
こんにちはコウカワシンです。
今回は永松茂久(ながまつ・しげひさ)さんの著者『喜ばれる人になりなさい』から学ばせていただきます。
『人は話し方が9割』『人は聞き方が9割』など、たくさんのベストセラーを世に出している著者の永松茂久さん。
この『喜ばれる人になりなさい』は、『人は話し方が9割』が、2020年のビジネス書年間ランキングでも日本一に輝いたことを記念に書かれました。
本書は、著者のこれまでの歩みと人生で一番影響を受けた母である永松たつみさんからの「喜ばれる人になりなさい」というメッセージを各所にちりばめたドキュメンタリーエッセイです。
『喜ばれる人になりなさい』は、どんな本?
『喜ばれる人になりなさい』は、ズバリ!「成功の近道とは、❝喜ばれる人になる❞こと」です。
『喜ばれる人になりなさい』が、おすすめな人は?
本書はこのような人におすすめです。
『喜ばれる人になりなさい』がおすすめな人
- 成功者になりたい人
- 子育ての真っ最中の人
- 人生の指針が欲しい人
Amazonの書籍紹介より
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人生で大切なことは、母から繰り返し言われた「この一言」だった
3坪のたこ焼き屋から、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店を作り、2020年のビジネス書年間ランキングでも日本一に輝いた著者が贈る、母から学んだ、人生で大切な「たった1つ」の教え。
学びあり、青春あり、涙あり、感動ありの成長物語。
母と子、父と子、愛情、友情、師弟、家族、仕事の真髄が凝縮された、長編ノンフィクション。
今の時代だからこそ読みたい、読むだけで自己肯定感が上がり、誰かのために何かをしたくなる、優しくて懐かしくて温かい一冊です。
『喜ばれる人になりなさい』は、現在(2022年3月29日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。
キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。
そして、amazonの聴く読書「Audible(オーディブル)」で、聴くことができます。
通勤通学などのスキマ時間にぜひご活用ください。




『喜ばれる人になりなさい』の要点は?
本書は、著者永松茂久さん自身のサクセスストーリーです。
その歩み(少年時代、事業をめぐり父との衝突、厳しい現実の洗礼、母の病、そして別れ……)を見ると、きっと誰もが経験する可能性のあるものがたくさんあります。
そんなとき、わたしたちは、「誰かの言葉に救われる」、「誰かの姿勢から学ぶ」ということも合わせて影響を受けますよね。
著者は、常に母たつみさんの「おかげさま」「感謝」そして「喜ばれる人になりなさい」という教えを胸に留めていました。



つまり、永松さんの成功の支えになったのは、母たつみさんの「喜ばれる人になりなさい」というメッセージの数々だったということです。
本書のエピソードから、わたしの独断と偏見で、心を打たれた部分を取り上げてみたいと思います。
この世は〈おかげさま〉で、できている
本書のプロローグで紹介されたエピソードです。
ある母親が息子に「大きくなったら何になる?」と聞き、息子は「一等賞になる。一等賞はすごいから」と答えました。
母親は息子に「それでは一等賞になれない。なれたとしてもすぐに追い抜かれる」と言い、続けて「あなたは何かで一等賞になれるかもしれない。でもそれはあなたのためじゃなくて、困った人を助けるため」と諭します。
息子は「そんなこと言われてもわからない。一等賞はすごいんだ」と突っぱねますが、そんな息子に母親は「今はわからなくても覚えておきなさい。この世には神様がいるの」と言います。
何のことかわからない息子は「神様なんていない」と言い張りますが、母親はこのような言葉を投げかけるのです。
「ううん、いる。
それはね、『おかげさま』っていう神様。
あなたが着てる服、履いてる靴、これは全部〈おかげさま〉がつくってくれたものなの。
会ったことはなくても、あなたのことを思って一生懸命つくってくれた目に見えない人たちがいるの。
その〈おかげさま〉の存在を忘れたらダメだよ。
そしてね。いつかあなたが誰かの〈おかげさま〉になるの。
一等賞は困った人を助けるために神様たちがくれるものなのよ。だからあなたは喜ばれる人になりなさい」
この母子・・・、すぐに著者と母たつみさんであることがすぐにわかりますが、著者がまだ少年だったときの記憶にあったものであるということです。
その少年は大人になりたくさんの人に助けられ、母親が言っていた〈おかげさま〉の存在に気づきます。
その〈おかげさま〉は全員、母親が言ったことと同じ言葉を言いました。
それが「喜ばれる人になりなさい」と。
人生を歩むうえで重要な姿勢というものが「人の役に立つこと」。
つまり、
「喜ばれる人」になることで、成果がついてくる
ということです。



「1等賞」とか「成功」という成果は、誰でも欲しいものです。
ですが、人の役に立たないまま1等賞になってもその栄華は長続きしないのではないでしょうか?
「喜ばれる人」になるということは、道徳的にも自己肯定感を高めるためにもとても重要なことだと感じます。
親なら知っておきたい3つの心得
著者の母たつみさんは、お坊さんの資格を持っています。悩める人たちに向けていろんなカウンセリングをすることも多く、なかでも子どものことで悩んでいるお母さんへのカウンセリングが著者は印象に残っているそうです。
その内容は、子どもが引きこもりになってしまい、子育て勉強会では、「本人の自己肯定感が足りていないから、とにかくいい面を見てほめて育てなさい」と言われたとのことでした。
それに対し、たつみさんはその母親に「それをしたら子どもがダメになる」と返答します。
さらに❝子どもはいつか社会に返す存在❞だと意識することの重要性とともに「なんでもかんでもほめてばかりだと、その子どもはほめられないと何もできない子どもになってしまう。ダメなことはダメってしっかり言うのも愛だ。子どもを信じているからこそ厳しいことも言える」と回答します。
それでも勉強会で「厳しいことを言ってはいけない。うるさく言ってはダメだ」と言われた母親は納得がいきません。
たつみさんは、その母親自身に対してのカウンセリングを始めます。
「お母さんはそもそもうるさくて当たり前。『どんなことでもほめなさい』系の話に疑問を持つのはその理由からよ。
子育てに悩んで、その上、ほめられない自分にまた悩んで母親自身が自己肯定感を失ってしまったら、結局かわいそうなのは子どもだよ。
それより他にやることがあるでしょ」
「たつみさんはどうされているんですか?」
「私は母として3つのことだけを決めているの」
そうです。
次にあげる3つの言葉が「親として心得ておきたい教育論」なのです。
親として心得ておきたい教育論
- 子どもに対する心配をする時間があるなら、それを自分の好きなことをやる時間に変えること。その姿を子どもに見せれば、子どもは将来そうやって楽しく生きることができる人間になる。
- 子どもがどんな状態であっても、お母さん自身が自分の機嫌は自分で取りながら明るく生きること。
- 何があっても子どもの味方でい続けること。何があっても子どもの未来を信じること。
とくにお母さんは、自分のお腹を痛めて産んだ子どものことが心配で心配でいつまでも手をかけ甘やかしたりします。
ですが、聖母マリアにはなれません。そして悩めば悩むほど、自分の心身の健康も損なっていきます。
子どもの自己肯定感を高めるのも大事なことですが、その前にお母さん自身の自己肯定感も高め、子どもの最大の味方でい続けることが、結局子どもにとっていいことなのです。



わたしの母親もたつみさん同様、
お世話になった人にちゃんとお礼は言ったか?
筋道は通しているか?
恩を忘れてはいないか?
自分の我ばかりを通そうとしていないか?
といったことを厳しくしつけられました。
そのおかげで、一応社会にも適応する人間の1人になれていると感じます。
たしかに子どものメンタルを充実させることも必要ですし、自己肯定感を高めるためにある程度は「ほめて育てる」ことも大事ですが、それだけだと社会に出て困るのは子どもです。
たつみさんの教育論は不変の心理だといえますね。
相手の気持ちを考えるということ
著者が少年時代、ステーキハウスでステーキを食べたときの話です。
食事を終え、帰宅すると自宅のシャッターが閉まっていました。父親が「息子は家にいる」と勘違いして鍵をかけてしまったのでした。
そこで、近所の食堂に電話を借りに行き、食堂のおじさんにステーキが美味しかったことをとうとうと語ったそうです。そのうち母たつみさんが迎えに来ての帰り道に食堂でステーキの話をしていたことをたしなめました。
「あんたはおじさんの気持ちがわかっていない」
「おじさんも同じ飲食店をしている。鍵をかけたのは悪かったけど、ステーキの美味しさを語られたおじさんの気持ちを考えたのか?」と。
そのときは、商売人の気持ちなどまったくわからない著者は、母の言葉の意味がわからず、思いっきりふてくされてしまいました。
さらにたつみさんは「あんたはまだ人の気持ちがわかってない。もっと相手の立場や気持ちがわかる人にならなければいけない」と続けたのです。
それをふり返りながら著者はこう言います。
こうした教えというのはその瞬間はわからないものだ。しかし、社会に出ていろんな経験をし、やがて
「あのときの言葉はこういう意味だったのか」
とわかってくることが多い。
もちろんどの店を選ぶかはお客様の自由だ。ビジネスも同じだろう。商品がいいほうに人は集まる。
しかし、その陰には事業がうまくいかずにいる人がいるということも忘れてはいけない。
母たつみさんからいつも言われた言葉
「優しいとは人に親切にすること。でももっとその前に、弱い立場にいる人の痛みを知ること」
は、著者のこれまでの活動の指針になっています。
『人は話し方が9割』をはじめとしたベストセラーの数々は、著者が自分のできることで「弱い立場の人」の役に立とうと苦心した賜物なのです。



「人の痛みを知る」
これは意識していないとなかなか気づかないことがあります。
人間だれでも何かをしていれば、優劣がつきますし、いろんな嫉妬ややっかみで人間関係がギクシャクするものです。
そんなときに相手の立場や気持ちを理解する意識を持ちたいものだと再認識しました。
『喜ばれる人になりなさい』の感想・まとめ
永松さんは、大分県の中津市出身。
家は代々、事業を営み、ご両親も忙しい毎日を過ごされていました。そんな姿を見て育った永松さんも事業家の道を歩みます。
永松さんは、最初に手がけた事業をはじめ、いろいろとたくさんの失敗に遭遇します。ですが自らのアイデアやねばり強い根気で乗り切っていくのです。
そのときに助け舟を出してくれたり、心の支えになってくれたのが、母たつみさんです。
今回、取り上げたエピソードは、本書の中のほんの一部です。
帯にあるように「編集者が5回泣いた」というのは、大げさな話ではなく、わたしも目頭を押さえた部分がたくさんありました。
エピソードを読んでるうちに、〈おかげさま〉に感謝し、自らの力を誰かのために使ってこそ得られる喜びに、改めて気づかされるのは間違いないと思います。
それと同時に自分の在り方を見つめ直したり、人生のあらゆる転機にたびたび手に取りたい一冊ではないでしょうか。
ですので、たくさんの人に手に取り読んでいただきたいと本当に思います。
『喜ばれる人になりなさい』の概要
本訴の目次
『喜ばれる人になりなさい』
プロローグ 過去に託された夢
第1章 おかげさま母さん
第2章 ギフト屋母さん
第3章 応援母さん
第4章 MOTHER
第5章 僕は必ずあなたを日本一の母にします
エピローグ 未来にかける夢
あとがき この本にかけた3つの思い
著者の紹介
永松茂久(ながまつ・しげひさ)
株式会社人財育成JAPAN 代表取締役。
大分県中津市生まれ。
2001年、わずか3坪のたこ焼きの行商から商売を始め、2003年に開店したダイニング陽なた家は、口コミだけで県外から毎年1万人を集める大繁盛店になる。
自身の経験をもとに体系化した「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな人材育成法には定評があり、全国で多くの講演、セミナーを実施。
「人の在り方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累計動員数は延べ45万人にのぼる。
2016年より、拠点を東京麻布に移し、現在は執筆だけではなく、次世代育成スクールである永松塾、出版コンサルティング、イベント主催、映像編集、ブランディングプロデュースなど数々の事業を展開する実業家である。
著作業では2020年、書籍の年間累計発行部数で65万部という記録を達成し、『人は話し方が9割』の単冊売り上げで2020年ビジネス書年間ランキング1位を獲得(日販調べ)。
2021年には、同じく『人は話し方が9割』が「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にて、「特別賞/コロナ禍を支えたビジネス書」を受賞。
主な著書
『人は話し方が9割』すばる舎 (2019/9/1)
『人は聞き方が9割』すばる舎; New版 (2021/12/9)
『在り方 自分の軸を持って生きるということ』サンマーク出版 (2020/11/17)
『40代をあきらめて生きるな』きずな出版; 四六判並製版 (2021/7/28)
『30代を無駄に生きるな』きずな出版 (2019/11/21)
『20代を無難に生きるな』きずな出版 (2020/5/29)
『一流の人に学ぶ心の磨き方』かんき出版 (2017/9/13)
『うまくいく人の考え方』SBクリエイティブ (2022/4/2)
『影響力』きずな出版 (2018/6/23)
『言葉は現実化する』きずな出版 (2017/7/26)
『心の壁の壊し方』 きずな出版 (2013/8/26)
『男の条件』きずな出版 (2018/11/20)
『人生に迷ったら知覧に行け』きずな出版 (2014/7/15)
『感動の条件』PHP研究所 (2017/3/21)
『人生に迷う君に送る24の手紙』プレジデント社 (2019/5/30)
『好きな人と「だけ」生きていく』WAVE出版 (2020/2/15)
『成功の条件』PHP研究所 (2016/6/23)
『いい男論』クロスメディア・パブリッシング(インプレス) (2017/2/20)




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