
こんにちはコウカワシンです。
今回は、アラン・ピーズさんとバーバラ・ピーズさんの共著『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』から学ばせていただきます。
アラン・ピーズさんとバーバラ・ピーズさんご夫妻が2000年に出版された『話を聞かない男、地図の読めない女』は、日本だけでも200万部を超える大ベストセラーとなりました。
この本を書き上げるのに要した期間は3年。要した移動距離はのべ40万キロにもなり、論文を調べ、専門家にインタビューしたり、セミナー開催のために、世界30ヵ国以上を訪問されたのです。
その内容は、きちんとした根拠とユーモアをたっぷり入れ多くのファンを獲得しました。
そして2015年に新装版として出版されたのが本書です。本書は、旧版に比べて、要点を絞り読みやすくなっています。
昨今コロナ禍で、在宅勤務が増えた家庭もあると思います。つまり、いつも一緒にいるカップルがかなりいるということで、その中で少なからずお互いの理解不足による衝突はあるのではないでしょうか。
そこで、男女の性質の違いを本書から学び、仲むつまじい時間をお過ごしいただければと思います。
なお本書は、amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象本です。
キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。
『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』は、誰におすすめか?
本書は、このような人におすすめです。
『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』が、おすすめな人
- 異性との関りで考え方の違いを感じる人
- 女性から一目置かれる男性になりたい人
- 結婚生活を円満にしたい人




『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』は、どんな本?
本書の目次
『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』
訳者まえがき
はじめに
第1章 同じ種なのにここまでちがう?
第2章 そうだったのか!
第3章 すべては頭のなかに
第4章 話すこと、聞くこと
第5章 空間能力
第6章 思考、態度、感情
第7章 不思議な化学変化
第8章 男は男、でも・・・・・
第9章 男と女とセックスと
第10章 結婚、愛、ロマンス
あとがきにかえて
著者の紹介
アラン・ピーズ
1952年生まれ。オーストラリア・ブリスベーン在住。
日本で200万部、全世界で600万部のミリオンセラー、42カ国でNo.1ベストセラーになった『話を聞かない男、地図が読めない女』の共著者。
ロイヤル・ソサエティ・オブ・アーツの会員でボディ・ランゲージの世界的な権威である。
ヒューマン・コミュニケーションをテーマに世界各地で講演を行っている。
バーバラ・ピーズ
オーストラリア・ブリスベーン在住。
日本で200万部、全世界で600万部のミリオンセラー、42カ国でNo.1ベストセラーになった『話を聞かない男、地図が読めない女』の共著者。
ピーズ・トレーニング・インターナショナルのCEOとして各種ビデオの制作にあたるほか、世界各地の企業や政府を対象にトレーニング講座やセミナーを開催している。
夫妻は毎月、人間関係にまつわるコラムを共同で執筆しており、2000万人を超える愛読者を獲得している。
共著
『話を聞かない男、地図が読めない女』主婦の友社 (2002/9/1)
『図解 話を聞かない男、地図が読めない女 』主婦の友社 (2017/6/2)
『言葉でわかる「話を聞かない男 地図が読めない女」のすれちがい』主婦の友社 (2001/9/20)
『他人とうまくやっていく』サンマーク出版 (2020/4/21)
『セックスしたがる男、愛を求める女』主婦の友社 (2010/7/14)
『嘘つき男と泣き虫女』主婦の友社 (2004/3/19)
本書の内容
『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』は、ズバリ!「男と女の解説書及び取扱説明書」です。
amazonの書籍紹介より
あの世界的ベストセラー「話を聞かない男、地図が読めない女」が内容全面見直しで登場!
男女の考え方の違いは、脳の違いにあった。その秘密をわかりやすく解き明かします。
「男が話をする目的は解決策を得るため」です。
これに対して「女が話をする目的は人間関係づくり」となります。これは、脳の違い、そして「男性ホルモン=テストステロン」「女性ホルモン=オキシトシン」の働きの違いが起因しています。
異性の友だち、恋人、結婚相手・・・、大切な人と些細なケンカが絶えない方は、これ1冊で解決!



『話を聞かない男、地図の読めない女』だなんて、ずいぶんなことを言ってくれる本だなあと思っていましたが、内容は男女の歴史も踏まえ、そのことにより「脳」が進化した弊害を説明してくれています。
最近では、男女の境界をつくらないような教育や政策論争が繰り返されていますが、そもそもの「男性脳」「女性脳」を理解していないと、必ず無理が生じます。
これは、少数単位・・・つまりカップルの間でも起きうる問題で、特に男性は女性に比べてそういう部分に鈍いのではないでしょうか。
そこで、本書から、うまく女性と付き合っていくためのスキルを身につける必要があります。
『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』の要点は?
夫婦関係でも、恋人関係でも、はたまた友人・知人、職場の同僚といった場合でも、男女間では、思わぬ考え方の違いからつい言い争うことがないですか?
「なんで、男はわかってくれないのよ」とか「この女、ウゼえ~」なんて、思うことありますよね。
その原因は、人類が地球上に現れてから現代にいたるまでの数百万年という長い間に培われてきた男性と女性の考え方や行動をつかさどる「脳」のしくみに違いがあるからです。
ですので、この部分を理解しないと、思わぬ場面で衝突を繰り返すことになります。
とくに男性は、この性質の違いをわからずに女性にわがままな愛を求める傾向があります。でもそれでは、相互理解が進むことがなく、女性から愛想をつかされかねないのではないでしょうか。
最近では、リモートワークでで、家にいる時間が増えた人もたくさんいると思います。
知らず知らずのうちに・・・奥さんに迷惑をかけていませんか?
そんなこんなで、トラブルを招かないために・・・そして、もっと女性の心理を学んで、「好かれる男」になるために、本書は必要な事を教えてくれます。



そんな中から、わたしの独断と偏見で、男性が気をつけるべきことを紹介したいと思います。
女性と男性の考え方の違い
男性脳とは
男性脳は、まず結論から入り問題点を見つけて素早く行動する装置です。そして空間認知能力や論理的思考に優れています。
様々なデータをすぐさま整理し効率よく順序付けて処理する能力に長けているのです。
ですので、男性は女性に比べて、パイロットやタクシーなどの運転手、そして建築家とか会計士といった職業に就く人が圧倒的に多いです。
それから、目標達成や地位、権力を求める傾向が強いのも男性脳の特徴といえます。
女性脳とは
女性脳は、プロセス思考で右脳と左脳の連携がよく、共感型です。
つまり、プロセスを語ることにより共感して、話を聞いてもらうことで問題解決エンジンが働く、そこでようやく答え・結論を出すのです。
それから言語能力や共感能力に優れています。
この特性により、人間関係、コミュニケーション、愛といった、人との関りを大事にする能力に長けているのです。
ですので、看護師、保育士などの職業は男性に比べて圧倒的に多く、言語能力を生かして国語・英語といった言語系教師の割合も男性より女性のほうが多いそうです。(逆に理数系教師は男性が多い)
なぜ、男女の脳に違いが出たのか?
はるか昔、狩猟採集社会だったころ、男は危険だらけの外界に毎日出かけては、自分の生命をかけ食べものを手に入れる。それを女と子どもたちに食べさせ、猛獣や敵から家族を守らなくてはなりませんでした。
男の役割は、食料調達です。それに応じて長い距離を自由に移動する感覚が発達し、動く獲物をしとめるために武器などを使いこなす腕も上がっていったのです。
つまり男は、狩猟を行うために頑丈な体を持ち、土地勘などが磨かれ空間認知能力が発達したのです。おまけに獲物を得るための行動から成果を出すという思考法が身につきました。
女の役割は、子育てと果物や野菜、木の実採集です。そして、同じ群れの女たちといっしょに過ごしたりし、その任務に見合った能力が発達していきました。
それは、周辺に危険はないか監視したり、わが子の限らず相手の行動や外見の微妙な変化に気づくのが得意という特徴につながったのです。
これにより、手先が器用で、コミュニケーション能力が高く、相手の表情から気持ちを察するようになっていったのです。
この狩猟採集時代は数百万年前から長い年月の間続き、ほんの1万年前から始まった農耕時代になるまではこのような営みをしてきたのです。
現代でも、オーストラリアのアボリジニー、ニュージーランドのマオリ族、カナダやグリーンランドのイヌイットたちは、このようなシンプルな暮らしをしています。
そして、およそ250年前に始まった産業革命により、文明化された現代社会が訪れるのですが、人間の脳というものはその進化に追いついておらず、狩猟採集時代のときのままなのだそうです。



こういった違いを知ると、女性に対しての認識が変わってくるのではないでしょうか。
女性の心をつかむには
男女の思考、行動の違いがあることを知る必要があるということです。
そのうえで、男性は女性に対し女性脳に沿ったアプローチをしていかなくてはいけません。
まず、女性は男性のどんなところに不満があるかを知る必要があります。
女性が男性に対し不満を感じる点
- 鈍感
- のんき
- 人の話を聞かない
- やさしくない
- 話をしてくれない
- 愛が足りない
- 二人の時間を大事にしない
- 触れあいは二の次でセックスばかりしたがる
どうでしょうか?
「オレはそんなことない。いつも彼女のことを第一に考えているんだ」と思われている人も、じっくり今までにあったであろうちょっとした衝突を思い出してみてください。
ちゃんと彼女の話を聞いているでしょうか?
すぐに話の結論を求めて自分の意見を押し付けていないでしょうか?
彼女のちょっとした変化(たとえば髪型など)に気づいてあげられているでしょうか?
日常のささいなことからトラブルになることがわかっています。
女性がしゃべる目的は、ただ単に❝しゃべる❞ためにほかなりません。それなのに男性は、解決策を求められていると思ってしまい、分析好きな男性脳が女性の話をさえぎりトラブルになるのです。
本書の例を取り上げてみますと・・・・・・。



・・・・・・舗道ですべっちゃって、新しい靴のヒールが折れたの。
だから・・・・・・。



(話をさえぎって)
おいおい……ショッピングセンターに行くのに、ハイヒールなんか履くやつがあるかい。
ああいうところはけっこう危ないていう調査結果があるんだ。買い物に行くときはスニーカーを履かなくちゃ!
(これで解決だな)



(黙って聞いてくれりゃいいのに)
・・・・・・それで車のところに戻ったら、うしろのタイヤがぺちゃんこなのよ・・・・・・



(また話をさえぎる)
だから言ったろう。
ガソリンスタンドで給油したら、必ず空気圧を確認してもらわなきゃだめだって
(この問題も解決だ)



(黙って聞いてりゃいいのに)



(なんでひとりにしてくれないんだろう? なんで彼女の問題をなんでもかんでも俺が解決してやんなきゃならないんだ? それも最初に気をつければすむ話ばかりじゃないか)
妻は夫を無視して、話を続ける。
一家団欒の場面で、このように妻はとりとめのない話がしたいだけなのに、夫はついつい口を挟んでしまうなんてことがありますよね。
夫婦でなく、恋人同士の会話でも女性はただ単におしゃべりがしたいだけで、解決策なんて望んでいないのです。
しかも女性脳はマルチトラックで、ひとつのおしゃべりの中に話題をたくさん盛り込んで話します。会話が終わった時点で、どんな話題が出たか、何が起こったか、どんな意味があったのか女性はすべて了解しているのです。
ですが男性はシングルタスクなので、一度にひとつの話題しか処理できません。ですので、そういう特性を知ったうえで、良い聞き手になることが男性に求められる能力だということです。
女性と良好な関係を築くためにやるべきこと
それでは、女性と良好な関係を築くためにやるべきことを取り上げてみます。まずまとめとして、女性の特性を知ったうえで行動を取りましょう。
男性と比べてみて違う点から言いますと、
- 男女はそれぞれ脳の目的が違う
- 女性の会話はコミュニケーション(男性の会話は情報伝達)
- ストレスをかかえると女性はしゃべり続ける(男性は黙る)
- 女性は遠まわしに伝える(男性はストレートに伝える)
- 女性はマルチタスク(男性はシングルタスク)
- 女性は鋭い(男性は鈍い)
- 口喧嘩では女性の場合、感情的に訴える(男性は論理的に話す)
- 女性は地図が読めない(男性は地図が読める)
このことを頭に叩き込んでおきましょう。
そして、女性と良好な関係を築くためにやるべきこととして、
女性と良好な関係を築くためにやるべきこと
- 話を聞く
- 女性の発する言葉から深読みをしてあげる
- 話の転換点を聞き逃さない
- 女性の敏感さを認識する
- 女性の感情的な口喧嘩には「話を聞く+同情」
- 女性に地図を読ませてはいけない
話を聞く
男性の場合、会話は「情報伝達」さえできれば、それで成立し、それ以上のおしゃべりをしません。
女性の会話は、「コミュニケーション」であり、それにより良好な人間関係を築けるのです。ですのでおしゃべりすることが目的であり、途中で解決策などを言われて話のこしを折られるのを嫌います。
このようなときは「良い聞き手」になる努力をしましょう。
先日『雑談の一流、二流、三流』の記事でも書きましたが、しっかりと共感してあげるのが一番です。人は、しっかりと話を聞いて共感してくれる人を好きになりますから、頑張りましょう。


女性の発する言葉から深読みをしてあげる
女性は自分から意見を言いません。
たとえば、寒いときに「ねえ、寒くない?」と聞いてきたとします。そのときに返す言葉が「寒くないよ」では、ダメです。女性が「寒くない?」と聞いてきたのは、自分が寒いからです。
ですので、それに気づき、「そうだね。ぼくのジャケットでも羽織る?」と、気遣ってあげましょう。
そういうやさしい気遣いに女性は男性を見直すのです。
話の転換点を聞き逃さない
「話を聞く」でもあったように、女性の会話の目的は「おしゃべり」です。
おしゃべりの途中で話題が変わるというのはよくありがちです。聞き流す行為は「半分正解で、半分不正解」です。それを認識せずに聞き流していたら「ねえ? あたしの話をちゃんと聞いてる??」ってことになり、トラブルのもとになります。
ですので、話の転換点くらいは聞き逃さず喰らいついていきましょう。
女性の敏感さを認識する
女性はちょっとした変化も敏感に察知します。それと同時に相手に対しても同じ反応を求めます。
女性が髪などを切ったときは、気づいてあげて「髪切ったんだね。よく似合っているよ」と声をかけてあげると女性はとても喜び、自分と同じ感覚を持っているとして、相手の男性に好意を持ってくれる可能性が高いです。
ホスト的な要素が必要ということですね。
女性の感情的な口喧嘩には「話を聞く+同情」
女性の感情は左右の脳に広く分布しているため、ほかの機能と連動しています。ですので、議論のときに感情的になりやすい傾向があります。それに対し、男性は感情の中心が右脳にあるため、ほかの機能と連動しにくいそうです。
ですので、口喧嘩になると感情的になると認識しておいたほうがいいのです。
そのような場合は、先ほどの「話を聞く」ことをベースに同情し、話が終わるまでじっくり聞いてあげることが必要です。その途中で同情すると相手の気持ちが和らぎます。
感情的に張り合う喧嘩はNGということです。
女性に地図を読ませてはいけない
女性は、男性に比べると空間認知能力が低い傾向があります。ですので、車の運転とかは慎重です。したがって男性が運転するよりも目的地への到着時間が遅いということがわかっています。
これは別に悪いことではなく安全運転の度合いは女性の方が上です。
ただ、縦列駐車は苦手とする女性が多いとされています。これは一定の作業をくり返すのは女性の方が得意ですが、新しい空間での認知は、やや男性に分があるといったところです。
そして、できれば夜の運転は男性に任せましょう。男性は狭い範囲なら遠くまでよく見ることができ、前後を走る車の動き、自分との距離をハッキリとらえることができるからです。
『新装版 話を聞かない男、地図が読めない女』の感想・まとめ
だいたいの感じで覚えておけばOK!
この本に書いてあることは、「平均して」というイメージでとらえるとベターです。
人間それぞれ個性がありますから、どの人にも当てはまるということではなく、「だいたい男性はこんな感じ、女性ってこうだよね~」というくらいで認識していれば大丈夫だと思います。
しかし実体験として、わたしも男女間での関わり方で、本書であげられている例を「なるほどな!」とか「そうだ。そうだ」と読むことができました。
ですので、なぜか女性と要らぬ衝突をしてしまうという男性は、読んでおいても損はないと思いますし、女性の方も「男ってこうなのね~」って、ちょっとだけでいいから温かい目で見ていただけたら有難いですね。
とにかく、この世は男性と女性で成り立っていますので、双方がお互いを理解し、円満な生活を送れることを願うばかりです。




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