
こんにちは、コウカワシンです。
今回は、ロルフ・ドべりさんの著書『Think clearly(シンク クリアリー)』から学ばせていただきます。
『Think clearly(シンク クリアリー)』はどんな本?


『Think clearly(シンク クリアリー)』は、ズバリ!「心の断捨離術教本」です。
本書の内容
自分の判断が合っているか間違っているかわからないときがありますよね。
そんなときに何を基準にして考えればいいでしょうか?
本書は、52のケースの判断材料から「こうすれば人生うまくいく」という指針を与えてくれます。
つまり、本書は現代の複雑な世界を生き抜くための指南書ともいえるものです。
本書のターゲット
本書のターゲットは
『Think clearly(シンク クリアリー)』のターゲット
- いつもくよくよしてしまう人
- 人の目を気にしすぎる人
- 目標が見つけられない人
- 情報が多すぎて何から手を付けていいかわからない人



その他にも、頼みごとをなかなか断れない人や物事の尺度について悩んでる人も読む価値があると思います。
『Think clearly(シンク クリアリー)』の要点は?


本書のテーマは「取捨選択のルールを決めると人生はクリアになる」です。
ポイントを押さえてまいります。
簡単に頼みごとに応じない
何でもかんでも頼みを安請け合いする人がいます。「人に好かれたい病」にかかっているからです。頼まれたら断れないというのはただ単に「嫌われたくない」からです。
人の頼みを断れない、この「好かれたい病」は、動物の世界でも起こる「互恵的利他主義」と呼ばれる行動からきているといわれてます。
例えば、チンパンジーは自分が獲物をとらえた際に、血縁関係がない仲間とでもそれを分け合います。それは次の機会に獲物を分けてもらえることを期待して、自分が獲物を取れなかったときの保険をかけているのです。
これは、知能が発達したごく一部の動物だけで、サルの仲間ならではの行動パターンです。この行動パターンはもちろん人類にも受け継がれています。
このおかげで私たちは、血の繋がりのない大勢の人と協力しあい、生活を豊かにするために経済活動ができるという共通目標に向けて活動しているからです。
けれども、「互恵的利他主義」には二つの危険が潜んでます。
一つ目は誰かから「好意」を受けるとお返しを義務のように感じてしまい頼みを断れなくなってしまうこと、二つ目は「お返し」を期待して相手の利益になるように進んで頼みを引き受けてしまうことだ。
しかも、時間には限りがあるのに頼みごとの実現に必要な時間のことを考慮して引き受けていることは存外少ない。
このような状況を改善する方法とは?
5秒決断ルール
頼みごとをつい引き受けるのは生き物の本能的反応です。
では対抗するために、投資家ウォーレン・バフェット氏のビジネスパートナー、チャーリー・マンガーが実践している「5秒決断ルール」をまねてみるのはいかがですかね。
頼みごとをされたときには、その要求を受けるとどうかをきっかけに5秒間で検討する方法です。
するとほとんどの場合、「ノー」という答えが導き出され「ノー」と言うことで、人から好かれはしないかもしれないが、好かれたいがために頼みごとを全部引き受けるよりはずっといいです。
それから、頼みごとの90%を断ったところでチャンスを逃したことにはならないし、頼みごとを断られたからといって、すぐにあなたを「人でなし」などと決めつける人はめったにいません。
誓約
「誓約」(せいやく)というのは言わば、「自分で誓いを立てる」ことです。
状況に応じて柔軟に対応するのは大事です。しかし、重要なことがらに対しては、「柔軟性」は有利にではなく、むしろ不利に働くというのです。
誓約を立て「徹底的に頑固な姿勢」をつらぬき、柔軟な姿勢では達成できなかった、長期的な目標に到達しているということです。
では、柔軟に対応することはどうして不利なのでしょうか?
それには理由が2つあります。
- 状況に応じて何度も決断をくり返すと、判断力が鈍る
- 「評価」が確立される
判断力が鈍るというのは、「決断疲れ」を起こすという意味です。
柔軟性により度重なる判断をした脳は、もっとも安易な選択肢を選び、それの多くは最悪の選択肢につながる可能性があるからです。
「評価」が確立されるというのは、一貫した姿勢を貫いていれば他人に「自分のスタンス」を知ってもらうことができ、自分自身をゆるぎない存在に見せることができるからです。
結論、「柔軟性」をやめよう
ここまでの話で言いたい事は、簡単に頼みごとを聴かないための「境界線」をひくということです。
人間、「できること」と「できないこと」、「やりたいこと」と「やりたくないこと」があります。「柔軟性」という言葉であいまいになった境界線をきちんと引くことが、改めて「決断疲れ」を癒し「自分らしさ」を取り戻してくれます。
本音を出しすぎない
「オープンな人」っていますよね。
何を考えて、感じているか、いまどんなことをしていて、腹の中では何を企んでいるかまで読めてしまう人です。ありのままの自分を隠そうとしない人とは、親密で心地いい付き合い方ができると好感を持っている人がかなりいますよね。
そのせいか、「オープンな人」を目指すセミナーがあったり、リーダーシップについて書かれた本は「本音で指導」をすすめる章があったりと、あちこちで「オープンになる」がもてはやされています。
しかし、自分の本音を「どの程度まで」オープンにするべきなのでしょうか?
それにはやはり、周囲に不快感を与えない「気遣い」が前提で、あるべきです。周りに対してのエチケットに反する言動や行為は慎むべきです。
感情は当てにならない
そして「衝動に駆られて」というのも自分に素直ではありますが、本音をあけすけにするのも良くない場合があります。なぜなら、「自分が自分自身のことを本当にわかっているとはいえない」からです。
人間の心には意地とか自分でもコントロールできない感情というのがあり、そんな時はとてもじゃないが、「信頼のおけるコンパス」ではないからです。
それから、「本音をあけすけに語っても、自分をこっけいに見せるだけ」でもあるからです。たぶんですが、偉い人や著名人の中で、公の場で胸中を打ち明ける人を私は見たことがありません。
そのような方は口にした約束を果たすから尊敬されるのであって、自分の心の内を語っても尊敬を得られないのを知っているからです。
それから「防衛本能」の度合いも影響しているといえます。生物には有害な物質の侵入を防ぐバリアがあります。バリア、つまり外側との境界がない生物は長くは生きられない歴史があるからです。
人間においても心理的なバリアがない人は、他人に「自分を都合のいいように利用してください」と差し出しているようなものです。
自分の感情のままに本音をあけすけにしないメリットの方が大きいと言えるのではないでしょうか。
二番目の人格を作る
前項でも話しましたが、私は偉い人や著名人の方で公の場で胸中を打ち明ける人を見たことがありません。それには自分の感情をコントロールしているのと「二番目の人格」を持っていると思います。
それは決して作為的につくりあげられた虚像ではなく、安定した信頼を勝ち得るための、「職業上の外向きの顔」なのです。この人格には、迷いとか挫折感はなく、日記とかパートナーに向けて吐き出すものとは切り離されているのです。
「二番目の人格」というとなんだか違和感を感じる人もいるでしょうけど、自分が一国であり、二番目の人格を「外務大臣」とし、他人との会話は「外交政策」と考えたら、なかなか下手なことも言えなくなるのではないですかね?
このように客観的に自分を操る感情のコントロールができるのは人間だけです。犬などの動物にはできないことです。
自分の向き不向きの境目をはっきりさせよう
世界を完全に理解している人はいません。どんなに優秀な人でも人間ひとりの脳で理解するには、世界はあまりに複雑すぎるからです。
投資家のウォーレン・バフェット氏は、「能力の輪」という素晴らしい表現を用い、
人間は、自分の「能力の輪」の内側にあるものはとてもよく理解できる。だが、「輪の外側」にあるものは理解できない、あるいは理解できたとしてもほんの一部だ。
と言いました。
バフェット氏のビジネスパートナーであるチャーリー・マンガ氏も
自分に向いている何かを見つけることだ。自分の『能力の輪』の外側でキャリアを築こうとしてもうまくいかない。請け合ってもいい。
とバフェット氏の言葉に補足しています。
IBM初代社長トーマス・J・ワトソン氏は
私は天才ではない。私にはところどころ人より優れた点があって、そういう点の周りからずっと離れないようにしているだけだ。
とこの主張の正しさを証明しています。
つまり、魅力的な仕事のオファーが舞い込んできても、自分の能力以外のものには手を出すべきではないのです。
世界で起きている出来事に責任を感じるのはやめよう
世界で起きている出来事に反応するのは人間として当然のことといえますよね。
特に悲劇的な問題をニュースで見てしまったらだれでもその原因になったものに「憤り」を感じるのではないでしょうか?
でも、その「憤り」をどうすればいいか、具体的な方策を持っている人はいません。冷たい言い方かもしれませんが、「個人にできることには限界がある」のです。
つまり、「人間ひとりの力で難題の解決などできるものではない」のです。そのような場合、救いたい気持ちがあるのなら「お金を寄付」しましょう。
現地へ向かいボランティア参加することが有意義だとする人はいますが、実際には、その活動にはあまり生産性がありません。
それよりも、「国境なき医師団」「赤十字」「ユニセフ」などのスペシャリストにお金を託せば、有効に使ってくれます。私たちは自分の仕事に精を出し、稼いだお金をその道のプロに手渡すことにしましょう。
ニュースの量を制限する
先ほどの話の続きですが、見聞きするニュース、特に人道的な問題に関するものには気をつけましょう。
胸をえぐられるような映像を見て哀れみにひたっても自分のためにならないし、ただの「のぞき見趣味」にすぎないのです。その行為はそもそも犠牲者に失礼だし、どっちみち救済のためにできることは寄付をする以外できません。
何が言いたいかというと、「この世の不幸を一身に受け止める必要はない」ということです。
では、どのように対処するかですが、
- 災いは、時も場所も選ばない。この世からなくなることもない。
- 自分にできることは、冷静に受け止めること。
- 寄付をすること
これを心得ておけば、世界で起きている惨事から精神的に距離を置くことができます。
信頼できる相手とだけ付き合う
まず、誤解のないようにしておきます。「自分以外の人間の性格はけっして変えられない」という事実です。まるで、アドラー心理学のようですが、自分で変えることができないのが「他人の性格」です。
だから、波長が合わない人と関りを持たないことです。これにより、誰かに失望させられることもありませんし、お金の無駄遣いも防げます。
ですので、最初から「信頼できる相手」とだけ付き合うのが大事です。
アメリカのサウスウェスト航空は、創業時から「社の気質に合う人を雇い、スキルはトレーニングで身につけさせる」という企業理念を社旗に書いています。
人間の気質は基本変わりません。
少なくとも適正な時間内では無理だし、そもそも周りからの働きかけで変わるものでもありません。でも、スキルはいくらでも身につけることができます。
「好感があって、信頼のおける相手としか、仕事をしてはならない」
まことに的を射た言葉だなあと思いました。
良い本を2回読む
情報を得る手段として「本を読む」というのはたいへん有効ですよね。私も月に数冊は読むようにしています。特に好きなのは歴史書などで、その他にも小説、自己啓発本、ビジネス書などを中心に読んでいます。
最近ではキンドルを使って読んでまして、気になる本は「乱読」している状態です。キンドルは「キンドルアンリミテッド」を利用してます。
月に980円でかなりの本が読み放題になるので重宝しています。
ちょっと話が脱線してしまいましたが、読んだ本の内容を、しっかり覚えてる方はいらっしゃいますか?
私も読んだ本の記憶について、色々悩んでいます。それでまあ、学びを記憶に印象付けるためにこのようなブログを書いているしだいではありますが、それでも忘れている部分が多いですね。
では「読むことの意義」は何なのか?
もちろん読書体験は重要です。そこで本書に書いてあるのが「良い本を選んで2回読む」です。確かに読書数は少なくなりますが効果が上がるそうです。それには読む本の選別をしないといけません。
「いま手にしているほんは、読書カードに刻印するだけの価値があるか?」と考えると、読む本はかなり厳選され、その本をしっかりと「2度続けて読む」ということです。
まるで音楽を聴くように読む、、、深く没頭するように。いままでの眺めるだけ読書よりはかなりな効果がありそうですよね。
「読書効果」を最大限に引き出す4つの方法があります。
- 「読む価値があるかどうか」を考える
- ミステリーやスリラーは対象外
- 自分の読書カードのマス目は自分で決める
- 読書初心者は、できるだけ多くの本を読む
「読む価値があるかどうか」を考えるのは、記憶に残せないような本を読むのは時間の無駄だからです。ミステリーやスリラーは対象外なのは、1回読んであらすじを知ってしまった本を2回読みたいと思う人は多くないからです。
読書カードのマス目を自分で決めるのは、読書量を絞って、1冊1冊を大事に読むためです。2回と言わず3回4回と読みたくなる本に出会えたらいいですよね。
読書初心者は、ジャンルーに捉われないで色々と読んでみて本の質を判断する力をつけていくべきとのことです。読めば読むほど自分の読書レベルも上がってくる良い方法ですね。私も実践しています。
大きすぎる夢を持たない
世界は変えられない
「私たちは世界を変えることができる。よりよい世界をつくることができる。あなたには、それだけの力がある」-ネルソン・マンデラ
「自分には世界を変える力があると信じ込めるほど頭のおかしい人間は、本当にそれをやってのける」-スティーブ・ジョブズ
まだまだありますが、この二人の偉人の言葉は、非情に心を奮い立たせてくれるフレーズですよね。
この言葉を胸に刻んで日々努力している人は多いのではないでしょうか?
「世界を変える力」
まさにそんな活力に満ちた言葉ですが、残念ながらわたしたちにそのような力はありません。当のマンデラ氏やジョブズ氏もたまたまの巡り合わせでなし得た偉業なのです。
マンデラ氏のアパルトヘイト撤廃やジョブズ氏のiPhone開発はお二人が存在していなかっても実現できた、もっといえば「歴史を作った人物などいない」ということです。
その時々で起こる出来事は、その時代の流れや周囲の影響を大いに受けた結果に生じた事なのです。
いわば「偶然の産物」ということです。
マンデラ氏やジョブズ氏、そしてニュートンやエジソンなどの歴史上の「重要人物」は当時起こった出来事の登場人物のひとりに過ぎないのです。
これを踏まえて「世界を変える」という大きすぎる夢を持つ無意味さがよくわかると思います。
自分の人生に集中しよう
「世界は変えられない」とはあまりにも冷めた言い方をしてしまいました。「偉人など存在しない」とも言いました。でも、名が残ってる人はいます。
例えば、中国の指導者 鄧小平氏は、1978年に市場経済を導入し、数百万もの人々を貧困から救い出しました。鄧小平氏がいなかったら、中国が現在のような経済力を持つ国にはなれなかったと言われています。
でも、本当にそうでしょうか?
そもそも中国の市場経済投入のきっかけになったのは、鄧小平氏の政策ではなく、一般市民の自発的な動きによるものだというのです。
ある中国の貧困の村で、18人の農夫たちが生活の糧を自分たち自身で生産しようと、しかたなく仲間内で国有地を分割して作物を作りました。その量はそれまでの5年間の収穫量を1年でしのぐくらいだったそうです。もちろんこれは違法なのは承知の上です。
その豊かな収穫量は共産党の地域幹部の目にも留まり、この方法を他でも広めた方が良いと党に提案しました。その提案書が、最終的に鄧小平氏の手に渡り、導入されたということです。
たしかに当時のトップが鄧小平氏のような実用的な考え方をする人でなかったら、「農地改革」が起きるまでにもう少し時間がかかったかもしれません。でも遅かれ早かれ改革は起きていたことだろうとされています。
まだ例を出せば、グーテンベルクの活版印刷、エジソンの白熱電球、ライト兄弟の飛行機なども、いずれ誰かが発明していたに違いない、この3人もその時代の登場人物にすぎない、もっと言えば、高度な科学技術に関する大発見でさえ、個人の功績ではないのです。
それに伴う、計測機器の精度が上がれば上がるほど発見はおのずとついてくるのです。
身もふたもない話になってしまいましたが、では、私たちは自身の人生をどのようにしたらいいかです。
これには答えがあって「自分の人生に集中する」ということです。
辛口の言い方ですが、自身が何かにおいて突出した成果をあげたとしても、あなたでなければ得られなかったというわけではありません。
個人が世界に与えられる影響はきわめて小さく、どんなに優秀でも世界全体の構造から見れば、重要でも不可欠でもない、取り換え可能な存在でしかないのです。
本当に重要な役割を担っているのは「自身の人生」に対してだけです。「自身の人生に集中し、自分ひとりの人生をコントロールする」このことに注力するべきなのです。
内なる成功を目指そう
まず前提として「成功の定義は時代によって変わる」ということです。
面白い話があります。
現代において「フォーブスリスト」というものがありますよね。世界の要人や成功者が載っているアレです。今だから評価されるけど、1000年前だったらどうかなあ?って人はかなりいます。
ビル・ゲイツ氏もウォーレン・バフェット氏もフォーブスリストの常連ですが、ビル・ゲイツ氏は数千年前に生まれていたら、「動物の格好の餌食になっていただろう」と苦笑するし、バフェット氏も「石器時代のフォーブスリストに入るのは絶対無理」と言っています。
もちろん1000年後にフォーブスリストがあるかもわかりません。
要は「成功の定義は時代の産物」だということです。これは私たちにもいえることです。生まれ落ちた時代によって、社会が成功の誘導灯に使うものは違うのです。
盲目的に誘導灯を追いかける危うさを知る必要があります。
それから納得しなければいけないのは「物質的な成功を手に入れられるかは、100%偶然によって決まる」ということです。その部分に自分の遺伝子、生まれる地域、自身の知性や意志の力に一切の影響を与えることはできないのです。
もちろん、企業家として成功してる人たちが懸命に経営努力したり、適切な判断を下したりしているのはいうまでもないことですが、それでも彼らの成功は、彼らが遺伝子や出自、育った地域に恵まれた結果として手に入れたものなのです。
では、私たちにとって何が成功か?
それは「平静な心を手に入れること」です。つまり「内なる成功こそが、真の成功」なのです。実はこの定義は少なくとも2000年前から存在しているのです。
「内なる成功」とは、心の充実や平静さを手に入れることであり、平静な心を保つのは、幸福な人生を送るためにもっとも有効な手段なのです。
おさらいとして、「自分自身が影響を及ぼせることだけに意識を集中させ、それ以外のことは一貫として意識から切り離す。つまり外の世界ではなく、「自分の内側」に意識を集中させる」
これには、コントロールできない外の部分(お金、権力、人気)を切り離し、コントロールできることに集中し落ち着いた「平静な心」を手に入れることで成功(幸福)をつかめるということを物語ってます。
確かに「名を残せる人」になれたら、一つの成功と言えるかもしれません。
ですが、死ぬときに墓地で一番裕福な人になるよりも、「内なる成功」に向けて努力して、いますぐに人生を充実させた方がいいのです。
本書からの学び
本書の要点は
『Think clearly』の要点
- 簡単に頼みごとに応じない
- 本音を出しすぎない
- 世界で起きている出来事に責任を感じるのはやめよう
- 大きすぎる夢を持たない
です。
そのポイントとして
- 5秒決断ルールや自身の「誓約」で何でもかんでも引き受けないルールを作る
- 二番目の人格を作り自分の向き不向きの境目をはっきりさせる
- ニュースの量を制限したり、信頼できる人とだけ付き合って自分の心の動きをコントロールする
- 世界の偉人と自分を比べずに自分の人生に注力する



以上、大きな学びとなりました。
『Think clearly(シンク クリアリー)』の感想・まとめ


本書ははっきり言って、心理学の本です。
それも、事実と根拠をもって解説してくれる良書です。
確かに温情がないような表現の文面もあるのですが、完ぺきではない人間にとって「取捨選択のルール」を作るためには、これぐらいのはっきりした定義があるのもかえって気持ちがいいと感じました。
なんだか気持ちが軽く、すっきりした感がハンパないです。
そして本書は、人生をよりよくするための思考法が書かれています。
52ものアドバイスは、「「内なる成功」に向けて努力して、いますぐに人生を充実させた方がいい」という最終的な目標を見せてくれるものばかりです。
そのための「取捨選択のルール」は一朝一夕では身に付きませんが、意識することで次第に変わってくると思います。
日常に少し疲れてきた方は、ぜひ読んでみる価値がある一冊です。
『Think clearly(シンク クリアリー)』の概要


本書の目次
『Think clearly(シンク クリアリー)』
はじめに
1 考えるより、行動しよう
2 なんでも柔軟に修正しよう
3 大事な決断をする時は、十分な選択肢を検討しよう
4 支払いを先にしよう
5 簡単に頼みごとに応じるのはやめよう
6 戦略的に「頑固」になろう
7 好ましくない現実こそ受け入れよう
8 必要なテクノロジー以外は持たない
9 幸せを台無しにするような要因を取り除こう
10 謙虚さを心がけよう
11 自分の感情に従うのはやめよう
12 本音を出しすぎないようにしよう
13 ものごとを全体的にとらえよう
14 買い物は控えめにしよう
15 貯蓄をしよう
16 自分の向き不向きの境目をはっきりさせよう
17 静かな生活を大事にしよう
18 天職を追い求めるのはやめよう
19 SNSの評価から離れよう
20 自分と波長の合う相手を選ぼう
21 目標を立てよう
22 思い出づくりよりも、いまを大切にしよう
23 「現在」を楽しもう
24 本当の自分を知ろう
25 死よりも人生について考えよう
26 楽しさとやりがいの両方を目指そう
27 自分のポリシーをつらぬこう
28 自分を守ろう
29 そそられるオファーが来たときの判断を誤らない
30 不要な心配ごとを避けよう
31 性急に意見を述べるのはやめよう
32 「精神的な砦」を持とう
33 嫉妬を上手にコントロールしよう
34 解決よりも、予防しよう
35 世界で起きている出来事に責任を感じるのはやめよう
36 注意の向け方を考えよう
37 読書の仕方を変えてみよう
38 自分の頭で考えよう
39 「心の引き算」をしよう
40 相手の立場になってみよう
41 自己憐憫に浸るのはやめよう
42 世界の不公平さを受け入れよう
43 形だけを模倣するのはやめよう
44 専門分野を持とう
45 軍港競争に気をつけよう
46 組織に属さない人たちと交流を持とう
47 期待を管理しよう
48 本当に価値のあるものを見きわめよう
49 自分を重要視しすぎないようにしよう
50 世界を変えるという幻想を捨てよう
51 自分の人生に集中しよう
52 内なる成功を目指そう
おわりに
著者の紹介
ロルフ・ドベリ
作家、実業家。
1966年、スイス生まれ。
スイス、ザンクトガレン大学で経営学と哲学を学び、博士号を取得。スイス航空会社の複数の子会社で最高財務責任者、最高経営責任者を歴任後、ビジネス書籍の要約を提供する世界最大規模のオンライン・ライブラリ「getAbstract」を設立。
35歳から執筆活動をはじめ、ドイツ、スイスなどの主要紙や、ビジネス・経済誌を中心にコラムを多数執筆。スイス、ベルン在住。
『Think clearly(シンク クリアリー)』を聴こう!
「聴く読書」ってご存知な方もいらっしゃいますよね。
1日何時間も存在する「耳のスキマ時間」が読書時間に変わります。
音楽を聴くように気軽に人気のビジネス書を楽しめます。語学や資格試験の勉強にも最適です。
文芸作品は、朗読からドラマ形式の作品まで、幅広い形式で楽しめる人気のジャンルとなっています。
『Think clearly(シンク クリアリー)』はaudiobook.jpで聴くことができます。


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