
こんにちはコウカワシンです。
今回は、赤羽雄二(あかば・ゆうじ)さんの著書『ゼロ秒思考』から学ばせていただきます。
『ゼロ秒思考』はどんな本?


『ゼロ秒思考』は、ズバリ!「頭の回転爆上げメソッド」です。
本書はこのような本
本書の著者・赤羽雄二(あかば・ゆうじ)さんがアメリカのマッキンゼーでベンチャーの共同創業・経営支援に取り組取り組まれるかたわら大学でのベンチャー関連の講義で学生の相談に乗ったりする機会がもとになり編み出すことができたのが、即座に思考をまとめる能力「ゼロ秒思考」なのです。
この「ゼロ秒思考」は、すばやく考えをまとめられるとして、小学生でも大学生でも社会人でも、男性でも女性でも、学歴も国籍も関係なく、すべての人に驚くほどの効果がある方法とされてます。
今回は赤羽雄二さんの『ゼロ秒思考』から学んでみたいと思います。
本書は誰におすすめか?
本書は、このような人におすすめです。
『ゼロ秒思考』は、このような人におすすめ!
- 仕事や趣味で生産性を上げたい人
- 向上心の高い人
- 目の前の問題をなかなか解決ができない人
『ゼロ秒思考』の要点は?


ゼロ秒思考とは?
ものごとを考えるとき、すばやく現状を把握し、すばやく課題を整理し、すばやく解決策を考え、すばやくどう動くかを意思決定することが求められます。
だから、
迷っている時間はゼロ!
思い悩んでいる時間もゼロ!
というのがゼロ秒思考なのです。
ゼロ秒思考のメリット
ゼロ秒思考によってもたらされるメリットをあげてみます。
ゼロ秒思考のメリット
- 頭が整理される
- 自信が出てポジティブになる
- 腹が立たなくなる
- 急成長できる
ゼロ秒思考はメモ書きで身に付ける
まず赤羽さんが、ゼロ秒思考を思いついたいきさつですが、赤羽さんがマッキンゼーに入社した際、インタビューの仕方、分析のやり方、チームマネジメント等で役立つアドバイスを先輩から多数いただいた時、それを漏らさずメモに書き留めたそうです。
そしてそのメモをしっかり理解し自分のものにしようというプロセスから生まれました。
このメモ書きですが、こわばった頭をほぐす柔軟体操であり、頭を鍛える手軽な練習方法です。頭に浮かぶ疑問、アイデアを即座に書き留めることで、頭がどんどん回転し、気持ちも整理されるようになるとのことです。
ゼロ秒思考の鍛え方
それでは、やり方を説明します。
ゼロ秒思考の練習法
まず用意するのは、A4用紙とボールペン(鉛筆でも可)
A4用紙を横置きにし、1件1ペーパーで、1分以内、毎日10ページ書く。
毎日10分だけメモを書くということです。
具体的なメモの書き方は、
メモの書き方
- 左上にタイトル(テーマ)を書き、下線を引きます。
- 右上に日付を書きます。
- 本文は横書きで、4~6行程度(各行20~30文字)を1分以内に書きます。
- テーマは、何でもよいです。(たとえば仕事・プライベート・ニュースや気になること、自分の課題など、頭に浮かんだことを書き出していきましょう)
- 1枚1分すばやく書く、を1日10ページ(1日10分)行いましょう。
- 毎日行いましょう。
コツとして、
メモのコツ
- 似たようなタイトルで何度も書く
- 書く順番は気にしない
- メモのフォーマットは必ず守る
- 一度にまとめて書くのではなく、思いついた瞬間に書く
- メモを持ち歩き、どこでもいつでも書けるようにする
プロのライターYukoさんも「ゼロ秒思考」を通してたいへんな収穫があったとしています。この写真はYuko様の記事から。


(出典:STUDY HACKER Yukoさんの記事「A4メモ書きでできる「ゼロ秒思考」を試してみたら脳内がクリアになった」より)
「ゼロ秒思考」は、このような感じで自分自身が抱える課題や問題、人間関係の悩みなど、なんでもかんでも書いていきます。
しかもその課題について1分以内に書いていくのです。最初はなかなかペンが進まないと思いますが、慣れてくるにつれ、どんどん書けるようになっていけます。
この記事を書いたYukoさんは、モヤモヤした感情が軽くなり、仕事面においても自分の反省点や今後の課題が紙に書くことで改めて自分に訴えかけてくる感覚があり、思った以上の効果や意識までもが変わったそうです。


(出典:STUDY HACKER Yukoさんの記事「A4メモ書きでできる「ゼロ秒思考」を試してみたら脳内がクリアになった」より)
メモの整理・活用法
メモ書きで得られる効能
メモを書くと頭が整理され自身が湧いてくる
メモを書くことで、外部メモリーを手に入れることができます。
これにより、うっかり忘れることが減り、考えがある程度整理され、頭の働きがよくなり、もやもやした思いとか、気になる懸案事項、考えも整理され、頭がすっきりします。
頭がすっきりすると、頭に浮かぶことや揺らいでいることが文字になって見えるので、今心配しても仕方がない心配事、なんとなく気になっている懸案事項が整理され本当に大事なことだけが見えてきます。
本当に大事なことだけ見えてくると、その課題に集中しやすくなるので、課題の解決が進みやすく、先送りすることも減るので、結果として成果が出るようになり、自信が湧いてきます。
メモを書くことで、ちょっとしたことに動じなくなり、成長できる
皆様は自分が腹が立った時や気分が悪い時の気分転換する方法はどのようにされていますか?
気分転換の方法は人それぞれですが、すぐに立ち直れる人もいれば、なかなか立ち直れない人もいらっしゃると思います。ずーっと考えてしまうんですよね。
赤羽さんは、全部メモにするとすごく楽になると言われています。先ほど外部メモリーの話をしましたが、メモに書くことでいやな事を頭から出してしまうのもいい方法ではないでしょうか?
とにかく、いやな相手がいるならの名前もすべてストレートに書いちゃうんです。たとえば、相手が山下さんで、山下さんに罵倒されたなら「山下さんはどうしていつも私を罵倒するのか?」といったテーマでメモを書きます。
関連して、「山下さんはどういう気持ちで私を罵倒するのか?」「彼は誰を罵倒し、誰を罵倒しないのか?」など、さらに続けてテーマを決め、メモを書いていきます。
自分の気が済むまでテーマを決め、1分メモをたんたんと続けていくと、かなり気持ちがしずまっていくそうです。メモ自体は、だれにも見せることのないものですから、人の名前や悪口なども書けばいいのです。
この方法は、「人に言ったら気持ちが落ち着く」的な効果があります。いやなことを全部メモに書いちゃうことで自分の中から出してしまう。このことが引きずらない自分を作っていくのです。
そしてもう一つの効果が、「なぜ、このようなことが起きるのか?」も合わせて考えることができる点です。「山下さんと衝突を避けるにはどうしたらいいか?」も1分メモで考えていくと、なんらかの答えが出てくる可能性があります。
そうなったら、今の状況から一歩前進できますし、「今後どのような対策をするか?」の将来を見据えた対応まで考えられるようになります。
このように、メモを書くと頭の整理ができ、「今何が大切か、大切でないか、今何をすべきか、しなくてもいいか」と取捨選択できるようになります。
これはいろんな状況にも使えるスキルで、どんな問題が起きても、慌てず騒がず、必要な情報を収集し、重要度の高いものから解決していくことができます。
そうすれば、それがどんどん成果が出て、やればやるほど前進できるということですね。結果として自信がつき、ポジティブになり、何があっても動じないメンタルを持ち、いやなことをがまんするのではなく、受け流す・・・つまり自然体でいられるということになります。
まわりを見ても、そのような人は、なかなかいないのではないでしょうか? どの人も自然体でいることに苦労しているものなのですから。
メモ書きにより、自然体を維持しつつ、最善手を打っていくと、まわりの人とはっきり差がついてきます。最善手の積み重ねが今後に向けて取り組む姿勢まで変えていく。これは「成長」という以外に言葉があるでしょうか。
メモの整理
書いたメモはクリアフォルダに分けて整理する
毎日毎日10枚のメモを書いていくと、けっこうな量になります。頭のもやもやをメモに書き出すだけでも十分効果は大きいのですが、うまくカテゴリーを分けて整理すると、さらに頭の整理が進みます。
カテゴリー分けは、自分自身が関心を持ち、メモ書きすることの多い分野によって分けるとやりやすいそうです。


(出典:『ゼロ秒思考』赤羽雄二のオンラインサロン 記事「『ゼロ秒思考』A4メモ書き「クリアフォルダチャレンジ」が進行中!」より)
このように分類することできれいにカテゴリー分けでき整理できます。
メモのその後
赤羽さんは、メモを分類したクリアフォルダに通し番号をつけ、保存しているそうです。気をつけることは、他人に見られないようにすること。そして書いたメモは捨てないこと。
これは、自分の記録であるし、自分の成長の証だからです。毎日10枚書けば、6カ月で1800枚、1年で3600枚となります。クリアフォルダ1つに300枚入るので、書いたら投げ込むをくり返すのみです。
メモは普段はいっさい見直すことはせず、似たようなテーマを思いついたら、その時また書く、躊躇なくまた書く。わずか1分を惜しむかのように頭の中身をはき出します。
そして3カ月ごとに一度フォルダを整理し、ざっとメモを見るくらいでいいのです。メモを見たら「え?あの頃あんなこと考えてた。こんなことで悩んでたんだ」という思わぬ発見があり、それを振り返りつつ、また毎日10枚程度のメモを残していくのです。
『ゼロ秒思考』の感想・まとめ


『ゼロ秒思考』は、「頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」
と、このような副題が付いています。
これはけっしてウソではないというのがわたしの感想です。
人間は、「一生懸命考えているつもりで、実際は立ち止まっている、前に進まない、あるいは空回りする。そして気になることがあると、それが原因で頭が働かず、考えがなかなか深まらない。」
これは本書の冒頭の「はじめに」で、赤羽さんが述べられていることですが、慌てふためき思考が止まり、一歩も前に動けないというのは、この「ゼロ秒思考トレーニング」で、改善できる部分が多いと思います。
人間は「感情の動物」ですから、いつもポジティブにいられるほど強くありません。こんなとき気分転換代わりに1分メモ書きをし、頭をすっきりさせた方が、新たな課題を集中して取り組めるのではないでしょうか?
これは結果的に生産性が上がる方法だと思うしだいです。
読んでいない方はぜひ一度手に取ってみてください。
『ゼロ秒思考』の概要


本書の目次
『ゼロ秒思考』
はじめに
第1章 「考える」ためのヒント
第2章 人はゼロ秒で考えられる
第3章 ゼロ秒思考をつくるメモの書き方
第4章 メモを使いつくす
第5章 メモの整理・活用法
おわりに
著者の紹介
赤羽雄二(あかば・ゆうじ)
東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了。
1986年、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。
1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた。


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