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【要約】『もっとすごい心理学』幸福度アップのために心理学を活用するべし!

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は、内藤誼人(ないとう・よしひと)さんの著書『もっとすごい心理学』から学ばせていただきます。

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目次

『もっとすごい心理学』はどんな本?

『もっとすごい心理学』は、ズバリ!「知的好奇心を湧きたててくれる本」です。

本書の内容

皆様、イグノーベル賞というのはご存知でしょうか?

イグノーベル賞

ノーベル賞のパロディとして1991年に創設された、世界中の独創性に富んださまざまな研究や発明などに対して贈られる賞。イグノーベルIg Nobelという名称は、ノーベル賞と英語の「ignoble(あさましい、不名誉の)」を組み合わせたもの。接頭語としてのigには否定的な意味があり、「裏ノーベル賞」ともいわれる。毎年秋、ノーベル賞の発表と同じころに、ハーバード大学のサンダーズシアターで表彰式が行われる。ユーモアやオリジナリティーに富んだ各賞は、ノーベル賞と同様に、物理学、化学、平和、経済学、医学、文学など、毎年10組前後が選出される。賞金はなく、ユーモラスな賞品が授与される。時に、異例の範疇(はんちゅう)を設けたり、「水爆の父」とされるエドワード・テラーに平和賞を贈るなど、非難めいた強い皮肉を込めて選出するケースもある。「人々を笑わせ、そして次に考えさせる業績」という選考基準を重視しており、それゆえに受賞者の反発を招く場合もあるが、表彰に独特の存在価値をみいだす者が多いことも事実である。

出典:日本大百科全書(ニッポニカ)

名誉的なノーベル賞と違って堅苦しくない、不真面目、ユニークといった研究に与えられる賞ということで、役にも立ちそうにない研究だとひとくくりにされそうですが、世の中には大真面目にこのような研究をしている人がいます。

それはさておき、本書の著者・内藤誼人(ないとう・よしひと)さんは、おかしな研究をするという点においては、心理学者も負けていないと言います。

内藤さんは、心理学にまつわる著書が多くて世界最先端の研究が教える すごい心理学はベストセラーになりました。

その第二弾として出版されたのが本書『世界最先端の研究が教える もっとすごい心理学』です。

心理学ってなんだか難しいイメージがありますが、まるでマンガでも読むみたいにスラスラ読めてしまう一冊です。

本書のターゲット

ターゲットといってもビジネス本のくくりは無いので誰が読んでも楽しめそうですが、次のような人に本書はおすすめです。

『もっとすごい心理学』のターゲット

  • 心理学に興味がある人
  • 社会人
  • 学生
  • 面白いけどためになるネタが欲しい人
コウカワシン

たぶんどなたが読んでみても損はないと思います。

『もっとすごい心理学』の要点は?

本書の目的は次の通りです。

世界の心理学最先端研究の論文による面白いネタを著者がわかりやすく解説する
   ⇓
読者に心理学について興味を持ってもらう
   ⇓
読者の知的好奇心を刺激する

全部で81の例があるのですが、その中から面白そうで役立ちそうなものを選んでみました。

社会に役立つ心理学」、「自分自身に役に立つ心理学」と分けて20ほど紹介します。

社会に役立つ心理学

職場の生産性を上げる方法

一般に「従業員を幸せにする会社ほど、生産性が高い」と言われています。

これが本当かどうかウォーリック大学のアンドリュー・オズワルド氏が700名の人を対象に実験したそうです。実験方法は、単純な計算作業を1回目はそのまま、2回目は「コメディアンのビデオ」を10分見せて楽しい気分にしてから。

規準は「早く、多く、正確に」解くことで、正解すると報酬があるため参加者は真剣そのものです。

結果は「コメディアンのビデオ」を見て大笑いしてからの方が、生産性が上がりました。

その他にも果物とかチョコレートなど美味しいものを食べ、幸せ気分になった時も生産性は上がっていたそうです。

つまり、人は幸せ気分になれる方法を用いると、生産性が12%ほど高くなると突き止められました。

これって、理にかなった方法と言えますよね。

コウカワシン

わたしもこれは経験しているので納得です。

皆様の中でも経験された方は多いのではないでしょうか?

やさしく教えるべきか厳しく教えるべきか

「ホメて伸ばす」教育法がありますよね。

間違いではないけど、「ホメて伸ばす」効果を得られるのは相手が初学者の時だけで、上級者ともなると、指導に厳しさを求める声が多いそうです。

実際に、それを望んでいる声が多いとのことです。

これはコロンビア大学のステイシー・フィンケルスタイン氏がフランス語の初級クラスと上級クラスの学生さんにアンケートを取った結果です。

これは、習い事だけではなく、会社で部下の指導においても新入社員や右も左もわからない社員には「ホメて伸ばす」が適当なのでしょうけど、ある程度スキルや知識を身に付けた社員に同じような指導はできません。

ある程度の力量を持った人はさらなる向上を目指す意識があるからだし、その人に対しての指導法を間違えないための指導者の必須スキルなのだと思います。

ナルシストには困難な仕事を与えるとよい

ケース・ウェスタン・リザーブ大学のハリー・ウォレス氏の実験によると「ナルシストは、だれもが尻込みするような難しい作業に取り組むときに、パフォーマンスがアップする」そうです。

まず、実験の参加者にナルシスト度を測定する心理テストを受けてもらい、その後、難しい課題を取り組んでもらった結果、ナルシスト度合いの高い人が難しい課題を与えた時の方がパフォーマンスの古以上率が高かったのです。

これは、ナルシスト特有の「困難に取り組む自分はカッコイイ」的な自己陶酔に浸る性格が影響しているからだと言われています。

ナルシストは困難なチャレンジに燃えます。

ですので、新プロジェクトや成功見込みの低い計画のリーダーとなると嬉々としてチャレンジしてくれることでしょうね。

「親切の押し売り」をどんどんしよう

人は困っている時でも、なかなかに他人に協力を求めないそうです。

それは助けを求めるのにも勇気が必要で、気軽には助けを求められないからです。

トロント大学のヴァネッサ・ボーンズ氏はMBAコースのアドバイザーなど91名に「学期中にどれくらいの学生が自分のところに相談に来るか」を推測してもらい、学期末に実際に来た学生の数を聞くと、予想の半分程度だったそうです。

ここでわかるのは、「助ける側の人は、助けを求める人が恥ずかしいといった理由で頼みにくい、という気持ちを過小評価する」ことです。

コウカワシン

そういわれてみたら、わたしも、なかなか他人に協力を頼むのに考えてしまう・・・というか消極的になりますね。

ここで言えることは、助ける側の人間は、助けを求めてくるまで待つ姿勢ではなく、「何か困ってない?」と自分から積極的に声をかけることなのです。

助けが欲しいのに意思表示できない人にとって、どれほど心強いでしょうね。

難しい問題が説きやすくなるテクニック

コーネル大学のマノイ・トーマス氏の実験によると、難しい課題を与えられた人はできるだけ物理的な距離を取った方が解きやすくなるという結果が出たそうです。

たとえば、数学や物理の問題を解くときに問題用紙から頭を遠ざけた方が解きやすくなるということです。

これは、心理的にも距離を置くことによりパニックにならず余裕を持てるからというらしいのです。

コウカワシン

わたしにも経験があり、ジグゾーパズルを組み立てるとき、顔を近づけすぎたばかりに周りが見えず冷静さを失うからだと思います。

その後、遠目で見るとなぜだか冷静さを取り戻し組み立てやすくなったのを思い出しますね。

距離を置くだけでなく、トイレに行ったり、コーヒーブレイクするなどの気分転換でも同じ効果が期待できるそうです。距離を置く・・・すごく大事です。

距離を置くだけでなく、トイレに行ったり、コーヒーブレイクするなどの気分転換でも同じ効果が期待できるそうです。

コウカワシン

距離を置く・・・すごく大事です。

就職面接でアピールすべきポイント

就職面接を受けるとき、自分の「実績」よりも将来的にこんなことができるという「ポテンシャル」をアピールした方が良いそうです。

つまり自分の潜在能力という部分ですね。

スタンフォード大学のザッカリー・トルマラ氏は、「あなたがNBAのチームの管理者だったら、この選手の年俸をどうしますか?」という質問をしたことがあるそうです。

参考資料として「過去5年の獲得得点についての実績を添付したプロフィール」と「過去5年の実績+6年目の獲得得点予想というプラス・ポテンシャルを重視したプロフィール」を提示しました。

そうしたらですね、過去の5年分の評価は同じでも将来性(ポテンシャル)まで提示された方が年俸が100万ドル近くもアップしたんだそうです。

これが何を物語っているかですが、実績なんてもはや過去のものであって、注目すべきは「将来性なのです。

コウカワシン

我々も、過去の実績を売り物にせず、「ポテンシャル」をアピールして好条件を引き出したいものですね。

「会社のために働く」は間違い

昔、「会社のために身を粉にして働く」という自己犠牲のかたまりのようなことを言ってた時代がありました。「モーレツ社員」とも言われ、「会社のために」が美徳だったのです。

だが、今は違います。会社のために働いていてはいけません。

自分のために働く」のです。

実際、会社にとってもその方が良いというのです。これはね・・・自己意欲の問題なんだと思います。誰だって、自分のためだったら本気で仕事に取り組みますよね。

あのソニー創業者の森田昭夫氏も新入社員に向けて「自分のために働け!」とハッパをかけていたそうです。

これを聞いたらソニーで働きたくなっちゃいますよね!

メンフィス大学のエドワード・バーショ氏は16の会社のセールスマン1300名にアンケートを取ったところ「会社のために頑張る」人よりも「自分のために頑張る」人の方が、成績がいいということがわかったそうです。

なぜなら、自分のために頑張っている人はセールス能力が高く、顧客との関係を構築する能力に長け、ライバル社の商品知識もあり、計画性や段取り力も高かったからです。

コウカワシン

これは本人のやる気の差が格段に違い、たえず自分の技能を高めようという努力の差によるものですね。

交渉上手がやっていること

これはズバリ、「相手を笑わせること」だそうです。それができれば、交渉もうまくいってしまうそうです。

カンザス大学のカレン・オークイン氏は、絵画をめぐって買い手と売り手に分け、疑似的な交渉をやらせる実験をしました。売り手は買い手がどのような価格を提案してきても最終ラインの2000ドルを提示することになってました。

そして売り手は「これが私の最終的な提案です。ついでに私のペットのカエルもお付けしますよ」ということになっていました。

これはもちろん冗談で、相手を笑わかすつもりで言ったことですが、冗談を言った場合、相手はウケて譲歩するのだそうです。

やはりこれは、場が和やかになる媚薬なんですね。

交渉が膠着状態になったら、場を和ませるために、どんなにつまらない冗談でも言ってみると打開できる可能性はあるのだそうです。

コウカワシン

場を和ませることが上手な人はこのテクニック使えますね。

プレゼンに使える「3つの魔法」

日本人は「3」という数字が大好きです。

「三度目の正直」「早起きは三文の徳」「仏の顔も三度まで」など3のつくことわざはいくらでもあるし、「御三家」「三本締め」「万歳三唱」など、3を含んだ言い回しは数多くあります。

欧米でも「3の魔法」という言葉があり「3つ」というのはとても収まりのいい言葉であります。

この原理を利用すればプレゼンなどで提案する場合アピールポイントは「3つ」と絞ることができます。

カリフォルニア大学のスーザン・シュー氏は、「3つの魔法」について実験した結果、選択肢を設定した結果、2つのアピールではモタモタするとなり、3つが一番ちょうどいいとなりました。

コウカワシン

なるほど!どんな点をアピールしようが、数字は3が良いということですね。

金額交渉でやってはいけないこと

交渉をする時、なるべく細やかな金額を提案した方が良いそうです。

たとえば、「100万円でどうでしょうか?」よりも「106万5000円でどうでしょう?」と提案したほうが、相手が手ごわい交渉相手だと感じることができるそうです。

コロンビア大学のマリア・メイソン氏は、ネット上で仮想交渉実験を行いました。参加者280名は仮想宝石店の店主になったつもりで、宝石を買い取りする役です。

買取金額として「19ドル」「20ドル」「21ドル」を提示したところ、売り手の人間が、「20ドル」というキリが良い金額をだすと、「こいつは宝石に詳しくないな」とナメられて買いたたかれることになりました。

つまり、交渉をするときは、なるべく細やかな金額を提案しましょう。

仮にその金額に根拠などなくとも、相手は「細かいところまで計算し尽くしてそんな金額を提案してきた」と思ってくれます。

コウカワシン

そうなんですね。こういう心理は初めて知りました。勉強になりました。

自分自身に役立つ心理学

相手に「頭が良い」と思わせるためには

ズバリ!メガネをかけることです。

ウィーン大学のヘルムト・レダー氏は、そのことが本当なのかを実験しています。

やり方は、同じ人が、メガネをかけていないときと、縁ありメガネをかけているとき、縁なしメガネをかけているときの3条件の顔写真を20歳から32歳までの男女に見てもらったところ、「縁なしメガネをかけているときに、知的さや信頼度が高くなる」ことがわかったそうです。

「メガネってやぼったく見えそう」と思っている人もいますが、メガネをかけているといっても魅力が下がることはない、というのも確認済みです。

知的なおしゃれとしてのメガネもアリですね。

コウカワシン

そうなんですね。わたしはふだんメガネかけてますが、そのような作用があるんですね。

見た目にお金をかければ収入も上がる

人間だれしも人前に出るときはそれなりに身なりに気をつけますよね。

「おめかし」はとても大切です。なぜなら、他人に与える印象も違えば、自分自身の収入もアップするからです。

この「収入アップ」について、テキサス大学のダニエル・ハマーメッシュ氏は、週30時間以上働く既婚女性853人について調べました。

結果、服装と化粧にお金をかけている人ほど、収入が15%以上も高いことがわかったのです。

おめかしすれば、「わたしはとっても魅力的」という幸せな気持ちと自分に対しての自信にもなり、堂々とした態度で人に接することができるからでしょうね。

これは女性に限らず、男性にも言えることです。

「人は見た目で決まる」

これは的外れな意見ではないと言えますね。

コウカワシン

「人間、見てくれ」なんですね。わたしが気をつけているのは、主に清潔感です。

「自称美人」は「本物の美人」より幸せ

美人はいろいろなところでトクをします。これは紛れもない事実です。周囲にチヤホヤしてもらえるチャンスが多いからです。

ということは、容姿のことで人生に不満を感じることもなく人生満足度は非常に高いでしょうね。

そこで面白い話があります。

他人から見て「美人」よりも「自称美人」の方が幸せを感じているというのです。

イリノイ大学のエド・ディーナー氏は、221人の男女に、まず自分自身の魅力の自己評価をしてもらい、「自称ハンサム」「自称美人」の得点を出してもらいました。

その一方で彼らの顔写真を10名の判定員に見せて、彼らの魅力を客観的に判断してもらいました。

それから、「あなたは自分の人生にどれだけ満足していますか?」「どれだけ幸福ですか?」と尋ねると、判定員に「魅力的」と判断された人ほど、人生満足度も幸福度も高いことがわかりました。

まあ、これは順当な結果ですね。

ところが面白いことに、他人から魅力的と評価されなくとも自分で自分のことを魅力的だと思っている人、つまり「自称ハンサム」「自称美人」の方が、さらに人生満足度が高かったそうです。

まあ、極端な話、客観的にはブサイクでも「私は美人」と自信を持っていれば人生満足度も幸福度も高いんですね。

ここでわかることは、人生を楽しく生きるコツとして「私はとても魅力的」と自分に言って聞かせ、本気でそのように思い込んでいた方が良いということです。

コウカワシン

「自称イケメン」目指します!!

人とものすごく仲良くなる方法

「敵の敵は友」という言葉があります。お互いに共通の嫌いなものがあると、なぜか親近感が湧くし、仲良くなれることがあるそうです。

それが本当か、オクラホマ大学のジェニファー・ボッソン氏は大学生に対して「親友、親友と共通の嫌いな人、親友と共通の好きな人」について調査しました。

結果、お互いに嫌いだった人の名前をあげた学生が16.33%だったのに対し、お互いに好きだった人の名前をあげた学生は、わずかに4.56%しかいませんでした。

このことから言えるのは、仲良くなりたい人がいるのなら、その人と共有する嫌いなものを探してみるのが良いアイデアの一つだということです。

コウカワシン

心理学的にそういう結果が出ているんですね。心得ておきます。

「バカ騒ぎ」で一気に親近感が高まる

大人になってからの友人より、子どもの頃からの友人の方が一般的に親密度が高いと言われています。

理由の一つに「バカなことをいっしょにやった」経験があります。人間というのはバカなことをいっしょにやっていると、ものすごく仲良くなれると言われています。

ニューヨーク州立大学のバーバラ・フラレイ氏は、お互いに面識のない同性のペアをつくらせて、一緒にバカなことをさせる実験をしました。

程度にもよるのでしょうけど、バカげた行為を一緒にやってもらった後で、「相手にどれくらい親近感を覚えましたか」と尋ねると、かなりの親近感を覚えることがわかったそうです。

少々、子供っぽいかもしれませんが、一緒に「バカをやる」ことは親密度が増す一つの方法なのではないでしょうか?

コウカワシン

これ納得です。同じバカをやった友人とはいまだに親密に付き合えてますからね。

精神力は訓練で鍛えられる?

心理学的に見て、意志力や精神力、自己コントロール能力というのは訓練すれば、鍛えることができるそうです。

ニューヨーク州立大学のマーク・ムラヴェン氏は、それを実験して確認しました。

どうやったら鍛えられるのかというと、日常的に何らかの衝動が起きたら、それをちょっぴり抑制するだけで良いという方法です。

毎日、ちょこちょこと衝動を抑制していると、それが精神力を鍛える訓練になるのです。

無理なことじゃぜんぜんなくて、たとえば、「タバコが吸いたいのをせめて5分だけ我慢する」とか、「頑張って10分我慢する」とかだけでも精神力は鍛えられます。

他にも「甘いものが食べたい」衝動を我慢して「明日食べよう」と少しずつ我慢する訓練を2週間にわたって実験の参加者にやらせてみたところ、自己コントロール能力のテストの得点がアップするという結果が得られたのです。

ここで大事なことは、「いきなりすべて我慢する」方法よりも「ちょこちょこと自分がイヤガルことをやってみる」という方法の方が、精神力が体の筋肉のごとく鍛えられると認識することです。

コウカワシン

まずは簡単にできる我慢から慣らしていくのが鍛えられるコツですね。

子どもが勉強したくなる条件

基本、人間は勉強が嫌いです。ましてや子どもに勉強させるということは並大抵ではないでしょう。

たいていの親は、子どもがすぐに理解できないと、イライラしたり不機嫌な声を出したりします。そのため、子どもも理不尽におこられているように感じ、勉強が好きになれないのです。

ではどうすればいいか?

教師や親はがまんづよくにこやかに笑いを交えて勉強を教えることに尽きます。

ペンシルベニア州立大学のアラン・カディン氏は勉強の遅れのある子どもを対象に、先生が笑いながら教えるやり方に取り組んだ結果、落ち着いて机に座っているという行動が、1.3%から8.6%にアップしたそうです。

それから子どもにとってスキンシップはかなりなごほうびなのだそうです。

スキンシップに抵抗を感じるようになる思春期までは、抱きしめられたり、頭をなでられることが大好きです。そのことについての調査ででも、落ち着いて座っている行動が0.2%から19.8%へと大きくアップしたそうです。

「よくできた!えらい!」と言って、頭をなでてあげたり、抱きしめてあげると子どものモチベーションが上がり「もっと勉強しよう」という気持ちになります。

コウカワシン

私も経験があって、ふつうにほめられるより頭をなでられたり、肩を抱かれたりすると、なんだかやる気がみなぎりました。

今のご時世、スキンシップはよほどの信頼関係がないとできませんが、このような心理変化があるのは、頭に入れておいて損はないでしょうね。

大きな夢なんて持たなくてよい

夢っていいですよね。

「少年よ大志を抱け」というクラーク博士の言葉が思い出されます。

しかし、ロチェスター大学のティム・キャッサー氏は「アメリカン・ドリームなんて持っているからこそ、人は不幸になる」というのです。なぜなら、大きな夢はなかなか達成できないからです。

キャッサー氏はロチェスター在住の家庭で32ほどの夢についてアンケートを取りました。結果、大きな夢を抱いている人ほど、「生きるための元気」や「活力」が失われ、身体の不調や病気を感じていることが多いそうなのです。

キャッサー氏の主張は「大きな夢とは幻想にすぎず、むしろ本人を苦しめるだけではないか」です。そしてその代わりとして「もっと小さな夢に変えるなど、柔軟に対応するべし」が実現性高いとのことです

コウカワシン

それで精神的な悩みが解決されるのであれば今後の生活を有意義に過ごせますよね。

どんな選択もいずれ正解になる

なにかを選ぶときって迷うことが多くないですか?

そして迷った中から苦労して選んだのに後になって後悔することも多いのではないでしょうか?

最高のものを選ぼうとすればするほど、こういった傾向は強いそうです。

コロンビア大学のシーナ・アイエンガー氏は、11の大学に通う学生の就活について調べてみると、学生の中には、「就職するなら、自分にとって最高の会社に勤めたい」という人や、それとは逆に「自分を採用してくれるのなら、基本的にはどこでもいい」という考えの人もいました。

結果、「最高の選択」にこだわる学生は、あまりこだわらない学生より初任給が20%も高い会社に就職できました。給与面の点だけ取ったら成功したと言えますが、満足度というと内定をもらった会社に満足できていないということです。

自分で選んでおいて「本当にいいのか?」と思い、心から満足できなかったそうです。

この点から考えると、ある程度はいい加減でいい、適当なところで手を打てる人の方が満足度が高いのでしょうね。自分に与えられたもので納得するようにしたほうが、満足度や幸福度が高いのもうなずけるのではないでしょうか。

コウカワシン

選択肢が多いのも考えものですね。でも、物を選ぶ基準さえ持っておけば迷う材料が減るのではないですかね。

本書からの学び

「面白い心理学のネタ」

たしかに一見、「役に立つの?」と思えるものもありましたが、根底には「生産性の向上」があり参考にし学ぶべきことがたくさんありました。

本書の要点


仕事に役立つ心理学

  • 指導方法は「初学者向け」と「上級者向け」で分けて実践する
  • 親切の押し売りをどんどんする
  • 提示する見積もりは「キリのよくない数字」を使う

私生活に役立つ心理学

  • 見た目と気を使い、自称イケメンと思えるようにする
  • 筋トレをして身体も精神力も同時に鍛える
  • 選択に悩んだら、ある程度適当に決めるようにする

これについてのポイントは

  • 相手のレベルに合わせる
  • 相手のしてほしいことを先回りして考える
  • 自分の身だしなみや中身を磨く
  • あまりくよくよ悩まない
コウカワシン

以上、大きな学びになりました。

『もっとすごい心理学』の感想・まとめ

まず言えるのは、「面白い!」ということです。

心理学の本と言ったら「〇〇理論とかで説明できる」といった堅苦しい感じのものがほとんどですが、本書のようにイグノーベル賞バリの面白いネタを集めた本はみたことがありませんでした。

人類発展のための研究だけでなく、クスッと笑えそうなことでも大真面目に研究している人がいるんですね。

そして驚くことが「物事は意味や理論に裏付けされている」ということです。

何気なしに過ごす日常も心理学を武器に物事を進めれば、おのずと自分の有利に働き、幸福な人生を歩む一助になることでしょう。

そのような感想を持ちました。

今回紹介できませんでしたが、教育の話あり、ビジネスの話あり、恋愛の話あり、社会の話あり、政治の話あり、健康や美容の話ありと、面白いけど日常に活かせるネタがたくさんあります。

たとえば、「簡単に痩せられる意外な方法」とか「霊能力者は本当に心が読めるのか?」とか「背を伸ばしたいならこの映画を見よう」とか興味ないですか?

まだまだ面白いネタが満載で面白い本です。

ぜひ手に取って読んでみてください。

前作のベストセラー『世界最先端の研究が教える すごい心理学』もぜひ!

『もっとすごい心理学』の概要

本書の目次

『もっとすごい心理学』

まえがき

第1章 すぐに役立つ心理学研究
第2章 心の不確実さが見える心理学研究
第3章 読むのが怖くなる心理学研究
第4章 ひと味違う驚きの心理学研究
第5章 前向きになれる心理学研究


あとがき

著者の紹介

内藤誼人(ないとう・よしひと)

心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役社長。

慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ心理学系アクティビスト。

趣味は手品、昆虫採集、ガーデニング。

著書に、『すごい! モテ方』『すごい! ホメ方』『もっとすごい! ホメ方』(以上、廣済堂出版)、『ビビらない技法』『「人たらし」のブラック心理術』(以上、大和書房)、『裏社会の危険な心理交渉術』『世界最先端の研究が教える すごい心理学』(以上、総合法令出版)など多数。

その数は200冊を超える。

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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