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【運命を拓く】から学ぶ日本が誇る成功哲学

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は、中村天風(なかむら・てんぷう)さんの著書【運命を拓く】から学ばせていただきます。

本書の内容をわかりやすくマンガにしたのがこの本【まんがでわかる中村天風の教え】

どちらもおすすめです。

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目次

【運命を拓く】は、どんな本?

【運命を拓く】は、ズバリ!「人生の開運手引き」です。

本書はこのような本

本書の著者、中村天風(なかむら・てんぷう)さん。

中村さんに影響を受けた有名人を並べてみますと次のようになります。

原 敬(元首相)  東郷平八郎(元帥) 浅野総一郎(浅野セメント創業者) 尾崎行雄(元法相) 長谷川直蔵(日本ペイント元社長) 三島徳七(東大名誉教授・文化勲章) 西竹一(オリンピック馬術金メダル) 倉田主税(日立製作所元社長)  飯田清三(野村証券元社長) 村田省蔵(大阪商船元社長・商工相)  渡辺安太郎(大和証券元社長)  杉浦重剛(儒学者)  山本五十六(元帥) 石川素童(鶴見総持寺禅師)  山本英輔(海軍大将) 池田寅次郎(大審院院長・元中央大学総長)  重宗雄三(元参議院議長) 佐藤義詮(元大阪府知事)  駒形作次(原子力委員会元理事長) 双葉山定次(日本相撲協会元理事長・横綱)  北村西望(長崎平和祈念像製作者・文化勲章) 松本幸四郎=七世(歌舞伎俳優)  堀越二郎(「零戦」設計者) 松田権六(漆芸家・文化勲章・人間国宝)  内海倫(元人事院総裁) 株木正郎(日立セメント元社長)  大佛次郎(作家) 越後正一(伊藤忠元社長)  廣岡達朗(野球評論家) 山本宗二(東急百貨店元副社長)  岩松三郎(初代最高裁判事・法務省特別顧問) 向野達児(東レメディカル相談役)  園田直(元厚生相・外相) 砂野仁(川崎重工元社長)  庄野五一郎(元水産庁長官) 佐々木義武(元通産相)  小保方宇三郎(講談社最高顧問) 宇野千代(作家)  稲盛和夫(京セラ名誉会長) 素野福次郎(TDK相談役)  松下幸之助(松下電器産業創業者) 伊達公子(元テニスプレーヤー)  松岡修造(元テニスプレーヤー) 船井幸雄(経営コンサルタント)

そして忘れてはならないのが、WBC優勝の立役者であり、日米の野球界を“二刀流”で、切り開いてきた大谷翔平(おおたに・しょうへい)選手です。

本書は、大谷選手の愛読書としても有名です。

本書の内容をAmazonの書籍紹介から引用させていただきますと次の通りです。

日露戦争に諜報員として満州の野で死線をかいくぐり、奔馬性結核で死に魅入られ、東西の哲学者、宗教家を訪ねても得られなかった、人生の意味。失意の果てに旅先で偶然に会ったヒマラヤのヨガの聖者に導かれ、遂に得た、「積極的人生」の教え。幾多の人々を生き生きと活かした、哲人天風が説く感動の教え。

Amazon『運命を拓く』書籍紹介より

並々ならぬ苦労を重ねたうえで手に入れることができた「究極の叡智」の結晶だともいえる本書は、今、何をやってもうまくいかないと悩んでいる人にはかなり刺さる一冊といえます。

本書がおすすめな人

【運命を拓く】がおすすめな人

  • 何ごとにも消極的な人
  • いつも思わずネガティブ発言をしている人
  • 自分は不幸だと思っている人
  • 成功したいと願っている人
  • メンタルを強化したい人
  • 起業家
  • スポーツ選手

【運命を拓く】の要点は?

中村天風(なかむら・てんぷう)という人

中村天風さんは、明治9年に東京で生まれました。父親の頑固で不屈、母親の気丈が融合して、激しい負けず嫌いという性格だったそうです。

中学は福岡の修猷館(現・福岡県立修猷館(しゅうゆうかん)高等学校)に進学しましたが、わけあって人を殺めてしまいました。

取り調べの結果、正当防衛で釈放されましたが、修猷館は退学となり、1892年(明治25年)政治結社玄洋社(げんようしゃ)預けとなります。

玄洋社では、生涯の師と仰ぐ頭山満(とうやま・みつる)氏に出会います。16歳のとき頭山氏の推薦により、帝国陸軍に身を置き、諜報員として満州に渡り日清・日露戦争に関わっていきました。

満州での過酷な生活から悪性の肺結核(はいけっかく)にかかり、どのような名医、キリスト教の牧師、禅の指導者、著名人などにすがるも効果はなく、アメリカに渡りますがそこでも症状は改善しませんでした。

ロンドン、パリに渡るも得るものはなく、日本へ帰るために乗り込んだ船で、インドのヨガの聖人カリアッパ師に出会い、カリアッパ師に導かれるがままヒマラヤ第三の高峰カンチェンジュンガのふもとの村でヨガ修業を行います。

二年半ものヨガ修業から、結核は治癒し、さらに悟りを得るに至りました。

1913年(大正2年)にインドを立ち日本に帰る途中、上海にて旧知の友人孫文(そんぶん)の起こした第二革命に「中華民国最高顧問」として協力しました。

帰国後は実業界に転身し、東京実業貯蔵銀行の頭取を務めるも、師である頭山氏と相談した上で、「統一哲医学会」を創設し、街頭で心身統一法を説き始めます。

統一哲医学会はその後、「天風会」に改称し、そのときにはすでに政財界の実力者も数多く入会されていたそうです。

1968年(昭和43年)12月1日に死去。

ということです。

何事も「積極的」に

本書で中村天風さんが伝えたいのは、何事も「積極的に」という「積極的精神」です。

これには大きく以下の理由があります。

  • 常に最高の運命を招くには積極的な態度がいかなる痛みや苦しみも元気に変えることができる
  • 心を積極的に保つ暗示が潜在意識に影響し、実在意識をも同化させる
  • 心が消極的だと人生の光明をどんどん闇にし哀れな気分が人生を支配してしまう

中村天風さんは、カリアッパ師に出会う前に、アメリカでは医学、ロンドンでは心理学を学んでいました。その間にも結核の症状に悩まされ、そういった経験がこのような思想を生んだのです。

生理学や心理学の学びからヨガの行の持つ意味や効果を納得できたから、このような修業にも専念できたのでしょう。

生命は、生きて、生きて、ひたむきに生きぬくものである。

生きぬくために生命は、強い力とすばらしい知恵を保有している。

「天風小伝」より

この思想を持つにいたっては、「運命」というものを見つめ直す必要があったことでしょう。

どうしようもない運命は「天命」ですが、人間の力で打ち開くことができるものは「宿命」です。しかも、その大半は自分で突破可能な宿命であるとするなら心を積極的にすることで乗り切れるでしょう。

逆に、心が消極的であるならば、乗り切れるものも乗り切れないのではないでしょうか。その結果が人生の光明を闇にし哀れな気分が人生を支配していくのです。

そうならないためには、「心を積極的にする」ことが大事なのです。

「積極的」になるために大事なこと

積極的な心を持つために大事なことを本書から抜き出してみると次の通りです。

  • 積極的な「言葉」を使う
  • 自分の「理想」を持つ
  • 何ごとも悲観したり心配したりしない

まだまだあるのですが、この記事ではこの3つに絞らせていただきました。

まず日常的に使う言葉は、積極的なものにしなければいけません。

言葉が積極的に表現されたときと消極的に表現されたときとでは、直接的に実在意識が受ける影響はとても大きな相違があります。

つまり、いつも積極的な言葉を使うことで潜在意識に影響を与え、潜在意識の状態が実在意識の状態に同化していくのが人間であり、常に積極的な言葉を使う習慣をつくればたいした努力をせずとも心が積極的になっていきます。

そのためにも自分の理想は常に現実と同じように自分の心にはっきり明確に描くことが重要です。

それに合わせて、何ごとに対しても心配したり悲観しないことも大事なことです。

人間はこの世に悩んだり心配したり悲観するために生まれてきたのではありません。実際に天風さんは不治の病ともいえる結核に思い悩むことをやめ、一心不乱にヨガに取り組み悟りをひらいたときには治癒しました。

ですので、生きがいのある人生を活きようと欲するならば、一番に戒めなければならないことは、心配や悲観といったことは禁物だと思うべきです。

どうすれば「積極的」になれるのか

心を積極的に保つことが、よりよい人生を歩むのにとても有益なことはよくわかりました。

では、どのようにすれば心を積極的になれるのかを本書から読み取ってみました。

  • 心を常に「清く」「尊く」「強く」「正しく」もつ
  • この世の中や人生には恐ろしいことはありはしないと思う
  • 勇気の煥発(かんぱつ)

勇気の煥発(かんぱつ)とは、勇気がいかなる時も火の燃え出るように、美しく輝き現れ出ることを指すのでしょう。

たしかに世界情勢も良いとは言えない昨今ですが、そのような世界レベルの出来事を個人が憂いてもしかたありませんし、天命ともいえるどうしようもないこと以外は、何とか対処できることばかりです。

つまり、この世の中や人生に恐ろしいことなどないと思うことが肝心でしょう。

それには自分自身に課すこととして、心を常に「清く」「尊く」「強く」「正しく」もつことですね。「恐れるものなど何もない」と、自分に暗示をかけ、いかなる時でも勇気をもち続けることが何よりも大切だということです。

そのような積極的な心をもつことで、自分の意志がしっかり持てるようになり、自分の人生をしっかり歩めるようになるということです。

【運命を拓く】の感想・まとめ

「自分で自分の心に暗示をかけて、積極的な心へと導く」

中村天風さんは、天風哲学を説く思想家・哲学者です。

天風さんに影響を受けた著名人もまた独自の思想を持ち、大きな成果を上げ、たくさんの著作を出し、優秀な後継者を育てています。

その活力の根底になったのが、この「積極的精神」だと感じました。

本書では、天風哲学をわかりやすく理解するために「誦句」(しょうく)という、短くも内容を伴った言葉を各章に設けています。

たとえば第一章「生命の力」の終わりには『力の誦句』というものがあります。

『力の誦句』

私は、力だ。
力の結晶だ。
何ものにも打ち克(か)つ力の結晶だ。
だから何ものにも負けないのだ。
病にも、運命にも、
否、あらゆるすべてのものに打ち克つ力だ。
そうだ!
強い、強い、力の結晶だ。

本書を長々と読むのもいいですが、この「誦句」だけを拾い読みするだけでも天風哲学を身近に触れることができるでしょう。

ですので、社会人はもちろん、学校教育にも取り入れていただきたい一冊です。ぜひご一読してみてください。

【運命を拓く】の概要

本書の目次

【運命を拓く】

天風小伝・まえがきに代えて 杉山彦一

心理瞑想行について

序章 朝旦偈辞(ちょうたんげじ)
第一章 生命の力
第二章 人生を支配する法則
第三章 潜在意識とその性能
第四章 言葉と人生
第五章 大いなる悟り
第六章 人生と運命
第七章 人間の生命の本来の面目
第八章 人生の羅針盤
第九章 第一義的な活き方
第十章 恐怖への戒め
第十一章 勇気と不幸福撃退

第十二章 理念と想像
第十三章 一念不動

あとがき 山田保夫

著者の紹介

中村天風(なかむら・てんぷう)

本名 中村三郎(なかむら・さぶろう)。

明治9年7月30日 旧東京府豊島郡王子村(現北区)生まれ。

明治35年頃参謀本部諜報部員として旧満州に派遣され諜報活動に従事。

30歳の時奔馬性肺結核発病。

救いを求めて米、欧を巡るも回復せず日本への帰路、ヨガの聖者カリアッパ師に奇遇。ヒマラヤのカンチェンジュンガで行修。

大正8年突如感ずるところあり、社会的地位、財産を放棄し「統一哲医学会」を創設。政財界の有力者が次々に入会。

昭和15年1月同会を「天風会」と改称。昭和37年4月公益法人に改組。

昭和43年12月1日帰霊享年92歳。

主な著書、関連書籍

ほんとうの心の力』PHP研究所 (2006/4/30)
中村天風の名言 人生を変える120の教え』宝島社 (2023/8/2)
心を磨く 中村天風講演録』PHP研究所 (2018/10/31)
中村天風一日一話』PHP研究所 (2005/8/6)
幸福なる人生 中村天風「心身統一法」講演録』PHP研究所 (2011/10/27)
真人生の探究』天風会 (2017/10/20)
力の結晶 中村天風真理瞑想録』PHP研究所 (2020/5/11)
折れない心!』扶桑社 (2019/4/25)
叡智のひびき』講談社 (2022/3/15)
研心抄』天風会 (2017/10/20)
真理のひびき』講談社 (2022/6/15)
錬身抄』天風会 (2017/10/20)
真人生の創造』PHP研究所 (2015/3/18)
心が強くなる言葉』イースト・プレス (2004/9/1)
成功へ導く言葉』イースト・プレス (2005/4/15)
心と体を活かす言葉』イースト・プレス (2011/7/30)
成功の実現』日本経営合理化協会出版局 (1988/9/1)
信念の奇跡』日本経営合理化協会出版局 (2021/10/25)
君に成功を贈る』日本経営合理化協会出版局 (2001/12/1)

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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