
こんにちはコウカワシンです。
今回は大塚寿(おおつか・ひさし)さんの著書『ビジネスパーソンのための結婚を後悔しない50のリスト』から学ばせていただきます。
『結婚を後悔しない50のリスト』はどんな本?


『ビジネスパーソンのための結婚を後悔しない50のリスト』 は、ズバリ!「幸せな結婚生活のための指南書」です。
本書はこのような本
著者の大塚寿(おおつか・ひさし)さんは、元リクルート社員でビジネスコンサルタント、ビジネス書作家、有限会社エマメイコーポレーション 代表取締役という多忙な方です。
名前が「寿」(ひさし)ということから 学生時代、会社員時代、米国留学時代を通じ、数多くの合コンを企画され、そこから多数のカップルが生まれ、結婚に至っているというまさに「縁結びの神様」的な方です 。
結婚は人生の分かれ道とも言われますが、「幸せな結婚」「幸せじゃない結婚」は、どうして生まれるのでしょうか?
それについて、「幸せじゃない結婚」には、やはりそれ相応の原因があり、それを避けることが「幸せな結婚」だと言えます。
本書は、1万人にインタビューしてわかった失敗例を50ほどあげ、注意する点を示してくれています。
本書は誰におすすめか?
本書は、このような人におすすめです。
『結婚を後悔しない50のリスト』がおすすめな人
- 恋愛中の彼(彼女)がいる人
- 婚活中の人
- 今まさに結婚している人
『結婚を後悔しない50のリスト』の要点は?


大塚さんは、「人生という視点から振り返ると、結婚こそ自分を良い方向にも悪い方向にも左右している根源である」とされています。
結婚による最大の変化は、それまでシングルスの試合だったのがダブルスの試合になるように、常に「相手」「ペア」がいる生活になることです。
つまりは「個人力」で生きてきた人生から「チーム力」で生きていく人生に変わるということで、これは大きな分岐点であるとされています。
「良いチーム」、「悪いチーム」と言い方は悪いですが、この違いは何でしょうか?
大塚さんは、「自分以外の他者とどう向き合うべきか、いかに予測不能なできごとを管理していくか、それによって人生によい影響を与えることができるか、あるいは台無しにしてしまうかが分かれる」とされています。
つまり、自分の人生には、伴侶と呼べる相手、そして付随する家族が一緒という前提で、考えないと「良いチーム」づくりができないということです。



それでは、本書から要点・・・というか、わたしが感じた「結婚を後悔する」であろうポイントを独断と偏見で紹介したいと思います。
仕事ばかりしなければよかった
生活を維持するには仕事をして収入を得ることが大事です。
男性の方にお聞きしますが、毎日の仕事で疲れて帰宅する。帰宅後は使いものにならないくらいクタクタで家庭のことは何もできないなんてことはないでしょうか?
一家の大黒柱として家庭を支えている自負はあると思いますが、仕事ばかりして、奥様や家庭をかえりみないなんてことをしていると、それが「チリツモ」となり結果的に離婚にいたるダントツの原因だそうです。
そしてこの「仕事ばかりしなければよかった」というのは特に男性が感じる後悔として非常に多いと言います。
どれだけ仕事が忙しくても、優先順位の一位に「仕事」だけを持ってきてはいけません。「仕事」と「家庭」は両方大事なものです。仕事を優先する言い訳にせず、意識の中で常に同列に考えるクセをつけましょう。
家事の分担をしておけばよかった
家事問題は夫婦ゲンカの原因ナンバー1だそうです。
先ほどの「仕事ばかりしなければよかった」の続きになりますが、家事をやらない夫というのも奥様側からみれば、だんだんにチリツモ離婚につながる大きな要素です。
けど、夫側からみれば、「仕事で稼いで家族を養っている」というプライドがあるのもうなづけます。その夫には家事を無理矢理やらせるというのではなくお互いが納得した形で分担するといった工夫も必要です。
家事分担に成功している夫婦は、最初に明確な「ルール化」を行って、奥様が夫をうまく操縦し、少しずつ夫の家事スキルを高めていくということをされています。
たとえば、料理の最中に夫がのぞき込んで来たら「○○やって」とか「〇〇〇手伝ってくれる?」という依頼フレーズを使わずに「鶏肉って、こうやって皮をはいで使うんだけど、やってみる?」とか、興味を持つことを徹底的に伸ばすように心がける、そして「あっれ、すっごい上手だね!」と大げさにほめるといったことを色々とやってみるのです。
そのうえで、ルールとして分担の理由を明確にします。共働きならば、夫が週2回は洗濯をするとか、先に帰宅したほうが食事の準備をするとかです。
男性はフェアに決めたルールであれば、実践するものです。お互いが言い訳できないルールを最初に決めおくことが、家事分担の秘訣ということです。
相手の価値観を理解すればよかった
離婚の原因のひとつに「性格の不一致」があり、それは男女、世代を問わないそうです。
けど考えてみたら、最初から性格がピッタリ一致するなんてあり得ませんよね。たぶん結婚当初は「あばたもえくぼ」で、相手のことが好きだからちょっとしたことなら許しちゃうくらいな感覚で過ごされると思います。
けど、結婚生活もしばらくすると相手の性格や考え方がまる見えし、「こんなはずじゃなかった」という後悔に遭遇するとされています。
大塚さんが1万人インタビューでわかったこととして、どうやら性格不一致というより、価値観の不一致、もっと正確に言うと「相手の価値観の理解不足」にあるとされました。
そこで、してはいけないのが、「自分の価値観を相手に押し付けること」です。そして「相手の大切にしている考え方を理解する」ことをしなくてはいけません。
価値観の違いというのは、相手の生い立ちなども関係していて、価値観を一致させるには、その他にもある無限の考え方の違いを合わせていく必要があります。
お互いの価値観の違いから生まれるストレスを回避させるために、日頃から相手の価値観を理解する努力を惜しんではいけないということなのです。
何にお金と時間を使うかの価値観が違った
日常生活において「お金」と「時間」の使い方は、お互いの価値観がもっとも現れることではないでしょうか?
たとえば、今あるお金を何に使いたいかは、夫婦とはいえ考え方が違っていてもおかしくはありません。旅行に使うのか、子どもの教育費に使うのか、住宅ローンに回すのか、クルマの買い替えに使うのか、それとも将来に備えて貯蓄するのかも意見が違ったりしますよね。
「時間」にしてみても、「一人でぼーっとする時間を大事にしたい人」や「時間を無駄にせず何かしないともったいないと考える人」もいます。
独身時代なら、「お金」も「時間」も自分のために使えましたが、結婚するとそういうわけにはいきません。これまで以上に「有限な資源」という意識を持つはずです。
そのことが束縛感につながったり、犠牲と感じる人がいることも事実です。このことで相手を自分の価値観に合わせるように無理強いするのはケンカを招くのが目に見えています。
やはり、相手の価値観を尊重しつつも話し合いをするのが重要で、お互いのアイデアを一回、外に出して客観視して見ることが大事と言えますね。
おすすめなのが、お互いの意見をホワイトボードなどに書き出してアイデアを目に見えるように並べてみるということです。そのようにすると具体的に話せるようになります。
そしてなにより、言葉にして言われるより、一緒に文字にして見るほうが、不思議と感情的にならないけいこうがあるということです。
やってみる価値ありですね。
ケンカのルールを決めておけばよかった
「夫婦ゲンカは犬も食わない」
昔からあるフレーズですが、どんなに大恋愛で結ばれても、やはりケンカはするものです(笑)
これは、わたしの原体験としてあるから納得できます。ケンカの原因って色々あって、どんな些細なことからでも起きてしまうんです。
そのためにもルールをつくっておきます。
たとえば、「朝はケンカしない」とか「見下した表現は口にしない」というケンカをしない暗黙のルールの他に「ケンカしても次の日には持ち越さない」や「旦那さんが謝る」といった「ケンカの収め方ルール」もつくっておくのです。
まあ、人間ですからケンカは起きます。起きたケンカをどう収めるかも夫婦円満のコツなのかもしれませんね。
子供ができて夫婦関係がギスギスしてしまった
子供ができるということは、家族が増えるということであり、大変に喜ばしいことでもあるのですが、これをきっかけに夫婦の関係も変わります。
家族の中心が子供になり、育児という大変な作業が夫婦に課せられます。育児の大部分は女性である奥様が担うわけですが、協力してくれない夫に対し失望するといいます。
ベネッセの調査では、奥様の9割以上はほとんど毎日、家事や子供との遊びをするのに対し、旦那さんの3割以上は家事をほとんどせず、家事や育児に関わる旦那さんも当事者意識が薄い・・・つまり育児や家事をお手伝い感覚にしているといいます。
このことが、奥様をいらだたせてしまう要因になっているのです。
そして、この時期には、セックスレスの問題も大きな原因となってきます。奥様は子供優先の生活に切り替わり、授乳によって女性ホルモンの分泌が抑えられるうえに、育児の疲労感も重なって気持ちがセックスに向かわないのです。
旦那さんとしては年齢的に仕事が忙しかったりしますが、性的欲求に大きな変化はないので、お互いにくいちがいが生まれやすいのです。
このような現象を「一歳危機」と言います。「一歳危機」に関しては、こちらの記事がわかりやすいのでぜひご覧ください。


この一歳危機に対応するためには、何より男性側が出産後の生活スタイルを大きく変えることが重要です。この時期をうまくやりくりした男性のアドバイスとしてとにかく「育児シフト」を敷くとされています。
とにかく育児というのは夫婦の「共同事業」ですから、そもそも奥様任せでは成り立ちません。旦那さんは頭や感情で考えるより、、スケジュール表などを作成し「育児シフト」を行うことで奥様の良きサポーターとなってください。
子供の教育方針について意見が合わなかった
子供の教育は、先ほども言ったように夫婦の「共同事業」ですから、しっかり話し合いをするべきです。ですが、やはり価値観の相違があるかもしれません。
ここで重要なのは、子供の前では決して「夫婦の意見の相違を見せてはいけない」です。
どちらかが言った意見をどちらかが否定すると、子供は混乱し、必ず都合のいい方の意見を取るからです。ですから、親は子供の前ではどちらかの意見を否定せず、必ず子供がいないところで事前に意見のすり合わせをしておかなければいけません。
意見のすり合わせは、なかなかに難しいですが、子供をどのように育てたいかという内容以前に、子供が親の言うことを聞かなくなるという状況をつくり出さないことが大事なのです。
『結婚を後悔しない50のリスト』の感想・まとめ


わたし自身、恋愛で結婚し、もう30年近い年月が経ちました。
結婚というのは、恋愛中の恋人同士のようにはいきません。恋人というよりは「同士」とか「戦友」といったほうが、わたし的にはしっくりきます。
本書に書いてある50のポイントは、痛いほどわかりますし、わたしのような者に寄り添ってくれた妻には本当に感謝しています。
ですので、これから結婚を考えている人や新婚生活に入った人は、本書に書いてある根幹をぜひ、知っておいてほしいと感じました。
ですので、以下のことは意識してより良い結婚生活が送れるようにしましょう。
良い結婚生活を送るための鉄則
- 「相手のルーツ」を理解し、受け入れること
- 結婚は「修正主義」から始まる
- 結婚は夫婦による「共同事業」である
この3つは、基本になる考え方だと思います。
それから、わたし自身が思うことは、お互いが「相手を賢く使う」ことです。
先ほどもありましたが、「○○やって」とか「〇〇〇手伝ってくれる?」という依頼フレーズではなく、相手が興味湧くように仕向ける方法です。
本書では、旦那さんに気持ちよく家事に取り組んでもらうために興味を持たせ大げさにほめるといった作戦を紹介していましたが、誰でも好奇心を持つとついついやってしまうものです。
料理に限らず洗濯物とかもこなせるようになり、旦那さんを家事名人にしてしまったツワモノに「旦那は育てるもの」という極意を教わりました。
これは、女性が男性に対してするだけではなく、男性が女性に対してもできることだなと思います。「妻を自分色に染める」といいますか・・・強制ではなく奥様の好奇心をくすぐり自分流にアレンジするなんて旦那冥利につきますね。
まあとにかく、工夫次第で夫婦のコミュニケーションはいくらでも改善できることを、ぜひ本書を手に取って理解していただけたらと思います。
『結婚を後悔しない50のリスト』の概要


本書の目次
『ビジネスパーソンのための結婚を後悔しない50のリスト』
序章 結婚が人生を左右する理由
第1章 結婚で何より大切にしたいこと
第2章 「相手を知る」ために押さえておくこと
第3章 ベクトルを合わせるためにやっておくこと
第4章 幸せな家庭をつくるために知っておくこと
第5章 「お互いの家族」と上手に付き合うために必要なこと
第6章 「間違わない子育て」のために考えておくこと
あとがき
著者の紹介
大塚寿(おおつかひさし)
1962年、群馬県生まれ。
株式会社リクルートを経て、アメリカ国際経営大学院(サンダーバード校)MBAを取得。
リクルート時代はINS事業部において、社内ネットワークシステムの営業を担当、2年間に80社以上の新規受注をあげ、全国トップセールス一度、2位一度、一貫して営業畑を歩む。
社内QC活動においても、社内ネットワークシステムの販促ツール、販促企画で2年連続全国入賞を果たす。米国へのMBA留学を経て、帰国後は1年間、出版社で雑誌創刊のインターンシップを経験。
1994年1月オーダーメイド型営業研修および法人営業コンサルティングを展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。また、ビジネス書作家としてベストセラーも記している。
著書に『40代を後悔しない50のリスト』『30代を後悔しない50のリスト』(以上、ダイヤモンド社)、『リクルート流』『職場活性化の『すごい! 』手法』(以上、PHP研究所)など多数。


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