【要約】『ビジネス版「風姿花伝」の教え』(日本が誇る最高のビジネス書「風姿花伝」から学ぶ)

こんにちはコウカワシンです。

ジャパネットたかた創業者の高田明氏が「風姿花伝」に影響されたというのは有名な話ですよね。

風姿花伝」は能楽の大成者・世阿弥(ぜあみ)が後継者のために書いた経営バイブルとされ、現代でも多くの指導者や経営者が世阿弥の教えから生まれた「秘すれば花」「上手は下手の手本、下手は上手の手本」などの慣用句を座右の銘にしているそうです。

私も「初心忘るべからず」という言葉が好きですが、この言葉も世阿弥の教えだったと知り、「風姿花伝」のたいへん興味を持ちました。

ですが原文は難しく、何か私でもわかりやすい世阿弥の教えを説いた本はないかと探してみましたらこの本に出会いました。

『ビジネス版「風姿花伝」の教え』森澤勇司著

本書は15世紀の初め頃から20年くらいかけて執筆・改訂された日本最古の能楽の書「風姿花伝」を基に現代に反映させ読みやすい内容に仕上げられています。

本書のターゲットとしてあげるとすれば

『ビジネス版「風姿花伝」の教え』のターゲット

  • 経営者
  • 中間管理職
  • 新入社員
  • 就活中の学生

といったところになりますが、中学生・高校生・大学生といった将来のリーダー候補の方にも読んでいただきたいと感じました。

著者の森澤勇司氏は現役の能楽師の方で、1500番以上の舞台に出演され、重要無形文化財能楽保持者という素晴らしい経歴をお持ちです。

そのうえ、43歳で脳梗塞で入院、 退院後、うつ状態克服のため心理学、脳科学を学ばれ、心理カウンセラーというお顔も持たれてます。

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目次

『ビジネス版「風姿花伝」の教え』から学ぶこと

『ビジネス版「風姿花伝」の教え』の目次


第一章 成長に必要なこと
第二章 思い通りにならない時
第三章 仕事の意義と結果の出し方
第四章 勝負の極意
第五章 人間的魅力の作り方
第六章 部下の育て方
第七章 商談という舞台の極意

「風姿花伝」は明治になるまで、その存在が秘匿されていたそうです。

江戸時代では徳川家康と能楽の継承者だけに伝承され、それ以外の人はその存在すらも知らされていなかった書物とされました。

徳川幕府の世が終わり明治時代となったのちに発表され、多くの人が知るところとなりました。

本書はこの「風姿花伝」の教えを現代にも合うビジネス書として解説してくれます。

たとえば、「風姿花伝」の序文に「一、好色・博奕(ばくち)・大酒、三十戒、これ古人の掟なり」という文言が出てきます。

意味は「女好き・ギャンブル・大酒飲み、この三つは大罪である。これは古くからの決まりごとだ」です。

どうですか?

今でも通用する常識ですよね?

世阿弥は「能」という道を一つの人生に例え、「芸を志す者はこんなことやっちゃいけないよ」といってるわけです。

そんな世阿弥の教えをビジネス的な観点から意訳してるのが本書なのです。

第一章「成長に必要なこと」

第一章では成長に関する教えを解説しています。

真の実力とは何か?

効果的に自分の能力を伸ばす方法は何か?

などなど、自分を成長させる秘訣を解説しています。

それについても

  • 慢心しないこと
  • よく習うこと
  • 精進すること
  • 学ぶ側の品格

など、言及されています。

どれもこれも普通に現代の社会生活に必要なことばかりです。

「成長に必要なこと」のポイント

「初心忘るべからず」この一言に尽きる。

第二章「思い通りにならない時」

第二章では「思い通りにならない時」の対処法について解説されてます。

思い通りにならない時って、ありますよね。それはハプニングに見舞われた時や加齢によりできてたことができなくなるケースです。

「人間あきらめが肝心」とまではいいませんが、「とらわれず手放す」のごとく、今の自分にできることに専念しましょう。

突然のハプニングでも「誠意を尽くす」、自分ができなくなったものについては「他人に譲る」など、その時その時で自分にできることをしっかりやることで他人からの評価も得ることができます。

「思い通りにならない時」のポイント

今の自分にできることに専念する

第三章「仕事の意義と結果の出し方」

第三章では「仕事の意義と結果の出し方」についてです。仕事に対しての向き合い方が語られてます。

本書のキモになる部分だと思います。

仕事に対する心構え特に「一流の仕事」にファインプレーはない。「ファインプレーは、準備不足の証拠」というのにグッときました。

そして、「目標を遠ざけるものを避ける」です。目標を遠ざけるもの・・・それは誘惑です。せっかく目標を掲げても誘惑にいちいち負けていてはいつまでたっても目標を達成できません。

そういうのもひっくるめて、「プロの条件」として書かれていることには

プロの条件
どのような条件であっても
水準以上の結果を出せなければ
プロとはいえない。
大成功はなくとも
失敗がなく一定の水準の成功が収められるのは
プロとしては必須の条件である。

そのためには自分の専門分野だけでなく、それ以外の知識・教養・マナーも平均以上に習得し「人間としての水準」を上げていくことだと思います。


「仕事の意義と結果の出し方」のポイント

真摯に対応、プロの自覚

第四章 勝負の極意

第四章は「勝負の極意」についての解説です。

能は「戦い」なのだそうです。それはつまり舞台上でライバルと競い合うという事。相手は同じ舞台に立つ能楽師であったり、はたまた観客であったり、そして自分であったりです。

「風姿花伝」には戦いの中で身につけてきた勝利の極意が収められているのです。それには作戦を立てることが大事です。

「秘すれば花」

舞台で観客に想像以上の演技を見せる・・・悪い言い方だと「感動の不意打ち」ですが、お客さんに取ってみたら心に残る舞台のはずです。それは能楽師にとっての「勝利」なのです。

仕掛けるには入念な準備が必要です。一回ごとの勝負にも入念な準備をしたうえで、長期にわたって勝利を収める計画を立てなければいけません。

「勝負の極意」のポイント

「秘すれば花」感動のための準備を面倒だと思う自分との勝負に負けてはいけない

第五章 人間的魅力の作り方

第五章では「人間的魅力の作り方」です。

やはり切っても切れないのが外見ではないでしょうか。わたしたちが相手を判断する要素として無意識に外見を見て判断しているといっても過言ではないと思います。

「風姿花伝」では身なり姿勢を整え、声の大きさ、調子、明瞭さ、音程などを意識することが大事とのことです。

なんだかこれって、「新入社員研修」で指導されることではないでしょうか?お手本があれば何でもまず真似ることです。

それから何ごとも厳しい態度で臨む人がいて成果もあげられますが人望がないというのでは意味がありません。

「自分に厳しく、人に優しく」が人間的魅力を作る大きな要素だと思います。

「人間的魅力の作り方」のポイント

身なりを整え、明瞭で丁寧な言葉遣い、それから「自分に厳しく、人に優しく」

第六章 部下の育て方

第六章では「部下の育て方」についてです。

最初に言えることは、「部下の行動は、あなたが作っている環境の影響」ということです。部下が思うように動いてくれないと悩む管理職は多いと聞きます。

元をたどれば上司の自分が部下が動いてくれやすい環境を作っていないせいであるのです。まずは自分から動き、部下を導く作業をするべきです。

山本五十六氏の「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」がこのことに重なりますね。

それから、部下を信用すること

与えられた環境で芽が出ない人というのはたくさんいます。自分に合ってない場所で結果を出そうとしますが実りません。そんな時、適所に導くのも上司としての仕事だと思います。

部下を信用し育てられる人が、信頼されないはずはありません。部下を大成できる人というのは人間的に一流であると思います。

「部下の育て方」のポイント

「部下は自分の鏡である」

第七章 商談という舞台の極意

第七章では「商談という舞台の極意」です。

セールストークやプレゼンテーション、値段交渉など、商談に関する技術やコツについて、世阿弥が説いた舞台の極意を交えて解説されています。

第一章から六章までの学びの総決算ともいえる晴れ舞台です。小手先のテクニックに走るのではなく、相手に対しての礼儀をわきまえる態度が信頼を持たれます。

細かい気づかいや態度が商談において大きく作用すると思います。

「商談という舞台の極意」のポイント

学びを活かし最大限の効果

『ビジネス版「風姿花伝」の教え』の感想

一度、原書の「風姿花伝」を読もうとして挫折したことがあります。

やはり古書には解説本、攻略本が必要ですね。

それには本書がうってつけだと感じました。

この本は見開き構成で、右ページには「風姿花伝」の内容をビジネス的に読み解いた意訳文を掲載しています。左ページにはその教えについて森澤氏の解説が載せられています。

時間がない時でも右ページの意訳文をサクッと読むだけでも内容がわかるしくみでありがたいです。

本書を読んで、本家本元の「風姿花伝」を読みたいと思わせてくれたことに感謝です。

まとめ

600年以上も前に書かれ、現代においても色あせないビジネス書「風姿花伝」

徳川家康も心酔し、明治の世になるまで秘匿されていたなんて、考えてみたらすごいことですよね。

原書のままでは読みにくい「風姿花伝」もこのように今の社会に沿うように作り変えられた本書は、これからもなお、光を放つ書として残されていくと思います。

「能」に関心はなかったけど、本書を読み、原書の「風姿花伝」そして「能」舞台を見たいという人は確実にいると感じました。

その中には私も入ってます(笑)

難しいことは書いてません。

誰もが「風姿花伝」の心を持てば、世の中うまくいくと思います。

その登竜門として一冊いかがでしょうか。

コウカワシン

最期までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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