
こんにちはコウカワシンです。
今回はマガジンハウス発刊の『自衛隊防災BOOK』から学ばせていただきます。
本書は、危機管理のプロである自衛隊が持つノウハウをわかりやすく解説してくれている本です。
地震、台風、大雨、がけ崩れなど、災害の多い日本に住むわたしたちが心得ておくべき備えや災害時のトラブルに対処するさまざまなテクニックやアイデアを学べる内容になっています。
『自衛隊防災BOOK』 は誰におすすめか?
本書はこのような人におすすめです。
『自衛隊防災BOOK』 がおすすめな人
- 防災の備えとして何から準備すればいいか知らない人
- 地震や大雨などの災害にまだ遭ったことのない人
- 自衛隊ファン



ふだん、災害があまり起こらない地域に住んでいらっしゃる人でもここ最近の異常気象により、いつ災害に遭うかわかりません。
知らないよりも知っておいた方が心にゆとりもできます。
ですので、一度目を通すことをおすすめします。




『自衛隊防災BOOK』はどんな本?
本書の目次
『自衛隊防災BOOK』 の目次
はじめに 「まずは日頃からの❝備え❞が大切」
1 災害時に役立つライフハック【発災時編】
2 災害時に役立つライフハック【被災時編】
身近なもの
正しい運び方
海・山・川で
COLMM 1 自分を守る!防災アイテム&防災食品の備蓄
3 日常生活に役立つライフハック
レジャー
トラブル
効率アップ
代用
知恵袋
COLMM 2 自衛官の妻が夫の留守を守るライフハック
あとがき
本書の内容
『自衛隊防災BOOK』は、ズバリ!「生活防衛マニュアル」です。
amazonの書籍紹介より
いざというときに私たちを助けてくれる
危機管理のプロ・自衛隊のノウハウを初公開!
地震、台風、大雨、崖崩れ……。いつどこで起こるかわからない、さまざまな大災害。
自衛隊は、いざというときに私たちを助けてくれる、心強い危機管理のプロフェッショナルです。
人命救助はもちろんのこと、食料の確保や給水、緊急措置など、災害時のトラブルに対処するさまざまなテクニックやアイデア。
この中から私たちでも簡単に取り入れることのできる、ピンチに役立つノウハウをピックアップしました。
・地震発生時、真っ先にとるべき行動
・発災時、子供や高齢者と避難する方法
・シャツを浮き輪代わりにする方法
・一人でけが人を運ぶ方法
・遭難時、生存率がアップする方法
・ハチに刺されたときの対処法…
このように、災害時や日常生活に役立つ100のテクニックを収録。
“あなたやあなたの大切な人を守る”必携の一冊です!
《全国学校図書館協議会選定図書》



災害の多い日本ですが、その時の備えを常日頃からしている人は何人いるでしょうか?
本書は、まことに一家に一冊備えるべき書籍です。
『自衛隊防災BOOK』 からのポイント
震災や豪雨などの災害で自衛隊の隊員たちが救助や避難所の運営、災害復興などの作業をしている場面をテレビでよく見ますよね。
まさに危機管理のプロであるとともに私たちの強い味方、なくてはならない存在です。
それでも、わたしたちは人に助けてもらうばかりではなく、万が一に備え、対応できるだけの知識を得て備えをしておかなければいけません。
そのためのノウハウが100ほど、本書で知ることができます。



その中から、わたしの独断と偏見で少しばかり紹介したいと思います。
自衛隊あるあるから見るライフハック
まずは、自衛官がいつも心がけていることを紹介します。
災害に備えて自衛官が日頃から心がけていること
- 自宅や職場で腕よりも高い位置に大きなものを置かない
- 自宅のお風呂の水を空にしない
- 自家用車のガソリンを半分以下にはしない
- いざという時に役立つのはハンカチよりも手ぬぐい
自宅や職場で腕よりも高い位置に大きなものを置かない
自衛官は、自宅や職場で腕よりも高い位置に大きなものを置きません。
これはなぜかというと、家具の転倒やモノの落下による負傷を回避するためです。
そしてその他にも、避難経路を確保するため、部屋の入り口付近には家具を置かないというのが鉄則だそうです。とくに家具の中では割と高さがあり本が飛び出す可能性のある本棚やタンスは入り口から一番遠いところに配置しましょう。
そして家具やテレビなどは転倒防止のネジ止めや固定タイプのポール式器具で固定しておくのが理想とのことです。
寝室など枕元に用意するものとして、
- 笛(ホイッスル)「救助を呼ぶため」
- スリッパ「破損したガラスを踏まないため」
- 懐中電灯「停電時の明かり確保」
は、準備しておいた方が良いとのことです。
自宅のお風呂の水を空にしない
自衛官の自宅ではお風呂の水を空にしないそうです。
なぜなら、断水時でもトイレや洗濯に利用可能だからです。
浴槽には200L近い大量の水を確保できるため、地震発生時や、断水になった場合にトイレや洗濯に使えるだけではなく火災時に消火用としても利用できるため、備えあれば患いなしとのことです。
自家用車のガソリンを半分以下にはしない
自衛官は、自家用車のガソリンを半分以下にはしません。
なぜなら、交通機関が混乱すると、救急車を呼んでもすぐに来てくれないため、自家用車で病院に行けるように、ガソリンを半分以下にしないのです。
そして、災害時にはガソリンスタンドなども被害を受けるため、ガソリンを確保できないかもしれません。そんなときのためにも常時満タンすることを心がけられています。
いざという時に役立つのはハンカチよりも手ぬぐい
自衛官は手ぬぐいを持ち歩く人が多いそうです。
なぜなら、ハンカチよりも長さがある手ぬぐいが、いろいろと役に立つからです。
けがをした時の止血はもちろん、マスク代わりに顔を覆ったり、タオルとしても使える手ぬぐいは万能選手。ですので、ふだんからハンカチよりも手ぬぐいを持ち歩く人が多いのです。
地震発生時に、まずやること
- まっ先に確認するのは「上」と「出口」
- 料理中の場合、火の始末は激しい揺れがおさまってから
- スーパーやコンビニにいる場合、まずは陳列棚から離れる
- 車を運転中の場合、徐行して路肩に駐車する
まっ先に確認するのは「上」と「出口」
危険を察知する方法として、まずは「上」を確認します。そして次に「出口」を確認します。
「上」を確認
「上」を確認するのは「落下物から身を守る」ためです。地震などの揺れを感じたら、落下物や窓ガラスの破片などから身を守るべく上を見ることが大切だということです。
そのとき、布団やバッグなどで頭を守ります。その後、何も落ちてこない安全な場所に移動します。室内で落下物の多い場合は机の下にもぐって身を守りましょう。
「出口」を確認
揺れがおさまってからが肝心です。なぜなら、揺れているときの移動は転倒してけがをする恐れがあるからです。揺れがおさまってから出口に向かいます。
自宅の場合、少しでも余裕があれば、火災の二次災害を防ぐためにガスの元栓を閉めたり、電気のブレーカーを落としてから出口に向かいましょう。
料理中の場合、火の始末は激しい揺れがおさまってから
火災をはじめ、食器棚から食器が落ちてきたり、冷蔵庫が転倒するなど、危険要素が多いキッチンです。避難方法を心得ておき消火器なども常備しておきたいものですね。
料理中に激しい揺れが来た場合は、まずその場から離れます。激しい揺れがおさまったら落ち着いて火を消します。消火器なども確認しておきましょう。
消火器はガスコンロのそばではなく2、3歩離れた場所に設置するのがおすすめです。
スーパーやコンビニにいる場合、まずは陳列棚から離れる
スーパーやコンビニで地震に遭った場合は、店員の指示・誘導に従い、冷静に行動しましょう。そのとき、倒れた陳列棚の下敷きになって圧死する恐れもありますから、棚からはなるべく離れましょう。
ショーウインドーが割れたり、陳列商品や天井に吊るされた標示板が落下する危険があるので、上をしっかり確認することが大事です。
そして客同士による将棋倒しにも注意しなければいけません。立ち止まったり、人の流れに逆らわないことも大切です。
車を運転中の場合、徐行して路肩に駐車する
車を運転中に地震が発生したら、あわてて急ブレーキを踏んではいけません。後ろの車と追突事故を起こす可能性があるからです。
徐々にスピードを落として路肩に駐車します。その際にはラジオで地震情報や交通情報の情報収集をすることが大切です。車を置いて避難する場合は警察官などが車を動かせるようにキーは残しておき、さらに連絡先を書いた紙を残しておきましょう。
車から離れる際には、貴重品を持って出るのも忘れてはいけません。
身近なものを使って、ピンチを切り抜ける方法
- シャツを浮き輪代わりにする
- ポリ袋をバケツ代わりにする
- ブルーシートと新聞紙を使って寝袋にする
- 懐中電灯をランタン代わりにする
シャツを浮き輪代わりにする
ボートや船の転覆・沈没時など、海に飛び込まなくてはならないときに、ライフジャケットや浮き輪があればベストですが、ない場合にシャツの中に空気をため込みライフジャケット代わりにする方法です。


シャツを浮き輪にして水に浮く
シャツの裾をズボンから引き出し、襟を立てたら、左右の襟を片方の手でしっかりつかみます。もう一方の手でシャツの裾の前側を広げて空気を含ませるように、やや上半身を傾けながら水に飛び込めば、シャツの中に入った空気で水に浮くというわけです。シャツの素材は綿がおすすめだそうです。
ポリ袋をバケツ代わりにする
災害で断水になったときにせっかく給水があっても、バケツやポリタンクがなければ水を運ぶことができません。そんなときはポリ袋をバケツ代わりに使いましょう。


水は袋の半分くらいまでにおさえること
30L、45Lなど、大きめのポリ袋を3枚ほど重ねれば強度が増し、バケツ代わりに使えます。そして袋いっぱいに水を入れてしまうと重くて運べないのと、袋の強度も落ちますので、入れる水の量は半分くらいがベストです。
持ち運ぶ際には袋の口をしっかり持って結び、水が漏れるのを防止しましょう。
ブルーシートと新聞紙を寝袋にする
ブルーシートと新聞紙を組み合わせて寝袋をつくる方法です。
これだと野外でも寝ることができます。100円ショップでも入手可能なブルーシートをうまく活用しましょう。大きさは縦横3mが適当です。
ブルーシートを納豆のわら容器のような形にし、両側をまとめてガムテープで巻き付けます。その中に新聞紙を敷き詰めれば、即席の寝袋ができあがります。


中に入り、顔だけ出して使います。ブルーシートは保温性が高く、また夜露や小雨に濡れても防水してくれます。
懐中電灯をランタン代わりにする
被災時に停電で電気が使えない場合は懐中電灯で明かりをつくりましょう。新聞紙やビニール袋をプラスすれば、直線的な光が乱反射して照明器具のような広がりのある明かりに変身します。


懐中電灯の先端にくしゃくしゃにしたトイレットペーパーや白いビニール袋で覆うと、広範囲の光に変化します。
注意点としては、発火の恐れがあるので、熱くなったら使用をやめてください。



この他にもなるほどといったアイデアがたくさん載っています。知っておくのと知らないのとでは大きな差が出ます。
おすすめ防災グッズ
自宅に準備しておきたい❝非常持ち出し袋❞
1~2日分を目安に最小限の荷物を準備しておくのがベターだそうです。重さにして6キロ未満に抑え、玄関などの持ち出しやすい場所に用意しておきましょう。
持ち出し袋に入れるものを紹介したいと思います。
ガレキやガラス片から手を守る保護用グローブ
手を守るのも重要です。軍手は綿ではなくゴム製がおすすめです。
防塵マスク
倒壊した建物のアスベスト対策に最適です。
ソーラー充電のダイナモLEDラジオライト
手回しとUSB充電が可能なラジオ付きLEDライトです。
おむつや生ごみが臭わない袋
一つあると便利です。
非常用トイレセット
非常用ブランケット
薄くてもおどろくほど温かなブランケットです。
水電池式懐中電灯
水につけると数秒で発電、スイッチを押すと点灯します。
ワンタッチで組み立てれるヘルメット
エアーベッド
避難所の硬い床に一つあれば重宝します。



この他にも自分があればいいと思うものも揃えておくといいですね。
防災用食品厳選リスト
被災時は柔らかいもの・甘いもの・温かいものを
防災食、非常食、災害食と名前がついたとたん、値段が高くなります。また、賞味期限が長いものも高くなるということです。水や牛乳、栄養補給食品以外は、防災食とうたっていないものでも十分です。
ちなみに被災時はショックと緊張感で空腹感を忘れがちです。そんなときは手軽に飲めるビタミン入りのゼリー飲料、糖分入りの飴やチョコレート、フルーツ缶などを用意しておきましょう。
水、その他飲み物(飲料水)
長期保存できるものがベターです。
水(5年保存水2L)(6年保存水500ml)
牛乳(常温保存可能品)
この商品は賞味期限が60日だそうです。
ゼリー飲料
ちょっとしたビタミン補給に最適です。
食品
スープ
老若男女みんなが好きです。
発熱剤で作る非常食
温めずに食べられる食品



本書であげられていた食品をだいたい載せてみました。このほかに自分の好みの食品をそなえておくといいでしょうね。賞味期限は守りましょう。
『自衛隊防災BOOK』 の感想・まとめ
備えあれば患いなし
日頃は、何不自由ない生活をしているわたしたちですが、忘れてはならないのが「日本は災害国」という事実です。いつどこで大規模災害に巻き込まれるかわかりません。
そんなときに知っていれば助かることが、知らないばかりに窮地に立つことがあるかもしれません。ですので、防災ひとつにとってもいろいろな被害に遭遇しますので誰もが知っておいて損はないと思います。
本書は、地震をはじめ、水害、雪害、火山噴火などの自然災害や火災、山岳救助や災害派遣に携わってきた自衛隊のノウハウが詰まった本です。
家庭に一冊置き、ことあるごとに家族みんなで読み、知識を深めていくべきだと感じます。
なお、自衛隊防災BOOK2もございます。
ぜひお役立てください。




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