
こんにちはコウカワシンです。
今回は、グレッグ・マキューンさんの著書『エッセンシャル思考』から学ばせていただきます。
『エッセンシャル思考』はどんな本?


『エッセンシャル思考』は、ズバリ!「ムダを徹底的に省き効率よく最大の成果を出せるスキル」が学べる本です。
本書の内容
本書の著者・グレッグ・マキューンさんは、というシリコンバレーのコンサルティング会社THIS inc.のCEOです。
Apple、Google、Facebook、Twitterのアドバイザーを務められているほかに「エッセンシャル思考」の生き方とリーダーシップを広めるべく世界中で講演されているそうです。
本書で紹介する「エッセンシャル思考」は、単なるタイムマネジメントやライフハックの技術ではなく、本当に重要なことを見極め、それを確実に実行するための、システマティックな方法論です。
エッセンシャル思考が目指す生き方は、「より少なく、しかしより良く」。
そのためには、ものの見方を大きく変えることが必要になりますが、時代はすでにその方向へ動きだそうとしているといいます。
本書は、世界最先端の頭脳の思考法がわかる一冊です。
本書のターゲット
『エッセンシャル思考』のターゲット
- いつも「忙しい」人
- 仕事を断るのが苦手な人
- 自分が本当にやりたいことができない人
- モチベーションが続かない人
- 周りに流され自分の方向性を見失いかけている人
『エッセンシャル思考』の要点は?


エッセンシャル思考の意味
エッセンシャル(essential)とは
欠くことのできない、必須の、非常に重要な、本質の、精の、精を集めた
『エッセンシャル思考』は「エッセンシャルの考え方」ということで、「重要な部分」を取り出し行動する。
つまり、「より多くのことをやりとげる技術でなく、やるべきことをセレクトしてやりとげる技術」なのです。
エッセンシャル思考を達成するには3つの技術が必要
エッセンシャル思考を達成するには3つの技術が必要です。
エッセンシャル思考の3つの技術
- 見極める技術
- 捨てる技術
- しくみ化の技術
見極める技術
見極める技術には以下の方法を使います。
見極める技術
- 孤独 (考えるためのスペースをつくる)
- 洞察 (情報の本質をつかみとる)
- 遊び (内なる子供の声を聴く)
- 睡眠 (1時間の眠りが数時間の成果を生む)
- 選抜 (最も厳しい基準で決める)
どれも大事ですが「エッセンシャル思考」ということで、選抜(最も厳しい規準で決める)から抜粋です。
最も厳しい規準で「やることの選別」をします。
どういうことかというと「やろうかなあ」程度のことならあえてやらない・・・却下するということです。
「やること」にイエスと言えるのは「絶対やるしかない」と確信した時だけ!
すなわち
「絶対にイエスと言い切れないなら、それはすなわちノーである」
という考え方です。
これはどのようなものにでも応用でき、モチベーションも上がります。
例えば、
経営者の方なら人材採用においても良い人材を選ぶ際に「本気で圧倒された人材しか雇わない。できそうだな、という程度の人はすべて不採用する」という基準を設けたら、やがて「これだ!」という人材がやってくるということがあると思います。
イベントとかのお誘いが来ても「本気でわくわく」しないのならすべてキャンセルする。
移住先候補は「絶対住みたい!」と思える所に限る。
これってモチベーションが下がる要素がないですよね。
捨てる技術
捨てる技術には以下の方法を使います。
捨てる技術
- 目標 (最終形を明確にする)
- 拒否 (断固として上手に断る)
- キャンセル (過去の損失を切り捨てる)
- 編集 (余剰を削り、本質を取り出す)
- 線引き (境界を決めると自由になれる)
目標
目標、目的が明確でないとき、人はどうでもいいことに時間とエネルギーを消費するそうです。
ですから目標は「完全に明確」にするのが鉄則です。
拒否
エッセンシャル思考は「ノー」を言い続ける考え方です。
相手に「ノー」という技術はなかなかに難しいですが、あいまいな態度はかえって失礼です。角が立たない上手な断り方を身につけるべきです。
キャンセル
「損切り」ってされたことがありますか?
たとえばチケットを買ってしまったばっかりに面白くもない映画を最後まで見続けるか、途中で退出し他のことに時間を使うかです。
この場合、エッセンシャル思考ではスパッと見るのを止めて、他のことに時間を使います。
そうです。皆さんの時間は「タダ」じゃないですからね。
編集
文字通り人生を編集するんです。目指すのは「本質」を掘り出すこと。
不要なものや余分なものを容赦なく削り、本質を浮き彫りにしましょう。
線引き
線引きとは「ノー」の置き場を決めることです。
人間、やれることには限界があります。限界を超えてまでやろうとするから無理が生じます。そんな状態で満足いく結果が出るでしょうか?
「ノー」という境界線を引くことで本当の力が発揮できることもあります。
しくみ化の技術
しくみ化の技術には以下の6つの方法を使います。
しくみ化の6つの技術
- 緩衝 (最悪の事態を想定する)
- 削減 (仕事を減らし、成果を増やす)
- 前進 (小さな一歩を積み重ねる)
- 習慣 (本質的な行動を無意識化する)
- 集中 (「今、何が必要か」を考える)
- 未来 (エッセンシャル思考を生きる)
どれも、しくみ化するのに必要な方法です。
しくみ化する注意点として
しくみ化する注意点
- 最悪な状態をあらかじめ想定し余裕を持たせること
- 成果を出すために、あえて仕事を減らし全体の負担を軽くすること
- 小さく始め、地味でも着実に成果を上げること
- 重要なことを習慣化し自然に達成できるようにすること
- 「今、何が重要か」に集中すること
- シンプルな人生は幸福であると気づくこと
を意識することです。
これができれば、いざという時もどっしり構えていられます。
『エッセンシャル思考』の感想・まとめ


本書はシンプルに生きるための考え方が書いてありますね。
シンプルに生きるために必要ないタスクを取り除くことの重要性はよくわかりました。
けど、エッセンシャルだけに捉われるのも現実ではない気がします。
ですのでエッセンシャル思考を基本的な考え方として自分の中に置き、非エッセンシャルな社会を少しづつエッセンシャルに変えていければいいと感じました。
何を隠そう私はミニマリストです。
ミニマリストの視点から見てすごくためになる本でした。
これからの時代、「想定できない事態」がいろいろとやってくることが予想されます。
それをリスクと取るか、チャンスと取るかはいかに緩衝(かんしょう)できるかにかかっています。
本書では緩衝のことを「バッファ」という言葉で表していますが、このバッファ、すなわち余裕というものを作るにはやるべきタスクを最小限に抑え、そのやるべきタスクに集中することが大事だと思います。
危機管理とは意味合いが違いますが、将来を見すえ、自分自身を大事にする考え方として本書は重要なことを教えてくれます。
ぜひ読んでいただきたい一冊です。
スラスラと読みやすい漫画版もおすすめです。
『エッセンシャル思考』の概要


本書の目次
『エッセンシャル思考』
PART1 エッセンシャル思考とは何か
(エッセンシャル思考とはどのようなものか)
PART2 見極める技術
(多数の瑣末なことのなかから、少数の重要なことを見分ける)
PART3 捨てる技術
(多数の瑣末なことを容赦なく切り捨てる)
PART4 しくみ化の技術
(努力せず、自動的にエッセンシャル思考を実現する)
著者の紹介
グレッグ・マキューン
シリコンバレーのコンサルティング会社THIS Inc.のCEO。
エッセンシャル思考の生き方とリーダーシップを広めるべく世界中で講演、執筆をおこない、アップル、グーグル、フェイスブック、ツイッター、リンクトイン、セールスフォース・ドットコム、シマンテックなどの有名企業にアドバイスを与えている。
ハーバード・ビジネス・レビューおよびリンクトイン・インフルエンサーの人気ブロガー。
スタンフォード大学でDesigning Life, Essentiallyクラスを開講。
本書および共著書『Multipliers: How the Best Leaders Make Everyone Smarter』は、ともに米国でベストセラー入りしている。
2012年には世界経済フォーラムにより「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出された。


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