
こんにちはコウカワシンです。
今回は世良サトシ(せら・さとし)さんの著書『脳のバグらせ方 脳がわかれば恋は作れる』から学ばせていただきます。
世良サトシさんといえば、脳ハック系YouTuberでありTikTokerです。動画総再生回数2億回以上を誇り、潜在意識やコミュニケーションに興味を持ち、催眠誘導やNLP、心理学や脳科学等の知見を元にした技術を体得されました。
「脳がわかれば恋は作れる」をテーマに、主に恋愛ジャンルでのコミュニケーション手法を発信されています。
この『脳のバグらせ方』は、意中の人がいるけどなかなか「好き」であることを告白できない、それどころか相手の印象にも残れないという悩みを抱える人に向けて有益な情報を詰め込んだ本なのです。
本書は、amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。
amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」は、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。
『脳のバグらせ方』は誰におすすめか?
本書がおすすめなのはこんな人です。
『脳のバグらせ方』がおすすめな人
- 自分はイケメンではないと思っている人
- 実はひそかに好きな人がいる人
- 脳科学に興味のある人




『脳のバグらせ方』はどんな本?
本書の目次
『脳のバグらせ方 脳がわかれば恋は作れる』
はじめに
Chapter 0 脳は言い訳がお好き
Chapter 1 脳に関する2つの誤解
【真実1】行動は自分の意思で決められない
【真実2】脳はとても非論理的
Chapter 2 相手の脳をバグらせあなたを好きにさせる習慣
❝惹きつけられる人❞の考え方の基本
❝惹きつけられる人❞のコミュニケーションの基本
Chapter 3 相手の脳をバグらせあなたを好きにさせる具体的な行動
目線や注意の向け方のルール
好きな人と会っている時にやるべきこと
好きな人と会っていない時にやるべきこと
おわりに
著者の紹介
世良サトシ(せら・さとし)
脳ハック系YouTuber。
潜在意識やコミュニケーションに興味を持ち、催眠誘導やNLP、心理学や脳科学等の知見を元にした技術を体得。
「脳がわかれば恋は作れる」をテーマに「好きな人を100%惚れさせる方法」「半自動的に異性から告白される3つの習慣」など、巷の心理学では不可能なテーマも発信し、一躍人気YouTuberに。
TikTokやTwitter、公式HPから登録出来る無料のメールマガジン等でも自らの知見を元に有益な発信をしており、「価値観が変わった!」「好きな人と付き合えた!」等評判の声多数。
公式HP⇒https://serasatoshi.com/
Twitter⇒https://twitter.com/serasatoshi
TikTok ⇒https://www.tiktok.com/@serasatoshi?
YouTubeチャンネル⇒https://www.youtube.com/channel/UCdTwYOkqvWJPSZYWHNhTLcQ
本書の内容
『脳のバグらせ方』はズバリ!「モテ男養成マニュアル」です。
amazonの書籍紹介より
脳をハックすれば恋は作れる
「好きな人に好かれたい」
男女問わず、好きな人がいたら誰もが一度は思ったことがあるはずです。
一般的に言われている恋愛テクニックは、
独自経験や心理学のみを元にしているものが多く、
その信憑性や効果に物足りなさを感じたことはありませんか?
本書では脳の機能の観点から確実に効果がある「他人を惹きつける手法」を
YouTubeやTikTokで人気の世良サトシがていねいに解説。
日常コミュニケーションで使えるものを厳選しているため、
今日からすぐに使えます。
好きな人に恋心を抱かれたい人はもちろん、
友人や家族、取引相手などから好かれたい人などにもお勧めな、
コミュニケーションに悩んでいる人全員に必読!な1冊です。



相手に好かれるためにムダな努力をしないためにも読むべき本です。
脳のしくみがわかれば・・・意中の相手をうまくコントロールすることができるということです。
これはかっこうの「人たらし戦術」を説いた本といえるわけです。
悪用厳禁(笑)
『脳のバグらせ方』の要点は?
ふつうに他人とコミュニケーションを取れてはいても、気になる人とは、「もっと仲良くなりたい」、「もっと親密になりたい」と思うことがありますよね。
著者の世良さんは、ある催眠術の本の中から「コールドリーディング」という話術に着目し、「会話を上手に行うだけで、人の勘定や行動を十分に左右できる」ということを知り、それを会得しました。
「コールドリーディング」とは、「外見を観察したり何気ない会話を交わしたりする中から得た情報を基に、相手に『私はあなたのことを誰よりも知っている』と信じさせ、相手を惹きつけて好意を勝ち取る『話術』のことです。
この「コールドリーディング」という話術は、練習すれば身につけることができる技術です。しかも「外見的な魅力」に関係なく他人の心をつかむことが可能だといいます。



つまり、イケメンでなくとも意中の女性を振り向かせることができるということですね・・・マジか~。わたしも30年前に「コールドリーディング」に出会いたかった。
ということで、本書からわたしの独断と偏見で要点をかいつまんでみたいと思います。
コミュニケーション術は最強の人たらしツール
著者の原体験から
まず人間は、自分のことを理解してくれる人、関心を持ってくれる人に好意を抱きます。それが、自分にとって「好きなタイプではない人」であってもです。
実際に著者は、「偽」占い師としてコールドリーディングを駆使し、最初は半信半疑だった初対面の女性の心をつかみ「自分が何を言っても自分の言うことを心から信じてくれるような空気感になった」といいます。
そして偽占いを1カ月ほど続け、相手に何を話せば好かれるか、信頼が勝ち取れるかが、頭の中にぱっと浮かんでくるようになったとのことです。
つまり、会話を上手に行うだけで、人の感情や行動を十分に左右できるということです。
著者の具体例が次の通りです。
- コンビニやカフェの店員から、連絡先を渡される
- イケメン3人+著者の計4人でいった合コンで、女の子4人全員が後日デートの打診をしてくる
- 就職面接で話した面接官の女性から後日個別に連絡を受け告白される
- 電車で隣の席になったおばあちゃんと仲良くなり、その後200万円のプレゼントを打診される
おばあちゃんの200万円プレゼントはさすがに断ったそうです。 なんだかスゴイうらやましい話ばかりですね(笑)
そしてこれに加えて、海外のおおよそ30ヵ国、80国籍以上の方々とコミュニケーションを取り、「根源的に誰でも通用すること。文化によるささいな違いはあれど、コミュニケーションの技法は万国共通である」と認識したとのことです。
可能性より確実性
「吊り橋効果」というのをご存知でしょうか?
「吊り橋効果」とは、恐怖や不安を一緒に体験した人に恋愛感情を持ちやすくなる心理効果のことです。 このことから、緊張体験を共有した異性に対しては恋愛感情を抱きやすいことが明らかになり、吊り橋効果は別名「恋の吊り橋理論」とも言われています。
これは心理学の話であり、この心理学の実験では、「吊り橋の上で魅力的な女性に電話番号を渡された男性は、後日18人中9人が電話をかけてきた」一方で、「揺れない橋の上で魅力的な女性から電話番号を渡された男性は、後日16人中2人しか電話をかけてこなかった」ということがわかりました。
これを見て著者は「可能性は高いけど、100%好きにさせるといった類のものではない」といいます。つまり心理学に確実性はないのです。
そこで著者の一推しは「脳科学」です。
脳科学は人間の身体の機能に基づいた議論をしているため、イレギュラーな条件設定がない限り、往々にして、「ほぼ100%発生する事象」が存在するとしています。
- 無意識に熱せられた鍋に触れたら「熱い」と感じてしまう。また、手から鍋を離してしまう
- 事前に知らされず、急にパンチが目の前に飛んできた場合、怖いと思ってしまう。無意識に目をつぶってしまう
これらはほぼ100%起こりうる事象ですよね。これらは意識ではなく無意識が反応した結果なのです。
つまり、脳に焦点を当てて考えることで確実性が高まり、100%に近い確度で、感じてもらいたいこと感じてもらったり、してもらいたいことをしてもらう方法論も生み出すことができるというわけです。
たとえば、
- お金を払いたいと思わせる
- 手伝いたいと思わせる
- 自分に便宜を図りたいと思わせる
- 自分に恋愛感情を抱かせる
など、いろんなシチュエーションで、応用できます。
でも、誤解してはいけないのは、日常のコミュニケーションを通じて相手に自分の意図する行動を取らせることであり、一撃で相手をコントロールするというものではないのだと著者は言います。
もちろん、そのような方法もあるけど、本書は「自然に日常のコミュニケーションに取り入れやすい内容」で、実行のハードルを下げ、心理的負担を感じずに実行できるのです。
顕在(けんざい)意識ではなく、潜在(せんざい)意識を動かす
相手を意のままに動かすとは言っても「嫌いな人」に言われたら効果がないと思いますよね。でも著者は「顕在(けんざい)意識ではなく、潜在(せんざい)意識を動かせば可能だと言います。
意識には顕在意識と潜在意識があります。
顕在意識とは、「自分で意識している意識」、例としては「意志」などがあります。潜在意識とは、「自分で自覚していない意識」、つまり、「無意識」のことで、例としては「本能」などがあります。
自分は何ごとも「自分の意志」で行動してると思っているでしょうけど、意識全体を100とすると「顕在意識は3、潜在意識は97」なのだそうです。
つまり、人は思考や感情のほとんどを潜在意識によって左右されているということなのです。
ですので、相手の顕在意識では「あなたのことは好きじゃない」と思われていても、自分の言動によって、「なんかドキドキする・・・」といった感情を抱かせることができれば、相手の潜在意識を刺激し、こちらになびかせることができるのです。
ということで重要なのは、相手の「顕在意識」にどう思われているかではなく、相手の「潜在意識」にどう感じられるかです。



顕在意識・・・つまり自分で考えて行動するということは、人それぞれの個性があり、こちらの意のままに動いてもらうことは難しいですが、人間が古来から持つ潜在意識を刺激することで、相手の行動をコントロールできるなんて、恐ろしい・・・いやいや、理にかなった方法かもしれませんね(笑)
「惹きつけられる人」の考え方の基本
それでは、モテ男になるために「惹きつけられる人」になる必要があります。惹きつけられる人というのは、そのための習慣や態度がキモになります。
コミュニケーションというと「どういう内容を話すか?」「どういうふうに聞くか?」も重要ですが、大切なのはそれだけではありません。
そこで、基本となる習慣や態度を、考え方を5つ紹介されています。
「惹きつけられる人」の考え方の基本
- その場を楽しむ
- 笑う
- 相手の態度を見て判断しない
- 違和感を出す
- 身だしなみを整える
その場を楽しむ
誰かに惹かれたときを思い出すと、それはおそらくその人の無邪気な笑顔や友人と楽しんでいる場面、真剣に取り組んでいる姿など、ふとした瞬間がうかんできますよね。
このことから、その場を楽しむことはとても重要なことです。
なぜなら、その場を全力で楽しんでいたり、真剣に取り組んでいたりする姿は、それ自体が魅力的だからです。ですので、多くの人が恋愛を意識している場では、この「その場を楽しむ」が特に効果的だということです。
学校の教室、習い事の場、職場、合コンなどなど、このような場では、無意識のうちに気になっている異性の気を惹こうと振る舞ってしまう人が多いと思います。
そのような中、自分だけは異性の気を惹くことは一切目をくれず、その場を全力で楽しんでみることを著者はすすめています。
そうすれば、明確に他の人とは違うわけで、このような違和感は周りの目を惹きつけやすい要素になります。その場を全力で楽しむことで、無意識の注目を惹きつけ、なぜか気になってしまう存在になる・・・これはイケメンでなくてもできそうです。
笑う
笑顔でいること、一緒にいる場で笑うこと、笑いを取ること。どんなことであれ、笑うことは他人を惹きつけます。
ですので笑顔や笑いを意識して日常的に取り入れましょう。このことで、相手に「この人とは仲が良い」と認識させることができます。
そして、顔の表情が豊かな人も魅力的なので、表情を豊かにするために日ごろから表情筋を鍛えておくことは「好かれる力」を上げる可能性をあげる効果があると言えます。
相手の態度を見て判断しない
好きな人とデートしているとしたとき、おそらく相手が楽しんでいるかどうかを表情や言動を観察して、そのデートがうまくいっているかを判断するのではないでしょうか?
実はこのとき、相手もこちらの態度や表情に無意識に反応して、デートの成否を判断しています。
ここで注目すべきは、コミュニケーションがうまくいっているかどうかを判断したい状況であればあるほど、潜在的に人間は相手の表情や言動に意識が向いてしまうということです。
ですので、相手の態度や反応を見てコミュニケーションの成否を判断するのではなく、自分自身が「この場は楽しい」という態度で振る舞うことで、相手の脳に「この場はうまくいっている」と判断させることができるということです。
違和感を出す
人間の脳の潜在意識は他と違うもの、見慣れないもの、違和感があるものに真っ先に注目してしまいます。
なぜなら、それが自分にとって害をなすものであった場合、例えば、毒ヘビに遭遇したとしたら、それは一歩間違えば取り返しがつかないことになりかねないからです。
ですので人間として、違和感に真っ先に意識が向くという自己防衛本能、または生存本能が適応した結果である可能性が高いということです。
この原則をわかった上で、特徴で目立つ「他とは違う要素」を自分の中に取り入れることで注目を集めるというのは理にかなった方法であると言えます。
たとえば、著者は自身のYouTubeで、カラフルなウサギのぬいぐるみを持っていたり、時々タンクトップを着ていたりするのも、この理由からだそうです。
そして、他の人がしないであろう親指に指輪をはめているのも違和感をかもし出したり、また話題作りにも役立っていると言います。
実は著者は海外に住んでいた時にスキューバーダイビングをやっていて、ダイバーは水中で危険が迫ったとき、すぐに他のダイバーに知らせるために背負っているタンクを指輪などで叩いて音を出して知らせることがあるそうです。
そういった話題に持っていきやすいことも他の人がやらないことで違和感を出すことのメリットもあるし、指輪で手品もできることから話題の拡張性もあるということです。
つまり、違和感を出すことで、二倍三倍と相手の意識に残る要素になっていくのです。
違和感をつくることは、自分の個性を相手の中でつなげておくための小道具になります。コミュニケーションでは非常に重要なアプローチになので、意識して目立つポイント、特徴的なポイントを取り入れるようにしましょう。
身だしなみを整える
人間は見てくれです。これはまぎれもない事実です。イケメンや美女が魅力的な理由はここにあり、とくに現代では、外見が良いことを武器にインフルエンサーとしてお金を稼いでいる人も多いです。
「人間は内面だ」という意見があります。
ごもっともです。わたしもそう思います。ですが、それは所詮きれいごとです。脳の9割を占める潜在意識は、どのようなこだわりがあろうと無自覚に性的魅力や権威性、またはそれらを推測しうる要素に惹かれるものです。
では、イケメンや権威性がない場合は望みはないのか?
そんなことはありません。そのような自覚があるのならなおさら、普段から身だしなみをしっかり整えましょう。肌ケア、髪の毛のセット、爪や毛の処理、筋トレ、食べ方の所作、などです。
実はこういったものはすべて、非常に大きく魅力と関係しているといいます。



やはり、良い印象を相手に持ってもらうためには最低限のエチケットを守る必要があるということですね。
そして、「笑顔」はどの人も魅力的なものです。笑顔でいられるような雰囲気づくりもできるような気配りは必ず持たなければいけませんね。
違和感を出すにしても嫌味のない程度ならば、相手に良いイメージを持ってもらえそうだと感じます。
「惹きつけられる人」のコミュニケーションの基本
それでは、相手の脳をバグらせるためのコミュニケーションの基本を紹介していきます。具体的なことはここでは割愛します。(本書をぜひ読んでください)
「惹きつけられる人」のコミュニケーションの基本
- 記憶をもたれやすい言葉を使う
- 伝えたいことは想像させる
- 恋愛感情は隠す
- 全部を教えない
- 緊張と弛緩(しかん)
- 何かをしてあげる
- あなたのために何かをかけさせる
記憶をもたれやすい言葉を使う
人間の脳には「意味のネットワーク」というのがあり、これまでの人生で学んできたことをすべて含む「知識の巨大な網の目」となっています。
ネットワークに含まれるひとつひとつの概念は、「ノード」(接点)と呼ばれ、関連する他の概念と結びついています。この結びつきがあるから、意味のネットワークの一つのノードが何らかの情報によって活性化するとそれと結びついたノードもすべて活性化します。
たとえば、「信号で❝止まれ❞は何色?」と聞かれると、「赤」と関連があるものも活性化し、次に「なんでもいいから果物を思い浮かべてみて?」という質問には「リンゴ」と答える確率が高くなります。
これらを基に、相手に抱かせたいイメージや取らせたい行動をつくることができるといいます。
例をあげると、「デート」することを目標にするのであれば、「ディズニー」「映画」「告白」「彼氏」「彼女」「記念日」「ドキドキ」など、「デート」につながりそうな単語を会話にちりばめます。
注意点は直接的に言わないことです。



ディズニーのスプラッシュマウンテンって、めっちゃドキドキするよね(笑)



来週記念日でしょ、学校の創立記念日だから休みみたいだよ



友だちの彼氏がさあ・・・



正直に告白すると、オレ・・・今日1000円しかないんだよね(笑) 誰かおごってくれないかなあ・・・。
このようにデートとはまったく関係ない文脈でいいので、デートにつながりそうな単語を何気なく使い、さらに「どこに行ったら楽しいか」のような話題で盛り上がると、事前に話した単語が相手の脳内でつながっていくのです。
単に遊びに行ったら楽しい場所の話をしているだけなのに、「ディズニー」や「映画」、「彼氏」や「彼女」と遊びに行くイメージ、出かけた先で告白され「ドキドキ」するイメージなどが無意識レベルで相手の脳内にうかんでくるということです。
単語レベルでの刷り込みは、催眠術とは違い、意識していなければ相手はまったく気づきません。
無意識という無防備かつ影響を大きく受ける部分にどんどん狙い撃ちしていくことで、相手の潜在意識は大きく影響を受け、行動を決める際に撃ち込まれたものがなんとなく想起されてしまうように相手の思考を誘導できるのです。
伝えたいことは想像させる
まずは、またまたケイタくんの話を聞いてください。



一目ぼれっていいよね。
マミちゃんは、一目ぼれってしたことある?
ちょっと想像してみてほしいんだけど、一目見た瞬間に胸がドキッとした。で、なんでかわからないけど、この人のことがなんか気になっちゃう。
お風呂に入っている時とか、寝る前とか、一人でいるとなぜかいつもこの人のことを考えてしまう・・・そんな体験のことだよ。
このように具体的に語ることで「一目ぼれ」のイメージがふくらみますよね。
人間の脳は本質的にイメージと現実を区別できないので、実際に一目ぼれしたときに抱く感情や、その時に取るであろう行動を聞くだけでも、同じような効果を得ることができます。
それゆえ、会話の際は次の3つのことを意識することが大事だそうです。
①「想像してみてほしいんだけど」
相手に直接的に「想像してみてほしいんだけど」と言ったり、「想像しないと答えられない質問」をすることで、抱いてほしい感情を実際に相手に疑似体験させることができます。



女性は花が好きだよね。それってなんでだと思う?
このような問いかけをされると、質問に答えるためには、自分がなぜ花が好きかどうか考えなければいけませんよね。こういうことです。これにより抱いてほしい感情を相手に想像させることができます。
②選択肢を絞る(ダブルバインド)
デートに誘うとして、



ぼくとデートしない?
と誘うと、YesかNoの選択肢が想起されます。これではNoを選ばれてしまう可能性がありますよね。では、こう問うとどうでしょうか。



水族館かプラネタリウム、どっちに行きたい?
このように「デートに行く前提」で誘うと、YesかNoではなく、自然に水族館かプラネタリウムの選択で考えやすくなり、相手がデートに応じる確率が高まるのです。
質問の際に「水族館かプラネタリウム」と具体的な選択肢を提示することで、相手ははこの質問に答えるために、「水族館でデートすること」と「プラネタリウムでデートすること」をイメージしないとどちらが良いか判断できません。
そのため、一瞬で無意識レベルのイメージだとしても、この質問をすることで、相手の脳内に抱かせたいイメージを抱かせることができます。
これがダブルバインドの本当のすごさということです。
相手は脳内でイメージをしてしまっていることに自分で気づく場合もありますし、無意識のうちに脳内で行われていて意識上では気づいていない場合もあるけど、想起させたいイメージを抱かせられるからこそ、非常に有用なテクニックだということです。
他にもこんな使い方があります。
LINEを交換した後とかで、



ケイタくん、わたしにはかわいい系スタンプではなく面白い系使いそう(笑)
こんなことをチラッとでもいっておくと、ケイタくんはマミちゃんにLINEを送るイメージが湧くので、LINEが来る確率が高まります。



オレ、来週誕生日だから、おしゃれなプレゼントをくれてもいいし、サプライズでラブレターくれてもいいよ(笑)
ちょっと、図々しい感じがしますが、このように伝えておくと、マミちゃんはケイタくんを好きになる確率が高まります。
③感情的なワードを多用する
「ドキドキした」「キュンとした」「楽しかった」「癒やされた」「気持ち良かった」・・・人から言われたい言葉のオンパレードですが、これって効果ありなんです。
このような感情的なワードをふだんから多用することで、活性拡散が起き、相手がイメージする際にこれらのワードにつながりやすくなるのです。
ですので、ふだんからネガティブな感情ワード(「ムカつく」「嫌い」「うざい」)などは使わずに、ポジティブなワードや恋愛感情を想起させるワードを多く使うようにしましょう。
恋愛感情は隠す
人間の脳は不確かなものを放置しておくのが苦手です。
よくテレビのクイズ番組で、難解漢字などが出た場合、「この漢字は何と読むでしょう?」となると、答えが知りたくてムズムズしてきますよね。
そして、そのままCMにでも入った場合、CM明けまで待てずにネットとかで答えを調べた経験はないでしょうか?
わたしは、それをよくやります。早くわからないと気持ちが悪いのです(笑)
もし答えを知らないままテレビを消してしまったとしても、誰でも無意識のうちにその難解漢字のイメージが残っているので、どこかでこの難解漢字を目にしたときは、「そういえばこの漢字は何て読むんだったっけ?」と考えてしまうと思います。
「答えがわからない」という状態を放置しておくことで、潜在意識レベルでその答えを知りたいと思わせたり、関連する事項が出てきたときにそのことを思い出させたりする効果があります。
著者は、恋愛においてもこのしくみを応用できるといいます。
好きな人に対する恋愛感情を隠しつつ、相手をほめたり、一緒に話をして盛り上がったりすることで、好きな人はこちらに好感を持つ一方で、自分のことを好いてくれているのかどうかわからず、答えを知りたいと感じます。
そうなると好きな人がこちらのことを考える機会は自然と増えていきます。このように脳内で考える機会を増やすことで相手の脳内で単純接触効果が働き、こちらへの恋心が育っていきやすくなるということです。
よく、「好きな人ができたら、正面からガンガンアピールするべきだ」といいますが、これは大きな間違いで、相手に好きだと知られてしまうと、相手はやすやすと答えを知ることがでいるので、こちらのことを考える機会が減るのだそうです。
「恋愛感情を隠せ」というのは「冷たく接しろ」とか「相手のことを嫌いかのように振る舞え」という意味ではないことを注意して心得ておくべきですね。
全部を教えない
まずこの会話を聞いてください。



マミちゃんって不思議な魅力があるよね



不思議な魅力って?



う~ん、なんて言えばいいかは難しいんだけど
このように。ケイタくんはなぞかけのようにマミちゃんの魅力を持ち上げた上で、その答えの部分をうやむやにして流します。
すると、マミちゃんは「不思議な魅力とは何か」が気になり、その意味を知りたくなります。これにより「ケイタくんが何を思ってそれを言ったのか」を無意識のうちに考えさせることができるのです。
この他にも、



話したいことがあったんだけど、LINEで書くと長くなるから、次会ったときに言うね。



あらそうなの?なんだろ??
わかったわ。次会ったときにね。
とLINEを送る、などもいいでしょう。
そして、それに加えてLINEやメールで即レスをし過ぎないのも重要だと言います。あまりに遅すぎるのはNGですが、LINEなどでやりとりをしている以上、相手がメッセージを送った後は常に返信を待っているものです。
返信が来るまでの間、相手は潜在的に返信が来ていないことを考えやすいので、こちらのことを考えさせる機会を作れるということです。
相手に考えさせる機会をつくるとは「教えない」ではなく「教えるタイミングを遅らせる」ということです。すぐに答えを教えてくれたりLINEを即レスするのもいいけれど、この「遅らせる」テクをイヤミのないようにできる科でこちらに目を向かせることができますね。
緊張と弛緩(しかん)
好印象を持ってもらうことが、人から好かれる最初になりますが、好印象を抱かせたいとき、「ほめる」「一緒に笑う」「プレゼントを渡す」などの行為が相手の感情をプラスにできるとふつうなら思います。
ですが著者はそれだけでは不十分だというのです。
人は、感情がプラス方向に振れたとき、振れた感情の分だけ好印象を抱かせることができるのだそうです。
つまり、「最終的にどれくらいプラスの位置になりうる言動をしたか」ではなく「感情の振れ幅をどれだけ大きくすることができたか」が重要だというのです。
ですので、マイナスからふつうに戻るだけでも好印象を与えることができるということです。たとえば、テレビドラマで最初は険悪な仲だったのにいつのまにか恋仲になるカップルの話ってよくありますよね。
ですので、「気恥ずかしくて好意を示すアピールをするのが難しい」とか、「真剣な場なので口説くのは難しい」というような状況でも、上手に相手の感情を振れさせ、好印象を獲得することが可能ということですね。
この振れ幅ですが、たとえば「険悪な仲」というのは、相手の脳にストレスがかかっている状態・・・つまり緊張状態を指すわけですが、見直す具合によって緊張が解けていく、感情が緩む(弛緩)ということになります。
「緊張から弛緩」の感情の振れ幅で、相手は無意識に好意を覚えるのです。
何かをしてあげる
人は他人から何かを与えられた場合、潜在的に相手にも何かを返したいという感情を覚えます。
基本的には自分に好意を向けてくる人のことは自分も好きである場合が多いでしょうし、自分に敵意を向けてくる人のことは自分も好きではないですよね。
つまり、「好き」という感情に対し「好き」を返してしまったり、「嫌い」という感情に対して「嫌い」という感情を向けるということです。
というところで、「自分に『好き』を向けたい」と他人に思わせるためにはどうすればいいかですが、やはりふだんから他人に対し「丁寧に接する」「思いやる」「気配りする」ということを続けることですよね。
たとえ相手が自分に対して好意的ではないにしても、常にそういう態度を続けることで、気づいたら相手もこちらに好意的になるということはありうる話です。
ですので、小さなことでいいので、相手に対して何かをするように心がけてみることです。
たとえば、
- にこやかに挨拶する
- 相手が困っているときは「大丈夫?」と声をかける
- 相手の良いところを見たらほめる
というぐあいにこんなレベルからでも大丈夫です。
著者のアドバイスとして、著者はふだんからカバンにコスメポーチを入れていて、そこには絆創膏、ティッシュ、朱肉、ボールペン、ハンドクリーム、充電コード、のど飴などを入れていて、他人のために何かをできる状況に備えているそうです。
つまり、好意を与えたい相手だけではなく、誰に対してもこのような振る舞いができるように習慣づけておくと、好きな人と接するときもこのような対応ができるようになるので、ふだんからいしきして身につけるべきですよね。
あなたのために何かをかけさせる
「好きにさせたい相手に何かをかけさせる」ということが上手にできると相手の側からかけがえのない存在になることができます。
たとえば、自分の親とかを想像してみてください。親は長い時間、手塩にかけて子どもを育てます。そんな子どもが、進学とか就職で独立し他所で暮らす・・・つまり親元から離れてしまったらどうでしょうか。
たぶん親は、手塩にかけて育てた大事な子どもがそばにいなくなった。
- 精神的につらくてつらくて仕方なくなる
- その子どもを愛おしく思い、帰ってきてほしいと強く願う
と、こうなることでしょうね。
なぜこうなるかというと、親は子どものために継続して手間をかけ、時間をかけ、お金をかけ、たっぷり愛情をかけてきたからです。
「好きな人に何かをしてもらう」というのは、なにも図々しい話ではなく、相手に「あなたを失いたくない」という感情を抱いてもらうための方法なのです。
「何かをかけさせる」ことが有効な理由を、脳の進化を交えて説明すると、次の2つがあります。
- 損失回避本能(生存本能)
- 一貫性(生存本能)
損失回避本能
人は誰でも本質的に損をするのは避けたいという気持ちがあります。
それゆえ、何かをかければかけるほど失うものを大きく感じてしまうので、かけてきたものが積み重なるにつれて、「失いたくない」という本能は強く刺激されます。
ですので、自分のためにさまざまなことをかけさせ、その段階を徐々に大きくしていくことで「あなたからの好意を失いたくない」、「あなたとの関係を悪くしたくない」などと感じさせ、こちらを求めさせることができるということです。
一貫性
人間の脳の潜在能力は、一貫性があるものに惹かれるように進化してきました。たとえば、継続的なものやバランスの取れたもの・・・つまり、顕在意識で考えなくても、一貫性があるものが良いのだと無意識に判断するようになったと言います。
そのため、自分のためにいろいろなものを積み重ねることで、「その一貫性を保つことはいいことだ」と相手は潜在意識で感じてしまい、「もっともっとあなたにたくさんのものをかけたい」と思うようになるのです。
さらにその相手が恋愛対象になりうる異性であれば、この感情は「この人が好きだから何かをしてあげたい」と感じるのです。
では何をかけさせればいいかですが、著者が揚げている例をあげさせていただきますと、
お金をかけさせる例
- ジュースをおごってもらう
- LINEスタンプをプレゼントしてもらう
- 本やアプリなどをおすすめして相手自身に買わせる
- 誕生日プレゼントをねだる
- 一緒に習い事を始める
- 遠方に遊びに行く
- デート代を出してもらう
時間をかけさせる例
- 話す
- 宿題を手伝ってもらう
- トイレに行く間にカバンを持ってもらう
- 忙しいので代わりに何かを買ってきてもらう
- 待ち合わせで家の近くまで来てもらう
- 知らないことを調べてURLで送ってもらう
- 買い物に付き合ってもらう
- デートをする
- 同棲する
感情をかけさせる例
- たくさんLINEのやりとりをする
- 思い出を聞いて語らせる
- 自分のことをよく知ってもらう
- おすすめの本を教え合って感想を語り合う
- 相談に乗ってもらう
- 1000円貸してもらう
- 手紙を書いてもらう
- 付き合う
- キスする
- 友達や家族に恋人だと紹介してもらう
- けんかして仲直りする
中にはハードルの高いのもありますね・・・(笑)
でもこのような行動でお金・時間・感情などを相手にかけさせることができます。他にもいろいろあるでしょうけど、簡単にできることからでいいので気になる相手に「かけさせること」を継続して積み重ねるようにしましょう。
そして簡単なものに慣れてきたら徐々にハードルを上げていけばいいということです。これによって起きる現象を一般には「依存」や「執着」といいますが、これは人間の本能を複数回ほど強く刺激したことで起きる現象であり、効果が高いということです。
これらの「かけること」を継続した結果・・・「あなたとの関係を続けたい」「あなたとの関係を失いたくない」という感情を植えつけることができたら大成功といったところですね。



著者は、この7つの基本を徹底して実行し続けることが大事だと言っています。
それにより、相手はあなたを見たり、そして考えたりするたびに好意を抱かせることができるようになるということです。
これは一種の条件反射のようなものです。
レモンや梅干しをイメージするだけで、口の中に唾がたまってくるような生理現象は小さい頃からの体験を積み重ねて得たものですが、同様にあなたといるときは毎回好意を抱くという体験を積み重ねたことにより勝手に好意を抱き始めるようになるということです。
そしてこれを積み重ねると、相手の潜在意識が「あなたをみるとうれしい気持ちになる」などという状況を当たり前に感じ、一貫性を持ち始めるので、この条件反射による感情はさらにがっちり固定化されるというわけです。
うわ~なんだかワクワクしてきますよね(笑)
『脳のバグらせ方』の感想・まとめ
読んでみて思ったのは、まずは人間として礼儀正しく、人中での振る舞いを折り目正しくするという、基本的なことができてないと本書で紹介されている具体的な行動、つまり「人たらし戦術」は使えないということです。
今回紹介しなかったことに世良さんのノウハウが詰まっていますが、どれもこれも人間的にダメな人がやっちゃうと本当に「イヤな人」の刻印を押されてしまいます。
ですので、まずは自分自身をチェックして「なりたい人のイメージ」を持ったうえで、本書を読むと良いのではないでしょうか。
相手を操るとは、急にはできないことです。まずはお互いの信頼関係を築くことが一番ですね。そういった意味でも本書から人間の感情を脳科学的に知っておけば参考になると思います。




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