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『amazonのすごい会議』から学び短時間でも効率よく成果を出す組織を作ろう!

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は佐藤将之(さとう・まさゆき)さんの著書『amazonのすごい会議』から学ばせていただきます。

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目次

『amazonのすごい会議』は、どんな本?

『amazonのすごい会議』は、ズバリ!「効率化の鬼本」です。

本書はこんな本

こんなことはありませんか?

ああ~、今日も会議だ・・・。

だいたいにクソでもない会議が多すぎだ。

部長が上層会議で決まったことを必ず部下を集めて伝達会議するから、そのたびに仕事が止まっちゃう。

だいたい、俺らが聞かなくてもいいことがけっこうあるし、時間のムダだね。

そうそう!

それから、会議中に資料の説明してるとき、まだ最後まで聞いていないのに質問して中断させる人がいるでしょう。

あれ、迷惑よね。

たしかに資料の書き方が悪いからわかりにくいせいだけど、そういうことが繰り返されちゃうから、会議の時間がどんどん長引いちゃう。

これじゃ定時に帰れなくなるし生産性が高いとは言えない。

せっかくの働き方改革も泣いちゃうわね。

こんな悩みを持っている人は、かなりいらっしゃいますよね。

まあ、これも日本企業の伝統なのでしょうかね。

しかし、世界を駆ける企業はムダといえることは省き、改善をくり返しています。日本が誇るトヨタ自動車も山本大平さんの著書トヨタの会議は30分という書籍の中で、生産性を上げるための組織作りをされています。

そしてあの有名なアマゾン

アマゾンも創業者ジェフ・ベゾス氏を中心とした経営陣が、様々な試行錯誤の中、生産性爆上げの組織作りをされています。

とくに注目するべきはやはり会議のやり方です。

2018年12月に時価総額で世界一になったアマゾンについて、アマゾンジャパンの立ち上げに参加された佐藤将之(さとう・まさゆき)さんの著書『amazonのすごい会議』では、効率的で生産性の高いアマゾンの会議についてまとめられました。

きっと、どの組織でも役に立つアイデアや考え方が詰まっているといっても過言ではない一冊です。

本書は誰におすすめか?

『amazonのすごい会議』がおすすめな人

  • ビジネスマン
  • プロジェクトリーダー
  • 経営者・指導者

『amazonのすごい会議』の要点は?

すぐに決まる!

アイデアが湧き出る!

プロジェクトが進む!

なぜアマゾンは次々に新しい事業を同時展開できるのでしょうか?

佐藤さんは新卒で入社した日本企業7年目で退職し、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーとして参加しました。15年ほど在籍しその後、経営コンサルタントとして企業の成長支援を中心に活動されています。

クライアントの日本企業の会議に出席して感じた感想は「効率的・生産的ではない」ということだそうです。

本書では、世界最強企業となったアマゾンの成長を支える原動力である「会議の技法」を公開するとともに日本の企業との対比を例にあげ、「アマゾン流会議」のやり方を参考にしてほしいとされています。

コウカワシン

そこで、わたしの独断と偏見でポイントをしぼって取り上げてみました。

「情報伝達会議」は減らす

「変える」より「無くす」ほうがいい会議

会議には色々あります。

  • 「意思決定会議」
  • 「アイデア出し会議」
  • 「進捗管理会議」

そして、

「情報伝達会議」です。

amazonでは、上記3つは、やるべき会議としていますが、「情報伝達会議」は、基本的にやるべきではないとしているのです。

理由は「時間のムダ」だからです。

「情報伝達会議」は、組織の中で何が起こっているか、どういう方向に進むかを共有するうえで重要です。

一方で、特に伝えるべき情報ではないけど、週次で部門ミーティングを開くことが決まっているとか、上役が部下に必ずしも伝える必要のない内容を話す会議を開いたりしていないでしょうか?

こうした会議では、誰か1人が話している間、他の人は待機状態になり、生産性を下げる元凶となります。上役だけが知っておけばいいことか、みんなに共有すべきことかを精査して、どんどん減らしていくことが良しとされています。

コウカワシン

たしかに内容を共有するだけの会議なら、それ用の資料をメンバーに配布し目を通してもらい、「異議や意見はメールで」というのが効率いいですよね。

コロナ禍でもありますし、極力会議自体も少なくした方がいいといえますから、真似する効果大だといえます。

沈黙から始まる

会議の始まりは15分の黙読

一般的な組織なら、会議資料の作成者が他の出席者に概要の説明をします。

それがアマゾンでは、まず、目の前の会議資料を各自で15分ほど黙読するのです。そのときに重要なのが、沈黙を保つことです。

一通り目を通してもらう間、質問は一切受け付けません。

良い資料と沈黙が非効率な質問を排除する

資料作成者が会議の冒頭で概要を説明していくやり方では、たとえば2ページ目の話をしているときに、誰かが何かの言葉に引っかかって、「ちょっと待って」と止めて質問するということが起こりがちです。

それに当たる答えが実は4ページ目に書いてあったりするのですが、質問者はそこまで資料を把握していないので、そんなことはわかりません。

プレゼンの途中で質問されて「それは後から出てきます」というやりとりはあるのでしょうけど、ペゾス氏はそれを非常に嫌がります。

つまり、「すでに書いてあること、説明が予定されていることを質問するのムダ」としているのです。

「読みながら、わからないところにクエスチョンマークをつけ、後のページで説明されていたらマークを消し、残ったものだけについて質問したほうが、時間的に効率がよい」と考えて黙読ルールを作ったのです。

コウカワシン

よくできた資料なら、質問が多く出ないでしょうし、みんなが資料に目を通してだいたいの内容を把握してからプレゼンするというのは、理にかなっていますよね。

とても合理的だと思います。

資料は2種類のみ、1ページか6ページ

ページの上限は1ページか6ページ

アマゾンの会議では15分の黙読から入るため、読み込む資料には余計な就職表現をしません。そのうえ、ページ制限までするルールがあります。

それが、「A4用紙で、1ページか6ページ」の2種類に統一した資料です。

「大きなプロジェクトの説明に、とてもその枚数では足りないのではないか」と思われるでしょうけど、資料の裏付けとなるグラフや関連データなどは添付資料に入れる決まりになっているそうです。

「6ページ」資料に入れる内容は、明確に伝えたいメッセージのみに限定し、会議の席で、「詳細な情報がほしい」と言われたときには「添付資料を見てください」と誘導します。

この添付資料は「6ページ」にはカウントされず、枚数制限もありません。

「1ページ」資料

アマゾンで、簡単な報告をするときに用いられる会議資料のことを「1ページャー(ワンページャー)」というそうです。

その名の通りに、ポイントだけを1枚でまとめたものを指します。「裏」は使わず「表」のみです。

1ページャーは、何か提案する会議以外や、簡単な報告書を作成するときなど、日常業務の様々な場面で使われます。

たとえば、バレンタインデーの販促企画を想定した資料では、背景や課題を明らかにし、それに対してどのようなアクションを取るか、そして最終的にどういうゴールを達成するかなどを書き込みます。

コウカワシン

このようなA4用紙にアイデアなどを書いたり、上司への報告書をまとめるのは『トヨタの会議は30分』にもありました。

生産性にこだわる企業はどこでもやってるんですね。

「6ページ」資料

年次予算や大きなプロジェクトは、さすがに1ページャーでは説明しきれません。でも、枚数を無制限にしないのがアマゾン流です。添付資料を除いて、6枚でまとめることが決められているのです。

たとえば、何か新しいプロジェクトを発案する場合は「1ページャー」。そして、そのプロジェクトを進行することができたら実行プランなどを具体的に詰めていくために「6ページャー」を使うのです。

たとえば書く内容としては、プロジェクトの概要、予算などの財務情報、スケジュール、目標とする指標、立て直すためのプランなどです。

著者は、まずどういうストーリーにするかという大まかな流れを決めてから、最初に見出しやラフな内容を書いていき、それをだんだん膨らませていくようにしているそうです。

加筆や削除を繰り返し、何度も通しで読んで「ストーリーがわかりやすいか」「その展開に突拍子もない部分や論理展開に不十分なところがないか」などの確認もしていきます。

コウカワシン

「6ページャー」ともなるとまとめる作業はかなり時間がかかるそうです。

何度も何度も読み込んで、読み手に自身の意図や思いがきちんと伝わるかを確認することが重要だとのことです。

「パワーポイント」や「箇条書き」は禁止。

資料はナレーティブ(文章)で書く

会議資料といったら「パワーポイント」に「箇条書き」で要点を書くというのが一般的です。

ですが、アマゾンでは「パワーポイント」や「箇条書き」の会議資料を見ることはほとんどないそうです。

なぜならアマゾンでは、会議の資料を「文章(ナレーティブ)形式で書く」というルールがあるからです。

ではなぜアマゾンが、パワポや箇条書きを使わず文章で書くかの理由をあげていきます。

良い資料とは「誰でも」「いつでも」「正しくわかる」資料である

まず、箇条書きの問題点ですが、文章を要約した箇条書きは、行間を読むことで、人によっては解釈の違いが生じやすいところです。

発表者は様々な思いや考察を埋め込んで説明することが多いです。そのようなことを後日思い出そうとしても非常に難しいでしょう。

箇条書きの資料を使い、発表者が詳しい説明をしたとします。後日その資料を見直したときや会議に参加できなかった人が、その資料を見たときに、同じ思いを共有できない場合が考えられます。

これは組織が大きくなればなるほど、時間が経てば経つほど、大きな解釈のブレになりかねません。

その結果、最終的なアウトプットが大きくずれてしまい、本来の目的が達成できないことになってしまうのです。

そこで、ペゾス氏が2006年に「会議の資料は箇条書き禁止。文章を用いる」というルールを設定したのです。

パワポの資料は簡単に作れて、会議当日は適当に飛ばしながら口頭で説明することも可能です。

しかしきちんとした文章にするとなると、読んだときにつじつまが合わない部分が出てこないように、最初から整合性をとらなくてはなりません。

エッセンスだけを凝縮して、それをまとめようとすると、必然的に何回も書き直しをしなくてはいけないのです。

そういう点もペゾス氏は、じっくり検討して文章をよくしよう苦心するプロセスも期待し、会議の資料作りのルールを考えたのです。

コウカワシン

アマゾンでは、会議資料を文章で作成しないといけないので、社員は当然のことながら文章力が求められます。

ですので、アマゾンに入りたいならしっかり文章力を鍛えておきましょう。

『amazonのすごい会議』の感想・まとめ

PDCAの回転が圧倒的に早いアマゾン

この記事で紹介したことは、ほんの序の口といった感じで、アマゾンでは仕事の進捗を早めるためにいろいろとアイデア工夫を取り入れ仕組み化し検証改善しています。

PDCAというと最近では関連のビジネス書がたくさんありますよね。

  • P=Plan(計画)
  • D=Do(実行)
  • C=Check(評価
  • A=Action(改善)

アマゾンでは、とりあえずやってみて、結果を見て「よかったね」という単発な作業で終わらずに、常にKPI(重要業績評価指標)を追いながらPDCAのサイクル回し、もっと良いやり方はないかと考えながら修正を加えていくそうです。

日本企業の多くは、P(計画)とD(実行)をするスピードは早いもののC(評価)、A(改善)は、あまり重視しない傾向があります。

会議ででも取り上げるのはPDのことばかりで、どうすれば成功したと確認するのか、何の指標を見るのかの議論が抜け落ちていると言われています。

アマゾンでは、このPDCAのサイクルが最長でも1週間だそうです。日本だと四半期に1度くらいの見直し改善といった感じではないでしょうか。

これでは、世界戦略上の差ができても仕方がないですね。それくらいアマゾンは日進月歩の歩みを続けているということです。

日本企業全部がこのように進化するのが、1番なのですが、まずは企業単位でなくてもいいから、セクション・・・いやいや、個人から変わっていくべきだと思います。

そのように変化を恐れない人、組織が今後生き残れる可能性が高いと言えますね。

ですので、この『amazonのすごい会議』は、今までの悪しき慣習を取っ払うためにたくさんのビジネスマンに読んでいただきたい一冊です。

『amazonのすごい会議』は、現在(2022年4月20日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

そして、amazonの聴く読書「Audible(オーディブル)」それから、オトバンクの「audiobook.jp」で、聴くことができます。

通勤通学などのスキマ時間にぜひご活用ください。

『amazonのすごい会議』の概要

本書の目次

『amazonのすごい会議』

はじめに なぜ「アマゾン」の会議に学ぶのか?

チャプター0 改善に着手する前に考えたいこと アマゾンが「減らしたい会議」「増やしたい会議」
チャプター1 会議の効率化は資料作りから始まる アマゾン流 資料作成ルール
チャプター2 最速で最高のジャッジを下す アマゾン流 意思決定会議
チャプター3 新規事業や改善提案が次々に生まれる アマゾン流 アイデア出し会議
チャプター4 プロジェクトを確実に前進させる アマゾン流 進捗管理会議
チャプター5 会議を機能&活性化させる アマゾンのOLP
チャプター6 我が社の会議、どこから手を付ける? 会議をスリム化するヒント

おわりに

著者の紹介

佐藤将之(さとう・まさゆき)

エバーグローイングパートナーズ代表取締役/事業成長支援アドバイザー。

セガ・エンタープライゼスを経て、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーとして2000年7月に入社。

サプライチェーン、書籍仕入れ部門を経て、2005年よりオペレーション部門にてディレクターとして国内最大級の物流ネットワークの発展に寄与。

2016年、同社退社。

現在は鮨職人として日本の食文化の発展に携わるとともに、成長企業での15年超の経験を生かし、経営コンサルタントとして企業の成長支援を中心に活動中。

主な著書

アマゾンのすごいルール』宝島社 (2018/4/6)
アマゾンのすごい問題解決』宝島社 (2019/3/20)
アマゾンのスピード仕事術』KADOKAWA (2018/9/29)
アマゾン式 変わり続ける力 大和書房 (2021/2/18)
Amazon真の強さの理由』Kindle版(‎ 2017/4/5)
心を育てる保育環境』小学館 (2020/8/24)

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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