
こんにちはコウカワシンです。
今回は、メンタリストDaiGo(めんたりすと・だいご)さんの著書『超影響力』から学ばせていただきます。
『超影響力』はどんな本?


『超影響力』は、ズバリ!「他人に強い印象を持たせるスキル本」です。
本書はこのような本
「この人には逆らえない」
「この人についていきたい」
と思えるような人は、どなたにもひとりは、いるのではないでしょうか?
そして、ネットやテレビ、SNSで、ある意味「カリスマ」的な方っていて、人を動かすパワーは、ハンパないですよね。
これらの人には超がつくほどの「影響力」があると言えるのです。
「影響力」によって、みんなが注目し、洗脳されたように操られます。
良い悪いは別にして、そのような能力を欲しいと思ったことはないですか?
メンタリストDaigoさんの著書『超影響力』では、「影響力」を持つためのテクニックを使っているか使っていないかの違いだとし、誰でも簡単に学び取れるものとされています。
メンタリストDaiGoさんは、元々が「コミュ障」に近い内向的な性格で、小中学生時代には常にイジメの対象になっていたそうです。
当時は、「誰かが助けてくれるはず」と期待しては、裏切られることの繰り返しで、人との関係がうまくいかないのは周囲のせいだと思っていたそうです。
そうした最中の中2のある日、とうとう怒りを爆発し周囲が恐れを抱くような事件を起こしてしまいました。その結果、イジメ事態はなくなったものの孤立する毎日が始まりました。
そのとき、こう思ったそうです。
「他人は助けてくれない。ならば自分で自分を助けよう」
そして目標を「天然パーマの髪にストレートパーマをかける」「メガネをコンタクトレンズにする」「下から3番目だった成績を学年3位以内にする」とし行動に移しました。
外観も変わり、成績も上がっていくとなると周囲の見る目も変わっていきます。
自分の性格や考え方は変えれないけど、見せ方や伝え方、表現方法に気を配るだけで、周囲からの評価が変化していくことを実感されたそうです。
外見の変化や成績の向上によって得た効果は「説得力」と「影響力」によるものと気づき、この2つを最大化したものをかつての偉人たちも活用してきた「大衆扇動」のテクニックだということにたどりつきます。
この自己改革され突き進んだ結果が、今のDaiGoさんということです。
ですので、『超影響力』からは、これまでのDaiGoさんのノウハウを知ることができます。
本書はどのような人におすすめか?
本書はこのような人におすすめです。
『超影響力』はこんな人におすすめ
- コミュニケーション能力を上げたい人
- 相手にうまく伝える方法を知りたい人
- 仕事で成果を出したい人
『超影響力』の要点は?


「超影響力」で、あなたの問題は解消できる
皆様は、今どのような問題を抱えていますか?
たとえば、
- ベストな解決策が見つかったのに、意固地な上司が認めない
- 日々のがんばりを夫(妻)が理解してくれない
- 要領のいい同僚が褒められ、縁の下の力持ち的な働きをしても評価されない
- 好みと気分で言うことの変わる恋人に振り回されている
- 好みと気分で言うことの変わる取引先のキーパーソンに悩まされている
- 親に強く否定されて以来、常に周囲の人の顔色をうかがうようになってしまい苦しい
- いつも人の意見に流されてしまう自分にイライラする
- 本当はコミュニティを引っ張る存在になりたいのに、自分を変えられない
こんなふうに、自分の思ったように進まないのは、周囲にいる人や自分自身が邪魔をするからではないですかね?
自分が「真面目にやっているのに、いまいち報われない」と不満に思っているなら、逆に「周囲の人を味方にし、自分の望む方向へ行動を促す方法」を考えましょう。
まず、「発言力」や「説得力」のような人に影響力をおよぼせる人は、「信用」と「関係性」を駆使してます。
超影響力は「信用」と「関係性」のかけ算
まず、誰かに影響力をおよぼしたいのであれば準備が必要です。
世界的な投資家ウォーレン・バフェット氏は、
「みんなが貪欲になっているときこそ恐怖心を抱き、みんなが恐怖心を抱いているときこそ、貪欲であれ」
という言葉を残しています。
これは、「投資のリスクのとり方」の手本となる言葉です。
11歳で株式投資を始め、1代で、10兆円を超える純資産を築いたバフェット氏の言葉だから、説得力がありますよね!
この言葉をたとえば、証券会社の若い営業担当から受けたらどう感じるでしょうか?
「何を偉そうに」「ヤバイ銘柄でも買わせる気か?」「誰かの名言のパクリだろ?」と反発するのではないでしょうか?
そしてですね・・・こんな場面、
順調に仕事がはかどっているときに、職場の先輩が「どうした?いつでも相談に乗るよ」とか「困っていることがあったら言ってね」ロ声をかけてきても「なにも困っていないけど、先輩っていい人だなあ」もしくは「おせっかい!!」と思うくらいですよね。
でも、仕事で本当に困った事態になったり、職場の人間関係で悩んでいるときに、同じことを言われたら、その言葉はすっと胸に響くのではないでしょうか。
2つのたとえ話からわかることはズバリ「信用」と「関係性」です。
世界一の投資家と証券会社の若い営業担当では、圧倒的に「信用」の差があるし、必要なときに必要な言葉をかける・・・「関係性」を感じたときにしか、人は動かされません。
つまり、「信用」と「関係性」は影響力の下地になり、「信用」と「関係性」が、かけ合わされることで「超」影響力をおよぼせるということなのです。
でも、「そんな場面に出くわさないよ!」とおっしゃる気持ちもわかります。
だったら「信用」を得るための行動を日頃からとればいいのです。
「信用」を得るための3つのステップ
影響力のある人は、次の3つのステップを踏むことで効率的に聴き手の信用を得ています。
「信用」を得る3つのステップ
- 「シュムージング」で打ち解け
- 「ストレングス」で相手に自信を持たせ
- 「類似と共通点」で仲間意識を深める
シュムージング
シュムージングとは、「本題を切り出す前に自分のことをネタにした雑談をはさむ」ということです。
自分の名刺代わりにもなり、どんな題材が良いかは相手の興味を引き込む大事なところです。
効果ある話題はこんなところが良いのではないでしょうか?
- お金や健康に関する心配事(お金や健康は誰でも不安に思っているから)
- 人生で幸福を感じること、自分が楽しいこと(ポジティブな話題は相手も楽しいから)
- 自分の弱点やマイナス面(悩みを打ち明けられることが客観的に自分のことを把握できるから)
- 自分の趣味や興味(自分が一番話しやすい題材。でも相手の共感を得るには話し方に工夫がいる)
- 恥ずかしかった体験や罪悪感を覚えた体験(失敗から学んだことを話すことで、自分のことを理解してくれるから)
シュムージングでは、自己開示により相手との距離を縮める効果があり「信用」を得るには重要なのです。
このことをアメリカのスタンフォード大学では2002年にシュムージングの実験をし研究成果として発表しています。
1000人の学生に対して「慈善事業に対する寄付を募ること」を支持。学生を3グループに分けて、どのグループがたくさんの寄付を集めれたか?
- いきなり寄付のお願いするメールを送ったグループ
- メールの前に自分のことについての雑談(シュムージング)を書いたうえで、寄付をお願いするメールを送ったグループ
- 相手に電話で自分のことについての雑談(シュムージング)をしたあと、寄付をお願いするメールを送ったグループ
結果は、2.3の寄付のお願いの前に自分のことについて雑談を行った方が寄付をもらえた確率が20%も高かったそうです。
そして興味深いのが、2のメールだけでシュムージングしたグループより、3の事前に電話をかけてのシュムージングをしたグループが成功率が高い結果となったのです。
さらにプラスαで、直接会ってシュムージングした方が寄付金額まで多くなる傾向があり、シュムージングの有効性はゆるぎないものがあったそうです。



ここで言えるのは、「いきなり本題を切り出しても相手は耳を傾けてくれない」ということです。シュムージングにより距離を縮めたからこそ、そのあとに続く大事な話にも興味を持ってくれるということを忘れてはいけないということですね。
ストレングス
人は自分の行動を後押ししてくれる人を信用するものです。
影響力のある人たちは聞き手に自信を持たせるステップを踏み、「私は力にあふれている、行動力がある、能力がある、チャンスがある」といった感覚を持たせ、行動を後押ししているのです。
よく両学長の動画を見ていると、学長が「このチャンネルを見てくださっているみなさんはマネーリテラシーが高くて、いつかお金持ちになるみなさんですから~」とか「この話・・・前にも聴いたよ!って思ってるみなさん、間違いなく、マネーリテラシーが上がってますよ」とストレングス技法を用いられています。
当然、わたしを含めて両学長の動画を見ている視聴者は、自分に自信を持ち、毎朝情報を配信している両学長を尊敬し信用するようになっていくのです。
※ちなみに両学長が同じ話を繰り返し行うのは別な意味もあって、「初めて視聴する人に対しての配慮」でもあります。
これによりわたしたちは、前の動画の復習にもなるし、自分が理解していることの自信にもなるのです。
つまり、聞き手が「過去の自分」と「今の自分」を比較するきっかけにもなる言葉を贈られているのです
これにより聞き手は、自分の成長や変化、持っている能力、価値を再発見できたとき、やる気は一気に高まります。
ストレングス・・・恐るべしですね。
こんな例もあげさせていただきます。
アドルフ・ヒトラーは、第1次世界大戦後の大不況で苦しい状況にいる国民に向けて、「あなた方には、戦う力があるはずだ」「どんな苦境に立たされてもドイツ国民としての誇りは失われていないはずだ」と働きかけ支持を拡大。巧みな演説で国民の好意を引き出し、「われわれが一致団結して戦うことができれば、必ず勝利が見える」と戦争に向けて国民をあおっていきました。
※もちろん、ヒトラーのしたことは許されるものではありませんが、彼が一流の大衆扇動家であったことは事実なのです。



アメリカのオバマ元大統領も大統領選で「Yes we can!」と支持者を鼓舞しましたよね。オバマ氏もストレングスの使い手で、一流の大衆扇動家だったと思います。
類似と共通点
聞き手に親しみを感じてもらう秘訣
影響力のある人は、あからさまに人の上に立とうとしません。身近な存在、気軽に話かけられる仲間という立ち位置から、周囲に影響を与えていくのです。
誰でもですが「自分と合う人」に親しみを抱きますよね。たとえば、
- 出身地が同じ
- 誕生日が近い
- 血液型が一緒
- 名前の一部が一緒
- 出身校が同じ
など、このような些細なことでも共通点を見つけたら親しくなるハードルは下がります。人は小さな共通点があるだけで相手の話に耳を傾け、受け入れる確率が大幅に上がります。
これを「シュムージング」や「ストレングス」を行ったあとであれば、効果絶大、確実に相手の信用を得ることができます。
「シュムージング」で距離感を縮め、「ストレングス」で相手の良いところを褒め、その過程で感じ取った自分との類似点や共通点を伝える・・・これにより相手は行為を抱いてくれ、話に耳を傾けて、頼み事も受け入れてくれやすくなります。
しかも、恐ろしいことに人間の心理として、頼み事をしてきた相手のことを好きになるのです。
そうなったらこっちのものって感じですね。
記憶に残し、無意識を操るメソッドから厳選3選
「スリーパー効果」で相手の無意識に入り込む
影響力を与える方法の研究で必ず出てくる心理効果に「スリーパー効果」というのがあります。
スリーパー効果とは、
たとえ信頼性が低い情報源から得られた情報であっても、時間の経過とともに信頼性の低さがもたらすマイナスの効果が消え、コミュニケーション効果(意見変容、態度変容など)が時間の経過とともに大きくなる現象。
たとえば、ネット上で流れるフェイクニュース(芸能人のうわさ話など)の信ぴょう性が低いので「そんなのうそだあ~」と思っていても、何回もそのニュースを見るうちになんとなく信用してしまいがちなことを言います。
それを、身近な人間から聞けばどうでしょうか?たとえば、
友人から、「今、この投資をすると3倍になるぞ!」と儲かる投資話を聞かされたときには、「そんなうまい話があるもんか」とと思い、その場では、適当に話を切り上げたものの・・・その後、しばらくして「ボーナスが思ったより少なくて困った」とか「子供の教育費を捻出したい」などお金が必要になった場合、「友人から聞いた投資話」が記憶から呼び起こされてくるわけです。



こんな場合こそ、スリーパー効果で時間の経過とともに抵抗感や疑いの気持ちが抜け落ち、受けたインパクトだけが頭に残って、心が動かされてしまうという状態になるのです。
「反復」で相手の記憶に忍び込み、意のままに操る
「反復」は、影響者からのメッセージを聞き手の記憶に刻み込み、無意識に影響を与え、思い通りの方向へと動かす方法です。
これって、半分「黒魔術」の気があるんじゃないかと思われるでしょうけど、議論の回数が多ければ多いほど、賛成、反対の意向に関係なく、人はその意見に・・・影響を受けちゃうんです。
しかし、これにも目安があって、「現代広告の父」と呼ばれるデイヴィッド・オグルヴィは、「広告や宣伝を打つ場合、人が3回以上それに触れなければ購買にはつながらない。ただし、5回以上同じ広告に触れてしまうと「しつこい」「見飽きた」とネガティブな印象を持たれてしまう」と分析しています。
広告宣伝を繰り返し届けることは大きな意味がありますが、やり過ぎると逆効果になります。
つまり、「同じ広告宣伝、伝えたいメッセージを表現や形を変え、繰り返すこと」というアドバイスであるでもあるのです。



たとえ話や物語を駆使しながら、複数の異なるルートで反復して情報を届けると聞き手は動かされやすくなるのですね。
「アテンション・コントロール」で無意識を集中させる
相手の無意識を自分の話に向けさせるためには「アテンション・コントロール」が役立ちます。
アテンションとは、「注意・関心・注目」という意味です。自分の意見に注目してほしいという準備をすることが重要になります。
よく飛行機の機内アナウンスで「アテンションプリーズ」というフレーズが流れますよね。あれです。
演説がうまいとされている経営者や政治家、プロパガンディストは、登壇しマイクの前に立ってもすぐには話し始めません。しばし沈黙という間を置き、聞き手の関心を集めます。十数秒の沈黙・・・会場内に緊張感が生じ演者に注目を集めることが想像できますよね。
聞き手の無意識を操り、話し手の説得力、影響力を高めるのに大事な要素なんです。
それから「アテンション・コントロール」はテクニックで「ネガティブで注意を集めて、ポジティブで納得させる」というのがあります。
誰でもそうですが同じ内容のを知るならネガティブな情報よりポジティブな側面を強調した方が人は納得しやすく影響力を与えることができます。
しかし、情報をいち早く届けたいならば、ポジティブよりもネガティブな感情があるほうが6~7倍速く伝わるとロンドン大学の研究でわかっています。
つまり
- 納得しやすいのはポジティブな情報
- 注意を向けやすいのはネガティブな情報
なのです。
この2つは一見矛盾していますが、このやり方をアドルフ・ヒトラーも使っているのです。


第一次世界大戦の敗退で国家破綻にまで追いやられ急激なインフレに苦しむ現状を訴え、我々こそ世界最高の民族だとドイツ国民に鼓舞し畳みかける様は、さすがヒトラーと思わずにはいられません。



説得したいときは、環境整備とネガティブ・ポジティブのアップダウンで注意を集める・・・「アテンション・コントロール」のうまい人が影響力を持てるということですね。
『超影響力』の感想・まとめ


最初は誰でも無名
影響力を持つ人は、最初からそうだったのではないということですね。「正しいことをきちんと話せば人は動く」は間違いではないですが、それだけでは人の心を動かせません。
「人を扇動するなんて、そんな大それたことは私にはできない」と思って言う方、たとえインフルエンサーになれなくても知っていれば役に立つかもしれません。
- 会社員なら、上司・部下を動かすとき
- フリーランスなら、仕事を獲得するとき
- 主婦なら、家族に舵を手伝ってほしいとき
- 学生なら、恋愛や就活で望む結果を得たいとき
- 一国民として、国やメディアに踊らされたくないとき
このすべてにおいて「影響力」は大きな武器となります。
今回は、まだ「人・集団を動かす6つのトリガー」や「悪用厳禁 人を動かす7つの黒いテクニック」など、興味そそられる内容まで紹介できませんでしたが、ぜひ手に取ってその「心理を操る影響力」のすごさを味わってください。
『超影響力』の概要


本書の目次
『超影響力』
プロローグ/「超影響力」で何が変わるのか?
1章 影響力をもたらす2つの原則
2章 記憶に残し、無意識を操る5つのメソッド
3章 人・集団を動かす6つのトリガー
4章 あなたが人を動かせなかった3つの理由
5章 悪用厳禁 人を動かす7つの黒いテクニック
著者の紹介
メンタリストDaiGo(めんたりすと・だいご)
慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒業。
人の心を作ることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究。
英国発祥のメンタリズム(人の心を読み、操る技術)を日本のメディアで初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとして数々のテレビ番組に出演。
その後、活動の枠を広げて、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動中。人付き合いが苦手で、コミュ障気味の性格にもかかわらず、「ネットワーキング」の技術を活用し、新たなビジネスを次々と展開している。
趣味は年3000冊以上の読書、猫と遊ぶこと、ニコニコ動画、ジム通い。著書は累計300万部。
主な著書
『収入の9割はマネースクリプトで決まる』 KADOKAWA (2023/8/24)
『人を操る禁断の文章術』かんき出版 (2015/1/19)
『知識を操る超読書術』 かんき出版 (2019/11/20)
『自分を操る超集中力 』かんき出版 (2016/5/27)
『短期間で〝よい習慣〟が身につき、人生が思い通りになる! 超習慣術』ゴマブックス株式会社 (2019/11/1)
『最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法』学研プラス (2019/3/5)
『あなたの知識を驚くべき結果に変える 超戦略ノート術』学研プラス (2021/7/19)
『ベッドの上の心理学 感じるオトナのための保健体育』KADOKAWA (2017/6/30)
『自分を操り、不安をなくす 究極のマインドフルネス』PHP研究所 (2020/8/20)
『メンタリストDaiGoの人生を変える言葉365』KADOKAWA (2022/1/20)


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