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『伝えることから始めよう』から学び常に「なぜ、何のために」を意識できるようにしよう!

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は高田明さんの著書『伝えることから始めよう』から学ばせていただきます。

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目次

『伝えることから始めよう』は、どんな本?

『伝えることから始めよう』は、ズバリ!「高田明流人生訓」です。

本書はこのような本

ジャパネットたかたといったら知らない人がいないのではと思われるくらい日本の通信販売の草分け的存在です。

その創業者である高田明(たかた・あきら)さんは、同社が製作するテレビ・ラジオショッピング番組のMCとしても知られました。

その高田さんの初めての自著がこの『伝えることから始めよう』です。

家業のカメラ店の手伝いで観光写真を撮っていた時代から年商1700億円超の日本一有名な通販会社を作り、そして「卒業」するまでの道のりを高田さんらしい語り口で綴っています。

そして何よりも、この物語の中で高田さんが放つ言葉の一つひとつが深いのです。

高田さん自身が半生を振り返りながら「卒業」までの1年間に考え、ジャパネットたかたの社員に伝えてきたことのエッセンスがキュッと詰まった本書は、立派なビジネス書、自己啓発書として、わたしたちにも役立つ一冊であります。

本書は誰におすすめか?

『伝えることから始めよう』がおすすめな人

  • 営業マン及びプレゼン担当者
  • 経営者、指導者
  • 社会人

『伝えることから始めよう』の要点は?

高田さんのテレビショッピングでのMCを見ていて感じるのは、顧客が「買いた~い!」と思ってしまうツボを心得たトーク術です。

その心底にあるのは、「自分が売った商品は必ず、お客様に感動していただいたり、お客様の生活を楽しくしたり、便利にしたり、豊かにしたり、ときには人生を変えてしまったり」というようにお客様の喜ぶ顔が見えることなのです。

あつかう商品を伝える前に「なぜ、何のために」売りたいのか、「なぜ、何のために」伝えたいのか、ということを徹底的に考えたことがあのトーク術に表れているのです。

これは、自分が顧客の立場になって考えないとわからないと思いますし、このように考えられるようになったのは高田さんの生い立ちにも大きな関係があります。

この『伝えることから始めよう』は、高田さんの学生時代から現在に至るまでのサクセスストーリーを通じて、「自分」が、そのときそのときで何を得て、何を感じ、何をするべきかについていつも向き合ってきた姿を映し出しています。

それと同時に経験から得た大切な教訓を次世代の人たちに伝えるべく筆を取られた「人生訓」ともいえる一冊なのです。

コウカワシン

ということで、本書からわたしの独断と偏見で心に刺さるポイントを拾っていきたいと思います。

今を生きる。過去にとらわれない。未来に翻弄されない。

過去と他人は変えられない。けれど未来と自分は変えられる。
そして、未来を変えられるのは自分。その自分がやるべきことは「今を生きる」ただ懸命に。

高田さんは、今のジャパネットたかたがあるのは、「今を生きる」ということを一生懸命やってきた結果だとされています。

そのときそのとき、今やるべきことを見つけて、それを一生懸命に、自分の持てる能力の200%、300%を注ぎ込んで、取り組んできただけだというのです。

過去は変えられません。未来だって明日どうなるかわかないことが多い、ましてや3年後や10年後なんて、いくら考えてもわかるわけがありません。

高田さんは学生時代、初めての就職先での海外任務、家業の手伝い、独立、ジャパネット創業、業務拡張などのすべてのそのとき、そのときに全力投球で取り組まれてきました。

ですので、高田さんは一生懸命に「今を生きる」ということが、すべての悩みを解決し、もし成功ということがあるとすれば、「今を生きる」ことが自分を成功に導いてくれるのだと考えられています。

コウカワシン

誰もが、今このときを一生懸命に生きています。

自分の人生に不真面目な人はいないとは思いますが、すべてにおいて100%全力で取り組んでいるでしょうか?

高田さんは、200%いや、300%の力を常に注ぎ込んでいると言います。

その根底にあるのが「顧客第一主義」だと感じました。

観光写真を1枚売るにしても、ふつうの人なら「売れ残ったのだから仕方がない」と考えるでしょう。

しかし高田さんは、写真1枚売るために、顧客の時間に合わせるために先回りして写真を用意する、自ら率先して写真を撮ってあげる、写真の質にもこだわるなどありとあらゆる努力をされてきました。

そこで気づいたことは、「目の前のことを一生懸命にやっていれば、自然と次の課題が見えてくる」ということなのです。

こういうことって、わたしたちにもありますよね。

その課題にすぐに取り組めるかどうかが、成功へ向かうかどうかの分かれ道なのだということです。

どんなことも、どこかでつながっている。

人生にムダなことはない。
好きなことを一生懸命にやり続けていれば、今を生きていれば、人生は絶対に拓けるようになっている。

高田さんは、英語が好きで学生時代に一生懸命勉強されたそうです。

第一志望の大学にこそ入れませんでしたが、受験勉強を必死に勉強されたそうです。大学では、ESSクラブで英語漬けの生活を送られました。

その縁があってか阪村機械製作所という国内有数のネジ製造メーカーに就職し、貿易部で外国のお客様のお世話や英文の手紙の文書作成や納品書をなどを作ったりする営業事務をの仕事をされていました。

社長から30ページ以上ある英文の契約書を明後日までに翻訳するようにいわれたときには、契約内容が難しくて辞書を引いても意味がよくわからないなど苦労をされました。

わからないところは、できなかったと社長にお詫びをすると、「大丈夫だよ、わたしにはこれでわかるよ」とOKの返事をいただけたということです。

そういう努力を買われてか、海外駐在のチャンスがやってきたのです。赴任先はヨーロッパ。東西冷戦の時代で、西側の国を巡ったり、東欧の共産圏の国も回られたそうです。そしてそれぞれの国の事情を肌感覚で感じられました。

その後、ジャパネットたかたでのテレビショッピングMCで、電子辞書を紹介したときのこと、リンカーンの演説を再生しながら、つぶやくように一緒に暗唱したところ、学生のときに覚えた一説がすらすらと出てきたそうです。

その瞬間、注文が殺到、30分番組1回で、売上額がなんと1億円近くになったとのことです。

コウカワシン

高田さんは、上手くいかなかったことに劣等感を持ったことも、成功したことで優越感をいだいたこともないそうです。

それと同時に失敗をばねにと思ったこともなければ、上手くいって天狗になったこともないといいます。

ただ、目の前のことを一生懸命やってきただけだと言います。

高田さんが言いたいのは、

上手くいかなかった過去にとらわれず、今を一生懸命に生きよう

ということです。

今一生懸命にやっていれば、それが後になってどこかにつながっていき拓けてくるのだ

ということが言いたいわけです

そして阪村社長からもいろいろと人生に役立つ言葉をいただいたそうです。

一緒に旅行をしていてつい眠っていた時には

「景色を見るのは人生の勉強だ」

と言われ

旅行ひとつでも、そこから何かを学べると思って旅行している人と、ぼんやり旅している人では、生き方が全然違ってくる

ということを教わりましたし、帰国後、1年も経たない間に退職したときには、社長は高田さんに

「高田君、辞めるんだってな。君がいつかこの阪村で働いたことを、本当に良かったって思うときがくればそれでいい」

とはなむけの言葉をくださいました。

これを高田さんは、人生訓としていつまでも心に留めているそうです。

「芸は身を助ける」という言葉が適当かはわかりませんが、

人生においてムダなことはない。そして見るもの聞くものは全て後々のことにつながり、糧になる

ということを高田さんは教えてくれていると感じました。

できない理由ではなく、できる理由を考える

できない理由を考えて、できないと決めてしまったら、それでお終い。
やると決めたら、そのための課題が見えてくる。

ジャパネットたかたは、1994年にテレビショッピングを始めて、7年後の2001年に佐世保に自前のスタジオを作りました。それまでは制作会社に番組を制作してもらっていましたが、商品販売をスピーディーにするために決断されたのです。

というのも番組制作には収録から完成までに1カ月かかります。テレビ局には放映の2週間前には納品しないといけませんから、収録から放送まで2カ月弱の時間が経過してしまいます。

特にパソコンは過当競争の時代で、各メーカーが年に3回か4回、新型を売り出していました。収録した時点では新製品でも、放送のときにはもう新製品ではないのです。

もちろん、自前のスタジオを作って番組制作も自社でするとなったら猛反対されました。

番組制作の難しさを知っているテレビ局からは絶対にムリだと言われました。「スタッフはどうするのか。カメラマンは10年で一人前になると言われているのに、できるわけがない」という理由でした。

けど、高田さんは何とかなると思われたそうです。

派遣会社からのプロのスタッフに4カ月間常駐してもらい、自社で研修に出していた若手社員も加わり、毎日放送しながら徐々に社員だけで放送できる体制に移行していきました。

そのほか、専門技術を持った人を採用して、自前でやる体制を確立していったのです。

自前のスタジオを持ったから現在のジャパネットスタイルができました。

2010年には東京にもスタジオを作り、同じ時間に生放送の番組を2つ作って別々の地域で放送することもでき、2007年に導入したハイビジョンの中継車のおかげで行った先がスタジオになるということも実現しました。

これにより、ちょっとした思いつきや工夫も、商品の変更にも臨機応変に対応できるようになり、ジャパネットたかたの番組クオリティが非常に高まったのです。

たしかにスタジオ作りはゼロからの出発で、各所から反対もされましたが、できない理由に納得することなく、可能性を追い続けたからこそ成功したということです。

コウカワシン

ジャパネットたかたの番組を見ていて思うのは、ほかの通販番組にはない新鮮さだと思います。

生放送というのもたいへんなリスクがあるので大反対されたそうですが、生放送でしか伝えられない時事ネタなどを盛り込んで緊張感や臨場感を持った番組作りが可能になります。

それはお客様の共感にもつながり売上にも反映すると高田さんは言います。

ですので、ふつうならできないことに果敢にチャレンジし、できると信じ、まい進する姿勢は、ぜひこれからの日本を背負って立つ人に見習ってほしいものだと思います。

伝えることではなく、伝わること。

伝えたつもりではダメ。伝えたいことが相手に伝わっているかどうか。
その原点に立ち帰らないと、コミュニケーションはうまくいかない。

高田さんが、テレビショッピングの番組に出演しているときに考えていることは「その商品を買ってくださった人が、喜んだり、楽しんだり、感動したり、幸せな気持ちになっている姿」だと言います。

それを伝えるために特別なことはしていないそうです。

つまり、意識していないのにあの独特のしゃべりができるということなのです。テレビカメラの前に立つと、「伝えたい」という気持ちが強いと、どうしても声が高くなりあの見る人の気持ちに寄り添ったしゃべりができてしまうのです。

コミュニケーションで最も大事なのは「伝えることではなく、伝わること」です。そのために大事なのはパッション(情熱)だと断言します。

強い想いがあるからこそ、それが身体から発せられ、この商品を使ってもらえば、お客様に幸せを、楽しみを、感動を届けることができると思えば、自然にテンションが上がりあのトーク術となって表れるのです。

わたしたちだって目の前にいいものがあったら、周りの人たちに教えたくなる。そのときって、信じられないくらいテンションが高くて、周りの人も巻き込んでしまうというような感覚はありますよね。あれと同じです。

たとえば、ジャパネットたかたのテレビショッピングでテレビの販売なんて特徴的ですよね。

「皆さん、42インチの大画面テレビがリビングに来たら、格好いいでしょう。

お宅のリビングが一気に生まれ変わりますよ。素敵なリビングになるんです。

それだけではないですよ。

大きなテレビがあったら、自分の部屋にこもってゲームをしていたこどもたちがリビングに出てきて、大迫力のサッカーを観たりするようになりますますよ。

家族のコミュニケーションが変わるんです!」

大画面のテレビを紹介するのに機能や性能には触れず、その代わりに大きなテレビがリビングにあったら、生活がどんなふうに変わるか、お客様にとってどんな良いことがあるかあるかを想像させる演出をしているのです。

モノを売るときに大切にことは、お金儲けを第一に考えてはいけない、お客様の喜びや幸せがないものには価値がないということなのです。

お客様に価値を提供するには「なぜ」「何のために」その商品の良さを伝えるのか・・・まずはそこに思いを巡らせるのが大切だと高田さんは言います。

コウカワシン

ジャパネットたかたの番組を見ていると、心揺さぶられるくらいにウキウキしてきますよね。

「自分の生活にあったらいいなあを想像させてくれる」

そんな思いから、商品を買い求める人は多いと思います。

何かを他人に伝えるときに大切なのはトーク術などのスキルはもちろんですが、マインドとミッションが最も重要です。

ミッションとは「何のために伝えるか」

つまり人の心を動かすには、「なぜ」「何のために」を考える必要があり、情熱をもって伝えることによりそれが可能になるということです。

『伝えることから始めよう』の感想・まとめ

高田さんは、能楽師世阿弥(ぜあみ)風姿花伝を愛読書にされています。

「秘すれば花」
「いずれの花か散らで残るべき。散るゆゑによりて咲くころあれば、珍しきなり」

どちらも『風姿花伝』にある言葉です。

毎年咲く桜。去年の桜と今年の桜に違いはなく、いつも同じ桜です。

でも、わたしたちは毎年、新鮮な気持ちで桜を喜ぶことができます。それは、花が変わるのではなく、それを待つ人の心が新しくなるからだと世阿弥は説明しています。

花は散るからこそ、次に咲いたときに美しさを感じることができる。桜は春の短い間にしか咲かない。だから人々は桜を楽しむことができる。

世阿弥は舞台もそれと同じで、「観客が一番見たいと思う花を、見たいと思うときに咲かせなければいけない」と言います。

しかも、一度見せてしまったら、もう秘したものではありません。高田さんはビジネスもこれと同じだと言います。

常に新しいことに取り組んでいかなければ、変化するお客様の気持ちに応じていくことはできない。常にサプライズを提供しお客様の期待を超える努力をされているのです。

ですので、本書の題名『伝えることから始めよう』には、「伝えなければ、ないのと同じ」だというメッセージも含まれていいます。

コミュニケーション能力というのは、その人その人で、能力値は違うものですが、根底に「なぜ、何のために」というのがなければ、人の心を動かすことはできないのです。

まずは、そういうところから意識改革をすれば、人にモノを売ることの喜びとか楽しさがわかってくるのではないでしょうか。

そういった意味でもたくさんの人に読んでほしい一冊です。

なお本書は、Amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象本(2022年4月13日時点)です。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

『伝えることから始めよう』の概要

本書の目次

『伝えることから始めよう』

はじめに

第1章 今を生きる
第2章 どんなこともつながっている
第3章 できる理由を考える
第4章 伝わるコミュニケーション
第5章 自己更新

おわりに

著者の紹介

高田明(たかた・あきら)

ジャパネットたかた創業者。A and Live 代表取締役。

1948年長崎県平戸市生まれ。大阪経済大学卒業。

阪村機械製作所に入社。入社2年目からヨーロッパに駐在し、機械営業の通訳に従事。

74年平戸へUターンし、父親が経営していた「カメラのたかた」に入社。観光写真撮影販売から事業拡大し、86年に分離独立して株式会社たかたを設立、代表取締役に就任。

90年からラジオショッピング、94年にはテレビショッピングに参入し、通信販売事業を本格的に展開。

99年ジャパネットたかたに社名変更。

2011、12年はテレビの販売不振で2期連続減収減益。
2013年は、自らの進退を懸けて過去最高益更新の目標を掲げる。テレビに代わる商材の発掘、東京オフィス開設等々が奏功し、目標を達成。

2015年1月、ジャパネットたかた社長の座を長男に譲り退任。同時にA and Liveを設立。
2016年1月にはMCとしての番組出演も「卒業」。

現在は地方創生への想いから「おさんぽジャパネット」というおさんぽ番組にのみ出演している。

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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