【要約】『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』「えんとつ町のプぺル」はいかにして作られたか。

こんにちはコウカワシンです。

皆様、映画『えんとつ町のプペル』をご存知ですよね。2020年12月25日に映画が公開され大ヒット上映中です。

2016年10月にキングコングの西野亮廣さんが出された絵本『えんとつ町のプペル』が原作です。

この絵本『えんとつ町のプペル』は西野さんが着想して分業体制で制作されましたが、その費用を賄うためクラウドソーシングやクラウドファンディングを使い発行されました。

2020年12月時点で57万部を売り上げるなど好評を博してます。

たいへん中身のあるお話で大人でも愛読してる方も多いと聞きます。

その絵本&映画『えんとつ町のプペル』を制作するにあたり西野さんの考えに触れられる本に出会いました。

『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』

今回はこの『革命のファンファーレ』から学びたいと思います。本書は西野さんが体験したことを基に私たちに語りかけるように持論を展開されています。

なお、本書はキンドルアンリミテッドで読みました。キンドルアンリミテッドは、amazonの本読み放題サービスです。

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目次

『革命のファンファーレ』の内容

『革命のファンファーレ』の目次

  • はじめに
  • 他人と競った時点で負け。自分だけの競技を創れ。
  • キミの才能を殺したくなければ、お金の正体を正確に捉えろ。
  • お金を稼ぐな。信用を稼げ。「信用持ち」は現代の錬金術師だ。
  • 意思決定の舵は「脳」ではなく、「環境」が握っている。
  • 入り口でお金を取るな。マネタイズのタイミングを後ろにズラして、可能性を増やせ。
  • 作品の販売を他人に委ねるな。それは作品の「育児放棄」だ。
  • インターネットが破壊したものを正確に捉え、売り方を考えろ。
  • 2017年1月。お金の奴隷解放宣言。
  • 無料公開を批判する人間に未来はない。
  • 過去の常識にしがみつくな。その船は、もう沈む。逃げろ。
  • ネタバレを恐れるな。人は「確認作業」でしか動かない。
  • 作品の無料化が進み、エンタメ業界は完全な実力社会になる。
  • その作品を守る為に、「著作権」は本当に必要か?
  • 本を売りたければ、自分で1万冊買え。そこで必要なのは「財力」ではない。「努力」だ。
  • 「セカンドクリエーター」を味方につけろ。
  • 信用時代の宣伝は、口コミが最強。口コミをデザインしろ。
  • 自分の作品と、社会を一体化させろ。
  • 努力が足りていない努力は努力ではない。誤った努力もまた努力ではない。
  • ニュースを出すな。ニュースになれ。自分の時間を使うな。他人の時間を使え。
  • お客さんは、お金を持っていないわけではなく、お金を出す「キッカケ」がないだけだ。
  • インターネットは「上下関係」を破壊し、「水平関係」を作る。
  • 《後悔の可能性》を片っ端から潰せ。
  • 老いていくことは「衰え」ではない。「成長」だ。
  • 次の時代を獲るのは「信用持ち」だ。
  • 本ではなく、店主の信用を売る古本屋、『しるし書店』
  • 売れない作品は存在しない。キミの作品が売れないのは、キミが「売っていない」だけだ。
  • 出版のハードルを下げ、国民全員を作家にする出版サービス、『おとぎ出版』。
  • 踏み出す勇気は要らない。必要なのは「情報」だ。
  • おわりに

本書は、西野亮廣さんが「えんとつ町プペル」で行った、「基本戦略」「広告戦略」「販売戦略」をあますところなく、詰め込んだ内容となっています。

『革命のファンファーレ』のターゲット

『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』のターゲット

  • 将来の展望が描けない人
  • やりたいことが見つからない人
  • 昔ながらのやり方に疑問を感じている人
コウカワシン

でもこの「将来に展望が描けてない人」とか「やりたいことが見つからない人」なんて、すべての人が当てはまるし、もがき苦しんでるんじゃないかと私は思います。

『革命のファンファーレ』のポイント

コウカワシン

本書のポイントを何カ所かわたしの独断と偏見で取り上げてみました。

西野さんの基本戦略

常識のアップデートを止めてはいけない。

現代、インターネットにより、距離や時間の壁がなくなり、それに関連した仕事もなくなってきました。ものの売り方が変わり、働き方が変わり、お金の形が変わり、常識が変わり、道徳が変わっていっています。

おまけにストレスのかかる仕事がロボットに置き換わり世の中から消えていくことになり、結局、「好きなことを仕事化するしか道が残されていない」時代に突入しようとしています。

そのような情報革命の席巻を西野さんは身をもって体験し、以前の常識や価値観が猛スピードで移り変わろうとしている様を黙って見ていてはいけないと説かれています。

コウカワシン

そうです。常識のアップデートが必要なのです。

お金を稼ぐな。信用を稼げ。「信用持ち」は現代の錬金術師だ

信用の勝ち取り方について

「好感度」ではなく「信用」の勝ち取り方だ。
「認知」ではなく「人気」の勝ち取り方だ。

西野さんは、絵本『えんとつ町のプペル』制作にあたりクラウドファンディングを活用されました。

まず知っておく事として「お金」=「信用を数値化したもの」であり、「クラウドファンディング」=「信用をお金化するための装置」であるということです。

テレビタレントというものはクラウドファンディングとの相性が良くないとされています。なぜかというとスポンサーの意向を組み時には真実ではないことの発言を強要されるからです。

それにより一般視聴者から認知や好感度は上がっても「信用」を得るのが難しい存在ともいえるのです。

嘘をつかなくてもよい環境を作る

そもそも「真実でないこと」を言いたい人なんていないんですよ。けど、「真実でないこと」=「嘘」を言わなくてはならない「環境」が悪いんです。

そこで西野さんが「信用」を得るために一般視聴者に向けて行ったことは「嘘をつかない」ということを徹底したのだそうです。

もちろん、そのようなことをしていてはテレビの仕事なんて減っていきますが、その代わりにやっているのが、「西野亮廣エンタメ研究所」というオンラインサロンです。

意思を明確に表明し、その背景にある考え方を知るために、お金が支払われるという「意志を表明できる環境」を作ったことにより、テリー伊藤さんのような大御所やナインティナインの岡村さんのような大先輩にに対しても自分の意見を表明すればするほど、会員数も増えていき、信用が高まっていったそうです。

映画『えんとつ町のプペル』制作のウラ話

お金の奴隷解放宣言

町の本屋さんが“あまり売れない本”を入れ替えなければならない理由は、本棚に“場所代”が発生しているから。

売れる本は、場所代を支払いつづけれるけど、“あまり売れない本”は場所代を支払うことができないので本屋さんから追い出されてしまう。

これって、人間と賃貸マンションの関係と同じだと西野さんは言います。

「お金を払える者はこの地に残り、払えない者は去れ」ということです。

しかし、インターネットの普及により、こうした物理的制約が破壊され、あらゆるものが無料化された現代。

これまで「お金を払って当然」だと思われていた“本の土地”ですら無料にしてしまいました。

2017年1月19日、西野さんはネット上で、「お金の奴隷解放宣言」と称し、絵本『えんとつ町のプペル』の全ページを無料公開しました。

すると日本中から、「クリエイターが食いっぱぐれる」「業界が疲弊する」という非難の声が上がったのです。

でもですね、西野さんは、これらの数万件の批判が、いかに時代錯誤なことであり、自分達の首を絞め、いかに未来を先送りにしているかを説かれました。

結果的には、無料公開により、絵本の売り上げは上がり、23~24万部だった発行部数は、一気に31万部まで伸びたそうです。

そして、もともと固定給契約だった全スタッフに、「ボーナス」という形でお金が支払われたそうです。

無料公開を批判する人間に未来はない

もともとテレビのアニメは無料公開です。

それは番組のスポンサーが制作費をもち、視聴者が、そのアニメの映画や有料イベント、グッズ、スポンサーが流したCMの商品にお金を払うというしくみができているからです。

その売り上げがスポンサーに入ります。

価値あるものを無料公開するからこそ、ファンが生まれます。巡り巡って、制作に関わった声優やスタッフにもお金が落ちるという仕組みなのです。

一見無料のようだが、その実、マネタイズのタイミングを後ろにズラしているだけの話。

入り口を無料にすることで、更に大きな見返りを狙っている。

時間差でお金は発生しているのだ。

コウカワシン

したたかな西野さんの戦略が垣間見えます。

実力評価時代の到来

作品の無料化が進むと、完全な実力社会になります。実力が可視化され、

  • 売り上げが上がる人間
  • 実力不足が露呈して売り上げが落ちてしまう人間

に分かれるためです。

残れるのは、死ぬ気で努力しているクリエーターです。とても真っ当な実力評価の時代の到来というわけです。「無料化」というのは、「もっともっと、実力をクリアにしようぜ」という提案なのです。

無料公開が常識となった今、一番効果のある広告は作品のクオリティーを上げることなのです。

「貯金」から「貯信」の時代へ

なんと、『えんとつ町のプペル』は著作権フリーなのです。

その理由は、絵本『えんとつ町のプペル』を一人でも多くの人に届ける「目的」があるからです。

著作権をフリーにすることで、演劇に使われたり、クリアファイルなどのグッズを作られたりする。

広告というのはCMやポスターやフライヤーだけでなく、演劇やグッズで絵本『えんとつ町のプペル』の存在を知る人もいる。

立派な広告だ。

本来、広告はこちらがお金を出してつくってもらうもの。

今回のケースだと、作り手が勝手に制作費を出して、勝手に宣伝をしてくれるというのだから、こんなにありがたい話はない。

お金のためなら尚のこと、権利を開放し、できるだけ多くの人に無料で使ってもらい、そのことで多くの人の生活をバックアップし、「使わせてくれてありがとう」という信用を稼いだ方が良いと西野さんは考えました。

まもなく「貯金」の時代から、信用を貯める「貯信」の時代が来る。

信用を貯めることが力を持つ時代に本当に著作権が必要なのか?

コウカワシン

私も考えさせられました。そして著作権フリーにしたおかげでまたまた得られるものがあったのです。それが・・・。

信用時代の新たな広告戦略

本を売りたければ、自分で1万冊買え

西野さんは絵本『えんとつ町のプペル』を個人で1万冊買ったとのこと。

それはどういうことかというと、西野さんが1万人の予約注文を取ってから、出版社から1万部を買い取り、それを予約者に送ったというものです。

なぜ1万冊を購入したかですが、

  • 一人でも多くの人に届けるには、アマゾンや書店の販売期限のルールに縛られず、絵本「えんとつ町のプペル」の都合に合わせた売り方をすべきだと考えたため。
  • 前著であるビジネス書『魔法のコンパス~道なき道の歩き方』が、一番売れる時期にアマゾンで品切れが続き、機会損失を引き起こしてしまったから。
  • 絵本の広告に使える大きなアイテムを得るため。そのアイテムとは、絵本1万冊分の領収書である。これほどフォトジェニックな紙ペラはなかなかない。

などの理由があります。

本を売るための戦略にここまではなかなかできないと思われがちですが、予約者から預かったお金を出版社に渡しただけということで、西野さん自身はビタ一文もお金を支払っていないそうです。

このおかげで、予約者にはどこよりも早く本が届き、初版発行部数も増やせ、何よりも1万部売り上げた領収書というアイテムが手に入り、これをアップした週、各局のワイドショーが話題を取り上げてくれたそうです。

コウカワシン

これも一種の広告。

広告案件に対して、自分の身体をどこに置いておけば、よりコストパフォーマンスが良いか?



この辺りを掘り下げて実験していくと面白いという西野さんは何重にも何重にも仕掛けを用意しているのです。

セカンドクリエイターを味方につけろ

広告を作る時は、自分の手から離れても尚、こういった「広告の連鎖」が自然発生する基盤を作ることが大切だ。

現在は、国民総クリエイター(情報発信者)の時代で、時々趣味でつくり手になろうとするセカンドクリエイターが増えました。

そのような人たちは日頃から、インスタグラム・ツイッター・フェイスブックを使いこなし、日記などはブログに書き、情報発信の一端を担ってます。

コウカワシン

ヒットの鍵はセカンドクリエイターのクリエイター心をいかに揺さぶるか。

「作ってみたいなと思わせるか」にかかってます。


絵本を正方形にした理由

絵本『えんとつ町のプペル』のページは正方形なんだそうです。

Image from Gyazo

これは広告的な理由があって「インスタグラム」に載せていただくのを意識してのことです。

撮影OKの個展しかり、絵本しかり、いかにインスタグラムにアップしてもらえるかを考えた結果なのだそうです。つまり、「自分たちで宣伝するのではなく、読者に宣伝してもらう」戦略なのです。

このようなやり方・・・どこかで経験したなと思っていたらピアニスト清塚信也さんのコンサートもアンコールは録画OKなんですよ。

これだって探してみたらYouTubeに動画が上がってるんです。

コウカワシン

こんなことができるなんて私もびっくりでしたが会場にいたお客さんはサプライズプレゼントに感激でした。

これがあってというわけではないですが私は清塚さんのコンサートのリピーターになりました(笑)

これも「広告」なんですよね。

本でもコンサートでもはたまた個展でも撮影スポットを作り、拡散装置にしたことで支持を得るというのは今後、ふつうのことになっていくのだと思います。

話は戻りますが、西野さんは、確実にヒットを生むため、たくさんの仕掛けを施しました。

それも、自分の時間だけでなく、他人の時間を使い宣伝した効果の高さははかり知れません。

入り口でお金を取らず、時間差で見返りをとる。

自分の時間だけでなく、他人の時間も活用する。

常識に捉われていたら時代の波に乗り遅れる。

西野さんは王貞治さんの言葉を引用し「努力は必ず報われる。報われない努力があるとするなら、それは努力とは呼ばない」

と、いつも「この努力は本当に正しいのか?」と自分に問うています。

常識を疑い、実践し、修正点をあぶり出し、伸ばすポイントを徹底的に伸ばす。

この繰り返しだ。

その先にしか、未来はない。

コウカワシン

絵本&映画『えんとつ町のプペル』を通じて西野さんのバイタリティと発想に感嘆しました。

『革命のファンファーレ』の感想

本書で西野さんの考えに触れ、思う事は「これって革命ではなく、改革じゃね?」ってことでした。

確かに「えんとつ町のプペル」で著作権を放棄したり、内容を無料公開したりと今までの商業ベースでは考えられないことをされてますが、ここでいえることは「もう著作権とかにこだわっている時代ではない」ということでした。

考えてもみたら今の日本は著作権や既得権益に守られ、ある程度の儲けを確保することで成り立ってきました。

でもネット社会になり、というかこの世の中のものが他のもののコピーで成り立つ世の中に移行してきている現状を無視できないことに気づかないといけないし、なにより価値あるものを独り占めできないということを認識しないといけないということです。

そしてそれが見本市の役目も果たし、よりたくさんの人の目に触れることはとてもいいことだと思うのです。そのような想いを西野さんが「えんとつ町のプペル」を通じて行った「改革宣言」なのだと私は思います。

まとめ

自分の決定権を決して他人に委ねてはいけない。

そのことを西野さんは身をもって体験され教えてくださっているのです。

お金の価値が変わり、働き方が変わり、道徳が変わり、何もかもが猛スピードで変わっていくこの時代を、まるで動きが読めないこの時代を、乗り越える「覚悟」

「覚悟」=「決定権」です。

周りが何と言おうと、世間が何と言おうと、昨日までの常識が何と言おうとかまわない。自分の人生の決定を自分自身がする。自分の革命のファンファーレを鳴らすのは自分しかいない。

西野さんの熱いメッセージです。まだまだ書き足りない部分がいっぱいあります。ぜひその手に取って確かめてほしい一冊です。

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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