
こんにちはコウカワシンです。
今回は掛布雅之(かけふ・まさゆき)さんの著書『阪神・四番の条件』から学ばせていただきます。
掛布雅之さんは言わずと知れた「4代目ミスタータイガース」。現役中は阪神タイガースの中心メンバーであり、本塁打王やベストナインに選ばれ、1985年の阪神タイガースが日本一になったときの立役者として活躍されました。
現役引退後は、野球解説者そして、阪神タイガースの二軍監督を務められ、後進の育成に心血を注がれました。
掛布さんは、2021年の阪神タイガースがリーグ優勝を逃したことを、大変残念がり、いろんな角度から優勝を逃した原因を探りました。
その優勝を逃した原因の一つに「固定した四番打者の不在」をあげられ、選手会長で開幕時に四番に座った大山悠輔選手の不振に心を痛められ、次期ミスタータイガース候補の佐藤輝明選手に対しても期待を込めた気持ちを本書に書き記しました。
この『阪神・四番の条件』ですが、野球界のみならず、一般社会でも組織の中で中心メンバーとなる者の心得を学ぶことができる一冊であると思い、取り上げさせていただきました。
『阪神・四番の条件』は誰におすすめか?
本書はこのような人におすすめです。
『阪神・四番の条件』がおすすめな人
- 掛布雅之さんが好きな人
- 組織のリーダー
- 組織のリーダーを目指している人




『阪神・四番の条件』はどんな本?
本書の目次
『阪神・四番の条件』
はじめに
第1章 なぜ優勝できなかったのか
第2章 四番打者とは何か
第3章 ミスター・タイガースの条件
第4章 ライバル巨人とタイガース
第5章 佐藤輝明は「5代目ミスター・タイガース」になれるか
阪神の歴代四番打者一覧
著者の紹介
掛布雅之(かけふ・まさゆき)
1955年生まれ。千葉県出身。
習志野高校卒業。1973年、ドラフト6位で阪神タイガース入団。
本塁打王3回、打点王1回、ベストナイン7回、ダイヤモンドグラブ賞6回、オールスターゲーム10年連続出場などの成績を残し、「ミスター・タイガース」(4代目)と呼ばれる。
1985年には不動の四番打者として球団初の日本一に貢献。
1988年に現役を引退。
阪神タイガースGM付育成&打撃コーディネーター、二軍監督、オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザーを経て、2020年、HANSHIN LEGEND TELLERに就任。
主な著書
『巨人-阪神論』(江川卓氏との共著)角川書店(2010/4/10)
『若虎よ! 』角川書店 (2014/3/28)
『4番打者論』宝島社新書(2014/4/3)
『「新・ミスタータイガース」の作り方』徳間書店(2014/4/16)
本書の内容
『阪神・四番の条件』は、ズバリ!「リーダーとしての望まれる資質と心得マニュアル」です。
amazonの書籍紹介より
2021年、タイガース最大の敗因とは?
なぜ四番が育たないのか?
佐藤輝明は「不動の四番」になれるのか?
1985年、バース・掛布・岡田の強力打線が原動力となり、
初の日本一となった阪神タイガース。
しかし、これを最後に頂点の座から遠ざかり、
2006年以降はリーグ優勝もない。
この長い不振は、「ミスター・タイガース」と呼ばれた
藤村、田淵、掛布に続く「不動の四番」が現れないことに一因がある。
一方のライバル・巨人は大補強を行いながらも、
四番は原、松井、阿部、岡本ら生え抜き中心だ。
なぜ阪神では四番が育たないのか?
自身の経験や歴代強打者との比較、
ライバル巨人との関係性を通して四番打者について論じるとともに、
タイガース復活への道標を示す。



どの分野でも期待されて入る人もいれば、入ってからの努力でのし上がり、その組織の中心メンバーになっていく人がいます。
実は中心メンバーになってからの心得しだいで、「不動のエース」「不動の四番打者」といわれる人材になれるかどうかが決まります。
それは本人にとって、とても苦しいイバラの道ともいえますが、避けて通ることができません。
掛布さんの著書『阪神・四番の条件』では、「不動の四番打者」になるにはどのような心得が必要かをいろんな角度から教えてくれます。
『阪神・四番の条件』の要点
阪神に限らず、どのチームでも「四番打者」といったら特別な存在であり、一目置かれるものです。ですので、相手チームのマークもきつく、そう簡単には打たせてくれません。
ですが、チームのムードメーカーにもならなければいけない「四番打者」は、そのきついマークをかいくぐって成績を残さないと誰も認めてくれません。
これには、ある意味「覚悟」というべき心得が必要です。



最初から最後まで「阪神愛」に満ちた掛布さんの厳しいながらも大事なことを伝える言葉の中から、本書の目的というものをわたしの独断と偏見で紹介させていただきます。
四番打者とは?
四番打者とは「負の部分」をも背負える人
四番打者とは、チームの勝ち負けの責任を背負うのが宿命と掛布さんは言います。極端な事を言えば、四番が打てなくても他の打者がヒットを打てば試合に勝つことができます。
しかし、四番が打てば、勝つ確率が高くなるのは期待度の高さといえるでしょう。
それよりも、敗戦のチームの「負の部分」を背負うことが本当に大切なことなのだということです。仮に四番打者が4打数3安打しても、チャンスで打てなければ、その打てなかった1打席を痛烈に批判されます。
でも掛布さんは、そのことで他の選手たちが非常に楽にプレーできる、だからそれでいい、四番が責任を背負うことで済む話だというのです。
しかも大敗している試合で、他の打者は打てない状態でも、最後に四番がホームランを打てば、観に来てくれたファンに対しても申し訳が立つというのです。
ですので、今シーズン(2021年)でいえば、ヤクルトスワローズ四番の村上崇隆選や巨人の岡本和真選手は、勝っても負けてもフルシーズン四番に座って、四番打者としてやるべき野球をやり、納得する成績を残したと絶賛されています。
エースと四番のライバル対決
「四番打者」が、一目置かれるのはなぜでしょうか?
打順には「一番=出塁」「二番=犠打」「三番=打率」「四番=本塁打」「五番=打点」というようなイメージがあります。最近では「二番=最強打者」説もありますが、昔から四番打者には本塁打や長打を期待する向きは今も変わりません。
そして、野球の醍醐味というと「エース」対「四番打者」のライバル対決ではないでしょうか。
とくにプロ野球では、昔からがっぷり四つの横綱相撲のような名勝負がファンを湧かせてきました。チームの勝利が最優先ではあるけど四番打者には「個の野球」にこだわる部分があるのです。
掛布さんがあげる「エース」対「四番打者」の対決にはファンをうならせる魅力がありました。
村山実vs長嶋茂雄
巨人対阪神戦といえば昔から「伝統の一戦」として見ごたえがあります。
「二代目ミスター・タイガース」村山実さんのライバルはなんといっても「ミスター・ジャイアンツ」長嶋茂雄さんです。1959年、天覧試合でのサヨナラ本塁打は語り草になっているとのことです。
村山実さんと長嶋茂雄さんの対戦成績は通算302打数85安打、打率2割8分1厘、21本塁打、39三振ということです。エピソードとして村山さんは長嶋さんから通算1500個目と2000個目の三振を奪ったとのことです。
この対決・・・ぜひ見てみたかったですね。
江夏豊vs王貞治
阪神の大エース江夏豊さんがライバル視し、目標としたのが世界のホームラン王である王貞治さんです。
1971年9月15日に王さんが江夏さんから放った9回逆転3ラン本塁打は王さんの中で忘れることのできない一発で、涙を流しながらダイヤモンドを一周したそうです。
そして江夏さんも稲尾和久さんを抜くシーズン354個目の三振を王さんから奪っているとのことです。この二人の通算成績は258打数74安打、打率2割8分7厘、20本塁打、57三振ということです。
江川卓vs掛布雅之
「怪物」江川対「若虎」掛布の対決も名勝負が数々生まれました。
当時、江川さんのウイニングショットである高めのストレートは「手を出すな」と試合前のミーティングで監督から注意があったそうですが、掛布さんだけは狙っていいと許しが出たそうです。
相手エースの得意な決め球を打ち崩すのが四番打者の務めであるという責任感は、1982年4月16日の全盛期の江川さんとの対決において本領を発揮します。
悠々とダイヤモンドを回る掛布さんは、首をかしげながら視線をよこしてくる江川さんの姿が忘れられなかったそうです。
江川さんと掛布さんの対決において通算成績は、167打数48安打、打率2割8分7厘、14本塁打、21三振でした。
失われた「打たれる美学」
「エースと四番の対決」は、阪神と巨人との間だけではなく、いろんな名勝負がありました。
野茂英雄(近鉄)vs清原和博(西武)や松坂大輔(西武)vsイチロー(オリックス)など見ごたえありましたよね。イチロー選手は四番打者ではなかったですが、「エース」と「四番」の勝負に値するくらいな名勝負でした。
野茂さんはフォークボール、松坂さんはスライダーという勝負玉がありましたが、「ここ一番」ではストレートで勝負したといいます。打者にしても安打を狙うのではなく三振しようがフルスイングで立ち向かう・・・だから見ごたえがあったといえますね。
そこにはエースは「エース」の、四番は「四番」の美学があるということです。
つまり、どこかの打席で「エースと四番」は、ボールとバットが当たる勝負をする、エースはボールに四番はバットに自分の思いを託すのです。
ですので、ひと昔前のエースと呼ばれる投手たちは「打たれる美学」を持っていたので、被本塁打がすごく多かったそうです。


この数字はかなり衝撃を受けますが、打たれた数だけ見ごたえのある名勝負が生まれたのではないでしょうか?
ですので、監督も四番打者に関しては自由に勝負させ「エースと四番の対決」が、チームの勝敗に連動し、その空気感がファンを魅了したということです。
「7割の失敗」に意義がある
3割を超える打率を残せれば、好打者といわれるくらいバッティングは難しいといいます。ふつうに7割は失敗するということですが、掛布さんは7割の失敗の中に「四番の意義」「四番としての犠牲」を考えなくてはいけないといいます。
3割の成功でチームを引っ張るのは当たり前、チームの勝利のために大切な1個のアウトもあっていい、けど7割の失敗のなかで、相手投手に対していかにプレッシャーをかけるか・・・にも意味があるのです。
たとえば、掛布さんが江川さんとの対戦で10打数0安打だったとしても、すべてがバットの芯でとらえたホームラン性の当たりだったとしたら、江川さんにしてみたら脅威に感じるはずです。
逆に10打数4安打だとしても、ボテボテのゴロのヒットなら、打者が打ち勝ったとはならないということです。
このことから、チームの中心となるには、相手に対して不気味にも思える脅威を与えるべきだし、味方にとっては技術的にも精神的にも支えとなる存在でいつづけるべきなのです。
一般社会でも「アイツに任せておけば大丈夫」「あの人がいてくれて心強い」といわれる人物がいると思います。その人はその組織の「四番打者」だといえますね。
ミスター・タイガースの条件から組織の中心メンバーになるための心得を知る
ミスター・タイガースといったらそうそうたるメンバーがいらっしゃいますが、「4代目ミスター・タイガース」の掛布さんから見た「ミスター・タイガースの定義」を紹介します。
「ミスター・タイガースの定義」
- 孤高に耐えうる精神力を持っていること
- タイトルを複数回獲得していること
- 試合に出続けていること
- 相手チームの四番とエースからリスペクトされていること
- チームリーダーとして優勝を経験していること
「ミスター」の称号が冠せられた強打者、エースは、「チームを勝たせる」こと、「優勝に導く」ことが大きな仕事です。だから、「ミスター」と呼ばれた選手は多くはいません。
ですので、「ミスター・タイガース」と呼ばれるためにこれからの世代にうまく伝えていければという思いがあるのです。
1.孤高に耐えうる精神力を持っていること
これは四番としての配慮なのだろうと思いますが、掛布さんは誰よりも遅くに球場入りして、誰よりも早く球場を出たそうです。
四番打者が死に物狂いで練習している姿を若手に見せたら窮屈だし、マスコミに見せるのも打てなかったときの言い訳になるとしてポリシーを貫いたのです。
そのぶん、帰宅してから自分なりのトレーニングを課し、スイング、ティー打撃、就寝前は自分の本塁打のビデオを20分観るイメージトレーニングは欠かさなかったそうです。
人前では涼しい顔をしているけど、かくれて猛特訓するということですね。結果を出すには必要だったということです。
掛布さんには「番記者」がついていたためマスコミへの対応も求められました。「関西のマスコミは勝てば官軍、負ければ賊軍」と表現され、関西のマスコミのプレッシャーは他と比べようがなかったそうです。
変な記事を出されたときに、とあるコーチが「取材を拒否しよう」と言いましたが、掛布さんは「プロ野球はマスコミのおかげでここまで盛り上がってきている。怖がる必要はない。取材拒否はいけない」と反対したそうです。
いまでこそ、SNSやYouTubeなどで、選手個人がファンと直接やり取りできる時代となりましたが、当時はマスコミを通じてファンに選手の情報が伝わります。
つまり、選手がマスコミにしゃべることは、ファンに対するメッセージである以上、これは絶対に忘れてはいけないのだということです。
マスコミに叩かれながらも精神状態を安定させ成績を残せる選手。これは孤高に耐えうる覚悟がないと務まらないといえますね。
2.タイトルを複数回獲得していること
やはり「ミスター」の称号を得るのに記録やタイトルは必要です。しかも複数回獲得するということはいわば当然といえるのではないでしょうか。
このような安定した活躍がファンが認め、周りからも信頼される「ミスター」への近道なのだということです。
3.試合に出続けていること
掛布さんが、鉄人といわれ、同じ時代に同じサードを守った広島カープの衣笠祥雄(きぬがささちお)さんから言われたことがあります。
おまえ、いい恰好しすぎるよ。四番としてファンの前ですべての野球をさらけ出しなさい。ホームランを打つだけが野球じゃない。ぶざまな姿を見せてもいいんだよ。三振することもエラーすることも野球じゃないか。それが阪神の四番の姿なんじゃないか。
何を意味するかですが、それは「全部の試合に出なさい」ということなのです。どんなに不調でも、マスコミの前で堂々と胸をはるくらいでなくてはいけないのです。
いわば、チームの負の部分を背負える四番でなくてはファンの胸を打つことができないということなのでしょうね。
この衣笠さん、2215試合連続出場というとんでもない記録を持っています。
広島で同じチームメイトだった江夏豊さんが「サチは何をやらしても不器用。守備もバントもヘタ。フルスイングしたらバットと投球がこんなに離れている。ただ一つ言えるのは野球をこよなく愛している。試合で失敗しても、人一倍練習してまた試合に臨む。その姿勢が素晴らしい」と自分のかけがえのない親友とまで称えているのです。
なんといってもプロ野球選手はファンに支えられているものです。せっかく観に来ているファンのためにも常にグランドに出て野球をやらなくてはいけないということですね。
4.相手チームの四番とエースからリスペクトされていること
伝統の一戦といえば「阪神vs巨人」戦を指しますよね。東京の巨人に対抗する大阪の象徴というべき阪神タイガースの人気はすさまじいものですし甲子園での試合は5万人のファンが入ります。
掛布さんの現役時代には甲子園での巨人戦となると殺気だった雰囲気が漂い、何かのはずみで、あちこちで殴り合っていたということです。
それくらい白熱した巨人戦もやはり東京に対する大阪の心意気というのもあるし、やはり「巨人」というチームが特別だったからといえます。ですので、巨人に勝つというのは大きな意味があるのです。
そんな巨人のスーパースターであり、「ミスター・ジャイアンツ」長嶋茂雄さんが1974年に現役を引退しました。
甲子園最後の試合、阪神ファンから「長嶋、長嶋、ありがとう!」とスタンディング・オベーションが巻き起こりました。あれだけ目の敵にして野次り倒していた「巨人の四番」の引退を阪神ファンが涙を流して見守ったのです。
阪神ファンには「阪神vs巨人」の伝統の戦いは、長嶋さんの存在があってこそというのがわかっていたということです。
掛布さんは思わず鳥肌が立ったといいます。そして、「いつの日か、ああいう選手にならなければいけない」と心に誓ったそうです。
もちろん、掛布さんも長嶋さんとは違った意味で阪神ファンによく野次られたそうです。ですが、引退を迎えたときには甲子園の5万人のファンが「掛布、辞めるな、夢をありがとう」と、涙してくれたそうです。
やはり、ファンに育ててもらった「四番」「ミスター・タイガース」だったと再確認できたと、あの場面を思い出されるとのことです。
5.チームリーダーとして優勝を経験していること
主力選手としてチームの優勝に貢献できるのはプロ野球選手にとってこれ以上ない栄誉ですよね。
「チームリーダーとして優勝を経験している」ということは、逆に言えば、「チームの敗戦を背負える」ということでもあり、大きな責任をともなうものです。
1985年の日本一になったときに、監督やチームメイトからいろんなコメントをもらったそうです。
- 「ウチには日本一の四番打者がいる」(吉田義男監督)
- 「カケ(掛布)のおかげで三冠王が獲れた。打順が逆なら、カケが三冠王だっただろう」(ランディ・バース)
- 「カケが犠牲になって、いろいろ背負ってくれた。カケを胴上げしないで、どうする」(川藤幸三)
大きな責任というものに、かなりなストレスも抱えたでしょうけど、チームリーダーとしてのメンタルの強さは、まさに試合を重ね、苦しい場面を乗り越え、ファンやマスコミの厳しい目にも耐え、育まれたものなのですね。
これからの常勝「阪神タイガース」を支える新「ミスター・タイガース」の出現に大いに期待したいものです。
『阪神・四番の条件』の感想・まとめ
リーダーとなる人物を育てるにはまわりの環境も必要
本書では、阪神タイガースの例を取り上げ、チームのリーダーとなる資質・条件を掛布さんの理論を交え知ることができました。
向上心というのは誰でも持っているとは思いますが、掛布さんが阪神二軍監督時代に選手たちに伝えてきたことに「ひとりに強くなれ」があります。
自分がうまくなるための練習時間を作って、なんだかんだ言っても、自分自身でのし上がらなきゃ、誰も手助けはしてくれないということです。
これまで、阪神タイガースというチームはチーム力というよりは「個の力」を中心に戦ってきました。これは先日の『嫌われた監督』の記事でも書いたように落合博満さんが中日ドラゴンズを強化したのと同じです。
「個の力」を強化し「小さな個の集まり」でなく「大きな個の集まり」にすれば、常勝「阪神タイガース」の誕生となります。
ライバル巨人は、FAなどで、他球団からの戦力を大補強するイメージがあるもののドラフト1位で獲得した選手たちが主力を務めているという事実があります。
それに引きかえ阪神はドラフト1位が主力を務めているというのにしては、ちょっと物足りない感じがします。そしてこの違いを掛布さんは憂いているのです。
いまでは佐藤輝明選手に大きな期待がかかっていますし、現四番の大山選手にも奮起をお願いしたいですよね。極端な話、この二人の活躍が阪神の原動力になる可能性は大だということです。
今後の活躍に期待したいものです。
ここまでの話で、野球の世界に限らず、組織のリーダーになるためには、常に真っ向勝負で、勝利をつかむ働きをするとともに組織の負の部分も背負える人ということになります。
大きな責任を背負えるメンタルが必要ということですが、それは経験するすべてのことに真摯に取り組むことで養っていけるといえますね。
そのことを掛布さんの生き様から学ばせていただきました。
他にもいろんな話題が満載の一冊です。阪神ファンのみならず野球ファン、野球があまり好きでない人でも面白く読める本です。ぜひ手に取って読んでみてください。




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