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【富の福音】から学ぶカーネギー流「お金の減らし方」

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は、アンドリュー・カーネギーさんの著書【富の福音】から学ばせていただきます。

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目次

【富の福音】はどんな本?

【富の福音】は、ズバリ!「人生の航海地図」です。

本書の内容

本書は、MLB大谷翔平(おおたに・しょうへい)選手の愛読書の一つです。

「100年以上読み継がれている、資本主義を生き抜く人類のための永遠のバイブル!」ともいわれ、影響を受けた人は数多くいます。

本書の著者・アンドリュー・カーネギーさんは言わずと知れた世界一の鉄鋼王として君臨し莫大な富を得ながらも独占することなく、自らは質素に、社会貢献のために富を還元した人として知られています。

本書は、そんなカーネギーさんのおいたちなどの伝記のほかに成功者は何をすべきかという富を得た者がすべき行動指針も説いてくれます。

社会貢献という言葉が叫ばれるようになり、「自分が社会に対してに何ができるか」を考える人が増えていますが、本書はそれを考えるきっかけを作ってくれる一冊です。

本書がおすすめの人は?

【富の福音】がおすすめな人

  • 起業家
  • 経営者
  • 指導者
  • 社会人

【富の福音】の要点は?

アンドリュー・カーネギーという人

鉄鋼王として名高いアンドリュー・カーネギーさんは、1835年スコットランド生まれ。1848年に一家で米ペンシルベニア州ピッツバーグに移住してきました。

12歳のときには紡績工場で働き始め、14歳のときに電報配達員、16歳で通信技師、18歳でペンシルベニア鉄道の秘書兼通信士と職を変えます。

24歳のときにはペンシルベニア鉄道ピッツバーグ線区の責任者とまでなりました。

1861年、カーネギーさんが26歳のときにアメリカでは南北戦争が始まり、カーネギーさんは南軍で軍事輸送の指揮を取ります。

27歳のとき、それまで鉄道用の橋は木製が多かったのですが、カーネギーさんは必ず将来、鋼鉄橋の時代が来ると予想し鉄橋の製造会社を設立します。

製造業に関係したのはこれが初めてでしたが、この鉄橋製造事業がすべての基礎になりました。ペンシルベニア鉄道を退職し、カーネギーさんの実業家としての躍進のきっかけになったのでした。

やがてアメリカは世界一の鉄鋼産業を持つ国となりましたが、カーネギーさんの経営者としての時代を読み取る積極果断な性格とこれまでに培った慎重さの組み合わせが躍進の原動力となったのです。

これにより巨万の富を持つようになったカーネギーさんですが、彼には富を持つことのポリシーがありました。

それが「富を持って死ぬものは、真に不名誉である」です。

「富を持って死ぬものは、真に不名誉である」

カーネギーさんには「脳力のある者が富を築くことは社会の進歩に役に立つ」「巨富を得た者はそれを社会に有効に還元すべき」という考えがあります。

そのため、社会に貧富の差があるということは、社会が進歩する必要条件だとも言います。

才能と幸運に恵まれ、努力と忍耐を惜しまなかった人が富豪の地位を得て、より高い水準の生活を楽しむのはしごく当然です。

人間には能力の差があり、出世あるいは富を得たいという人間の欲望が、社会を動かす原動力になるからです。

しかし、カーネギーさんは富を独り占めすることには反対です。

富豪と呼ばれる人が、自発的に自分の富を社会のために提供することは、富の不公平な分配を、少しでも公平な方向に近づけることになります。

そして提供された富は公共の利益のために用いられ、社会組織は急速に発展していくのです。

富は天国には持って行けません。

自分の死後、他者から敬われる富の使い方として財産の大部分を公共のために遺贈する行為は、賞揚されることはあっても笑われることはないでしょう。

それができないとするのであれば、その人に対し、「富を持って死ぬものは、真に不名誉である」と、弔辞を贈るほかありません。

富は脳力(能力)ある者に集めよ

カーネギーさんは、「富は脳力ある者に集めよ」と言います。

それには次のような理由があります。

  • 脳力ある者は先を読み社会にとって利益になることを生み出してくれる
  • 平等をうたう共産主義は世界的にうまく運営できていない
  • 巨万の富を持つ者は慈善事業に熱心である

先ほど、「社会に貧富の差があるということは、社会が進歩する必要条件だ」と言いましたが、まさにその通りで、人には脳力(能力)に差があり、どうしても稼ぐ力に差が出てきます。

でもむしろこれは歓迎すべきことです。

みんなが平等でなければいけないという考えの共産主義は、社会的発展がうまくいかず運営自体にもひずみが出てきている国がほとんどですし、その共産主義ですら貧富の差はあるのだそうです。

巨万の富を持つ者は慈善事業に熱心であるとするのも、カーネギーさんを始め、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏、アマゾン創業者ジェフ・ぺゾフ氏、スペースXのイーロン・マスク氏など、そうそうたる人物が浮かんできます。

まあ、脳力のある人のもとにどうしても富が集まってきてしまうともいえるのですが、巨万の富こそ大きな社会事業を行う上で必要であり、これにより富のない人に還元されるのです。

こういったことを公平な目で見れる人間こそが社会の不平等さを恨んだりせずに幸せな人生を過ごせるといえますね。

富を持つ者が守るべきこと

巨万の富を持つ者に対してもカーネギーさんは厳しく律することを問います。

たとえば次のようなことです。

  • 経営者の評価は努力ではなく結果であると認識すること
  • 「富を持って死ぬ者は不名誉である」と知ること
  • 労働者との関係を良好にすること

経営者というのは先々を見通す力が必要です。ですので成果の上がらないことに努力するよりも目先を利かせ結果重視の事業運営をしなくてはいけません。

さもなければ、協力してくれる従業員の生活を守ることができません。

従業員、つまり労働者ということですが、つねに関係は良好にし、労働組合活動にも一定の理解をするべきです。

ここでも富の分配に気を配るべきだということがいえるでしょうね。

富を持つ者が社会貢献のためにやるべきこと

カーネギーさんは、冨を持つ者の務めとして社会貢献をするべきだと言います。

そのために以下のことを守りたいものです。

  • 富の大半を努力している者に対してその努力に応じた援助をする
  • 富を一族で蓄えない
  • 職工(労働)組合を承認する

何を意味するかというと、「富を独占しない」ということです。

自分の子孫に財産を残すこともカーネギーさんはよしとはしません。

そのようなことよりも努力している者、向上心のある者に対してその努力に応じた援助をすることが大切だとしているのです。

どのような援助かというと、努力する人が充分な教育が受けられるように奨学金を出すとか、図書館や美術館、コンサートホールなどに資産を投じれば、それらに助けられる人がたくさんいることでしょう。

このような行動こそが、社会貢献となり、富を持つ人がカーネギーさんを敬い真似をし社会発展していく基盤となっていくということです。

【富の福音】の感想・まとめ

何年後も読み継がれるカーネギー氏の「成功ノウハウ」

本書は、カーネギーさんの体験の中からつかんだ「成功ノウハウ」を記しています。

何も持たない移民が異国の地で成功をつかみ大富豪になるというのは、一見して誰もが真似できない再現性のないものに思えるかもしれません。

ですが、要所要所でカーネギーさんの放つ言葉は、見方によると情け容赦ない辛辣な言葉に思えますが、事実をそのまま表した言葉であります。

決して人を貶めるためではなく、人類の幸せ、社会の発展のためにはこうするしかないという至言であると感じました。

ですので、本書を読んでの受け取り方は人それぞれ違うでしょうけど、自分にとっての「成功とは?」を考えるきっかけにもなると思います。

読んでいないという方は、ぜひご一読ください。

【富の福音】の概要

本書の目次

【富の福音】

まえがき

序章 実業家への道
第一章 富の福音
第二章 富に対する誤解
第三章 トラストに関する幻想
第四章 労働問題と経営者の見解
第五章 アメリカの興隆と帝国主義

あとがき カーネギーの最大の財産
アンドリュー・カーネギー年表

著者の紹介

アンドリュー・カーネギー

1835年、スコットランド生まれ。

1848年、家族とともにアメリカのピッツバーグに移住。12歳から紡績工場を皮切りに懸命に働く。

1862年、27歳でキーストン・ブリッジ会社を設立。

1881年、46歳でアメリカ最大の鉄鋼会社を設立、「鉄鋼王」となる。

1891年、ニューヨーク市にカーネギーホールを寄贈したのをはじめ、教育振興財団、国際平和基金、カーネギー工業大学などを設立し社会に貢献した。

1908年、雑誌記者として取材に訪れたナポレオン・ヒルに会い、成功哲学の体系化を依頼する。

1919年、満84歳で死去

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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