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『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』から学ぶ世界で通用するスキル

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は中野信子(なかの・のぶこ)さんの著書『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』から学ばせていただきます。

著者の中野信子さんは、脳科学者です。

世界の全人口で上位2%の知能指数に入る人のみが入会をゆるされる団体MENSA(メンサ)の会員で、世界中のたくさんの「頭いい人」の姿を目にされました。

ここでは、IQが高く世界で評価され、活躍しているビジネスパーソン、経営者、技術者たちと交流されたといわれています。

その人たちから感じたことが、逆境も自分の味方にして、したたかに生き抜いていくのが、「世界で通用する、本当に賢い人の要件」だということです。

そしてそれは、わたしたちのような「一般人でもなれる」ということを、本書では書かれています。

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目次

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』は、どのような人におすすめか?

本書はこのような人におすすめです。

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』が、おすすめな人

  • 世界で通用するスキルの欲しい人
  • 成功者のマインドを知りたい人
  • 賢い人になりたい人

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』は、どんな本?

本書の目次

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』

プロローグ

CHAPTER1  世界の「頭のいい人」はどんな人か?
CHAPTER2 世界の「頭のいい人」が心がけていること
CHAPTER3 世界の「頭のいい人」のスケジュールの立て方
CHAPTER4 世界の「頭のいい人」の自己分析と自己改良
CHAPTER5 世界の「頭のいい人」に近づくために

エピローグ

著者の紹介

中野信子(なかの・のぶこ)

1975年、東京都生まれ。

脳科学者、医学博士、認知科学者。

東京大学工学部応用化学科卒業。同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。

フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。

科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。

現在、東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授。テレビコメンテーターとしても活躍中。

著書

中野信子のこども脳科学』フレーベル館 (2021/8/23) 
なんで家族を続けるの?』文藝春秋 (2021/3/18) 
「嫌いっ!」の運用』小学館 (2020/12/1) 
ペルソナ 脳に潜む闇 講談社 (2020/10/21) 
毒親 毒親育ちのあなたと毒親になりたくないあなたへ』ポプラ社 (2020/3/25) 
空気を読む脳』講談社 (2020/2/20) 
人は、なぜ他人を許せないのか?』アスコム (2020/1/25) 
悪の脳科学』集英社 (2019/11/15) 
あなたの脳のしつけ方』青春出版社 (2019/9/10) 
キレる! 』小学館 (2019/6/5) 
不倫』文藝春秋 (2018/7/20) 
メタル脳 天才は残酷な音楽を好む』KADOKAWA (2018/3/5) 
シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感 幻冬舎 (2018/1/17) 
ヒトは「いじめ」をやめられない』小学館 (2017/10/3) 
あなたの脳のしつけ方』青春出版社 (2017/9/1) 
幸せをつかむ脳の使い方』ベストセラーズ (2016/12/25) 
サイコパス』文藝春秋 (2016/11/18) 
脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克』文藝春秋 (2016/1/20) 
脳はどこまでコントロールできるか?』ベストセラーズ (2014/8/18) 
努力不要論』フォレスト出版 (2014/7/20) 
脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体』幻冬舎 (2014/3/28) 
東大卒の女性脳科学者が、金持ち脳のなり方、全部教えます。』経済界 (2013/12/14) 
科学がつきとめた「運のいい人」』サンマーク出版 (2013/2/20) 
脳科学からみた「祈り」』潮出版社 (2011/12/20) 

共著

生贄探し 暴走する脳』講談社 (2021/4/22) 
脳から見るミュージアム アートは人を耕す』講談社 (2020/10/21) 
脳のブレーキとアクセルの取扱説明書: 脳科学と行動経済学が導く「上品」な成功戦略』白秋社 (2020/9/10) 
ブラックマーケティング 賢い人でも、脳は簡単にだまされる KADOKAWA (2019/9/27) 
僕らのAI論 9名の識者が語る人工知能と「こころ」』SBクリエイティブ (2019/6/14) 
コミックエッセイ 脳はなんで気持ちいいことをやめられないの?』アスコム (2014/4/19) 

本書の内容

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』は、ズバリ!「賢い人になるためのテクニック」です。

amazonの書籍紹介より

世界で通用する「頭のいい人」とは、ただの秀才ではありません。
彼らがやっているのは、
「空気は読まない」
「自分に適度なストレスを与える」
「嫌いな仕事は他人に振る」
「集中力を身につけない」など、ちょっとしたコツやテクニック。
それらは実は、脳科学的にも理に適っていることばかりなのです。

本書では、東大、フランス国立研究所、MENSAなどで世界のさまざまな「頭のいい人」を見てきた脳科学者の著者が、「世界で通用する、本当に賢い人達」が実践している、脳を活用してパフォーマンスを最大限発揮する31の方法をわかりやすくお伝えします。
少し意識を変えるだけで、誰にでも今日からできる&仕事や勉強に使えるコツが満載です!

※本書は、2012年8月に弊社より刊行された『世界で活躍する脳科学者が教える! 世界で通用する人がいつもやっていること』を改題し、一部加筆・修正したものです。

コウカワシン

本当に「頭のいい人」というのは、無駄な努力はしません。

できないことだってあります。

できないことは「できる人に任せる」か「できるように仕組み化する」といったことで、省力でこなせるようにします。

人生のパフォーマンスを上げるためには、このような知恵が必要だと思います。

それをぜひ本書から学んでみましょう。

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』の要点は?

「『世界で通用する頭のいい人』というのは、ただの秀才ではない」

まず、これを頭に叩き込む必要があります。

日本では、高学歴な人が「頭のいい人」とした認識があります。たしかに偏差値の高い大学を出た人は優秀な人が多いのも事実です。

一般にそれらの大学へは難しい入学試験をパスする必要があるのですが、それらの多くは「誰よりもたくさん記憶できていた」という人が有利であり、機転が利く賢さや探求心といったものは、あまり必要ではありません。

ですが、今はコンピューター社会。ネットで検索すればほとんどのことが瞬時にわかる時代になり、「頭に記憶しておくこと」自体が無意味になっています。

それよりは、それらをどう活用していくかの「頭の回転の良さ」が重要になっているのです。

そこで、これからの社会を生き抜いていくうえで、「真の賢人」にならなければいけないというのが、著者の意見なのです。

コウカワシン

そこで、本書からわたしの独断と偏見で、「真の賢人」になるためのポイントを紹介させていただきます。

世界の頭のいい人の特徴

頭のいい人は、「空気を読まない」

~自分が好きなことと得意なことを貫く~

苦手なことはきっぱりと断る

世の中には、俗にいうKY(空気を読まない)な人がかなりいます。そのような人がその場の雰囲気とかを、まるで無視の言動や行動をすることに周りから冷ややかな目で見られることは日本らしい風潮だと思います。

確かに、他人を気遣うのは素晴らしいことですが、世界で活躍している人には、実はKYな人が多いといいます。

本書で紹介されたSさんは世界的な研究者で、「空気を読まない」ということで己を貫いているそうです。

一方、同じ研究所には、Hさんという人がいて、HさんはSさんとは真逆の空気を読む人。常にみんなを気遣って自分の希望しない研究にも手を貸すほどの人格者です。しかし、評価はいまひとつといったところな人です。

SさんもHさんも研究熱心で、どちらも優れた論文を書いているのに周りからの評価は違う・・・なんだか不公平に思えるけどそれはなぜでしょうか?

Sさんは「自分の得意なものが何なのかをよく知っていて、自分が苦手なことはやらない」ことを貫いていました。ですので、「周囲に自分を合わせることはせず、周囲が自分に合わせるようにする」というようになっていました。

結果、「苦手なものは苦手」と言って譲らず、人の意向に自分を合わせるということをまったくしなかったのです。そして苦手なことを克服するために時間や労力を使うのではなく、自分の得意なところに注力するのに徹したのです。

いい結果を出すには抱え込まないこと

人間ひとりが出せる能力なんて、実はそんなに高くありません。何でもかんでも抱えていたのでは、いい結果が出るはずがないということです。

ですので、自分が苦手なところをフォローしてもらうためには、他の人を頼ります。人は誰かに頼りにされるとうれしいものなので、基本的には喜んで引き受けてくれるでしょうから。

一方、自分が得意なことには、自分の能力をフルに発揮します。結果的に、自分にも、協力した人にも素晴らしい成果がついてくるということです。

Sさんも自分の苦手なこと、「これはできそうもないな」という部分は、自分でやらず得意な人を探してその人に任せるという方法で、苦手なところをカバーしてきました。

何でも一人でやろうとする「ゼネラリスト傾向」の強い日本人にはやや抵抗があるかもですが、「自分が30点以下のレベルでしかできない」ことに四苦八苦するより「90点以上レベルでできる人」に任せることがこれからの時代には必要です。

自分で抱え込む人はなかなか活躍できない

一方でHさんは、Sさんと違いちょっと無理をしてでも苦手なところを克服しようとするあまり、それに疲れてしまう人でした。大変なことをすべて自分で抱え込んでしまい、収拾がつかなくなるタイプなのです。

ですので、自分が不得意なところまで無理してカバーするよりも、得意なところを伸ばすほうがいい結果を出せるし、何よりも自分が楽しめるはずです。

「空気を読まない」というと、「周囲に気遣っていない」とか「わがままだ」というイメージがありますが、それが周囲に迷惑をかけたり不快な思いをするとは限りません。

現にSさんの場合は、彼を助ける仲間がいい思いをするし、空気を読まないことがむしろプラスに働いているわけですから。

「得意なことだけを貫く」

これは一見ジコチューなようですが、好結果を出すには大事な要素であり、「世界で活躍できる頭のいい人」という点からも参考にできる例ではないでしょうか。

頭のいい人は、「皆を上手に褒められる」

~いい人が寄ってきて、いい関係を続けられる~

輝く人は、いい人を惹きつけるための努力をおしまない

輝いている人というのは、必ずといっていいほど、豊かな人脈を持っているそうです。

それは、「天才だから」とか「すごい人だから」で、何もしなくてもいい人材が集まってくるというわけではないそうです。

輝いている人ほど、いい人材を集め、いい友人を惹きつけるために、人の何倍も、何十倍も、心をくだいているということです。

たとえば、「天才であること」を鼻にかけて、相手のことをバカにしたり、無視したりするような人がいたとしたら、そんな人と友好的な関係を持ち続けたいとは思いませんよね。

輝く人というのは、いい人材にとって魅力的な自分であるための努力を決して怠らないのです。

自分が長所だと思う部分を褒め続けることが大事

人を惹きつける魅力といっても色々あります。

  • 一緒にいて楽しい人
  • 一緒にいると元気になれる人
  • 威張らない人
  • 話しを真剣に聞いてくれる人
  • 良いところを認めて褒めてくれる人
  • 生き方が恰好いい人
  • 時間に遅れない人

まだまだありますが、このような人が心許せる人物で、自然と惹かれていく人物像なのではないでしょうか。

それからどうでしょう? 自分はこれらに当てはまっていると感じた人もいるのではないでしょうか。だったら自分を褒め讃えてみましょう。そうすれば、なんだかいい気分になりますよね。

毎日そうやって自分の良いところを褒めていくと、不思議なことに本当にそういう人になっていくそうです。「なんだかわたしっていい人だなあ」と思う自己肯定感こそが人を惹きつける魅力になっていくのです。

人は皆、褒められたい生き物である

「社会脳」ってご存知ですか?

「社会脳」とは、その人の行動が社会性を持つように、無意識に方向づけられていく脳の仕組みのことです。

人間は、金銭的報酬などと同じように、社会的報酬(誰かから褒められたり、良い評価を得たりすること)を求める性質があるそうです。

ですので、自分で自分のことを認める、つまり、毎日自分を褒めるということは、この欲求を満たします。欲求が満たされれば、さらに自分の周りの人のことも認めてあげられるようになります。

認められた人というのも社会的報酬を求める「人間」という生き物ですから、自分のことを認めてくれる人の味方になろうとします。

結果、自分で自分のことを認めることが、周りに価値ある人脈を築いていくということができるのです。


世界の頭のいい人が心がけていること

頭のいい人は、「敵を味方に変えていく」

~面倒な相手ごとに対応を変えていく~

日頃、接する人の中には、敵(苦手な人、困った人)と思える人がいますよね。そんなときのコツは、「人格ではなく行動だけを否定する」です。

「ルールを守れない相手に困っている場合」

この場合は、とりあえず全力で持ち上げるそうです。批判したり叱ったりはせず、盛大にほめて、称賛を浴びせます。

そうすると相手は気分がよくなりますよね。そのころを見計らって、直してほしい行動(たとえば遅刻)について、「それは、ありえないよね~」とあっさり伝えるのです。

相手の人間性には一切触れず、あくまでも困った行動だけを「ありえないよね~」と伝えるのがポイントだそうです。

「意見を聞いてくれない相手に出くわした場合」

この場合は「先に相手の意見を受け入れる」という手が有効です。まず先に折れ、相手の言い分を聞き同意します。相手は言い分を聞き入れてくれたと、こちらに対し一目置くようになります。

そこから、二晩ほどおいて、相手が「あっちの意見を受け入れなかったけど、その意見にも一理あるなあ。こちらも歩み寄るべきだったかなあ・・・・・」と思い始めたころを見計らって、もう一度、プッシュしてみるのです。

そのときこちらは「無理を重々承知しているけど、お互いの意見を取り入れてやれるように修正するので、相談に乗ってもらえないかなあ?」と再び提案してみることです。

「さぼりグセのある人に対処する場合」

さぼりグセのある人は、自分の興味あることばかりしたり、「自分がやるような仕事じゃない」などと思っていたりします。

しかし、人がさぼっているのを指摘しないといけない立場になると、状況が変わってくるものです。「さぼっていた自分」と「他人に『さぼるな』と言わなければならない自分」の間に葛藤が生じるのです。

ですので、「人がさぼっているのを指摘する監視役や指導役」を任せてみるのです。そうすると、監視役・指導役をこなしていくモチベーションが高くなり、自分自身はさぼることがなくなっていくそうです。

これは「認知的不協和」を利用した方法で、誰かに自発的に仕事をさせるために使える、巧みな方法の一つということです。

認知的不協和を説明しますと、自分の考え・態度と自分の行動が一致していない状況ということに対し、考え・態度と行動の矛盾を解消するために別の考えなどで不一致をなくして,安定するようにするのです。

「嫌がらせをしてくる相手の場合」

一番対峙したくない相手というのが「嫌がらせをしてくる相手」ではないでしょうか。

攻撃してきたり、嫌がらせをしてきたりする人がいたら、あえて、その人に直接、その嫌がらせの内容についてアドバイスを求めてみるのです。

「アドバイスをしてあげる」というのは、相手がこちらに「投資する」ということで、投資するとき、人間は、報酬を期待します。

つまり、「アドバイスが役に立つ」ということを期待するのです。したがって嫌がらせや攻撃を続けていると、アドバイスが役に立たないということになります。

脳科学の視点から、「人間は常に自分が正しい立場でいたい」という欲求を持っています。嫌がらせをしている最中だって、正当化しているのです。

その結果、不快感を感じなくなったり、「むしろ正しいことをしている」と思い込んで快感を覚えることもあるといいます。

しかし、一度アドバイスをしてしまうと、「自分が授けた知恵を正解にしたい」という心理が働くので、自然と嫌がらせをするモチベーションが下がっていくそうです。

頭のいい人は、「決まった儀式を行う」

~勉強や仕事の前に、集中力が高まる動作をする~

勉強とか仕事とか、いきなり何かを始めようとしても、「なかなか調子が上がらない・・・・・」ということがありますよね。

そんなときは、自分なりに簡単な「儀式」を行ってからやるといいと著者は言います。

たとえば著者は、勉強や仕事(原稿を書くなど)の前に美味しいコーヒーを淹れることにしているそうです。これが著者にとって適度にやる気を刺激してくれる効果があるのです。

そして、頭がいい芸人として名高いロザンの宇治原史規(うじはら・ふみのり)さんは、勉強をする前に勉強机の整理整頓をされていたそうです。つまり、勉強に関係のないものを机の上から取り除くということです。

このように決まった儀式を行うと、「これから勉強が始まるぞ」ということが脳に伝わります。そして勉強を始めるためのスイッチがONになり、集中して勉強をするようになるのです。

しかし、「儀式」を行っても、どうしてもやる気が出ないときもあるかもしれません。

そんなときは、ちょっとだけガマンして、「5分だけ集中」してやってみることだと著者は言います。そうすると、脳は勝手に勉強モードや仕事モードに入ってくれて、そのまま勉強や仕事を続けていくことができます。

それでもダメなとき・・・あきらめて「休息」しましょう。たぶん、自分でも気づかないような疲労がたまっている場合がありますから少し横になるなりして、休むことが必要です。

頭のいい人は、「やらないことリストをつくる」

~制限時間を設けて、やるべきことだけをやる~

目標達成のために期限を設ける

何事も目標を決め、目標達成のために制限時間を定めてみましょう。そうすると自動的に「やるべきこと」が明確になります。

それと同時に「やらないこと」を明確にしてみることです。

たとえば、「TOEICで今年は800点以上を取ろう」という目標を決めたとします。この場合「やるべきこと」は明確です。必要な教材を集めて勉強することです。

ですが、期限を今年中とすると、何でもかんでもやるということはできません。そこで、「やらないこと」を次に探すのです。

たとえばこの場合、「新しい参考書や問題集を買い続けること」もやめた方がいいです。なぜなら買っただけで英語ができるようになった気分になるからです。

そして、勉強するときにモチベーションが上がるからと勉強仲間を増やすのも目標達成から見れば無駄が多い行動です。もちろんハイスコアの人と友達になり、いい勉強法を教わったり、刺激は受けるでしょうけど、そのあとに自分が勉強しなければ意味がないのです。

挫折するのはやらないことを決めないから

「やろうと思っていても挫折する」・・・・・経験された人も多いのではないでしょうか?

それは決して怠惰だからできないのではありません。目標達成のために「やること」がどんどんふくれあがり、実現不可能な計画を設定してしまったからです。

そこで、できれば「一日ごとに、『やるべきこと』『やらないこと』のチェックリストをつくる」というのがおすすめです。

TOEICの勉強を先ほどの失敗例から検証したらこんな感じです。

TOEICの勉強チェックリスト

  • 目標達成の起源を切ったか?
  • 「やるべきこと」「やらないこと」を決めたか?
  • 必要のない問題集を買わなかったか?
  • 無意味な人脈構築に時間を割かなかったか?

チェックリストの内容は、だんだん変わっていってもかまいません。なぜなら中には、努力をしている途中にあまり意味のないことに変化する可能性があるものもあるからです。

そうしたら「『やらないこと』をやっていないか?」に変えていけばいいのです。

わたしたちが「頭にいい人」に近づくために

それでは、わたしたちが賢人に近づくためにやるべきことを紹介します。

世界の頭のいい人に近づくためにやるべきこと

  • 集中力を身につけない
  • 身近な目標をつくる
  • 脳内に検索タグをつける
  • 五感を総動員させる
  • よく寝る
  • 感情をふるわせて覚える
コウカワシン

では、この中から「集中力を身につけない」「脳内に検索タグをつける」「感情をふるわせて覚える」を取り上げてみます。

頭のいい人になるために、「集中力を身につけない」

~集中しなきゃではなく、集中できる状況をつくる~

環境を変えることで集中力は自ずと湧いてくる

「何をするにも集中力は大事」と、ビジネス書などでもとりあげられていますが、著者は「集中力を身につけるという発想を捨てろ」といいます。

なぜなら、脳というものは、集中できる環境を作ってやるだけで、勝手にそのことに集中してしまうようにできているからです。

ですので、「集中力をつける」ための意味のなさそうな努力を一生懸命するよりは、脳が集中しやすい環境をすることのほうが、ずっと簡単で効果的であるといえるのです。

聴覚や視覚を刺激するものを遮断する

では、集中しやすい環境を整えるには、どうすればいいかですが、人の脳は、雑音や騒音があると、そちらに注意が向いてしまい、集中すべきことに集中できなくなってしまいます。

音楽やテレビの音、人の話し声などがそうです。

そこでまず、仕事や勉強を始めようというときには、人間の注意を惹きがちな音楽やテレビなどは消してしまいましょう。できるだけ、注意を向ける音が少ない環境で始めるようにするのです。

誰かが何かしら話しているようなオフィスやカフェで、作業に集中しないといけない場合は、相手に失礼にならない範囲で耳栓を使ってみるのもいいと思います。

目から入る刺激を入れないようにするには、作業を妨げない程度のレンズの色がうすいサングラスや、色付きメガネをかけてみるのもいい方法ですね。

途中で邪魔が入らないようにする

仕事中などに、ついつい新着メールとかSNSを見たりはしていないですか?

それらは、集中力を削ぐ大きな原因になります。「まあ、ちょっとだから」と、見るのは個人の自由ですが、頭をもとの集中状態に戻すのに30分以上かかることを考えれば大きな時間ロスになるのではないでしょうか。

ですので、「メールチェックやSNSチェックは、朝晩2回」と、時間帯をあらかじめ決めておくなど、自分ルールを設定しておくといいと著者はいいます。

電話とかも途中で鳴ると集中が途切れるので、可能なら留守電か、マナーモードに設定する・・・というかスマホを作業している場から離すのもいいと思います。

快適な環境づくり

集中力を高めるために、可能な限りこだわりましょう。

たとえば、座りにくいイス、寒すぎたり暑すぎたりする部屋、きゅうくつな衣服などは、長時間の作業には向きません。そういう状況をできるだけなくすようにしましょう。

著者は、それプラス香水を使うそうです。作業の間は良い香りを身につけ、適度にリラックスした状態で、作業ををするとされています。

ですので、自分の好きな香りがあるなら、集中するための道具として使うのも良い方法ですね。

頭のいい人になるために「脳内に検索タグをつける」

~記憶力がいいとは、上手に思い出せることを指す~

見たものを瞬間的に記憶する「写真的記憶」

「一度見たものはそのまま覚えていられて、いつまでもその記憶を引き出せて、いつまでもその記憶を忘れない」なんてことができたらいいでしょうね。

そこで「写真的記憶」を活用するとこのようなことができると著者はいいます。つまり、見たものをそのまま写真に撮って収めておくイメージです。

言い換えれば、脳にはハードディスクのような領域があり、見たものをそのまま画像として保存する、必要なときにはその画像を取り出すということです。

人間の脳の容量については現在、140テラビット以上あるのではないかと考えられているそうです。

必要なときに必要なものを取り出せないと意味がない

ここで、「自分は記憶力がない」と悩んでいる人に向けて伝えておきますが、記憶力に自信がないという人でも、自分で意識できないだけで、見たものは実際には記憶の中に入っているそうです。

問題は、必要なときに、必要な「写真」を取り出せるかどうかなのだそうです。

自分の頭をパソコンのデーターベースだとして、いくら膨大な情報がデーターベースに入っていても、それをうまく利用することができなければ、意味がないということです。

では、どうすればいいかですが、情報に「検索タグ」をつけておくという工夫をすることが大事です。

検索タグを使いこなす

たとえば、「覚えたいもの(外国語の単語、漢字、年表、難しい専門用語)を書き出して、目で見て覚えやすいような配置にしておく。そして必ず目につく場所に貼り付ける」という方法。

これだけで、思い出すときに「ああ、トイレに貼ったあの紙の、この位置ににあった単語だ」などと、タグ付けすることができます。

それから、別の種類のタグをつけるのもいいとされています。これまでに自分の覚えたもの(タグ)同士を結び付けるのです。

たとえば、人の名前を覚えるのに、その人の名前の特徴とその人自身の見た目や性格の特徴を結びつけるという行為です。

例にあげると大泉洋(おおいずみ・よう)さんは、大きなうるうるとした瞳なので、大泉という名前だ」という感じの覚え方です。

同じようなキーワードを持つものは同時に記憶しやすく、また思い出しやすいといわれています。ですので、すでに記憶していてイメージしやすいものを使いながら、覚えにくいものを覚える方法として活用していけばいいのではないでしょうか。

頭のいい人になるために「感情をふるわせて覚える」

~勉強中に笑ったり感動したりすると、記憶が定着~

記憶する判断をする「海馬」を味方につけよう

人間がずっと覚えている記憶(長期記憶)には、言葉にできる「陳述的(ちんじゅつてき)記憶」があります。ふつう試験などの筆記試験で必要とされるのが「陳述的記憶」です。

陳述的記憶をうまくこなすテクニックがあります。

それが「感情をふるわせて覚える」です。

京大卒のロザン宇治原さんは、「暗記は、感情をともなう形で覚えるといい」といいます。

たとえば、歴史などを覚えるときは、「すごいな~」「怖いなあ~」「ずるいなあ~」など、感情や感想を口に出して読むと、覚えやすくなります。

これは、脳の「海馬」という部分が「生存に必要な知識を優先的に記憶する」という特性があり、必要な記憶と不必要な記憶を分類して記憶に残す「仕分け」を行っている機能を利用するやり方なのです。

つまり、仕分け人である海馬に、「この記憶は大事だから、ちゃんと記憶しておこう」と判断してもらう必要があります。そこで、「怖い」とか「興奮した」などの感情をともなう経験が、効果的に憶えられる方法なのです。

何でもそうですが、うれしいこと、楽しいこと、つらかったこと、かなしかったこと、といった感情をともなう記憶って、いつまでも覚えていますよね。それを勉強や仕事などで、どうしても覚えておきたいものに活用するのです。

勉強を楽しくするためにマンガを使おう

勉強は本来楽しいものです。だって、知らなかったことを知ることができるのですから。

わたしは学校の勉強がほとんどできませんでしたが、社会人になり、自分の知識不足に悩み、一度、学生時代の教科書を読み返したことがあります。結果・・・身につくものはありませんでした。

これこそ、楽しい感情に乗って勉強できれば記憶に残るのでしょうけど、教科書なんておもしろおかしくは書いていませんし、つまらないと思って勉強しても身につかないものです。

そんなとき、マンガなどでおもしろく楽しく知識を身につけていくという方法はいかがでしょうか?

著者も受験生時代に地理の勉強をマンガの「ゴルゴ13」から教わったそうです。ゴルゴ13は、主人公が超一流のスナイパーで、世界を股にかけて活躍する劇画です。

ターゲットがいる国の状況や事情に関わるエピソードが扱われることも多く、「どこそこの国ではこの産業が・・・・・」などのデータを疑似体験的に覚えられるのです。

そういえば先日、テレビ番組「林修の今でしょ!講座 特別編 東大生ランキング」(2021/05/04放送)で、現役東大生が選ぶ『勉強になるアニメ』ベスト20というのをやっていました。

マンガで勉強なんて大丈夫か?と心配する人もいるかもしれませんが、脳にとって記憶しやすい状態をつくってあげるのもたいへん重要だと思います。

ちなみにわたしは、ダンテの『神曲』をマンガで読みました。文章だと伝わらない状況が視覚化されるとなお一層わかりやすくなるものです。

利用できるものはマンガであろうと雑誌であろうと、活用し自分が吸収しやすい状態にし、感情をゆさぶるように勉強すると、それがいつまで経っても忘れない記憶となって、わたしたちの血肉になっていくと思います。

『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』の感想・まとめ

結局は、現社会でうまく立ち回れる人が「頭のいい人」

本書を読んだ感想としてはまず、「さまざまな変化に対応できる人」というのが、頭がいい人なんだろうと感じました。

なぜなら、さまざまな変化に対応できないと、要らぬストレスに悩まされ、自分の持つパフォーマンスを発揮できないからです。

「空気を読まない」というのも「集中力を身につけない」というのも変なこだわりやコンプレックスを持たないためには必要不可欠です。

現社会に対応するために「自分をよく知り尽くし、自分のコントロール法を知っている人」・・・こういう人が、頭のいい人であり、これからの社会にも順応できる人なんだと思います。

努力することも確かに大事です。けど、その努力が有益か無駄かを考慮して有限資産である「時間」を大切に生きていければ、わたしたちだって一歩一歩「頭いい人」に近づいていけますね。

よろしかったらぜひ読んでみてください。

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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