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『雑談の一流、二流、三流』から学ぶ話が途切れず相手に好印象を与える会話術

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は桐生稔(きりゅう・みのる)さんの著書『雑談の一流、二流、三流』から学ばせていただきます。

「雑談」って、案外難しいと感じることはないでしょうか?

親しい人との間で、盛り上がっていた話題もネタが尽きると沈黙の時間とかあるし、見ず知らずの人と会話する必要があるときに「何から話せばいいのかな?」となるときありますよね。

その場面場面で、気の利いた会話ができれば、会話が途切れてもまた新たな話題で沈黙せず話を継続できるし、見ず知らずの人との会話も困ることはありません。

そんなときにとても参考になるのが、この『雑談の一流、二流、三流』です。

なお、本書はamazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象本です。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

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目次

『雑談の一流、二流、三流』は、誰におすすめか?

本書はこのような人におすすめです。

『雑談の一流、二流、三流』がおすすめな人

  • 初対面や苦手な人との会話に悩む人
  • 他人との会話で、話が続かない人
  • 相手に好印象を持ってほしい人

『雑談の一流、二流、三流』は、どんな本?

本書の目次

『雑談の一流、二流、三流』

はじめに

Chapter1 雑談のはじめ方
Chapter2 話の広げ方
Chapter3 聞き方とリアクション
Chapter4 雑談の盛り上げ方
Chapter5 相手の懐に入る方法
Chapter6 好印象の残し方
Chapter7 雑談がうまい人の心構え

おわりに 

著者の紹介

桐生稔(きりゅう・みのる)

1978年生まれ。新潟県十日町市出身。

株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役、日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー、日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー、一般社団法人日本声診断協会音声心理士。

小さいころから体が弱く、人見知りで、営業成績もドベ。しかし、左遷されたことがきっかけで、そこから会話力を磨き、全国売上達成率ナンバーワンを獲得する。その後、ボイストレーニングのスクールに転職し350名の講師をマネジメントする。

2017年、「伝わる話し方」を教育する株式会社モチベーション&コミュニケーションを設立。全国39都道府県で、年間約2000回のセミナー、研修を開催。伝わる話し方に特化したオリジナルメソッドが話題を呼び、日経新聞、プレジデント、女性セブン、東洋経済ONLINEなど、多数掲載される。

セミナーや研修では、60分に20回笑いが起こり、会場は笑顔に包まれ、最後は感動的な結末を迎える「心震わす話し方メソッド」が大変好評をいただいている。

著書

説明の一流、二流、三流』明日香出版社 (2021/7/21) 
「30秒で伝える」全技術‎ KADOKAWA (2020/12/17) 
10秒でズバっと伝わる話し方』扶桑社 (2017/8/31) 
できるビジネスマンは、話が短い!』ごきげんビジネス出版; 2020.10改訂版 (2015/9/17)  

本書の内容

『雑談の一流、二流、三流』は、ズバリ!「一流の会話スキルを身につけるための指南書」です。

amazonの書籍紹介より

中田敦彦さんのYouTube大学で絶賛されました!

人の心を動かすために大切なことって、なんだと思いますか。
説明のうまさ
専門知識、技術
では、ありません!

それは「相手とどんな関係性にあるか」ということ。

その関係性を作るのが、まさにこの本のテーマ。
取りとめもない話「雑談」です。

雑談で関係性を築く方法には、人間の心理に基づいた決まったパターンがあります。
しかも「一流」と言われる人は
成功するパターンを明確につかんでいるんです。

この本は、
「なぜ人間関係がうまくいかなかったのか」その理由がわかり
そして
「あなたと話しているととても楽しい」と言われる人に進化するための、
起爆剤になる一冊です!

コウカワシン

雑談が上手ではないとか、ついだらだら話してしまう、会話が長続きしない・・・こんなことはけっこうありますよね。

でも『雑談の一流、二流、三流』では、そういったところにスポットを当て、効果的に雑談し、自分のことを相手に好印象を持ってもらえるようなノウハウが満載です。

ぜひ「一家に一冊」的な名著です。

『雑談の一流、二流、三流』の要点は?

雑談は、ただ取り留めのない話をするだけではいけません。雑談から人間関係を良好にして、商談で大きな成果を出す強力なツールになってくれるからです。

著者の桐生さんは、高校時代の成績はクラスで1位。生徒会長でスポーツも万能という典型的な優秀なタイプの人物です。ですが桐生さんは新卒入社3カ月で左遷された経験があると言います。

トーク力がないため、見込み顧客へのアポイント電話もできず、上司との同行営業が大の苦手だったそうです。当然売り上げもゼロということで地方に飛ばされたということでした。

状況は地方でも同じだったものの、既存の顧客を毎朝回り、担当者の人と5分ほどのたわいもない話をするようになってから、その担当者から新規の顧客を紹介されるようになりました。

そのおかげで、全国1200店舗中、売上達成率ナンバーワンを実現することができたそうです。

ここでわかるのは、ただ単に頭がいい人が成功するというわけではないということです。

たとえば、説明がうまい人、専門知識と技術がある人が出世するわけではなく、とにかく人間関係を良好にし「また会いたい」「この人に頼みたい」と思わせる人になることが成功の秘訣ということです。

それについて重要なツールが「雑談」ということです。

その「雑談」についても、「良い雑談」「悪い雑談」があります。言い方は悪いけどそれを「一流」「二流」「三流」とクラス分けしてわかりやすく解説してくれているのが、この『雑談の一流、二流、三流』です。

コウカワシン

それでは、本書からわたしの独断と偏見で「良い雑談」で、人間関係を良好にする会話術を紹介させていただきます。















相手が話題の中心になるように話を振る

一流は、相手に焦点を当てることからはじめる

ビジネスの際にでも雑談から入るとその後の商談にもスムーズな会話ができるといわれています。

たとえば、最初のひと言といった点で見れば、季節などが話題に入りやすいですよね。同じ最初のひと言でも一流、二流、三流では、相手との会話のアプローチが違います。

まず、三流の人からいくと、

三流の人

今日は暑いですね

相手

そうですね。暑いですね・・・・・。

とこのように話始めてすぐに会話が途切れます。

二流の人も同じ。

二流の人

今日は暑いですね。30℃を超えるそうですよ。

相手

30℃ですか。どうりで暑いと思った。

二流の人

ですよね・・・・・。

となり会話が続きません。

では、自然に続く会話とは、どのようにしていけば生まれてくるのでしょうか。そこが二流、三流の人と一流の人との違いがあります。

そこで、一流の人の会話を見ていきましょう。

一流の人は相手に焦点を当て、会話を始める。

一流の人

「今日は暑いですね。今日は30℃を超えるそうですよ。夏バテとか平気ですか?」


とか

一流の人

「今日は本当に暑いですね。ちょっとクーラーの効きすぎですかね?大丈夫ですか?」


そのほかにも

一流の人

「今日は暑さがすごいですね。しかし○○さんって、夏男って感じですよね。夏はお好きですか?」

と、このように話題の矢印を必ず相手に向けて、相手が話しやすいテーマを設定しています。

相手が話しやすいように会話を導く

一流は、質問する

人は、質問されると答えます。聞いてもないことをベラベラしゃべる人はあまりいません。

このような法則はテレビドラマなどを見ているとよくわかります。

たとえば、刑事ドラマは、刑事が犯人と交渉するシーンで、刑事は「質問」を使って交渉を進めていきます。質問することで、回答を引き出し、徐々に犯人を追い詰めていきますよね。

ほかのドラマでも、よく脇役が主人公に向かって「最近どうよ?」と質問を投げかけ、主人公が質問に答えることで、主人公にスポットライトが当たっていきます。

わたしたちだって、「今日のランチは何食べたの?」なんて聞かれたら、瞬間的に今日のランチのシーンを思い出し、答えるのではないでしょうか。

つまり、質問は相手から会話を引き出す重要なツールなのです。一流はこの法則を明確に理解していて、上手に質問を使って、相手から会話を引き出し、会話をリードしているのです。

ビジネスで相手先に出向いた際にでも活かすことができます。著者の上司の方は、全国ナンバーワンのセールスマンで、著者が営業でどうこうしたときのことです。

「社長、こんにちは! 社長、最近ソファー変えられたんですか?」とか、「所長、ご無沙汰しております! しかし、焼けてますね~? ゴルフですか?」と必ず先手を取って質問するのです。

そうすると、相手も気を良くして、答えてくれますよね。

質問することのメリットは、「質問することで会話の主導権を握れる」ことです。とてもシンプルな法則ですが一流は徹底しているということです。

質問をして先手を取る。質問された人は必ず答える。

一流は、挨拶にツープラスする

朝の挨拶など、社会人に限らず学生さんでも進んでする人はけっこういますよね。明るくハキハキした挨拶はとても気持ちがいいものです。

その挨拶から雑談がはじまるケースもよくあるのではないでしょうか?

たとえば、出社した直後、上司に朝の挨拶をする。会社に向かう電車の中でばったり同僚に会って挨拶をする。はじめましてのお客様に挨拶をするなどです。

このときに、「おはようございます」だけで終わってしまうと、会話が続きません。そこで、「挨拶にワンプラス(ひと言つけ加える)」というやり方がビジネス書やセミナーで推奨されてきました。

たとえば、

  • 上司との挨拶 「おはようございます。昨日は遅くまでありがとうございました」
  • 同僚との挨拶 「おはよう! 昨日の飲み会楽しかったね」
  • お客様との挨拶 「はじめまして。 お会いできて光栄です」

というように挨拶にひと言プラスします。でも、これだけでは会話として物足りなく、その後の会話が続かなくなると思いませんか?

そこで、挨拶に「ツープラス(ふた言つけ加える)」という仕掛けを施すのです。

  • 上司との挨拶 「おはようございます。(挨拶) 昨日は遅くまでありがとうございました。(ひと言)しかし部長、本当にタフですね。(ふた言)」
  • 同僚との挨拶 「おはよう!(挨拶)昨日の飲み会楽しかったね。(ひと言)アレははしゃぎすぎでしょ。(ふた言)」
  • お客様との挨拶 「はじめまして。(挨拶)お会いできて光栄です。(ひと言)噂はかねがねお聞きしております。(ふた言)」

つまり、「挨拶+①□+②□」することで、話が切れずに、次の展開ができるのです。

一流は、挨拶にふた言入れて、会話の先手を取る

一流の人

久しぶり! ①元気だった? ②何年振り?

とか

一流の人

こんにちは! ①いつも元気ですね。 ②わたしも見習わなきゃ。

そのほかにも

一流の人

よっ! ①元気? ②最近、忙しい?

このように、ふた言入れることで、会話が途切れず、相手も話しやすい環境ができるということですね。

接続詞を使って、相手から自然に会話を引き出す

一流は、話させ上手を目指す

世の中には、物知り、博識、雑学王など、話すネタをいっぱい持っている人がいます。とくに「○○マニア」という人は、その分野になると話が止まりません。

そう言われてみると、わたしたちだって、得意なことや経験したことを他人に話したくてウズウズすることがありますよね。

しかし、こういったマシンガントークからは、快適な会話の空間が生まれないのです。

ここで、ちまたのビジネス書には「聞き上手に徹する」なんてことが書いてあります。たしかにそうですが、それだけでは不十分です。

うんうんと頷いて、話を聞いているだけだと、「この人ホントに聞いているの?」と疑われることもあります。ですので、ただの聞き上手というだけではなく「話させ上手」になるべきだと著者は言います。

ポイントは「接続詞」だそうです。

たとえば、

  • 「○○さんってテニス10年やられているんですか? ということは(接続詞) 学生時代からずっとテニスされているんですんか?」
  • そうすると(接続詞) 健康にはけっこう気をつけているタイプですか?」
  • ちなみに(接続詞) 他にも身体を動かすことやられているんですか?」

ここで使った「ということは」「そうすると」「ちなみに」は、すべて話を進める接続詞です。

たしかに、「最近休みが取れなくて~」なんて言われたときに「へぇ~そうなんですか」と、頷いて聞いているだけでは会話は終わってしまいます。

そこで、模範的は会話例をあげさせていただきますと、

一流は、話させ上手

相手

最近ぜんぜん休みがなくてさ~。

一流の人

ぜんぜん休んでいないんですね~。相当忙しそうですね。ちなみにどのくらい休んでいないんですか?

相手

もう7連勤だよ~

一流の人

そうなんですか~。ということはあまり寝てないんじゃないですか?

相手

そうなんだよ。あまり寝てなくてね。

一流の人

そうすると、お子さんともあまり遊べてなかったりするんじゃないですか?

相手

そうそう!ぜんぜん遊んでなくて、子どもからかなり圧がかかっているんだよ~

一流は聞くのもうまいですが、話させることが超絶にうまいです。上手に接続詞を使って、どんどん会話を引き出します。そのうえ「また会いたい」という気持ちを熟成させているのです。

あまり考えなくてもこたえられるような質問をする

一流は「具体的な質問」をする

「質問する」ことで、話させ上手になることで雑談の一流になれるかどうかが決まります。

ですが、「昨日は何をされていたんですか?」「お休みの日は何をされていますか?」「仕事は何ですか?」「お住まいは何ですか?」などと質問攻めにされたら、それは質問ではなく尋問ですよね。

そこで、質問の種類を使い分けて、スマートに雑談を進めます。質問の種類は次の3つです。

  1. 会話を深める「なぜ?」という質問
  2. 会話を広げる「他には?」という質問
  3. 会話を進める「それで」「それから」という質問

それでは、「なぜ?」、「他には?」、「それで」「それから」を使って具体例をあげてみます。

1.会話を深める「なぜ?」という質問

相手

最近筋トレを始めたんだよ。

一流の人

そうなんですか。健康的でいいですね!なぜ、始められたんですか?

相手

いや~実は最近メタボ気味で~。

このように、「なぜ」という質問によって話が奥に深まっていきます。

2.会話を広げる「他には?」という質問

相手

最近筋トレを始めたんだよ。

一流の人

そうなんですか!体を動かすことはいいことですよね!
他にも何かされているんですか?

相手

最近はできるだけ階段を使うようにしているよ。

このように「他に」という質問で話が横に広がっていきます。


3.会話を進める「それで」「それから」という質問

相手

最近筋トレを始めたんだよ。

一流の人

そうなんですか!わたしはぜんぜんやっていなくて・・・・・。
それでどんなことをされているんですか?

相手

ええとね。腹筋とスクワットを週に3回やってるよ。

このように、「それで」という質問で話を先に進めていきます。

一流の会話術をするには、ゴルファーがその場や状況に応じてドライバーやアイアン、パターなどのクラブを変えるように、料理人が食材に応じて数種類の包丁を変えるように、その場に応じて質問を使いこなし、相手が心地よく話せる空間を提供することです。

前の話からつなげて新たな話題を展開する

一流は、踏襲話法で話をつなげる

2、3分話が続いても、その後会話が止まって沈黙してしまうということがありますよね。その沈黙の時間が心地いいとは誰も思いません。

沈黙になりそうなとき、一流の人は「踏襲(とうしゅう)話法」を使います。踏襲話法とは、文字通り、前の話を受け継ぐやり方です。

話が止まったら、無理に新しい話題を見つけるのではなくて、前の話から自然につなげる方法です。

枕詞は、「そうそう、その話で思い出したけど」「そういえば」「それで言うと」などを使って、前の会話から次の展開に話題を広げるのです。

たとえば、

相手

うちの部署は最近忙しくて・・・・・

自分

そうなんですね・・・・・(沈黙)

ふつうならこれで会話が止まってしまいます。

それでは踏襲話法を使ってみましょう。

踏襲話法で、前の話から新たな話題を展開する

相手

うちの部署は最近忙しくて・・・・・

自分

そうなんですね・・・・・。そうそう、うちの部署でいうと、最近若い子が増えて教育が大変なんですよ~。○○さんのところはどうですか?

このように「そうそう」「○○でいうと」みたいに前の会話からつなげることで、新たな展開をつくり出します。

多少、会話の文脈に整合性がないかもしれませんが、雑談は話の内容に合理性があることよりも、話しやすい空気があるか、心地よく広がっていくかのほうが大事です。そこが生命線といっても過言ではありません。

違いをおもしろがることから会話の突破口を見つける

一流は、相違点を探して距離を縮める

会話が盛り上がるときというのは、お互いが「共通の話題」を持ったときが多いですよね。たとえば、同じ地元、共通の知人や趣味を持った人とは、話が盛り上がります。

しかし、雑談に困るときは、初対面だったり、あまり相手のことを知らなかったり、情報が少なかったりするときですよね。そんなときは、なかなか「相手との共通点」は見つかりません。

そんなとき一流は、共通点ではなく「相違点」を利用して相手との距離を縮めます。

たとえば、自分がセロリが嫌いだったとします。相手から「わたし、セロリが大好きなんです!」と言われたら、「へぇ~そうなんですか。わたしは嫌いです」と言うでしょう。でもそれでは、会話が終わってしまいます。

相違点から会話をふくらませることができなかったということですが、一流の会話術ならこうなります。

一流は、相手との相違点も利用する

相手

わたし、セロリ好きなんです!

自分

えっ!セロリが好きなんですね。ぼくはちょっと苦手で・・・・・。ちなみになんで好きなんですか?

会話が進んでいくと

自分

へぇ~そうなんですか~。そんな楽しみ方があるんですね~。

さらに相手の話を尊重して

自分

ぼくもちょっとチャレンジしてみようかな~。

とこのように「相手はセロリが好き⇔自分は嫌い」、この相違点に着眼して、おもしろがって話を聞くと、相手も喜んで話してくれます。

そもそも、人それぞれ性格や思考、生きてきた環境などが違うのですから、共通点よりも相違点のほうが圧倒的に多いのです。

つまり、意見が合わなくても当然ということです。

であれば、共通点を無理に探すよりも、相違点を探り合ったほうが、話のネタは増えるし、雑談は確実に盛り上がります。

「へぇ~、はぁ~、ほぉ~」を使って、感情を表現する

一流は、頷き+感嘆詞を使って聞く

相手の話を無反応で聞くのはよくないことです。それは三流の聞き方で、相手にとって「無視」されているととられかねない恐れがあります。

なら反応すればいいことですが、ただ頷(うなず)くだけでは二流の聞き方だと著者は言います。

一流の聞き方は「頷き+感嘆詞」を施すことです。

感嘆詞とは、簡単に言えば感情を乗せる言葉です。たとえば、「へ~、そうなの~」「はぁ~、それはおどろいた」「ほぉ~、それはお見事」のようなフレーズの前にある「へ~、はぁ~、ほぉ~」です。

ただ頷くだけではなく、頷きながら感嘆詞を使い、そこに「スゴイ!」「ビックリした!」「感動した!」という気持ちに乗せて伝えることで、相手は感激し目の前の人物が、このうえない聞き手として映るのです。

一流は、頷きと感情をセットにして、相手の話に反応し、相手の承認欲求を満たす。

相手をプラスの気持ちにさせる

一流は、全力で励ます

雑談にもいろいろあります。楽しくて盛り上がる話題なら、いくらでも聞けます。ですが相手からネガティブな話を持ち掛けられたらどうでしょうか。なかなか難しいですよね。

たとえば、

「あ~もうなんでわたしだけ忙しいのよ~(怒)

うちの部長って本当あり得ない!

もう~本当やる気でない!

などなど、このような場面はよくあると思いますが、みなさまはどうされていますか?

「へ~」と受け流すのは簡単ですが、それでは相手の感情の居所次第では、その場の空気は悪くなります。

では、積極的に「そうなんだ~大変だね」「わかるその気持ち」「本当にあり得ないね」と同調するのも悪くはないですが、ネガティブを共有し合うと、お互いがイヤな気持ちで会話が終わることもあるので得策ではありません。

ここでベストなのは、会話の中で少しでも相手がプラスの状態になることが大事です。それを実現するには「人がプラスな気持ちになれる3大欲求」を会話に交ぜることです。

人がプラスな気持ちになれる3大欲求

  1. 認められたい
  2. ほめられたい
  3. はげまされたい

相手がネガティブな話題を振り向けてきたら、まずその話を受け止め、そして最後に、

いや~でも○○さん、その超人的な忙しさ、本当にすごいと思います。

○○さん、そこまで部長とケンカしててよく毎日会社に行ってますね。メンタルがかなりタフですね!

○○さんがそこまでがんばっているんだから、わたしももっとがんばらないといけないと思いました。

と、相手を承認し、称賛し、称賛することで、モチベーションスイッチを入れることができます。このことで、マイナスからプラスの状態で会話が終わるように会話の末尾を意識することが重要です。

一流は、ネガティブな話題でも「承認・称賛・称賛」で、相手を全力で励ます

意見が違ったときは少しずらした質問をする

一流は、興味に変える

人と人との会話には、意見の食い違いはつきものです。議論をする場なら反論も必要ですが、雑談は意見が正しいかよりも「心地良さ」が大切です。

相手の意見にいちいち、「いや」「でも」「だけど」などの反論を意味するキーワードをついつい言ってしまう人は要注意です。「この人、面倒くさい」と思われてしまい、変な雰囲気になる恐れがあるからです。

たとえば、「今日は寒いですね」と言われたとします。しかし、自分は暖かいと感じていたらとしたら「いや、むしろ暖かくないですか?」と言うかもしれません。結果、その場は微妙な空気が漂うでしょうね。

では、「そうですね。寒いですね」と話を合わせるのもなんだかウソをついたようで変な気分になります。

そんなときの対処法は「興味に変える」です。

「寒いですね」と言われたら、「○○さん、寒いの苦手なんですか?」と、興味に変えて質問すると反論でもなく自分にウソをついたでもないというようになります。

一流が、相手と意見の相違があるとき、どのように興味に変えて、会話を成り立たせるかの例を紹介します。

意見の違いを興味に変える会話術

○○さん

今日はけっこう冷えますね。

一流の人

○○さんって雪国出身じゃなかったでしたっけ?

○○さん

そうなんですけど昔から寒いの苦手で・・・・・。

一流の人

雪国の人はみんな寒さに強いのかと思っていましたがそうでもないんですね。

○○さん

そうなんですよ。けっこう寒いの苦手な人、多いですよ。

一流の人

みなさんどうやって寒さ対策されているんですか?

○○さん

ヒートテック2枚は着用ですね(笑)

このように意見が違っていても、それを興味に変えれば会話がドンドン広がっていきます。

反論することもなく、無理に合わせることもなく、相手に興味を持って質問することが、心地よい空間をつくるということです。

別れ際のほんの少しの努力が、大きなインパクトを与える

一流は、見えなくなるまで感謝を伝える

これは、会話術というよりは、話が終わり別れ際の態度・姿勢の話です。

商談などの去り際の見送りで、商談相手の真摯な態度は、心を打ちますよね。その逆に「ああ、おしいなあ」と思う態度の人もたしかにいます。

たとえば、エレベーターでお見送りするときに、エレベーターが完全に閉まる前に頭を上げる人、まだ完全に閉まりきっていないのに部屋に戻ろうとする人を見て、「あ~あ」と思うことはないでしょうか?

本来ならば、エレベーターが完全に閉まるまで頭を下げて感謝の気持ちを伝えるべきところ、エレベーターのドアが閉まる前に次の行動を取ってしまうのです。

これでは、せっかくそれまでの商談がいい雰囲気だったにしても、この一瞬で相手の印象が悪くなるのはわかる気がしますね。

きちんとしたセールスマンというのは、商談相手が見えなくなるまでずーっと頭を下げて見送るそうです。

これはわたしも経験があり、ある自動車ディーラーに行った時のこと。自動車の見積もりだけもらうつもりで行ったにもかかわらず、対応いただいたセールスマンは、終始きちんとした対応で雰囲気の良い商談ができました。

契約するかどうかもわからないわたしのために見送りの際には、道路に安全に出られるように誘導してくれ、わたしの車が見えなくなるまで、頭を下げて見送ってくれたのです。

わたしは「ぜったいあのセールスマンから車を買う」と心に決め、無事商談を成立させました。

違う視点で見れば、ほんのちょっとしたことかもしれません。でも、当事者にしてみればそれがどんなに自分のために尽くしてくれているかのバロメーターになるのです。

そういった真摯で丁寧な対応をされると、その人が好きになるのは、ある意味しかたないことなのだろうと思います。

これを、わたしたちの実生活でも取り入れていきましょう。

たとえば、

  • エレベーターであれば完全にドアが閉まるまでおじぎをする
  • お見送りのシーンでは相手の姿が見えなくなるまでお見送りする
  • 友達との別れ際でも相手が見えなくなるまで大きく手を振る

これらのことは、ほんの少しの時間です。その少しの時間が必ず相手にいい印象を持ってもらう大きな要素になるのです。

別れ際にほんの少しだけ、今日このときを出会えたことに感謝する時間として意識してみる価値はあると思います。

相手との出会いに感謝し、別れ際を気持ちいい雰囲気にするのが一流

『雑談の一流、二流、三流』の感想・まとめ

会話には接続詞と思いやりが大事。

「会話上手は聞き上手」とは、いろんなビジネス書でも紹介され、参考にしていました。でも本書から、それだけでは不十分だということを思い知った気がします。

本書では、言葉足らずにならず接続詞や感嘆詞を使い、やや大げさながらも相手にとって居心地のいい空間を提供することが、結果として自分にも良い空間になるというギバーのメリットを説いている気がします。

人は自分に尽くしてくれる人を好きになるものです。

ですので、今まで以上に人に思いやりを持った対応をしていきたいと感じました。

本書は、この記事で紹介した会話術以外にも、礼節を持った会話法とか、会話を盛り上げるテクニックが満載です。子どものしつけに使うと良い道徳教育になるのではないかという点では一家に一冊あればいいですね。

そして、わたしたちのような大人でも、人に好印象を持ってもらうための処世術を身につけるためにも有効です。ぜひご一読ください。

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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