
こんにちはコウカワシンです。
今回は、根本裕幸(ねもと・ひろゆき)さんの著書『罪悪感がなくなる本』から学ばせていただきます。
本書は、正式には『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』といいます。
知らない間に心に潜む「罪悪感」。
この「罪悪感」から解放され、自分らしい、しあわせな人生を歩んでいくために必要な本ということです。
なお本書は、amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象本です。
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『罪悪感がなくなる本』は誰におすすめか?
本書はこのような人におすすめです。
『罪悪感がなくなる本』がおすすめな人
- なにかと自分にダメ出しする人
- いつも他人からの期待にこたえようと頑張りすぎる人
- 自己肯定感が低い人




『罪悪感がなくなる本』 はどんな本?
本書の目次
『罪悪感がなくなる本』
プロローグ
STEP1 なぜ私たちは、罪悪感を抱くのか?
1 罪悪感とは「自分は罰せられるべきである」と思い込む感情のこと
2 罪悪感の16の兆候と7つのタイプ
3 罪悪感が引き起こす様々な行動や問題
STEP2 今の罪悪感をすーっとなくす、自分のゆるしかた
STEP3 罪悪感から解放された「ゆるし」の事例
エピローグ あなたは「そのまま」しあわせになってもいい
著者の紹介
根本裕幸(ねもとひろゆき)
心理カウンセラー、講師、作家
1972年9月6日生まれ。静岡県浜松市出身。
1997年より神戸メンタルサービス代表・平準司氏に師事。
2000年プロカウンセラーとしてデビュー。
2001年カウンセリングサービス設立に寄与。以後、14年間企画・運営に従事し、2003年から年間100本以上の講座やセミナーをこなす。
2015年3月退職し独立。フリーのカウンセラー/講師/作家として活動を始める。
得意ジャンルは、離婚、浮気、セックスレス等の夫婦問題を始め、結婚・恋愛などの男女関係から、職場の人間関係やライフワーク等のビジネス心理、家族の問題、病気や性格に関する問題などを幅広く扱う。
主な著書に『敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法』、『「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本』、『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』、『つい「他人軸」になるあなたが7日間で自分らしい生き方を見つける方法』、『7日間で自分で決められる人になる』、『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』、『子どもの将来は「親」の自己肯定感で決まる』、『ギリギリまで我慢してしまうあなたへ 逃げる技術』、『ふと感じる寂しさ、孤独感を癒す本』、『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』、『自己肯定感を高める100の法則』、『敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法』など多数。
本書の内容
『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』 は、ズバリ!「罪悪感があろうが、なかろうが、あなたは今、そのままでしあわせになれる」を教えてくれる本です。
amazonの書籍紹介より
□他人の期待に過剰に応えようとしてしまう
□自分と仲良くしてくれる人に、どこか申し訳なく思う
□過去に自分がしたことで後悔していることがある
□仕事や恋愛を頑張っているのに、報われない
これらはすべて「罪悪感」が原因だった!
罪悪感を手放し、自分をゆるすための方法とは?
予約の取れない人気心理カウンセラーによる、読むだけで癒される本。



罪悪感にさいなまれている人は、なにかと自分を責めたり、他人を責めたり、そしてそれを後で後悔したりします。しかも何をやっても報われない・・・結果、自己嫌悪にも陥りやすいとも言えます。
本来ならば、そのような人が冷静に本書を読めればいいのですが、わたしはそのような罪悪感を持つ人の周りにいる人間が読み、導いてあげるのもいいのではないかと思います。
『罪悪感がなくなる本』の要点は?
まず、皆さまにお聞きしますが、以下のことを思い当たったことはありませんか?
- 何かと自分を責めて「ダメ出し」する癖がある
- 過去に自分がしたことに対して、「後悔していること」がある
- うまくいかないことがあると「自分が悪いから」と思ってしまう
- 逆に、うまくいかないことがあると「だれかのせい」にしてしまう
- 仕事でも恋愛でも「無理してがんばりすぎてしまう」ことがある
- 自分と仲良くしてくれる人に「どこか申し訳ない」気持ちを感じている
- 大切な人を傷つけてしまいそうな「怖れ」を感じることがある
- 「しあわせになってはいけない」ような漠然とした思いがある
- だれかを助けられなかった「痛い思い出」がある
- なにかと自分を「追いつめる癖」がある
- 他人の期待に「過剰に応えようとしてしまう」ところがある
- 人からの「感謝や愛情」を素直に受け取ることができない
- 「自分は愛されるわけがない」と思い込んでいる節がある
- 仕事や恋愛をがんばっているのに「報われない思い」を抱えている
このようなことは、「罪悪感」が心の中にあるときによく起こる反応だそうです。
罪悪感があると、自分がしあわせになることを許せなくなるという性質があるそうです。
あきらかに誰かを傷つけてしまったというわかりやすい罪悪感なら自覚できます。でも、自分が気づいていない罪悪感もあり、そのわけのわからない罪悪感に多くの人たちが苦しんでいるといいます。
本書では、この罪悪感を手放し、自分を許すための方法を伝授してくれます。



本書の中から気になる部分を、わたしの独断と偏見で取り上げてみたいと思います。
罪悪感とのつきあい方を学んでいく
まず、罪悪感とは何でしょうか?
罪悪感
罪悪感とは、罪を犯した、悪いことをした、と思う気持ちのことです。
罪悪感という感情は「自分が悪い」「自分のせいだ」という明らかなものから、潜在意識の深くにひそんで自分を罰するように動くものまで、さまざまな形があります。
なぜそのように自分を追い込む意識に見舞われるかというと、罪悪感の裏側には、大きな「愛」があるからだそうです。
たとえば、
- 子供のことを愛しているからこそ、子どもに罪悪感を覚えます。
- パートナーを愛しているからこそ、ふがいない自分を罰しようとします。
- 人が大好きだから、人間関係のトラブルを自分のせいだと感じてしまいます。
つまりは、「愛」という感情があるから、関係性を円滑にするために自分のせいにして、抱え込んでいるということです。
この感情って、誰もが持っているとは思いませんか?
そして、罪悪感という感情は、意識していなくても、自分をしあわせにしないように自分を導くのです。それはまるで重罪を犯した犯罪者が、過酷な罰を受けるような状況によく似ています。
なぜ、わたしたちの人生にそのような「自分をしあわせにしない感情」が必要なのかというと、罪悪感というものはスポーツでいうところのルールだからだと説きます。
実際、サッカーという競技は、ゴールキーパー以外は手でボールを触ることはできません。制限であり時にはストレスにも感じるルールですが、こういったルールがあるからこそサッカーは面白いといえます。
これを罪悪感に当てはめると、この罪悪感は、制限やストレスの元になるけど、それは人生をより面白くするための「ルール」であるといえるのです。
つまり、「罪悪感」があるから「しあわせ」も感じることができるというわけです。
本書では、「罪悪感」自体を悪者として切り捨てるのではなく、共存を目指せばいい、つきあい方を学んでいこうというイメージでいくべきだとしています。
「罪悪感を捨てずに共存する」とはいっても心の重荷になってしまってはしあわせになれません。
なるべく心の負担を少なくするには、どのようにしたらいいでしょうか。
いろいろありますが、
- 「自分軸」で生きてみる
- 「自己肯定感」を育てる
- 自分自身に「無罪」を宣告する
ということかなと感じました。
「自分軸」で生きてみる
問題の解決を相手任せにしない
一般的に「問題」というものは「外」から入ってくることが多いです。
「会社がもっと援助してくれたら」
「上司がもっとしっかりしてくれたら」
「夫がもっと甲斐性があったら」
「彼女がもっと気が利いていたら」
このように「会社が・・・」「上司が・・・」「夫が・・・」「彼女が・・・」と自分以外の外側に問題があるように見えます。そういったことを自分は悪くない、「あなたが変わるべき」と他人や状況をコントロールしたくなる態度を「他人軸」といいます。
つまり、人生の主人公を他人や状況に明け渡してしまっているということです。
「他人軸」でいると、相手を責めたり、コントロールしたりして、不安で苦しい気持ちを感じる一方、自分から動かなくていいので、ある意味「楽」です。
これって、ついついわたしたちもやっちゃいがちではないですかね?
そんな風に考えているときは、「会社や上司が悪いんだから、会社や上司が変わらなきゃダメだ」と考えているわけで、自分自身は変わらないということです。
これに対し、「これは自分の人生なんだし、自分が主人公なんだから」と自分を主人公にする生き方、考え方を「自分軸」といいます。
「自分軸」で考えると、「それを問題にしているのは自分自身だ。会社も上司も夫も彼女もわたしが問題に気づくためのスイッチを押してくれた存在にすぎない」ということになります。
そういう見方をすると、自分自身を振り返ることができるようになります。
たとえば、夫の浮気に悩む女性の場合。
「夫の愛情にずっとあぐらをかいていたのではないか?」
「この人は浮気なんてするはずがない。という慢心があって、女性であることを捨てていたのではないか?」
「夫を自分の親かなにかのように頼りまくっていて、夫の心境を深く考えることをしなかったのではないか?」
「夫にいつも感情をぶつけてしまい、夫の精神的な負担を増やしてしまったのではないか?」
「いつも愛される事ばかりを考えていて、夫を愛することをしていなかったのではないか?」
ざーっと、考えてみてもこのようなことが思い浮かぶのではないでしょうか?
そんなふうに、自分の中にある何かがこの問題を引き起こしているのではないかという見方をすることでこの問題に主体的に取り組むことができるようになります。
この「自分軸」で生きてみるというのは、口で言うのは簡単ですけど、最初はなかなか感情のコントロールって難しいと思います。
そこで著者が提案しているのが、次の方法です。
自分軸を確立する
1.「私は私、他人は他人」と相手との間に明確な線引きをする
「私は私、他人は他人」というふうに、自分軸を確立したい相手を入れて、その言葉を何度も何度も口に出して宣言する。
2.「私は」「私が」と主語を明確に意識する
他人軸になっているときは、主語が他人になってしまうものです。そこで「私は」「私が」という主語をより意識して会話したり、思考したりします。
「私は今、チョコレートを食べたい」「私は今、悲しい」「私は今から買い物に行く」というように、ふだんなら意識しない主語を明確にすることによって、自分軸を築きやすくするのです。
3.今できることをする
今できることを、なにか探して行動します。そんなに大それたことではなく、日常的にやっていること「お皿を洗う」とか「紅茶を淹れる」などの簡単なことでいいのです。
この「今できることをする」ということを、日々意識してできるようにすると、自分に意識を向けることができて、自分軸を確立できるようになっていくのです。
4.自分をほめまくる
自分で自分をほめてあげることを意識しましょう。
毎日5つくらい、どんなことでもいいから自分をほめる日記をつけていくと、だんだんに自分のことが好きになってきて、笑顔が増え、自分軸を確立できるようになっていくとのことです。
5.「できること」と「できないこと」の線引きをする
「できること」と「できないこと」は、「自分軸」か「他人軸」かで、変わってきます。
そこで、「できること」と「できないこと」を明確に分けることを心がけましょう。
たとえば、「受験するのは子ども自身だから、私はただ応援するしかできない」という場合は、「できること」と「できないこと」の区別が明確です。
自分軸で考えるなら、「子どもが無事に受験できるように、サポートなどの応援をしっかりやる」というふうになります。
「自己肯定感」を育てる
自分自身を傷つける言葉をやめる
罪悪感にしばられると、自分を「悪者」としてとらえ、自分で自分を罰するようになります。
そんなとき、自分に対してひどい言葉で罵ったりしていないでしょうか?
「なにしてるの!ほんとうに無能なんだから!どれだけの人に迷惑をかけていると思っているのよ!ほんとにバカ!!」
なんて言葉を吐いたりしていませんか?
罪悪感があると、自分自身への罵声がほんとうにひどくなるといわれています。
まわりからは温和に見える人が、その心の中で、散々自分を責め続けていることはめずらしくないそうです。しかも罪悪感が強いほど自分自身への罵声がひどくなります。
これは、一種の自己虐待ともいえます。
そんなひどい言葉、他人なら、ひどく傷つき、名誉棄損・・・・もしかすると傷害罪にでもなってしまうかもしれません。
その自己虐待をやめ、「自分をゆるす」ことをやってみましょう。
「それが今の私だから」と肯定する
「自己虐待をやめ、「自分をゆるす」」ということを急にやろうと思っても長年の習慣からくるものでしょうからなかなか難しいといえます。
そこで、「自己肯定感」を育てていく必要があります。
自己肯定感
自己肯定感とは、「自分の存在には価値がある」「自分自身に満足できている」と自分の価値や存在意義を肯定できる、自分自身を認め尊重できる感覚のことです。
自分が他人からどう評価されているかではなく、自分自身が現状の自分に満足できているかどうかを基準に考えることで、自己肯定感の高さは決まります。
著者は、自己肯定感のあり方である「それが今の私だから」という新しい言葉を、自分に対して言ってあげることをすすめています。
たとえば、仕事でミスをして自分を責めてしまいそうになったとき「それが今の私だから、しかたない」というふうに、そのときの自分をまるごと受け入れてあげるということです。
罪悪感を覚え、自分を責めそうになったときには、「それが今の私だから」とつぶやくだけで、「今の自分をゆるす」ということにつながっていきます。
友だちや後輩に接するように、自分に接する
罪悪感を覚えると自分を責めてしまう人も、他人に対しては「いいよ、いいよ」と言ってゆるしていることが多いのではないでしょうか。
その他人に対してとる寛容な態度とともにかける言葉を自分自身にも言ってあげましょう。
言い換えると「友だちや後輩に接するように、自分に接する」ということです。
たとえば、自分のミスにより、罪悪感から自分を責めそうになるところにストップをかけ、友だちや後輩が同じことをしたら自分がかけるであろうセリフを考えるのです。
たぶん、「いいよ、いいよ、大丈夫だよ」っていうだろうなあ~と思ったら、そのセリフをそのまま自分自身に言ってあげるのです。
「こんな方法効果あるの?」と思うでしょうけど、知らない間に心がちょっと軽くなる感覚がえられるのではないですかね。
自分自身に「無罪」を宣告する
潜在意識に言葉を届ける
いろんな対策を取りつつも罪悪感を完全になくすことは難しいです。
そこで、罪悪感を癒し、自分をゆるすことが手っ取り早いといえます。その方法として著者は「アフォーメンション」というものを提案されています。
アフォーメンション
アフォーメンションとは、「自分に対するポジティブな暗示」ということです。
たとえば、私はできる・私なら夢を叶えられる・私はイケメンor美人なんだなど、いわゆるプラス思考・ポジティブな発言を自分自身にどんどん言っていくことです。
このアフォーメンションは、何度も何度も声に出してみることで、徐々に潜在意識にその言葉が届き、効果を発揮してくれる方法です。
「こんなんで効果あるの?」って思いますが、土に蒔いた種に水をあげるようにコツコツと続けていくと、やがて芽を出し、花を咲かせてくれるようになります。
本書では、このアフォーメンションで、「無罪宣言」することをすすめています。
今までたくさんの人に試してもらった方法で、たしかに最初は、すごい抵抗が出てきたり、時には涙があふれてきたりするそうですが、何度も繰り返し言葉にしていると、気がつけば心が不思議と落ち着き、安らかな気持ちになるそうです。
〈無罪宣言〉
私は私をゆるします。
私は無罪です。
私の罪はすべてゆるされました。
私はろうやの扉を開け放ち、
自由に空を飛び回ることができます。
私は私を愛します。
私はもう無罪です。
罪悪感があると、自分で自分のことがゆるせなくなり、自分をどんどん不自由な状態にしていきます。そんな自分を解き放ち、自由に羽ばたくことができる許可を与えるのが、この「無罪宣言」です。
〈無罪宣言〉は、あまり感情をこめずに口にする
この「無罪宣言」を口にするときのコツは、「あまり感情をこめない」です。
というのも、罪悪感が強い人は「私は無罪です」という言葉でつまってしまうことが多いからです。まるで祝辞やお経を読み上げるようなイメージで淡々と読むことが大事です。
セミナーで「無罪宣言」を提唱し成功した例
著者のセミナーで、はじめはこの「無罪宣言」をぜんぜん声に出して読めなかった人がいたそうです。罪悪感で自分を傷つけてきたために、自分に対しての「無罪宣言」に強い抵抗が出ていたのです。
セミナー中も涙がたくさんあふれ出ていたそうですが、そんな人がコツコツと「無罪宣言」を続け、数週間後には、効果が出たといいます。
その人が言うには、「なんだか最近、体が軽いんです。肩の荷が下りたようで、ほんとうに軽いんです。びっくりです。そして、気がつけば自分を責めることがほとんどなくなりました」
そしてさらに、「自分を責めそうになるときに『私は無罪です』という言葉がフッと浮かんでくるようになって、そこでストップをかけられるようになったんです!」と目を輝かせて報告してくれたとのことです。
その様子はまるで「憑き物」が落ちたような感じであったとのことでした。
『罪悪感がなくなる本』の感想・まとめ
「今のままで、そのままの私で、十分しあわせを感じられる」
本書の目的、著者の希望は、この言葉に尽きると思います。
著者はカウンセラーという職業柄、いろんな罪悪感を持った人と接してきました。
人間、表面に出てきている部分は「氷山の一角」にすぎないと感じました。
わたし自身があまり罪悪感を持たない人間なため、今回本書を読みいろんな人がいることを知りました。本人でなければ分からないような苦しみも多々あると思います。
ですが、一度しかない人生において、苦しみながら生きていくというのは「生き地獄」といえるのではないですかね。
わたしは、そのような人が周りにいたら、本書で知り得たことでサポートをしてあげたいと感じました。
「今できることをする」
微力ながら頑張りたいと感じました。
今回記事で取り上げたものはまだまだ序の口でもっと役立ち情報満載の本です。
いろんな人にも読んで理解をしてほしいと思います。




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