というかそもそも人類は、炭水化物を食べて進化してきたそうです。

バルセロナ自治大学のカレン・ハーディ博士の研究では、石器時代より人類が木の実や地下茎などからエネルギーとなる炭水化物の摂取をしていたことがわかったそうです。

しかも人類が火を使うようになって加熱調理を始めると、炭水化物から摂れるエネルギーが増加して、結果、脳が大きくなり人類がさらなる進化を遂げたこともわかっています。

つまり、炭水化物は人間が活動するためになくてはならない栄養素であり、それを制限することは、大げさにいうと「人間やめるの~?」という行為になります。

そして、日本人は「ご飯」を主食にし、3000年以上にわたって食べ続けてきました。

ダートマス大学のナサニエル・ドミニー博士の研究で、炭水化物を甘い糖に分解する働きがある「アミラーゼ遺伝子」の量が、日本人は他の炭水化物をあまり食べない民族よりも1.4倍ほど多いことが、わかったのです。

これはどういうことかというと、アミラーゼ遺伝子を多く持っているほど、炭水化物からスムーズに栄養が補えるため、無理して油(脂肪)からエネルギーを摂る必要がないということです。

このことは日本人が長寿であることの理由の一つでもあります。

そもそも「糖質制限ダイエット」「低糖質ダイエット」は、欧米で生まれたダイエット法です。

それを、日本人がマネること自体が、無理があるといえます。

近年の日本に糖尿病患者が急増したのは、食の欧米化が急速に進んだからです。世界的に「和食」が注目されているなか、わたしたちが、「糖質制限ダイエット」で、健康を害するのは、いかがなものかなあというのが正直な感想です。

たしかに、過剰な摂取はいけないことです。

でもこれは、どの食べ物にもいえることです。

ですが、お米がたくさん取れる日本に生まれ、それに応じた遺伝子を持ち、絶対必要量の炭水化物を摂らないというのは、ダイエットとしてもうまくいかないだろうし、健康面でもリスクが高い行為です。

いろいろな健康指南書が、出ていますが、その中の一冊だけを鵜呑みにせず、多方面から「健康」という人生においてかけがえのないものを見つめるというのは、本当に大事なことだと思います。

そのことを教えてくれる本書は、健康本の中でも一石を投じる一冊ではないでしょうか。

ぜひ多くの人に読んでみてほしい本です。

『炭水化物は冷まして食べなさい。』は、現在(2022年6月4日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

『炭水化物は冷まして食べなさい。』の概要

本書の目次

『炭水化物は冷まして食べなさい。』

はじめに

第1章 炭水化物を冷ますと、腸活のエース「ハイパー食物繊維」に変わる!
第2章 ハイパー食物繊維「レジスタントスターチ」のすごい健康効果!
第3章 炭水化物をたっぷり食べる! レジスタントスターチ健康生活のすすめ
第4章 レジスタントスターチ生活で迷ったときのQ&A

おわりに

著者の紹介

笠岡誠一(かさおか・せいいち)

1967年、広島県生まれ。東京農業大学卒業。

文教大学健康栄養学部教授。管理栄養士。食品栄養学修士(東京農業大学)。博士(農学)(愛媛大学)。

山之内製薬(現・アステラス製薬)健康科学研究所研究員、文教大学専任講師、アメリカ国立衛生研究所客員研究員を経て現職。

専門分野は栄養生理学、食品化学。

レジスタントスターチに早くから注目し、レジスタントスターチを増やした「ハイレジ食」の開発なども行う。
テレビや雑誌などメディアでの解説も多い。

著書

きみのハラール、ぼくのハラール』幻冬舎 (2019/12/24)

共著

超人気グルメのぶっちゃけ解剖学』柴田書店 (2013/12/28)

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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