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『失敗の科学』から学ぶ「失敗と書いて成長と読む」ための極意

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回はマシュー・サイドさんの著書『失敗の科学』から学ばせていただきます。

「失敗」

この言葉には、ネガティブなイメージを持つ人がたくさんいると思います。

誰だって、失敗はしたくないものです。

なぜなら、その失敗で恥ずかしい思いをすることがあるからです。

けど、その失敗があればこそ、人間は反省し、改善し、再チャレンジすることができます。そして、その積み重ねが大きな成果となる可能性があるのです。

ですが、失敗から学ばず、改善することもしなければ、そのような成果、その向こうにある成功をつかむことはできません。

つまり失敗とは、学び成長の良いヒントを与えてくれているということです。

ちょっと、出だしから堅い文面になってしまいましたが、ぶっちゃけた話、失敗って誰でもします。失敗したからって、反省せず、ひた隠しにしていては、また同じ失敗をする恐れがありますよね。

今回取り上げたのが、マシュー・サイドさんが書かれた『失敗の科学』です。

本書は、ひと言でいえば失敗について書かれた本です。失敗から学ぶことの有益さと、失敗を認めない「人間の性質」に焦点を当てています。

つまり本書は、「失敗」に対する意識改革を促してくれる本ということです。「失敗」を恐れず、果敢にチャレンジする心を育ててくれることでしょう。

なお、本書はamazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象本になっています。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

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目次

『失敗の科学』は、誰におすすめか?

本書は、このような人におすすめです。

『失敗の科学』が、おすすめな人

  • 失敗をいけないことと考えている人
  • いつも自分に自信がない人
  • 失敗を恐れて何もできない人

『失敗の科学』は、どんな本?

本書の目次

『失敗の科学』

失敗から学習する組織、学習できない組織

第1章 失敗のマネジメント
第2章 人はウソを隠すのではなく、信じ込む
第3章 「単純化の罠」から脱出せよ
第4章 難問はまず切り刻め
第5章 「犯人探し」バイアスとの闘い
第6章 究極の成果をもたらすマインドセット
終章 失敗と人類の進化
エピローグ

著者の紹介

マシュー・サイド

1970年生まれ。

英『タイムズ』紙の第一級コラムニスト、ライター。オックスフォード大学哲学政治経済学部(PPE)を首席で卒業後、卓球選手として活躍し10年近くイングランド1位の座を守った。

英国放送協会(BBC)『ニュースナイト』のほか、CNNインターナショナルやBBCワールドサービスでリポーターやコメンテーターなども務める。

著書は、本書の他に

多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』ディスカヴァー・トゥエンティワン (2021/6/25) 
非才!―あなたの子どもを勝者にする成功の科学』柏書房 (2010/5/1) 

本書の内容

『失敗の科学』は、ズバリ!「失敗は学習。失敗を恐れず成長の糧にしよう」です。

amazonの書籍紹介より

だから人は、同じ過ちを繰り返す――。
英タイムズも絶賛! 22カ国刊行の世界的ベストセラー、ついに日本上陸!

なぜ、「10人に1人が医療ミス」の実態は改善されないのか?
なぜ、燃料切れで墜落したパイロットは警告を「無視」したのか?
なぜ、検察はDNA鑑定で無実でも「有罪」と言い張るのか?


オックスフォード大を首席で卒業した異才のジャーナリストが、医療業界、航空業界、グローバル企業、プロスポーツチームなど、あらゆる業界を横断し、失敗の構造を解き明かす!

コウカワシン

この本を読むまでは、わたしも失敗に対しネガティブな感情を持っていました。

ですが、本書からの学びで「失敗は成功のもと」という言葉の意味が、よくわかるようになり、失敗を良く思わず、さらに隠し、なかったことにするという行為は、本当にもったいないことだなあと感じるようになりました。

それから本書は、わたしの尊敬する野村克也さんの名言「失敗と書いて成長と読む」にものすごく合致しています。

ぜひおすすめしたい一冊です。

『失敗の科学』の要点は?

失敗から学ぶといっても、そう簡単ではありません。

なぜなら、人間は失敗を「悪」ととらえ、失敗した事実を素直に受け入れず、失敗をなかったことにしようと隠す傾向があるからです。

わたしも本書を読むまでは、そのような気持ちが強かったと思います。

「失敗から学ぶ」ことの大切さは、これまでもこれからも、個人でも組織でも、変わらないと思います。そういった点で本書から学ぶべきことは重要と思います。

コウカワシン

そこで、本書の要点をわたしの独断と偏見で、一部紹介させていただきます。

なぜ失敗から学ぶべきなのか?

人間は「失敗」をくり返した歴史があります。「失敗」というのは、いけないこと、恥ずかしいことと、とらえがちですが、学習の機会を得る貴重な体験であるという認識を持つべきです。

なぜなら、「成長が圧倒的に加速するから」です。

たとえば、航空業界における航空事故の人為的ミスで墜落した時などは飛行機に搭載しているブラックボックスから墜落理由を知ることができます。

そのおかげで、1912年には2人に1人以上が事故により命を落としていたのが、2014年頃になると、100万フライトに0.23回の確立にまで事故の確率が下がっているのです。

つまり失敗から、原因を探り、改善策を探ることが結果として事故減少の要因たる証拠であり、そのことからわかるのは失敗から学ぶということは最も「費用対効果」がよいということがいえます。

コウカワシン

これは失敗とはいえませんが、東日本大震災の被害は、わたしたちの予想をはるかに超えて起こりました。

あのとき「想定外」という言葉が、ことあるごとに使われましたが、「あのときこうしてたら、良かったんじゃないか」「ここは、こうするべきだよな」ということの反省や学びになったのも事実です。

そのことが教訓となり「災害に強い街づくり」へと、シフトチェンジしていくきっかけになっているのです。

このことから、失敗・・・つまり経験から学ぶ姿勢というのは進化の過程には欠かせないのです。

ところが、なぜか失敗から学べない事態に陥ることがあります。

それは、失敗を隠ぺいし、今後の教訓に生かさないからです。原因を調べることはおろか、失敗自体をなかったことにしてしまうという個人や組織が少なからず存在するのです。

「それはなぜなのか?」というと、「失敗を恥ずかしいこと」と、とらえているからと考えられます。

思えば、失敗を素直に認めるということは、案外難しいといえます。

なぜなら、それは「自分が無能である」という証明をしてしまうからに他なりません。

そこで、なぜ人は、失敗を隠したがるかを探っていきたいと思います。

なぜ人は、失敗を隠したがるのか?

誰でもそうだと思いますが、失敗をしたときというのは、「信じられない」とか「信じたくない」というのがふつうではないでしょうか。

「まさか、自分が失敗するなんて」、「自分が間違うはずがない」と、失敗したことを素直には認められず、これを反省点として次回への改善に生かせないという感じでした。

これは先ほどの航空業界にもあり、医療業界、そして警察・検察などの業界・・・つまりエリートほど自らの失敗を認められず保身のための行動を取ってしまうのです。

しかし、航空業界では航空事故の反省を生かすためにブラックボックスを導入し、「誰もが失敗をするもの」という認識のもと、事故を回避するための手段として、「失敗から学ぶ」を取り入れているのです。

それでは、「なぜ人は、失敗を隠したがるか?」ということについて考えてみたいのですが、これには

  • 認知的不協和(にんちてきふきょうわ)
  • 他人からの非難

など、2つの要因があるといいます。

認知的不協和(にんちてきふきょうわ)

認知的不協和(にんちてきふきょうわ)

認知的不協和とは、自分の信念と事実が矛盾する状態、あるいはその矛盾によって生じる不快感やストレス状態を指します。

人はたいてい、自分は頭が良くて筋の通った人間だと思っています。自分の判断は正しくて、簡単にだまされたりしないと信じているのです。

だからこそ、その信念に反する事実が出てきたときに、自尊心が脅され、おかしなことになってしまうのです。

たとえば、「たばこは体に悪いものというのはわかっているのに、なかなかやめられない」という状況だと、「たばこは体に悪い」という事実に対し、「だからたばこをやめよう」という信念を持った場合、事実と信念が一致した状態です。

これに対し「たばこをやめたところで何年長生きできるんだ?そんなことよりストレスを溜めないことがいいことだろ」とか「1本くらい吸ったところで変わらない」という信念を持った場合、事実と信念は違うということになります。

まあ、このようにして自分のすることを正当化しようとするのが人間なのです。この場合は個人の人生に対しての考え方ですから、とやかくはいえません。

しかし、他人がこれに関わってくるとやっかいなことになります。「たばこをやめよう」と思っていても他人に「オレ、たばこやめるから」と宣言して、もし禁煙が失敗したら「無能」よばわりされる恐れがあり、それは自尊心を傷つけるからです。

そこで、もう一つの要因である「他人からの批判」につながっていきます。

他人からの批判

組織の中で何かミスがあった場合に「担当者の不注意だ」とか「怠慢だ」と、まっ先に非難が始まる環境では、誰でもが失敗を隠したがるのではないでしょうか。

たとえば、医療過誤で身内を亡くした遺族は、ちゃんとした死因が知りたいのに、医師が医療ミスを認めずひた隠しにするのは「他人からの批判」を恐れてのことが大半だからです。

訴訟問題にまで発展するかもしれないと思えば、ミスを隠蔽したくなる気持ちがわからないでもありませんが、そのことで医療事故が起こった原因が特定できず、今後の医療改善につながらないと考えると、亡くなった方や遺族の方の心情を思うといたたまれません。

実際にアメリカでは、医師が真相を明らかにして説明責任を果たしたところ、結果として医療過誤で訴訟を起こされる確率が下がるという皮肉な調査結果もあるのです。

注目すべきは失敗そのものではなく、失敗に対する「姿勢」です。

しかし、医療業界には「完璧でないことは無能に等しい」という考え方のもとに成り立ってきました。これはまわりの評判を案じだけではなく、自分のプライドすらも激しく脅すとされています。

ここで考えられるのが「自分は完璧だ」という大きな錯覚であり、これが第一の原因ということです。

医療業界だけではありません。政治家が政策に失敗したときも、ビジネスリーダーが戦略に失敗したときも、つまり、この世の中のすべてのことに当てはまるといっても過言ではないのです。

そこで、失敗に対する考え方を変えていく必要があります。

それには「失敗=学習のチャンス」というとらえ方をすることが大事なのです。では、どのようにすれば「失敗=チャンス」ととらえられるかを探っていきたいと思います。

失敗から学ぶための心得

「失敗=学習のチャンス」というのは、間違いないのですが、それをどのようにして実行するかを紹介したいと思います。それは、何かというと下記の二つです。

  • マージナル・ゲイン
  • 成長マインドセット

マージナル・ゲイン

マージナル・ゲイン

マージナル・ゲインとは、小さな改善を積み重ねることで大きな成果が生まれるという考え方です。

本書では、フランスで行われる自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」にて、イギリス人で始めて総合優勝を勝ち取ったチーム・スカイのゼネラルマネージャーが提唱したものであると紹介されています。

そのゼネラルマネージャーは、「壮大な戦略を立てても、それだけでは何の意味もない。もっと小さなレベルで、何が有効で何が有効でないかを見極めることが必要」といいます。

そのために自転車のデザインごとに一定の状況下で空力効果を測定できる施設をつくり、最も効率的なトレーニング法を検証するために、選手たちのパフォーマンスを小さな要素に分けてすべて測定し、詳細なデータベースをつくったのです。

その他にも選手のコンディションを整えるために専用マットレスや枕の導入、感染症などを予防するために宿泊する部屋の清掃の徹底、着用するユニフォームを洗う洗剤にまでこだわり、快適性をアップさせました。

つまり、一見効果のなさそうな小さな改善を徹底的に積み重ねていくことで最終的な成果を目指します。改善すべきところ(=失敗)があるのなら、それが小さなものでも見逃さずに改善していくことが必要であるということです。

成長型マインドセット

成長型マインドセット

成長型マインドセットとは、努力次第で自分の能力は成長させることができるという考え方です。

本書では、世界的なサッカー選手だったイングランドのデビット・ベッカムさんのことが取り上げられています。ベッカムさんの世界最高ともいえるフリーキックはまさに成長型マインドセットにより生まれたものだということです。

幼少時代のベッカムさんはごく平均的なレベルのサッカー選手だったそうです。サッカーの基本ともいえるリフティングは5、6回ほどしか続かなかったそうです。

しかし、あきらめずに毎日毎日失敗を繰り返しながら、少しずつ学んでテクニックに磨きをかけ、集中力を鍛えていったそうです。

すると、じわじわ上達していき、半年もするとリフティングの回数は50回になり、さらに半年後には200回をこなすまでになり、9歳になるころには、2003回という新記録を達成されたのです。

このリフティングの上達から、あの華麗なるフリーキックを生み出す基ができたのは間違いありません。そしてベッカムさんはこうも言います。

「わたしのフリーキックというと、みんなゴールが決まったところばかりイメージするようです。でもわたしの頭には、数えきれないほどの失敗したシュートが浮かびます」

一流のサッカー選手になってさえも、サッカーに対する姿勢は子どものころから変わらず、現役最後の年でもなお、失敗から学び前進を続けようと自主的にフリーキックの練習を重ねていたことは有名です。

ベッカムさんの他にも成功をおさめた人々の失敗に対する前向きな考え方には共通点があります。もちろん誰でも成功に向かって努力はするが、そのプロセスに「失敗が欠かせない」と強く認識している点です。

ここで、「成長型マインドセット」という考え方を取り入れる必要があるのです。

この「成長型マインドセット」の考え方と対比するのが「固定型マインドセット」と言います。固定型マインドセットとは、「自分の知性や才能は生まれ持ったもので、ほぼ変えることができない」という考え方です。

つまり、固定型マインドセットでは、今以上の向上は求められません。そのうえ何か失敗したときに脳波ではどのような反応を示すかの実験では「失敗から学ぶ」という姿勢すらも持たず、むしろ無視してしまうという結果も出ているのです。

その一方で成長型マインドセット傾向のある人は、失敗にしっかりと注意を向け、失敗後の正解率が上昇するという結果が出ました。このことから失敗への着目度と学習効果との密接な相関関係がうかがえますね。

ここで言えるのは、失敗から学べる人と学べない人の違いは、「失敗の受け止め方の違い」です。

成長型マインドセットの人は、失敗を自分の力を伸ばすうえで欠かせないものとしてごく自然に受け止めていますが、固定型マインドセットの人は、失敗を「自分に才能がない証拠」と受け止めているのです。

ですので、「失敗は恥ずべきこと」とし、人から評価される状況というのは、その人たちにとって大きな脅威となるのです。このことが「失敗を隠す」という行為につながっていくのは当然と言えますね。

『失敗の科学』の感想・まとめ

「他人の失敗から学びなさい。あなたは全ての失敗ができるほど長くは生きられないのだから」

この言葉は、エレノア・ルーズベルト大統領夫人の言葉です。

本書では、あらゆる分野の失敗を例にあげています。中には許せないと思うような失敗もたくさんありましたが、これが「人間の性質」なんだなあと感じました。

ここで大事なのは、「失敗をいけないこと考えず学びとして検証する」真摯な心と「他人の失敗を非難しない」という寛大な心を持つことなのだということです。

ここで重要なのが、エレノアさんの「他人の失敗から学びなさい。あなたは全ての失敗ができるほど長くは生きられないのだから」という言葉なのです。

「失敗」を教訓とし、学び後世に伝えることが、わたしたち現代人の務めではないでしょうか。

そのことを本書は教えてくれています。ぜひ、たくさんの人に読んでいただきたい一冊です。

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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