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【得する生活 お金持ちになる人の考え方】から学ぶお金の法則

コウカワシン

こんにちはコウカワシンです。

今回は、橘玲(たちばな・あきら)さんの著書【得する生活 お金持ちになる人の考え方】から学ばせていただきます。

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目次

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】は、どんな本?

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】は、ズバリ!「ブラックなお金の豆知識」本です。

本書はこのような本

マネー本といったら橘玲(たちばな・あきら)さん。

世界は不思議に満ちている。
ビジネスクラスでハワイに飛び、プライベートビーチのあるリゾートホテルで1週間を過ごす。
その旅行費用が3万円なら、あなたは少しだけ幸福になれるだろうか?
これは、そんなささやかな驚きについての本である。

本書冒頭の言葉by橘玲

これは、本書の冒頭での著者の橘さんの言葉です。

とても驚かされる内容ですが、実際にこのようなお得に過ごせる情報があるということなのでしょう。

「知っているのと知らないのとでは大違い」は、実際の生活のいろんな場面で感じることですが、お金の世界もしっかり適用されます。

つまり、言い方は悪いですが、「情報弱者は損をする」ということです。

本書は、「お金の秘密とカラクリを知っているかいないかで、人生の損得が決まる」といった橘さんの金銭哲学を説いた本です。

お金にまつわるエピソードが満載。

本書を読み終わるころには「世の中とはこのようになっているのか」と少しでも知識が拡がることでしょう。

2013年発刊の本ながら、今でもためになる話ばかりです。

本書がおすすめな人

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】がおすすめな人

  • お金の常識を知りたい人
  • お金持ちになりたい人
  • お金で損をしたくない人
  • ついつい借金をしてしまう人
  • 不動産の裏事情を知りたい人

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】の要点は?

貨幣経済という宗教

「神様と貨幣はよく似ている」と著者は言います。

というのも、1万円札はただ紙に印刷されているだけなのに1万円の価値があると誰もが信じています。

そして、銀行の預金通帳に打ち出された電子データが貨幣だとも信じていますよね。

これはまさに実体のないものに価値を認める信仰心を誰もが持っているということだからです。

貨幣が神ならば、貨幣経済は世界宗教でもあり、国ごとに異なる神がいます。その神々は一定の比率で交換可能です。

日本人が日本国を信用しなくなると、「日本円」という貨幣の価値が低下します。日本の神である「円」を、海外のもっと魅力的な神と交換したいと考えてもいるでしょう。

そして国民が「紙切れはしょせん紙切れに過ぎない」と気づいたときに貨幣制度は崩壊します。

つまり、貨幣制度は国民みんなの共同幻想によって支えられているのです。

金持ちと貧乏には経済的な理由がある

「貧しい人は心が美しく、金持ちはずる賢い」とは、これまで世間一般の常識とされてきましたが、残念ながら誤りであると著者は言います。

というのも、各種の社会調査で、成功者ほど他人を信頼し、貧乏人ほど疑り深く、猜疑心(さいぎしん)が強いという傾向が表れているからです。

そして同様に、高学歴者ほど他人への信頼度が高く、学歴が低くなるにつれて疑り深くなるともいわれています。

「人を見たらどろぼうと思え」という言葉がありますが、これは仲間内しか信用せず、異物を排除することで安定した生活空間を確保できないということでもあります。

猜疑心が強いばかりに共同体の外部で経済的な関係を築けないから、いつまでたってもビジネスチャンスを獲得できず、これでは変化の激しい社会に適応するのは不可能ということになります。

一方で、高い知性の持ち主は、もっと効率的な戦略を考えます。一定の条件を設定し、それらをクリアした人をとりあえず信頼するのです。

もちろん、なかには詐欺師やウソツキもいるかもしれません。

相手が信頼に値しないとわかったら、その時点で付き合いを止めるし、だまされて損失があったとしても、それを補って余りある人間関係とビジネスチャンスを手に入れることができます。

たしかにそれぞれの人間性や性格にもよりますが、何もかもに疑り過ぎとなれば人間的な成長だって阻害されますから、それが結果的に経済的に優位になり金持ちになるチャンスを失う原因にもなるということです。

でも疑り深い性格にだってメリットはあります。

ですので「ほどほど」に疑い深くバランスを取るのがいいでしょう。

クレジットカードから見る経済のしくみ

クレジットカードは、世にも不思議な道具です。

たとえば、恋人に1万円の花束を贈るとき、レジで1万円札を払う方法のほかにクレジットカードで支払うこともできます。

これなら、花束を手に入れても財布から現金は出ていきません。そのかわり、代金の1万円はいずれ自分の銀行口座から引き落とされることになります。

花屋はいま現在、銀行に100円しか残高がないとしても商品の花束を渡してくれます。というのも花束の代金はクレジット会社から支払われるのがわかっているからです。

でもよく考えてみるとおかしな話ですよね。

花屋は代金を買った人からもらわずにクレジット会社から支払いを受けます。クレジット会社は最短で25日、最長で55日後に花屋に代金を支払うのです。

もちろんクレジット会社は手数料を花屋から徴収しています。その手数料を5%とすると、クレジット会社から花屋には9500円しか支払われません。

銀行口座からは1万円が引き落とされるのだから、差額の500円がクレジット会社の利益になります。

つまり、花屋は1万円の花束を9500円に値引きして売ったことになります。しかも支払いを約1カ月以上も先に引き伸ばしてだからたまりませんよね。

これは花屋がクレジットカードを使うお客様に対して、無料で「時間」まで売っていることになります。

これはどういうことかというと、今、目の前にある1万円と、1週間後に手に入るはずの1万円では値段が違うからです。当然今、目の前にある1万円のほうが値段が高いのです。

たとえば今、目の前にある1万円に1週間後に1%の金利が付くとしたら1週間後にその1万円が1万100円に増えているはずですよね。

花屋はクレジットカードを使うお客様にそのような金利を乗せては売りません。現金払いと同じように1万円で決済します。

実質9500円で売るというリスクを負いながらもなんとか儲けは出さないといけないのが商売です。花屋は利息分をあらかじめ商品価格に上乗せしていることでしょう。

ということは、一番割を食うのは、まっとうにその場で現金で1万円を支払うお客様ということです。

結論としては、すべてのクレジットカードは、支払いの猶予期間をできるだけ長くするように使うのが経済合理的であり、カード払いの客が得した分を、現金払いの客が埋め合わせをしているということです。

借金にプライバシーはない

全国銀行協会といわれてもあまりピンとこないかもしれません。一般の人はもとより、金融関係者にもあまり縁がないところです。

そこに行けば何がわかるかというと個人の「不良債権」です。

銀行協会は各都道府県に支部があり、そこには必ず「個人信用情報センター」のブースでは、銀行に登録された個人の与信情報を閲覧することができます。

個人情報を閲覧するには、運転免許証やパスポートなどの身分証明書類が必要です。それと過去10年にさかのぼって住所を尋ねられます。

これで、「自分がどの銀行からいくらお金を借りて、そのうちいくら返済しているか」の一覧がプリントアウトされます。

住宅ローンであれ、カードローンであれ、銀行からお金を借りると、それは「与信情報」として記録されます。

つまり、全国銀行協会の「個人信用情報センター」は、各銀行の与信情報を統合した巨大なデータベースなのです。

たしかに個人情報といったプライバシー権の侵害ではありますが、どの金融機関も、融資にあたっては契約書に、個人情報をデータベースに登録することや、それを金融機関で共有することに同意する旨の一文を紛れ込ませています。

この契約書に印を捺さなければ融資は実行されないのですから事実上の強制です。

つまり、金融機関からお金を借りるということは、自分のプライバシーの一部を放棄することでもあるのです。

誰かがあなたの借金を覗いている

金融機関からお金を借りると、その事実は信用情報機関のデータベースに登録され、多くの金融機関で情報が共有されるというプライバシーの侵害は、経済合理性から考えれば認めざるを得ない面があります。

ところがこのデータが、金融機関とはまったく関係ない第三者に閲覧されているとしたら気味が悪いですよね。

インターネットで「個人信用調査」「サラ金債務調査」「クレジットカード発行調査」などのキーワードを検索すると、興信所や調査会社の名前がずらっと並びます。

それらの会社がのどから手が出るほど欲しいのが個人情報です。その個人情報をどこから入手しているかというと一番に考えられるのが、信用情報機関のデータベースです。

信用情報機関には、、住宅ローンなど銀行系の融資情報をあつかう全国銀行個人信用情報センター、クレジットカード会社が加盟するCIC、CCBと、消費者金融業界が集まった全情連情報センターの4社があります。

加盟金融機関ならどこでも信用情報機関のデータベースにアクセスする権利を持っています。もちろん、そこには与信審査以外の目的で情報を利用してはいけないという厳しいルールがあります。

信用情報機関に加盟する金融機関がデータベースにアクセスすれば照会記録が残り、信用情報が金融機関から漏出しているのであれば、自分で自分の信用調査をすることで誰がプライバシーを盗んでいるのかを知ることができるはずです。

でも、この試みは失敗でした。開示した個人情報には、調査会社の調査に対応する不審な照会記録は残されていなかったからです。

すると、漏出の出どころは、内部の人間の手によるものか、ハッカーがデータベースにアクセスしているかということですが、これは信用情報機関にとっては由々しき問題なので事実が発覚することは難しいでしょう。

2003年5月に成立した個人情報保護法において、法令に基づく場合などをのぞき、本人の同意を得ずに個人情報を第三者に提供することは固く禁じられています。

にもかかわらず、信用情報機関においては、個人情報保護は有名無実です。

調査会社は信用調査のほかに、銀行の残高調査も請け負っています。これには銀行内部に顧客情報を売っている行員がいることも考えられます。

だとしたら、自分の個人情報を誰かが覗いているというのは常に意識しておかなければいけないでしょうし、自分のプライバシーは自分で守るほかはありません。

安いマンションにはワケがある

16畳の広いリビングを持つ大型3LDK(専有面積80㎡)の部屋が140万円で売られていたらどうでしょう。

それも、フロントサービスのほか、温泉大浴場やスポーツルーム、会議室なども完備している本格的なリゾートマンションです。

最近ではゴールデンウェークや夏休みを利用して、家族で旅行に出かけたりした際、「別荘のようなものがあればもっとのんびり過ごせるのにな」と思う人だっていらっしゃるでしょう。

そんなときにこのような格安物件があれば手に入れたいと思いますよね。

でもそのような豪華な設備が整ったリゾートマンションがなぜ安いのでしょうか?

伊豆のあるリゾートマンションは、山の上の平日の昼間は閑散とした所にあり、建物に入ると豪華な設備は手入れが行き届かず、にもかかわらず人の姿はよく目にします。

リゾートマンションといっても比較的定住者、しかも大半が高齢女性の一人暮らしが多く、海に行くには急な坂道なので、高齢者は自然と外出しなくなります。

施設の食堂で食事をし、温泉に入り、あとは自室でテレビを見て過ごすという・・・リゾートマンションというよりもその雰囲気はまるで老人ホームです。

リゾートマンションの中古物件が格安になる理由は管理費にあります。

温泉大浴場や屋外プールなど共有部分の比率の高いリゾートマンションでは、一般の居住用のマンションに比べて管理費は割高です。

でも、年月とともに施設は老朽化し、資産価値は失われていくのに管理費の額は変わりません。

この伊豆のリゾートマンションの場合だと築30年で、管理費が月額6万5000円あまりかかります。年間で78万円だから、2年でマンションの購入代金を上回ってしまうのです。

たしかに140万円支払いマンション自体は自分のものになりますが、考えてみれば6万5000円の賃料を払って山の上の3LDKに住んでいるのと同じです。

しかも、いったんマンションを購入してしまえば、物件を第三者に売却しない限り、管理費の支払いから逃れることができないのです。

もはや利用することがなくなっても、マンションが存在する限り、所有者は未来永劫、管理費や修繕積立金、固定資産税などを支払い続けなければいけないという、いわばワナにはまります。

このままマンションが朽ち果てていけば、買い手のいない無価値の資産と管理費の支払い義務が残るだけで、更地にするにしても多額の解体費用が必要になります。

だから所有者は、格安条件を出してでもこの物件を手放したいのです。

これは言い換えれば、「ババ抜きゲーム」です。

自分が引いたババを誰かに引かせない限り、この終わりなき出費から逃れるすべがありません。

そして残念なことに不動産業者が取引に真剣に取り組まないことも考えられます。というのも物件自体が200万円以下だと仲介手数料は上限5%だから、140万円の物件だと7万円の収入にしかなりません。

それでも事務手続きは1億円の物件を売買するのとたいして変わらなければ、うかつに手を出したくないですよね。

実際、このような格安物件は「やめたほうがいい」とさえ言う不動産業者がいます。なぜなら、せっかく案内しても物件に魅力がなく、案内しても無駄足になることが多いからです。

ここでの教訓は、「安物買いの銭失い」というところでしょうか。

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】の感想・まとめ

世の中は不公平というのが当たり前。
できるだけ情報強者になり自分の身は自分で守ろう。
まず第一は「うまい話にはだまされるな」ということ。

本書は、お金にまつわる裏事情を知ることにより、お金持ちとしての考え方を説いた本です。

お金のエピソードが満載で、本書を読むことで、少しでも上手にお金とつき合えるヒントを与えてくれます。

本書で思うのは、「知らないというのは、すごくおそろしいこと」ということに気づくことです。

たしかに、本書に書かれてある全部を把握しきることはできないでしょう。

ですので、できるだけ多くの情報を集め、その情報を精査する能力を養うことが大切です。

「不公平なのは当たり前」「うまい話には裏がある」といったように批判的思考を持つことも大事でしょう。

とにかく「うまい話にはだまされない」という意識を常に持つことが必要です。

そのようにしていけば、お金で損をすることがなくなるでしょう。

まず、本書を手に取り最初から読んでみてください。

きっと、「得する生活」とはどういうものかが見えてきます。

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】は、現在(2023年7月23日時点)amazonの本読み放題サービス「キンドルアンリミテッド」の対象になっています。

キンドルアンリミテッドは、ビジネス書からマンガまで幅広いジャンルの本が読み放題です。ぜひこの機会にご検討ください。

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】の概要

本書の目次

【得する生活 お金持ちになる人の考え方】

はじめに 貨幣経済という奇妙な宗教の国に生まれて

序章 経済合理的に考えるヒント

第1章 クレジットカードが世の中のカラクリを教えてくれた
第2章 借金から経済の秘密が見えてくる
第3章 素晴らしきリゾート生活

あとがき ハワイの鯨

著者の紹介

橘玲(たちばな・あきら)

1959年生まれ。早稲田大学卒業。

会社役員。「海外投資を楽しむ会(AIC)」創設メンバーの一人。

2002年『マネーロンダリング』で作家デビュ。

2006年『永遠の旅行者』が第19回山本周五郎賞候補。

『言ってはいけない 残酷すぎる真実』で2017新書大賞受賞。

橘玲公式サイト http://www.tachibana-akira.com/

主な著書

シンプルで合理的な人生設計』ダイヤモンド社; 第1版 (2023/3/7)
バカと無知』新潮社 (2022/10/15)
スピリチュアルズ 「わたし」の謎』幻冬舎 (2021/6/23)
言ってはいけない』新潮社 (2016/4/16)
幸福の「資本」論』ダイヤモンド社; 第1版 (2017/6/14)
もっと言ってはいけない』新潮社 (2019/1/17)
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』幻冬舎 (2017/8/4)
臆病者のための億万長者入門 文藝春秋 (2014/5/20)
女と男 なぜわかりあえないのか』文藝春秋 (2020/6/19)
残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』幻冬舎 (2015/4/10)
(日本人)』幻冬舎 (2014/8/7)
「読まなくてもいい本」の読書案内』筑摩書房 (2019/5/10)
臆病者のための株入門』文藝春秋 (2006/4/20)
裏道を行け』講談社 (2021/12/15)
人生は攻略できる』ポプラ社 (2019/3/6)
貧乏はお金持ち』講談社 (2011/3/22)
上級国民/下級国民』小学館 (2019/8/6)
マネーロンダリング』幻冬舎 (2003/4/10)
不条理な会社人生から自由になる方法』PHP研究所 (2022/3/18)
ダブルマリッジ』文藝春秋 (2020/2/5)
言ってはいけない中国の真実』ダイヤモンド社; 第1版 (2015/3/5)

コウカワシン

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

四国在住。
ミニマリスト。趣味は映画観賞と音楽鑑賞、読書、野球観戦。
映画は特に好き嫌いなくほとんどのジャンルーを観ます。音楽はジャズとクラシックが大好きです。読書は歴史書が好きでよく読みます。

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