『トヨタの会議は30分』からムダを省き、忖度を排除することで、生産性を爆上げするスキルを学ぶ。

こんにちはコウカワシンです。

皆様の会社は、会議にどれだけの時間を所要しますか?

議題にもよりますが、1時間くらいを目安に、長ければ数時間というのが❝会議❞としてのイメージだと思います。会議の意義として「参加者の意思疎通」「問題の解決」「アイデアの出し合い」など生産性の向上が目的です。

しかし、昨今のコロナ禍で、ZOOM会議などを実施など、「会議」自体のおもむきも変わってきているのではないでしょうか?

ZOOM会議などリモートでの話し合いが実施できなくて、少人数で集まって会議をするにせよ、会議時間は短いほうがいいという研究結果も出ています。というのも「人間は集中できるのが1時間」だからです。

ひとりでできる仕事の成果は、あまり高くないので協業やチームワークはいまでも、どんな企業でも必須だと思います。そのチームワークも会議によるコミュニケーションで形成されることは想像できます。

けど、今の時代スピードが大事です。業務で何かをするとき、事前の根回しが重要という感覚は現代ではもはや遅すぎだというのです。

なぜ、スピードが大事か?

外資系の企業、特にGAFAMグーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン・マイクロソフト)の会議や打ち合わせにおけるコミュニケーションスピードはおどろくほど速いそうです。

それは会議や打ち合わせでは、参加者それぞれが「次に何をし、いつまでにそれを行うかを明確にして閉める」が鉄則になっていて、業務上必要なことであれば意見が衝突することもいとわないからです。これにより期日も守られ、ものごとがスピーディーに進むのです。

たしかに、ハッキリと意見を言い合う中にも人間関係はありますが、業務上の意見の違いを、ふだんの人間関係に持ち込まない雰囲気があるから、なせる業かもしれません。

これと双璧をなすのが、中国系企業のBATHバイドゥ・アリババ・テンセント・ファーウェイ)。中国系企業の特徴は、中央集権的で役職者の権限が大きく、即断即決の傾向は欧米系企業より際立っているそうです。

日本企業は、このような意思決定のスピードがものすごく速い外国の企業と真正面から競争しなければいけません。これは大企業に限らず、中小の企業にも求められることではないでしょうか?

ここで、お手本にしたい会社がトヨタです。長い歴史を持ち、現在でも世界的に高い競争力を持って、グローバル市場でトップを走っているのがトヨタなのです。

トヨタは、これまでの日本企業にありがちな何事にも時間をかけるようなコミュニケーションが存在しないそうです。いつでも骨太。直球で意見をぶつけ合って、さっさと意思決定を進めていきます。

それを教えてくれる山本大平さんはトヨタの元社員。トヨタ時代は長らく新型車の開発業務に携わり、その後TBSに転職、出身会社のトヨタを取材した番組を作られたりしました。

現在は戦略コンサルタント・事業プロデューサーとして大手企業から中小企業まで幅広く戦略顧問やCXO、及び新規事業の仕掛け人としてご活躍されています。

山本さんのトヨタ愛あふれる著書が、『トヨタの会議は30分』です。

『トヨタの会議は30分』山本大平 著

山本さんは、「トヨタを飛び出し、異業種間転職を重ねた私だから見えてくるもの」として、グローバル企業トヨタの素晴らしい仕組みをこの本に記されました。

今回は『トヨタの会議は30分』から学ばせていただきます。

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目次

『トヨタの会議は30分』の内容は?

『トヨタの会議は30分』の目次

トヨタの会議は30分~はじめに~
本書の行き先案内板
第1章 極限まで無駄を減らす「時短会議術」
第2章 確実に相手を仕留める「コミュニケーション術」
第3章 トヨタ魂の根幹「本質思考」
第4章 スピリットをつなぐ「トヨタの教育」
第5章 良好な人間関係を築く方法
第6章 人間力を嵩上げする「配慮」のつくり方
トヨタの会議は30分~おわりに~

GAFAMBATHにも負けない意思決定スピードを持つトヨタの文化といえるのが「とにかく無駄を嫌う」ということです。これを深掘りすると「効率化」や「スリム化」に余念がないと言えます。その社風は大企業には少ない「PDCAを高速で回し、質実剛健」を旨とするものです。

つまり、「無駄な会議や生産性の低い打ち合わせ」は、非常に嫌がられると言えます。

本書の内容は、そのようなトヨタのしくみ、再現できそうな例をわかりやすくあげています。

タロー

トヨタって、あんなにも超がつく大企業なのに、なんでも物事を決めるのが早いんだね。

パソコンくん

そうなんだ。世界と渡り合うには意思決定が、ギガ速でなくてはいけないんだ。だから社員さん一人ひとりの意識レベルが高いよ。それがトヨタの強みだと言えるね。

『トヨタの会議は30分』は、誰におすすめか?

本書がおすすめな人は?

『トヨタの会議は30分』がおすすめな人

  • 経営者
  • リーダー
  • 社会人
コウカワシン

特に、何かと悩み多い社会人生活5年以内の方々の力になりたいと山本さんはおっしゃってます。

『トヨタの会議は30分』の要点

まず、この図をご覧ください。

コウカワシン

本書の内容ともいえる仕事の生産性を上げるための「トヨタの考え方」が示されています。この中からわたしの独断と偏見でポイントをあげさせていただきます。

時短に役立つ仕事術

30分に決めることで得られるメリットとしくみ

  • 30分の違いにこだわることで仕事に使える時間が年間で2か月分増える。
  • 各回の会議や打ち合わせの最後に「次に何を話し合うか」を決めるとスムーズに回る。
  • 会議や打ち合わせの議事録は高機能ホワイトボードのプリントアウトやスマホの写真だけで十分。

まず、30分という時間は企画書なら2、3枚書けたり、対外的なちょっとフォーマルなメールなら1通くらい送れてしまう時間ではないでしょうか?

それだけの時間を会議のたびにムダにしていたら年間では6分の1の労働時間を別の仕事に充てられる可能性を失うということなのです。

会議時間が1時間として、前後にかかる時間を入れたら、予想以上にムダな時間を使っているのではないでしょうか? 30分に短縮するだけで、効率よくものごとが処理できます。

ですが、30分で会議を終えるためのしくみ作りも必要です。関係者には、前もってその会議で何を話し合うかの周知も必要となってきます。そこで、会議や打ち合わせの最後には「次に話し合う議題」を決めてから終了するという暗黙のルールがあります。

この図を見ていただければおわかりのように会議は、事前に議題を共有しておくことで時短につなげています。それと高性能なホワイトボードに板書することにより、その記入内容はそのまま議事録とすることができます。

その議事録のデータをプリントアウトし、その紙をスキャナーで読み込んでPDF化し、各参加者のアドレスにそのまま送付するというしくみです。これにより各自がそれぞれにメモを取る必要もなく、会議に集中できるのです。

たしかに清書した議事録ではありませんが、議論の内容さえわかれば良く、本当に必要なのは議論の内容を関係者にいち早く伝えることにあるのです。

会議や打ち合わせの時短化は、ムダを省き、効率化を追求することから生まれます。

コウカワシン

短時間で生産性を上げるためには、常識にとらわれない効率化を図ることが大事ということですね。

確実に相手を射抜く・仕留めるコミュニケーション術

上司からその場で判断をもらうための方法

  • 忙しい上司への報告と承認取得はペライチの資料を利用して1分で済ませる。
  • 資料は「①何の話しか4」→「②いま、(上司に)どんな回答や判断が求められているのか」→「③結論」→「④論拠」→「⑤補足」の順番でつくる。
  • 口頭での説明や報告でも同じ順番で話せばOK

上司への報告や承認を得るにもムダなことをしていたら、トヨタではやっていけません。とにかくトヨタの人たちは忙しい人ばかりなのです。

上司だって、忙しい時間を縫って部下の報告を聞かなければいけません。そういった中で生み出されたのが「ペライチの資料にまとめて持ってきて!」でした。ペライチとは、コピー機に使うA4用紙のことです。

書き方としては以下の図をご覧ください。

これを見ると、「どのような案件で、読む相手に何を希望していて、自分なりの考えをまとめて、その根拠まで1枚に書くことができ」、相手にも問題解決のために余計な説明まで不要になります。

つまり、ペライチの紙にまとめるだけであっという間に必要な報告を済ませ、上司の承認を得られるのです。紙に書かなくとも口頭での説明もこのようにすれば、簡潔に済ませることができるのではないでしょうか。

「紙にまとめる」や「話す順序をテンプレート化し簡潔に説明する」。このノウハウは、あらゆるジャンルや職種でも有効活用できます。

コウカワシン

これも時短テクニックの一つといえます。やらない手はありません。

本質思考

GAFAMに負けないスピード感のある意思決定をするために必要なこと

  • 職場の人間関係を良好に保つことも大切だが、お互い忖度せずにストレートな議論をすることはもっと大切
  • 必要だと判断したらあえて空気をぶち壊す
  • コミュニケーションの技術を身につけストレートな議論で起きがちな摩擦を避ける
あえて空気を読まない

「空気を読む力はあるけど、あえて読まない判断をするやつこそが、本当に『空気の読めるやつ』なんだ」

この言葉に、意味がわからないと感じますよね。山本さんがトヨタにいたころ、トヨタグループ内の大きな会合で、ある役員が発言したこの言葉が印象に残ったそうです。

グローバル企業では、「Think Straight,Talk Straight.」(まっすぐに考え、直言せよ)というモットーがあり、「余計な忖度は不要、直球で議論し、行動しよう」と意識しているそうです。

トヨタでもそのような社風・文化を受け入れ、守っているということです。会合で役員の方が発言した背景には、そういう社風が近年薄れてきたのを危惧してのことなのです。

これまでの日本企業が何事にも時間をかけるような状況の根底には、上司や周囲に忖度し、お互いに言いたいこと・言った方がいいと思うことをストレートに言えないことが原因になっているのです。

そんな中、トヨタのようなストレートな物言いがお互いにできる社風や文化は、とかく内向きになりがちな日本社会では非常に貴重であるとされています。

こんな社風を保つには、個々のメンバーが、一時的に職場の人間関係が緊張することを恐れないようにしなければいけません。たしかに意見の相違は人間関係をギクシャクさせる要素を持っています。

ですが、「自分たちが何のために仕事をしているのか自分の仕事の付加価値がどこにあるのかを突き詰めて考えれば、関係悪化するかもしれないと自分の意見をひっこめたり、相手に同調してはいけない」のです。

仕事」とは、「相手に同調したりすることではなく、人とは違う気づきやアイデアをどんどん提案して、上書きし合っていくこと」であるということです。

ということで、「あえて空気を読まず、むしろ空気をぶち壊しに行く姿勢が大切」なのです。

起こさなくてもいい摩擦は起こさない

とはいっても、仕事はチームで行いますから、あえて空気を読まず、異論や反論、提案をした結果、社内で孤立することは避けなければいけません。

そういうことにならないようにコミュニケーションスキルを身につける必要があるのです。日頃からしっかりしたコミュニケーションをしていたなら「いつもは穏やかなのに仕事には厳しいやつ」という評価になり最終的に「信頼」を勝ち取れます。

わたしは「信頼口座」の残高の多さがキモだなと思いました。「信頼口座」に関しては以前ブログを書きました。

コミュニケーション能力を鍛えるにはメンタリストDaiGoさんの『超トーク力』ではないでしょうか?

コミュニケーション力強化は意識しないとムリです。効果的なコミュニケーションの取り方を習得したいものですね。

いいやつと、できるやつは違う」という人もいます。

空気を読む力は当然備えつつ、あえて空気を読まず、人間関係の緊張も恐れずに必要な直言を行う、しかも上手に話を進めて、不要な人間関係の破綻をまねかないことが大事で、このようなスキルを磨いていきましょう。

『トヨタの会議は30分』の感想・まとめ

「社会に貢献すれば利益はあとからついてくる」

これがトヨタの考え方であります。

先日の「トヨタFJクルーザーが人の命を守った話」は有名なのでご存知の方も多いと思います。

2021年2月11日、アメリカ・テキサス州の高速道路において路面の凍結によるスリップが原因で130台以上の車が巻き込まれる大事故が起き、多数の死傷者が出ました。

救急隊員であるトレイ・マクダニエルさんもその事故に巻き込まれた一人です。

彼が乗っていた2011年式のトヨタ「FJ Cruiser」はぶつかった衝撃で大破し、原形もとどめないほどの姿になってしまいましたが、車内のマクダニエルさんはケガこそしましたが歩ける状態でした。

彼は周りの事故車を確認して周り、数人の負傷者を救助しました。彼も病院で治療をを受け、事故のことを振り返りました。自分が奇跡的に助かったことと周りの負傷者を救えたこと。

マクダニエルさんは翌日、海外の掲示板「Reddit」に「このトヨタがぼくの命を救ってくれた」と、事故に遭った自分の車の写真を投稿しました。

すると、この投稿を見たトヨタから彼にコメントが着ました。

あなたが無事でよかった。そしてわたしたちはあなたが他の人たちを助けたということに感銘を受けました。

あなたがトヨタファミリーの一員でいてくれることをうれしく思います。

代わりの車のことはご心配なく。わたしたちがあなたに新しい車をご用意します!

toyotausa ーより引用(和訳)

このトヨタからの申し出にマクダニエルさんは大感激したとのことです。そして後日、約束通りトヨタからマクダニエルさんに新車が贈られました。

このニュースで「トヨタに乗ってたら安全」という企業イメージも高まりました。わたしも日本人として鼻高々な気分になり、「やはりトヨタはすごい」と再認識もしましたね。

高品質・安全性能にこだわった車作り。マクダニエルさんの投稿を見て、すぐに事実の把握・顧客へのねぎらい、感謝、お礼の新車贈呈までの意思決定の速さは、トヨタの社風なのだと思います。

たぶん、社員一人ひとりの意識の中には「社会貢献」が刻まれているのでしょう。このような地道な努力が今日のトヨタを作っていったのだと思います。

「顧客や社会のためにできること」そのことのためにいっさいのムダを省くという姿勢は、とても重要ですし見習わなくてはいけません。

トヨタのような超大企業でもなお一層の生産性を上げようと努力しているのだから、小回りのきく中小企業は、どんどんとムダを省き、無用な忖度などやめて、日本経済を足元から復活させなければいけませんね。

ここには書きませんでしたが、本書では「後進に伝える力・教育力」、「良好な人間関係の構築能力」など、参考になる内容が満載です。ぜひ手に取って一読してみてください。

コウカワシン

最期までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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