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『コンサル一年目が学ぶこと』から学ぶ業界・職種を問わず必要とされる仕事力

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は大石哲之さんの著書『コンサル一年目が学ぶこと』から学ばせていただきます。

「コンサルタント」・・・・・・なんだか、難しい仕事をやっている人たちのように思えますよね。

実はこの『コンサル一年目が学ぶこと』は、題名にこそ「コンサル」としていますが、中身は社会人なら誰でもが身につけたい仕事スキルを30個紹介しています。

しかも新人だけではなく15年ほど経ったベテラン社会人でも、普遍的に役立つスキルなのです。

つまり、自分がやっている仕事を「コンサル目線」で、確認することにより、今一層仕事の効率化が図れ、スピードアップ、精度、確立性も上がることが期待できる一冊なのです。

なお、本書はamazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象本です。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

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目次

『コンサル一年目が学ぶこと』がおすすめな人は?

本書はこのような人におすすめです。

『コンサル一年目が学ぶこと』がおすすめな人

  • 社会人1年生
  • 中堅・ベテラン社員
  • 経営者

『コンサル一年目が学ぶこと』は、どんな本?

本書の目次

『コンサル一年目が学ぶこと』

はじめに

第1章 コンサル流 話す技術
第2章 コンサル流 思考術
第3章 コンサル流 デスクワーク技術
第4章 プロフェッショナル・ビジネスマインド

あとがき

著者の紹介

大石哲之(おおいし・てつゆき)

1975年、東京都生まれ。

経営コンサルタント、著述家、株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役。

慶応大学環境情報学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に勤務。戦略部門のコンサルタントとして、事業戦略の立案、M&A、業務改革プロジェクトなどに従事。

その後、インターネットスタートアップ、コンサルティング、エグゼクティブサーチファームの創業・パートナーなどを経て、現在は海外に拠点を移し、投資家としてプライベートな活動を行っている。

著書

コンサル一年目が学ぶこと』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2014/7/30) 
図解 コンサル一年目が学ぶこと』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/7/16) 
過去問で鍛える地頭力―外資系コンサルの面接試験問題』東洋経済新報社 (2009/6/29) 
コンサルタントの読書術‎ tyk publishing; 第1版 (2013/12/8) 
ビットコインとはなにか?』SBクリエイティブ (2014/3/21) 
ビットコインはどのようにして動いているのか?‎ tyk publishing; 第1版 (2014/3/12) 
コンサル一年目が学ぶこと【思考術編】【電子書籍限定】【分冊版】』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/10/29) 
コンサル一年目が学ぶこと【話す技術編】【電子書籍限定】【分冊版】』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/10/29) 
コンサル一年目が学ぶこと【デスクワーク術編】【電子書籍限定】【分冊版】』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/10/29) 
コンサル一年目が学ぶこと【ビジネスマインド編】【電子書籍限定】【分冊版】』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/10/29) 
英語もできないノースキルの文系学生はどうすればいいのか?~』tyk publishing; edition 2 (2013/9/30) 
ノマド化する時代』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2013/3/28) 
3分でわかるロジカル・シンキングの基本』日本実業出版社 (2008/6/28) 
3分でわかる問題解決の基本』日本実業出版社 (2010/8/31) 
パワポで極めるフレームワーク ロジカルに落とすプレゼン資料作成の秘訣 』アスキー・メディアワークス (2011/11/3) 
伝達力の基本』日本実業出版社 (2011/4/28) 

共著

普通のサラリーマンのためのグローバル転職ガイド』東洋経済新報社 (2013/5/2) 

本書の内容

『コンサル一年目が学ぶこと』は、ズバリ!「ビジネススキルを磨く教科書」です。

amazonの書籍紹介より

その仕事、どの会社でも通用しますか?
外資系コンサルがまず身につける究極のベーシックスキルを30個選!
自分の成長が不安なあなたへ


本書は誰でも役に立つ、普遍的なビジネススキルを厳選して解説しています。

ビジネス・コンサルタントは入社1年目から徹底的にビジネスの基礎を叩き込まれます。

本書では一流のコンサルタント会社を経て独立し様々な業界で活躍している方々に取材し、コンサルタント時代で学んだ中で今でも実践している外せないスキルを紹介します。

厳選した30のスキルは、百戦錬磨のコンサル出身者が一過性ではなく15年、20年実践し続けている普遍的な仕事術です。

社会人1年目からベテランの皆さんまで、必ずお役に立てる仕事術です。

コウカワシン

どんな仕事でも共通した基本的な行動、考え方がありますよね。

それから今まで自分の勘や経験値から仕事を行ってきた人でもそれを「言語化」「数値化」して説明できる人はあまり多くいないと思います。

コンサルタントとは、課題に取り組むときに「問題点」「何が問題か?」「問題の数値化」「問題の改善点」などを分析し視覚化、そしてクライアントにわかりやすく言語化して説明する業務を行っています。

つまり、これらを自分で、できるようになると勘に頼らなくても仕事の効率化が図れ、より確実性の高い仕事がこなせるようになります。

そういった自分になるための仕事スキルが30個紹介された一冊です。

『コンサル一年目が学ぶこと』の要点は?

本書を読むと、実際にコンサルタントがやっている業務は、わたしたちが日常の仕事で必要としていることを深掘りしているものといえます。

ですので、急に困難な状況になったとして早急に問題解決をするためには、わたしたちもコンサルタント的な視点で取り組む必要があります。

そういった意味で、この『コンサル一年目が学ぶこと』は、問題解決のための道筋を最短で適切に処理する方法を知ることができるのです。

しかも、経験値は関係なく職種・業界、置かれた立場が変わっても使うことができるとなれば、「知らないと損するレベル」ですよね。

ということで、その普遍の仕事スキル30選をぜひ学んでいきましょう。

コウカワシン

この記事では、その30個の重要スキルの中から、わたしの独断と偏見で6つほど取り上げさせていただきます。

話す技術を磨く

必然的に「話す力」というのは重要です。

最近では、「端的にわかりやすく」が、求められ数多くのビジネス書では「結論から話すPREP法」や「数字とファクト(事実)で話すことが信用につながる」といったことが学ぶべきスキルであると書かれています。

本書でも同様にそのことを取り上げていますが、相手の「期待値」を超えるというのはさらに重要ではないでしょうか。

相手の期待値を上げるための準備や「期待値」を超える方法を紹介します。

相手のフォーマットに合わせる

「相手のフォ-マットに合わせる」とは、伝える側が伝えたいことを相手に理解させるために「徹底的に相手の土俵に合わせる」というものです。

つまり、相手が理解しやすいように相手の理解レベルに合わせて説明し、相手が本当に理解し、受け入れてくれることを目指すのです。

そのために大事なことが、

  • 徹底的に相手の土俵に合わせて伝えること
  • 相手の言葉、考え方、伝え方のクセを研究し、それに合わせて伝える
  • 文書は、相手の用いるフォーマットに合わせて、作成する

といったことです。

そのためには、相手の言葉づかいや考え方までも理解して真似る必要があるときもあります。

たとえば、クライアント先の調査レポートを作成する際でも、ファクトや数字を用いてクライアントに報告するだけでなく、そのクライアントが、それを自分で使って、社内の人たちに説明するためのツールとして用を足すものでなくてはいけません。

そんなときに、優秀なコンサルタントは、クライアントが過去につくった資料を読み込み、説明の順番や流れ、視点にいたるまで徹底的に洗い出し、そのクライアントの資料のつくり方の特徴を見つけ出します。

そのうえ、見出しのつけ方や、使っているフォント、色使いといったフォーマットもすべて相手のものに合わせました。

このことは、クライアントが社内で説明をしている様子を思い浮かべて、ここはこういう順番で、こういうたとえを使って話すだろうなあ、というところまで想像しないとできません。

「相手にとって、有利なステージを用意する」ということにつながり、クライアントから絶大な信頼を得るためのちょっとした工夫をするという点では、取り組みやすい方法ではないでしょうか。

相手の期待値を把握する

クライアントから、信頼を得るために取り組んでいきたいのが「相手の期待を超え続けること」です。

そのためには、相手の期待の中身を把握する必要があります。

ある新人コンサルタントが、受け持ったクライアントの事業の市場規模を算出することに取り組んでいました。

この仕事で重要なのが「その事業の市場規模の金額そのもの」です。それを正確かつ合理的に算出するのが彼の仕事でした。

しかし、彼はサービス精神から、市場規模の数字以外にも、関係者に行ったヒアリングの議事録を書き直し、ていねいにファイリングして、正月返上で自分なりのレポートをつくりました。

一見すれば、非常に前向きな努力と言えます。

しかし、正月明けに上司に見せると激怒されたのです。

「そんなこと、1ミリも頼んでいない。それより、市場規模の算出を進めるように。
君がやっているのは単なるムダ。事実、正月休みだってなくなったじゃないか。
そんなことして(過労で)倒れてしまっては元も子もないぞ」

この新人コンサルタントは、反省しました。

クライアントが知りたいのは「市場規模を出すこと」です。その数字の精度を上げる努力なら喜ばれるでしょうけど、本筋と関係のないおまけは要らないのです。

つまり、「相手の期待値を把握する」とは、「まずは、相手が何を期待しているのかを正確に把握する」ということに尽きます。

「相手が期待する中身がわかったら、それを絶対に外さない。そして、そのレベルにおいて、何がなんでも相手の期待値以上の成果を出す。常に出し続ける」ということにこだわり抜く姿勢が重要なのです。

では、「相手の期待を超える」にはどうすればいいのでしょうか?

それは100%の答えを出すことです。

先ほどの「市場規模の数字」に関しては、100%の答えを出すこと。これが最低ラインになります。もしこれが90%の出来なのなら、その仕事は失敗です。

つまり、「相手のニーズにどういう成果のクオリティを求めているかをきめ細かく把握すること。そしてその期待値のちょっと上を常に達成していくこと」が大事なのです。

それではまとめます。

相手が何を、どのレベルまで期待しているかを見極め、絶対に外さない。

そして、相手の期待値のちょっと上を達成していく。

思考術を磨く

仕事を進めるためには、作業を始める前に手順を考えることが大切です。

いきなり作業に入るのではなく、どのように進めたら求めている答えに行き着くことができるのかという「アプローチ」「考え方」「段取り」の部分を考えることにより効率的に仕事をこなせます。

こういった意味で、「考え方を考える」、つまりどのように考えたら答えが出るのか、その道筋をまず考えてから行動に移すという思考法が求められるのです。

そういった意味で道筋をつくるために「まず大きな設計図を描き、その後に細部に落とす」ということをコンサルタントはやっています。

その一環として❝ロジックツリー❞と❝仮説思考❞は、ぜひ身につけたい技術です。

ロジックツリーを使いこなそう

ロジックツリーとは、様々な問題を分解の木として原因や解決法を発見する際に活用できるひとつの課題解決フレームワークです。

ロジックツリーを使いこなす4つの意義としては、

  • 一生使える(時代に左右されない基礎的なスキルだから)
  • 全体が俯瞰(ふかん)できるようになる(全体像が視覚化する)
  • 捨てる能力が身につく(重要な部分にフォーカスできる)
  • 意思決定のスピードが上がる(重要度の判断がすぐにできる)

このようなメリットがあり、ひとつの事案を何日も検討することなく、一瞬でものごとが判断できるようになるのです。

なお、このロジックツリーの基本は、コンサルティング会社に入らなくても身につけられます。

著者のおすすめとして、ロジックツリーという考え方は、大前研一さんの著書『企業参謀』

ロジックツリーと問題解決のバイブルとして、斎藤嘉則さんの著書『問題解決プロフェッショナル「思考と技術」』。

これらの本を著者は繰り返し読んで練習をされたとのことです。

それでは、『問題解決プロフェッショナル「思考と技術」』に書かれている「痩せるには?」という例題を引用してロジックツリーをつくっていきます。

「痩せるには?」

痩せるにはどうしたらいいか?の解決法はいろいろあります。

  • サプリを飲む
  • 運動をする
  • ジムに通う
  • 糖質を制限する

これらの案を並べる前に、問題をもっと整理して、論点を絞ってみます。

痩せるには?という論点をツリーに分解していき、漏れなく、ダブりなく、論点を洗い出していきます。この例では、分解の結果、6つの論点に分類されています。

  • 口からの摂取量を減らす
  • 体内への吸収率を下げる
  • 脂肪を除去する
  • 脂肪以外の老廃物を除去する
  • カロリー放出量を増やす
  • 基礎代謝率を上げる

先ほどの解決策に当てはめていきますと、ジムに通うというのは「カロリー放出量を増やす」「(筋トレにより)基礎代謝率を上げる」になります。サプリメントは「体内への吸収率を下げる」にあたります。

このように整理した後、それぞれの論点について、数値分析を加えるのです。

たとえば、「基礎代謝率を上げる」という論点については、年代別の基礎代謝率の平均値を調べて、対象人物の代謝率と比べ向上余地があるのかを調べます。

他の視点で見れば、その人の筋肉量を調べて、トレーニングで増やすことのできる筋肉量と、トレーニングの時間投入量のようなものをグラフにしてみる、といった形での分析が可能です。

その結果を受けて、「これが、痩せるためにもっとも重要でインパクトがある」と思われるものを、アクション案に落とし込んでいくのです。

ロジックツリーで論点を整理・分解し、それぞれの論点について数値分析を行い、最後に項目ごとの重みづけをして、大事なものをアクションに落とす。

これはどの課題でも手順は同じです。

ロジックツリーによる問題解決の基本

  1. 論点を整理・分析する
  2. 各論点について数値分析をする
  3. 項目の重みづけをする
  4. アクションに落とし込む

ロジックツリーをうまく使うにはトレーニングが必要ですが、著者が勉強してみたいといった意見に応えるため、参考著書として先の2冊以外に数冊ほど紹介してくれています。

『世界一やさしい問題解決の授業』渡辺健介 著

『3分でわかる問題解決の基本』大石哲之 著

『イシューからはじめよ』安宅和人 著

『自分のアタマでかんがえよう』ちきりん 著

それからつけ加えて、ロジックツリーの技術を磨くには、他者からのフィードバックが必要です。

というのも、ロジックツリーをつくっている本人は、もし間違っていても自分で気づくことができない場合が多いからです。ですので、自己流でやるよりは早い段階でスクールに通うなどした方がいいと著者は言っています。

仮説思考

仮説思考とは、簡単に言うと「おそらくこうなるかな」と先を見通していく思考方法です。

つまり、仮説は自分なりの「仮の答え」なのです。

根拠(=情報やデータ)から問いに対する答えを探しにいくのではなく、限られた情報から最も確からしい「仮の答え」を先に想定した上で、あたかも「逆算」するかのごとく、その答えに必要な根拠を探しに行きます。

つまり、仮説思考は「はじめに予想できる範囲で、ストーリーラインを描いてからリサーチする」という行動図式になります。

仮説を立てたからといってそれがもし間違ってもいいのです。「もしかしたら、こうではないのか?」と大胆に仮説を立て、その仮説に沿ったストーリーを考えていくのです。

推理小説を読んだことがある人なら、ストーリーを読みながら自分で推理をしたことがあるのではないでしょうか。その推理こそが「仮説」です。

それでは殺人事件を捜査する刑事さんになったつもりで考えてみましょう。

殺人事件の捜査を、ストーリーに沿って調べていきます。

犯人像は? 動機は何か? 誰がやったのか? いつやったのか? 遺体はどこに隠したのか? 

凶器は何か?・・・事件捜査は、しらみつぶしに調べているわけではありません。推理に基づき、あやしそうなところから順に、重点的に聞きこみや証拠集めをしていきます。

たとえば、「もし、遺体を山に捨てたなら、それを運ぶ車を借りたはずだ。車を借りたのであれば、レンタカー会社の履歴に残っているだろう」といった具合です。

もし自分の推理が本当だとしたら、どういう証拠が出てくるだろうか、という観点から捜査が始まります。

これをビジネスの言葉に置き換えたものが、「仮説思考」ということになります。

例をあげると、

「あのリゾートホテルが高価格のもかかわらず、好調なのは、若い夫婦にターゲットを絞ったからではないか?」

「1泊3万円以上のホテルに泊まるのは、富裕層だけかと思っていたが、実は若い層にも強い需要があるのではないか?」

といった仮説を立て、そこから具体的に客層を分析していくのです。

あらかじめ仮説を立てることにより得られるメリットは、

効率的なリサーチをすることができる

ということです。

つまり、やみくもにリサーチをする必要はなく、リサーチは常に仮説とセットで行うことが重要なのです。

なので、リサーチは、仮説に対する検証作業として行うのが効率よく仕事をするうえで大事なことです。

先ほどのリゾートホテルに関しても、その客層を調べるにあたり、「1泊3万円を払う若者層は、増えているのか? 増えているとしたらどういう属性か? それはどういう要因なのか?」を、増えているという仮説を立てたうえで調べます。

そして、仮説が正しいかそうでないかを結論づけて、上司などの他者の検証を受けます。

たとえば、

「たしかに1泊3万円の若者層は増えています。ただし、地域別にだいぶ差があるようです」

あるいは、

「1泊3万円の若者層は増えていますが、60代以上でも、40代以上でも増えていて、全体的な現象です。若者という区切りは間違いで、❝なぜ高級志向の顧客が増えたのか?❞を検討すべきです」

などと、仮説を否定する場合もあります。

こうして出た答えに対して、前者であれば仮説をさらに深掘りしていけますし、後者であれば、間違っていた仮説を修正していく必要があるということです。

ですので、目的意識を持つ目安として「仮説」は必要であり、仮説なしでのリサーチは意味がないことだということです。

では、まとめます。

ビジネス能力を向上させるのは、情報量ではなく、考えること。

考えるとは、自分の意見をもつこと。

コツとして、何でもそうですが、答えを知る前に1分だけ自分で考える時間をつくるということです。

わからないことがあると何でもかんでも検索して答えを調べられる時代になりましたが、それでは自分で考える能力が身につきません。

まずは、1分ほど自分で考え、自分なりの意見を持ち、それから調べた方が何事においても腹落ちするのではないでしょうか。

ビジネスマインドを磨く

ビジネスとは、個人的な感情を交えずに利益の追求のみを目的として進める仕事のことを指します。

つまり、ビジネスに関することはすべて「コストパフォーマンス(費用対効果)」を考えなくてはいけません。

コンサルタントがよく使う言葉に「バリューを出す」というものがあります。「バリュー」とは❝付加価値❞のことです。付加価値というとピンとこないかもしれませんが、ひと言でいえば、「相手に対する貢献」ということになります。

そして、そのバリューを評価するのは相手です。たとえ、相手に対し貢献できたとしても相手がそのように評価してくれなければ、バリューではありません。

つまり、他人に対する貢献ができ、相手がそこに価値を感じてくれたとき、その仕事にはバリューが生まれるのです。

このことから、仕事というのは、「自分のやりたいことではなく、相手が求めていることをする」ということになります。

こういう考え方を基本として「ビジネスマインド」を磨いていかなければいけません。

この記事では「ビジネスマインド」を磨くスキルとして❝「時間はお金」と認識する❞❝コミット力を学ぶ❞を取り上げます。

「時間はお金」と認識する

「時間はお金です。時間を大切にしなさい」という言葉を聞いたことがある人はたくさんいると思います。よく「時給いくら?」と転職サイトとかでも見かけることがあるのではないでしょうか。

つまり「時間=お金」という認識を持つに一番しっくりくるたとえであるといえます。

つまり、「経営者やクライアントから見て、社員の時間はお金そのもの」なのです。そういう認識を持つことはたとえ新人社員といえどプロフェッショナルの心得であるといえるのです。

ですので、会社にいるワークタイムは時間がコストであるという意識を持ち、仕事の途中ではさむ休憩時間にしてもプロフェッショナルのようにふるまう必要があるのです。

そこで、誤解をしないためにも伝えておくことがあります。それは、「コスト意識をもつ=無駄なことを一切するなではない」ということです。

たとえば、仕事で失敗したり、無駄な作業、非効率なやり方をしたりして、時間を無駄にした経験は誰にでもあると思いますが、このことを指すのではないのです。

大事なのは、最低限、自分がプロフェッショナルであるように振る舞うということです。これは、効率が悪くても、今の自分のスキルで最大限の努力を示すということでもあります。

ここでの教訓は、

試行錯誤を重ねているうちは、失敗はつきもの。

スキルがないなりに、プロフェッショナルとして、最大限の努力をしているか?

です。

クライアントをはじめ他者からの信頼を得るには、経験値に関係なくプロとしての姿勢を見ていただくことですね。

このことは、肝に銘じて自分を律したいと思いました。

コミットメント力を学ぶ

コミットメントとは、責任をもって自分が関わっていくこと、責任をもってある事象や物事に関わっていくことを公約・明言すること、責任を伴う約束をすることを指す言葉です。

仕事に対するコミットメントは、「約束したことを必ずやり遂げてくること」です。そして、約束した以上のものをもってくる。そのことが信用につながり、次のチャンスに広がります。

そこで、本書で紹介されたコンサルタントから政治家に転身された田沼隆志さんの事例を取り上げてみます。

田沼さんはコンサルタントから衆議院議員へと転身されました。議員というのは、まさにコミットメントが信用につながる最たる職業です。

そのような田沼さんですが、コンサル1年目に身につけたコミットメント力が今でも役に立っているとされています、

もともとコミットメント力がなかったという田沼さんがあるプロジェクトに配属されたときのことです。

1年先輩のコンサルタントと2名でチームを組み、翌日のクライアントとの会議に使う資料をを作成していましたが、スムーズにいかずまったくできていない事態に陥りました。

こういう場合、クライアントに頼めば延期してもらえる可能性もありましたが、先輩コンサルタントは、徹夜して資料をさ作成する道を選びました。

約束した資料をそのスケジュールで用意すると約束したのは自分たちだ。一度約束したからには、必ずもっていかなければいけないと考えたのです。

もちろん田沼さんもそれに付き合うことになりました。

徹夜で資料作成を終え、上司のチェックを受けたところ、「期待値には届いていない。だが、時間には間に合った。そこは認める」と部分的ではあるけど褒めてくれたのです。

中身についてはボロクソに言われ、修正点も多かったのですが、ちゃんとていねいに赤入れをしてくれ、すぐに修正をかけ、無事、ミーティングに間に合ったのです。

この日以来、田沼さんは不可能と思えることでも、やればできるんだという自信と確信を得たといいます。

どんな状況でも、言い訳しない。自分が約束したことは必ず守る。

田沼さんはその後、2年半コミットした別のプロジェクトを去る最後の日にクライアントのフロアをあいさつ回りしました。部長のもとに行くと、部長はフロア全員の社員に呼びかけ、こう言いました。

「彼は、まるでわが社の社員のように、社のために働いてくれました。社員以上にわが社を愛して、考えてくれていました。ありがとう」

すると、フロアにいる50名の社員全員が立ち上がり拍手をしてくれたそうです。

新人の若いコンサルタント一人がプロジェクトを去るのに、全員が拍手で送りだしてくれたということです。

このことから「信用は、年齢やスキルにとって得られるのではなく、コミットメント力から生まれるものだ」という証明ができたのです。

まとめるとこうです。

コミットする対象は、常にクライアント。

クライアントを起点に考え、彼らの求めるものを約束どおりに実現する

ということに集中することが大事なのです。

『コンサル一年目が学ぶこと』の感想・まとめ

今回、この記事では社会人として必要なコミュニケーション能力や考え方を取り上げましたが、本書では「デスクワーク術」として仕事の実務に必要なテクニックも紹介されています。

一年目で学べるテクニックのたぐいはまだまだ無数にあると思いますが、時代を越えて武器になるテクニックですので、ぜひ本書を手に取って読んでいただきたいと感じます。

わたしの感想としましては、他者を見習うとか、教わる、検索して答えを知るということは、誰でもすぐにできることですが、その前に自分で考える、自分の意見を持つということは取り組むべき課題だなと思いました。

他の本でも、「他者の問題を自分事で考えろ」ということを習ったことがありました。もし意見を求められてもすぐに答えられる自分であるためには、常に考え、自分の意見を持っていなければいけません。

自分の意見を持つには、根拠も必要になる・・・そういったことをスピーディーにできるようになるには、本書でこのような仕事力を強化するスキルが必要なのです。

このことは、新社会人になる人だけでなく、すでに責任ある立場に就かれた方も参考になる一冊だと思うのです。ぜひご一読ください。

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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